JPH0550278A - レーザによるめつき材料の溶接方法 - Google Patents
レーザによるめつき材料の溶接方法Info
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Abstract
にめっきされた材料を、連続発振レーザを用いて良好に
溶接を行う。 【構成】 連続発振レーザに変調を加えることにより、
レーザ光パワーを時間的に制御して間けつレーザ光とす
ると共に、ステップ状に波形が変化するようにし、この
間けつレーザ光を溶接部に集光し、レーザ溶接を行う。
Description
関し、特に、連続発振レーザを用いてめっき材料を溶接
する方法に関する。
物質(例えば亜鉛)が表面にめっきされた材料をレーザ
溶接する場合、時間に対してレーザ光のパワーが一定で
あるような通常の連続発振レーザを用いると、めっき物
質が蒸発して溶接部を常に覆うことによって、レーザ光
が溶接部に達する前に吸収され、溶接部に届くレーザ光
パワーが不安定になったり、発生した亜鉛蒸気が溶接部
に混入する問題がある。
板1,2を重ね合わせて連続的にレーザ溶接する場合、
レーザ光7はレーザ光照射方向Aの方向で溶接部に集光
され、レーザ光7が亜鉛めっき鋼板1,2に対して相対
的にレーザ光移動方向Bへ移動することによって溶接を
行う。この場合、亜鉛めっき鋼板1,2の母材である鉄
の融点が1530℃であるのに対して、亜鉛めっき層
3,4,5,6の沸点は906℃であるので、溶接する
ために連続発振レーザを照射すると、亜鉛めっき層3か
らの亜鉛蒸気13の発生によって集光されたレーザ光7
が溶接部の溶融部8に達する前に吸収される。このこと
によって、溶融部8に到達するレーザ光7の出力が不安
定となる。また、亜鉛めっき層4,5から発生した亜鉛
蒸気14が溶融部8に吹き出すことによって、発生した
亜鉛蒸気14が溶融部8に混入することから、溶融部8
が固化した後の溶接部9に穴10や気泡11が生じてし
まう。
ニュファクチュアリング」の予稿集(proc.5th
Int.Conf.Lasers In Manuf
acturing)第195頁から第206頁に記載さ
れているように、パルス発振の炭酸ガスレーザを用い
て、図5に示すように、重ね合わせた亜鉛めっき鋼板
1,2の間にすき間12を設け、このすき間12を0.
1から0.2mmに保つことによって、亜鉛めっき鋼板
の溶接を行った例が報告されている。パルス発振レーザ
を使用すると、表面の亜鉛めっき層3から発生する亜鉛
蒸気が間欠的に溶融部8の上を覆うために、レーザ光7
の亜鉛蒸気による吸収が少ない。また、亜鉛めっき層
4,5から発生する亜鉛蒸気14がすき間12を通りぬ
けることによって、溶融部8への亜鉛蒸気の吹き出しが
少ないために溶接が良好になると考えられる。なお、す
き間12が0.2mmよりも大きくなると溶接は困難に
なる。
ように、母材の融点よりも低い沸点をもつ物質が表面に
めっきされた材料をレーザ溶接する場合、溶接を行う材
料の重ね合わせたすき間を一定に保つことなしに、溶接
を行うことは困難である。一方、重ね合わせのすき間を
上述した範囲内で一定に保つことも容易であるとは言え
ない。
ザ光による溶接方法を提供することにある。
に変調を加えることによって、レーザ光を間欠的に照射
させると共に、ステップ状に変化するように波形制御し
て溶接部に集光し、レーザ溶接を行うものである。
レーザ光のパワーが時間的に低い方から高い方へ変化す
るようにしたり、レーザ光のパワーが時間的に低い方か
ら高い方へ変化し続いてステップ状あるいは所定の傾き
で低下するようになされるのが好ましい。
図2に示すマイクロコンピュータ101において波形制
御信号を発生する。発生する波形制御信号の波形は図1
(a)に示す。この波形制御信号を受けて図2のスイッ
チング電源102は連続発振Nd:YAGレーザ(例え
ば日本電気製SL117Cなど)の励起用ランプ103
に流れる電流に変調を加える。励起用ランプに流れる電
流に変調が加えられたことにより、出力する間欠レーザ
光は図1(b)に示すように時間的に低い方から高い方
へレーザ光のパワーがステップ状に変化するように制御
される。
パワーの前半部分T1において、図4に示される表面の
亜鉛めっき層3を除去し、内部の亜鉛めっき層4,5か
ら発生する亜鉛蒸気14を除去した後、後半部分T2に
おいてより高いレーザ光パワーを溶融部8に照射して溶
接に必要な溶け込みを得る。間欠レーザ光の間の休止時
間T3においてはレーザ光7の照射がなく、亜鉛めっき
層3からの亜鉛蒸気13の発生は抑制され、溶融部上を
亜鉛蒸気は間欠的に覆うことになるので、レーザ光7の
亜鉛蒸気による吸収の影響は少なくなる。
に設定可能であるが、(T1+T2)は(T1+T2+
T3)に対して通常50%ないし90%が適当である。
また、レーザ光パワーP1,P2も任意に設定可能であ
るが、P2はP1に比べて大きい。P1の大きさは亜鉛
めっき量によって調節する。波形制御された間欠レーザ
光は、従来同様、加工光学系によって溶接部に集光さ
れ、集光点が被溶接物である亜鉛めっき鋼板に対して相
対的に移動することによって溶接を行う。
ると、図5に示す溶接部において重ね合わせた亜鉛めっ
