JPH05501515A - 安全剃刀 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 安　全　剃　刀 本発明は、使用中に遭遇する力に応じてブレード部材が弾性復元力に抗して動く ことができるように、一つ又はそれ以上のブレード部材を支持するフレームを有 する形態の安全剃刀に関する。

この全体的な形態の安全剃刀の周知の例は米国特許第４．４９２．０２５号に開 示され、この特許では、皮膚の外形の変化又は使用者が加える圧力の増大のいず れか、或いはこれらの両方により、使用中に皮膚が縁部に加える力の増大に応じ てブレードの縁部の露出を小さくするように、縦に並んだ対を成した個々のブレ ード部材が、復元ばねの作用に抗して、固定ガード及びキャップ面に法線方向の 仮想平面に垂直な方向にブレード縁部の前後に変位自在である。

本発明は、使用中、剃刀が増大した抗力、即ち党利方向とほぼ平行に作用する力 と遭遇したとき、ブレード又は各ブレードの先制角度を小さくするようにブレー ド部材又は各ブレード部材がフレームに移動自在に取付けられている、ことを主 な特徴とする。

本明細書中、「先制角度」という用語は当該技術分野における通常の意味で使用 され、ブレード部材の中央平年とブレード部材の直前及び直後の皮膚係合部材に 対して法線方向の仮想平面との間に構成される鋭角を表す。

単ブレード剃刀の場合には、皮膚係合部材はガード及びキャップ部材である。縁 部が前後に並んだ剃刀では、夫々の皮膚係合部材は、ガード及び第２ブレード縁 部、又は第１ブレード縁部及びキャップで構成される。

本発明の成る実施例では、剃刀はフレームに対して変位自在のガード部材を有し 、弾性復元力の作用に抗したガード部材の後方への変位は、ブレード部材に伝え られてこれらのブレード部材をブレード縁部と平行な軸線を中心に枢動又はヒン ジ運動させる。ガード部材は、党利方向と平行な方向だけに移動するように拘束 されているか或いは、抗力及び抗力に垂直な力を糾酌して党利方向と平行な方向 及びこの方向と平行な方向に複合運動を行うように取付けられているのがよいの がよい。

他の実施例では、ブレードの先制角度を小さくするのは部縁部が検出する増大し た抗力である。

抗力の大きさにおける原理的なファクタは、顔の異なる領域で異なる髭の生え方 である。多くの人では、皮膚から生えた頬髭は、皮膚に対して所定角度で下方に 傾斜している。かくして、これらの領域で「下に動かす」ことは「髭に逆られな い」ことである。多くの男性は、きれいに党利を行うために下に動かして党利し 、「上に動かし」で「逆剃り」党利を行うことを好む。大きな抗力は、逆剃りを 行うように剃刀を動かすことによって加わる。更に、顔の皮膚は剃刀を上に動か すとき、特に頬の上を通るとき大きくふくらむ傾向があり、これもまた剃刀に加 わる抗力を大きくする。

最近の剃刀のブレードの党利角度は、通常、製造時に約２２＠乃至２５″に予め 設定されており、この角度は、ブレード縁部と髭との間に効率的な党利を行う上 で最適の党利角度を与えることがわかっているが、多くの髭が皮膚から直角に生 えているのでないことを鑑みればこの角度は必然的に妥協である。従って、ブレ ード縁部が髭に逆られずに移動するように下方に動かすことによって党利を行う 場合、ブレードには比較的大きな党利角度が望ましいが、上方に動かすことによ って党利を行い、ブレード縁部を髭に逆らって移動する場合、ブレードには比較 的小さな党利角度が望ましい。ブレードについて一定の党利角度を選択する上で 、これらの異なる先制条件の矛盾する要件の均衡をとり且つ妥協を成立させなけ ればならない。

本発明による剃刀によれば、逆剃りを行うことによって生じる増大する抗力に応 じて党利角度を小さくし、ブレード縁部をその最適の党利角度に近づける。

本発明による剃刀は、抗力が小さい場合、即ち髭に逆られずに党利を行う場合、 ブレード縁部が最適の党利角度を持つ位置にブレード部材が押圧されるが、逆剃 りを行う場合、ブレードの党利角度を小さくしてこれらの状態に合わせるように 、大きな抗力が加えられるのに応じて適合されるように構成されたブレード部材 を有するのがよい。その結果、ブレードの党利角度を、最適の党利角度の範囲の 中間である角度に、一定に設定しなければならないという欠点が回避される。

本発明による安全剃刀を添付図面を参照して以下に詳細に説明する。

図面の簡単な説明 第１図は、本発明による剃刀ヘッドの分解斜視図であり、 第２図は、第１図の剃刀ヘッドの変形態様をも図示する第１図の　−線での拡大 断面図であり、第３図は、剃刀ヘッドの変形態様を図示する第２図と同様の断面 図であり、 第４図は、剃刀ヘッドの別の態様の分解斜視図であり、第５図及び第６図は、部 品を別の作動位置で示す第４図の　−線での断面図であり、 第７図及び第８図は、第９図及び第１０図の剃刀ヘッドで使用するための一体の 双ブレードユニットの端面図及び部分断面斜視図であり、 第９図及び第１０図は、第７図及び第８図のブレードユニットを組み込んだ剃、 刀ヘッドの更に別の態様の断面図であり、 第１１図、第１２図、及び第１３図は、本発明による剃刀ヘッドの他の態様を図 示する第４図、第５図、及び第６図に対応する図であり、第１２図及び第１３図 は、第１１図のＸ　−Ｘ　線での断面図である。

実　施　例 第１図及び第２図に示す剃刀ヘッドは、替え刃カートリッジの形態であり、キャ ップ２を支持する全体に矩形のベースフレーム１、ガード３、一対のブレード部 材４、及び一対の保持クリップ６を有する。

フレーム１の端壁には、ブレード部材を受け入れてこれらのブレード部材を案内 するスロット７が形成され、これらのスロットの下には上方に傾いた一体のばね フィンガ８がこれらのスロットと整合して設けられている。

これらのばねフィンガの自由端は、ブレード部材をスロット内で上方に押圧する ようにブレード部材に作用する。

第１図に示すように、スロット７は実質的に直立しており、即ちブレードが休止 位置にあるときにブレードの縁部が載る平面に垂直であり、これに対し、第２図 に示す変形態様の構造ではこれらのスロットは前記平面に対して下方に且つ後方 に傾斜している。この効果を以下に説明する。スロットはブレード部材が垂直方 向に移動できるようにするために設けられているが、本発明の目的については重 要でない。第１図及び第２図に示す剃刀ヘッドの変形態様（別の図での図示は行 っていない）では、ブレード部材はフレームに枢動運動だけを行うように取付け られており、フレームにはスロットもブレード部材が垂直運動を行うことができ るようにするための任意の他の手段も設けられていない。

キャップ２は、フレームの長さ方向後壁の凹部９内に固定的に保持されている。

フレームの前壁にはばねフィンガ即ちバー１１が一体に形成され、これらのバー には、第２図で最もよくわかるようにガード３が部分的に取付けられており、そ のため、このガードは、バー１１を撓ませることによってフレームに対して後方 及び下方に変位することができる。

ガード３の後面即ち内面は、以下に説明するようにブレード部材と協働するため の後方に突出したニブ即ちノ（ンバー１２を支持する。

ブレード部材は、実質的に逆り字形状のアングル状の金属製支持体１３を各々有 し、これらの支持体の各端には枢動ピン１４が固定され、このビンは夫々の端壁 スロット７内に受入れられている。幅狭のブレートストリ・ツブ１６が支持体１ ３の傾斜した上脚に周知の方法で取付けられている。ばねフィンガ８は、ブレー ドストリップを支持する支持体のこれらの部品の下側に作用し、ブレード部材を 上方に押圧し、そのためブレードストリップ１６の先端はクリップ６に当接し、 このクリップは、かくしてブレードストリップの上方への運動を制限する。

支持体１３の中央領域には、ガートバンパー１２と整合した衝合体即ちブレード バンパー１７が設けられたほぼＵ字形状のクリップが嵌まっている。

フレーム１の後部に一体に形成されたばね１０が後側のブレード支持体１３に当 接する。これらのばねは、部材を第２図でみて時計廻り方向に枢動させる傾向が ある。

この枢動運動は、フレームに形成された止め１８によって制限される。後側のブ レードバンパー１７は、前側のブレードバンパーに当接して、前側のブレードを 前側の止め１８及びガートバンパー１２に押付ける。ブレード支持体が衝合する 止め１８の後面はスロット７に平行であり、従って第１図の剃刀ヘッドに対して ほぼ直立しており、第２図の変形態様の剃刀ヘッドの場合では下方及び後方に傾 いている。同様に、バンパー１２の衝合面はスロット７及び止め１８の後面にほ ぼ平行である。