き鋼板のすき間12が無くても溶接が可能であり、溶接
部における穴や気泡の発生を抑えることができる。
加える場合について説明したが、複数のランプに対して
同時に変調を加えて上記のような波形を得ることができ
る。例えば2段、3段、4段、6段カスケード接続した
連続発振Nd:YAGレーザ(例えば日本電気製SL1
17−2C,SL117−3C,Sl117−4C,S
L117−6Cなど)に適用すれば、2本、3本、4本
及び6本の励起ランプを同時に変調することにより、2
倍、3倍、4倍、及び6倍のレーザ光出力で上記のよう
な波形を得ることができる。その結果、厚さ0.8mm
の亜鉛めっき鋼板を2枚重ね合わせて、通常の連続発振
レーザ光を用いた場合、平均レーザ光パワーが1.1k
Wでも溶接が不可能であったものが、変調を行って上記
波形を用いることにより、平均レーザ光パワー0.7k
Wにおいて0.5m/分以上の溶接速度で溶接すること
ができる。この例では典型的なパワーP1は0.7k
W、パワーP2は1.2kWで、時間T1は8ms、T
2は5ms、T3は3msである。
実施例の波形に加えて、図3(a)に示す時間T4のレ
ーザ光パワーP3がP2に比べてステップ状に低くなっ
ている波形の部分を付加している。また、図1(b)に
示す波形に加えて、図3(b)に示す時間T5のテーパ
状に低下する部分201を付加することによって、母材
が例えばアルミニウム合金のように凝固割れが発生しや
すい場合に、レーザ溶接後に溶融部をゆっくりと冷却す
ることになるので、溶接部の凝固割れを防ぐことができ
る。
レーザに変調を加え、レーザ光の波形制御を行うことに
よって、母材の融点よりも低い沸点をもつ物質が表面に
めっきされた材料を、溶接部に重ね合わせの間にすき間
が無くても、レーザ溶接できるという効果を有する。
形制御信号の時間変化とレーザ光パワーの時間変化を示
した図。
の他の例を示した図。
溶接を説明するための断面図。
っき鋼板の溶接を説明するための断面図。
Claims (3)
- 【請求項1】 めっきされた材料をレーザにより溶接す
る方法において、前記レーザ光を間欠的に照射し、しか
も間欠レーザ光がステップ状に変化するように波形制御
を加えるようにしたことを特徴とするレーザによるめっ
き材料の溶接方法。 - 【請求項2】 前記波形制御は、時間的に低い方から高
い方にレーザ光のパワーが変化する制御であることを特
徴とする請求項1記載のレーザによるめっき材料の溶接
方法。 - 【請求項3】 前記波形制御は、時間的に低い方から高
い方にレーザ光のパワーが変化し続いてステップ状ある
いは所定の傾きでレーザ光のパワーが低下する制御であ
ることを特徴とする請求項1記載のレーザによるめっき
材料の溶接方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3211173A JP2699707B2 (ja) | 1991-08-22 | 1991-08-22 | レーザによるめっき材料の溶接方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3211173A JP2699707B2 (ja) | 1991-08-22 | 1991-08-22 | レーザによるめっき材料の溶接方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0550278A true JPH0550278A (ja) | 1993-03-02 |
JP2699707B2 JP2699707B2 (ja) | 1998-01-19 |
Family
ID=16601621
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3211173A Expired - Lifetime JP2699707B2 (ja) | 1991-08-22 | 1991-08-22 | レーザによるめっき材料の溶接方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2699707B2 (ja) |
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1991
- 1991-08-22 JP JP3211173A patent/JP2699707B2/ja not_active Expired - Lifetime
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US10610962B2 (en) | 2014-01-31 | 2020-04-07 | Trumof Laser Gmbh | Methods and apparatus for spot welding workpieces using laser pulses |
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JP2699707B2 (ja) | 1998-01-19 |
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