第２図では、全ての構成部品は、外力が全く加わっていないその通常の位置即ち 休止位置で図示しである。

先ず最初に、ガードは不動であり、ブレード部材は、党利が行われるべき皮膚の 変化する外形にブレードを緊密に合わせることができるようにばねフィンガ８の 弾性復元力に抗してスロット７に沿って自由に動くことができると仮定する。こ の点に関し、剃刀は米国特許第４，４９２．０２５号に記載された剃刀と同様に 作動する。スロット７と、止め１８の衝合面と、バンパー１２との間の平行な関 係により、ブレード部材は回動運動を行わない。

次に、党利中に加わる垂直力に応じてガード部材が下方に撓むと仮定する。この 場合、ガートバンパー１２はブレードバンパー１７上を摺動する。この場合、ブ レードはスロット７に沿って一体で移動できるが、止め１８と衝合し且つこの止 めによって拘束された状態にあるため、枢動運動を行わない。

しかしながら、実際には、ガードには抗力も加わり、これらの抗力が、支持バー １１によって、及びブレード支持体及びバンパー１７．１２を介してガードに前 方に当接するフレームと一体のばね１０によってガードに加゛えられるばね力を 越えるのに十分である場合には、ガードは後方にも変位される。ガードのこの後 方への移動はバンパー１２及び１７を介してブレード支持体の下脚に伝えられ、 これらの下脚を止め１８から遠ざかるように移動させ、従ってブレード部材をピ ン１４を中心に反時計廻り方向に枢動させ、かくしてブレードストリップの見料 角度を小さくする。見料角度の小さくされる量は、ガードの後方への変位量及び 従って抗力に応じて決まる。

上述のように、第１図の剃刀ヘッドではスロット７は垂直であり、その場合、ガ ードの後方への移動によりブレード部材を枢動させる。このような場合、ガード を前方及び後方にのみ、即ち党利方向に平行に移動するように拘束するのがよい 。

第２図の剃刀ヘッドでは、前側のブレード部材のバンパー１７に当接するガード ３のバンパー１２の表面は垂直方向に対して傾斜しているため、休止位置からの ガードの変位方向に応じてブレード部材の枢動調節が行われる。バンパー表面の 特定の傾斜角度自体は決定的なものでなく、広い範囲内で変化できる。これは、 力が加わった状態でのガードの移動方向が、加わった力の方向ばかりでなく、後 方への運動及び垂直方向への運動に抗してガード部材に作用するばね力の相対的 な強さにも応じて決まるためである。更に、選択し傾斜は、ガード部材の移動に 応じたブレードの見料角度の所望の変化によって影響を受ける。使用中、ガード 部材には抗力（党利方向に平行）ばかりでなく党利方向に垂直な「垂直」力も受 けるため、実際には、下方及び後方に傾斜した合力を受ける。抗力及び垂直力の 両方が党利中に変化するため合力の角度もまた変化するが、最適の「域値」角度 を経験的に決定することができる。合力が域値角度を越えた所定の角度で作用し 、抗力が垂直力に対して高い場合には、ガード部材のバンパー１２の衝合面の傾 きを適切に選択することによって、ブレードを枢動させてブレードの見料角度を 小さくする。後方への運動及び垂直方向への運動に抗してガード部材に作用する ばね力が等しい場合には、バンパーの後面の垂直に対する傾き角度は、合力の選 択した域値角度と実質的に同じであり、第２図に示すようにこの角度は約３０″ であり、図示の僅かに凸状をなした湾曲部によりガード支持バー１１の捩じり撓 みを可能にする。便宜的に、スロット７は対応する角度で傾斜するように構成さ れ、そのため、前側のブレード部材の休止位置からの下方への撓みが、バンパー １２の傾斜した後面の影響によりこのブレード部材を枢動させることがない。同 じ理由で止め１８の衝合面もまた同じ角度、即ちスロット７に平行に配置されて いる。垂直に対するバンパーの後面の傾き角度、即ち域値角度よりも大きい所定 の角度で垂直に対して傾いた角度方向でガード部材を下方及び後方に変位させた とき、バンパー１２のため、ブレードが枢動してその見料角度を小さくするとい うことは理解されよう。

剃刀の使用中、合力の角度は連続的に変化する。合力が垂直方向に近い場合には 、ガートバンパー１２が前側のブレードバンパー１７から離れ、見料角度を変化 させるブレード部材の枢動運動が行われない。合力の角度がスロット７の角度と 一致した場合には、ガートバンパーはブレードバンパー１７に後方への圧力を全 く及ぼすことなく前側のブレードバンパー１７に沿って摺動する。

この場合もブレード部材の枢動調節は行われない。しかしながら、合力が域値角 度を越える所定の角度である場合には、ガードの後方への運動がブレード部材に 伝えられてこれらのブレード部材をビン１４の軸線を中心に枢動させ、ブレード の党利角度を実際の合力に比例して小さくする。

以上から、ブレード部材は、その休止位置において、髭に沿って先制を行う場合 のように小さな抗力が加わる場合の党利状態に最適の党利角度を有するように構 成されるのがよいということが理解されよう。他方、例えば逆剃りのため比較的 大きな抗力に遭遇する場合には、ブレード部材は党利角度をこれらの状態に適合 するように自動的に調節して小さくする。かくして、全ての状態に対して一つの 党利角度を選択することによる妥協の必要がなくされる。

第３図の実施例は、構造及び作動が第２図の実施例と同様であるが、ガードが変 更しである。更に詳細には、この実施例のガードは、変位自在の前方区分３Ａ及 び固定された後方区分３Ｂを有する。前方区分３Ａは上述のように変位自在であ り、即ち抗力を受けて後方に、また垂直力を受けて下方に変位することができ、 スロット７に平行な衝合面を備えたバンパー１２を有する。幅狭の後方区分３Ｂ は、前側のブレードとの間に最小の間隔を保持するため、フレームに固定されて いる。変形態様として、後方区分３Ｂを垂直運動について拘束し、上方にばね手 段で押圧してもよい。

ブレード支持体に嵌められたバンパー１７は、別の形態を持ち、即ち支持体に固 定されたベグ又はプレートを有するように図示しであるが、これらのバンパーは 第２図の剃刀ヘッドのバンパー１７と全く同様に機能する。

かくして、ガードの前方区分３Ａをスロット７の傾斜角度よりも大きな所定の角 度で傾斜した方向に変位させ、バンパー１２及び止め１８の作動面を垂直方向に 対して傾斜させると、ブレード部材が枢動されてこれらのブレード部材の党利角 度を小すさせる。

第４図、第５図、及び第６図は、全体としては第２図の実施例と同様であるが、 「三部品」ガード、変更したバンパー、及び再位置決めした枢動ビンを有する本 発明の別の態様を図示する。

更に詳細には、ガードは、フレーム１０１と一体の固定前方部分１０３Ａと、弾 性区分１１１の作用に抗して第５図に示す位置から後方及び下方の両方に変位自 在の後方部分１０３Ｂとを有する。弾性区分１１１は、後方部分１０３Ｂと一体 に形成され、第１図及び第２図のバー１１に相当する機能を持つ。

ガートバンパー１１２は、第５図に示す休止位置において、前側のブレードユニ ットのバンパー１１７と面と面で接触するように形成され、これらのバンパーの 面は、ブレード部材のビン１１４が係合したフレームの端壁のスロット１０７と 本質的に平行である。止め１１８は、第２図及び第３図の止め、１８と同じ目的 で役立ち、スロット１０７と平行な衝合面を有する。

最後に、この実施例では、枢動ピン１１４は保持クリップ１０６の下側と係合自 在であるようにブレードプラットホーム１１３の上方でブレードユニット１０４ に固定されている。ばね１０８がビン１１４とブレードの縁部との間でブレード ブラットホーム１１３の下側に上方に当接するため、ユニットは第５図に示す安 定した休止位置に押圧される。

第５図は部品を通常の休止位置で示すが、第６図は、ガード部分１０３Ｂが下方 及び後方の両方に移動した、即ち垂直力と抗力が加わったためにずらされた状態 でこれらの部品を示す。第２図及び第３図の実施例の場合のように、スロット１ ０７の傾斜角度よりも大きい所定の傾斜角度で垂直方向に対して傾斜した方向に ガード部分１０３Ｂを変位し、止め１１８とバンパー１１２との衝合面を垂直方 向に対して傾斜させると、第６図に明瞭に図示しであるように、ブレード部材は ピン１１４の軸線を中心に枢動されてブレードの党利角度を小さくする。

第７図乃至第９図に示す剃刀では、ブレード部材は構造の全く異なる部材であり 、ピンが構成する固定軸線を中心に枢動する代わりに、ブレードと一体のばねア ームの撓みによりブレードの縁部と平行な軸線を中心に撓んだり、ヒンジ運動し たりする。

第７図は端面図であり、第８図は二つの別体のブレード部材２００Ａ及び２００ Ｂから成る双ブレードユニットの一方の端部の部分断面斜視図である。ブレード 部材２００Ａ及び２００Ｂの夫々は、ブレードストリップ部分２０５Ａ、２０５ Ｂに形成された鋭い切断縁２０１Ａ、２０１Ｂと、ストリップ部分２０５Ａ、２ ０５Ｂを補則するのに役立つ下方に曲がった脚部２０２Ａ及び２０２Ｂを有する 。ブレード部材の後縁部２０３Ａ、２０３Ｂは重なっており、スポット溶接等で 互いに直接固定されており、これらの後縁部は各ユニットの両端でばねアーム２ ０９Ａ、２０９Ｂだけでブレードストリップに連結された状態に保たれる。これ らの二つの部材は、「自由」な状態では、主平面から下方に曲がった２０２Ａ／ Ｂを除き全体に平らであるが、アーム２０９　Ａ／Ｂを撓ませることによってブ レードストリップ部分２０５Ａ／Ｂを互いから分離することができる。更に、第 ７図は、クリップ２０４で保持された潤滑材料製の追加のストリップ２０５も図 示する。

次に第９図を参照すると、上述の双ブレードユニットは、端クリップ２０６（第 １図に示すクリップ６と同様）ヲ備工たヒンジキャップ２１１を有する剃刀フレ ーム２１０に取付けられた状態で図示されている。キャップ部分を閉じると、第 ９図に示すように、後縁８２０３　Ａ／Ｂが下方に曲げられ且つクランプされ、 ストリップ部分２０５Ａ／Ｂは、その鋭い縁部のところでクリップ２０６によっ て保持される。クリップ２０６にはストリップ部分がばねアーム２０９Ａ／Ｂの 歪みエネルギによってばね負荷される。

更に、この剃刀は、使用中、第４図、第５図、及び第６図のガード部分１０３Ｂ と同じ方法で後方及び下方に変位自在のばね負荷された変位自在のガード部分２ １２Ｂと、及び第５図及び第６図の部分１０３Ａに対応する前側の固定ガード部 分２１２Ａとを有する。

ガード部分２１２Ｂは、後方に延びるバンパー２１３をその中央領域に有し、こ のバンパー２１３は前側のブレード部材の脚部２０２Ａに取付けられたバンパー ２１８と係合自在であり、このバンパー２１８は後側のブレード部材の脚部２０ ２Ｂと係合自在である。

上述の実施例では、大きな抗力に遭遇したためガード部分２１２Ｂが後方に変位 されると、そのバンパー２１３がバンパー２１８と係合し、このバンパー２１８ が脚部２０２Ｂと係合するため、両脚部はばねアーム２０９Ａ／Ｂの撓みを伴っ て後方に傾けられ、その結果、ブレードストリップ部分２０５Ａ／Ｂが第９図及 び第１０で見て時計回り方向へ撓み、即ち曲がり、即ちブレード縁部が下方及び 前方に移動し、それらのそれぞれの先制角度を小さくする。

バンパー２１３の衝合面は本質的に垂直であるため、ガード部分２１２Ｂの下方 への変位はブレードに運動を全く与えない。変形態様では第２図乃至第６図の剃 刀ヘッドと同様に傾斜していてもよく、その場合、ブレードの先制角度を小さく するブレードの移動は、ガード部分２１２Ｂが抗力及び垂直力の合力を受けて変 位する方向に応じて行われる。

上述の全ての実施例において、抗力は、本質的には、弾性復元力の作用に抗して 後方に変位自在の皮膚係合ガード部材によって検出され、この移動はブレードに 伝えられてブレードの先制角度を小さくする。

しかしながら、第１１図、第１２図、及び第１３図に示す剃刀では、ガードは剛 性であり又は剛性であるのがよく、ブレード縁部に加わる抗力は、十分に大きい 場合には、先制角度を小さくする。概括的に述べると、これは、ブレード縁部に 平行であり且つブレードストリップの上方に間隔を隔てられた軸線を中心に枢動 するようにブレード部材が取付けられているために起こる。「上方」という用語 は、皮膚係合表面を上にして剃刀を直立させた場合にブレードよりも高いという 意味で使われている。

次に第１１図、第１２図、及び第１３図を参照する。

図示の剃刀ヘッドは替え刃カートリッジの形態であり、キャップ３０２を含むほ ぼ矩形のベースフレーム３０１、ガード３０３、両端部３０４、成形されたブレ ードキャリヤ３０６、及び一対のブレード部材３０７を有する。

ガード３０３はフレーム３０１の端部の案内スロット内に配置され、両端部によ って周知の方法で保持される。

潤滑ストリップ３０２Ａはフレームのスロットに肩部３０５で固定されている。

ブレードキャリヤ３０６は、中央フレーム３０８を有する一体成形構造の部材で あり、上方に突出した衝合部３１１を自由内端に有するばねアーム３０９がフレ ーム３０８と交差して互いに反対方向に差し向けられている。

フレームの各端部には、外方及び上方に延びる一対のばねフィンガ３１２が一体 に形成され、これらのばねフィンガは外端に支持ブロック３１３を夫々支持し、 これらの支持ブロックの各々の内面には、弧状溝３１４及びブレード止め３１６ が形成されている。

各ブレードは、鋭い長さ方向切断縁を有する幅狭のブレードストリップ３１８に 上脚部が固定されたアングル状の金属製支持体３１７を有する。この支持体の両 端には、弧状形状の雄支持部材３１９が更に設けられている。

組み立てた状態のカートリッジでは、キャリヤはフレーム３０１にしっかりと配 置され、ブレード部材は、ブロック３１３の溝３１４に受け入れられたその支持 部材３１９で支持されている。支持部材３１９は、ブロックの弧状のスロットと 関連してブレード部材を枢動自在に案内するシェル支持体を形成する。衝合部３ １１は夫々のブレード支持体３１７と後方から係合し、弧状溝３１４及び支持部 材３１９の湾曲の中心と一致する仮想枢軸ｒＰＪを中心とした枢動調節位置の一 方の端までこれらのブレード部材を第１２図及び第１３で見て時計廻り方向に押 圧する。第１２図に示すこの位置でブレード支持体は止め３１６に当接する。

剃刀の使用では、個々のブレードにばねアーム３０９が及ぼす押圧力を越えるの に十分な抗力が個々のブレードに加わると、ブレード部材が後方に移動し、支持 部材３１９及び溝が弧状形状であるためブレード部材は枢軸ｒＰＪを中心として 反時計廻り方向に変位しブレードの先制角度を小さくする。第１３図に示す極端 な場合には、この移動はブレード支持部材３１９が弧状のスロット３１４の端部 と衝合することによって制限される。ブレード部材の通常の、又は開始時の態勢 では、各ブレードの先制角度は約２８°に設定され、反対の端位置では先制角度 は１５″に減じられる。

二つのブレードは独立して取付けられているため、加わる異なる抗力に従って別 々の先制角度を取ることができる。

この構成では、ブレードの先制角度は、髪に対するブレードの食い込み角度を適 正にし且つ皮膚に加わる損傷を最小にするように、ブレードが髪の部分的な束に 抗して作用することによる、又は皮膚の部分的な膨出による、又はこれらの両方 による比較的大きな抗力の存在に応じて減じられる。

ブレード部材は、使用中に加わる垂直力の作用で髭剃角度に垂直な方向に互いに 独立して移動することができる。この垂直力は、原理的には、使用者が剃刀を皮 膚に当てて保持しているときに加える圧力により生じる。これらの移動は、個々 のブロック３１３をばねフィンガ３１２の弾性回復力に抗して変位させることに より解消される。

勿論、上述の実施例の各々において、本発明の範囲内での種々の変更が可能であ る。例えば、剃刀ヘッドの各々を、交換自在のカートリッジを構成する代わりに 、ハンドルと永久的に関連させてもよい。一つの／１ンドル部材を使用してもよ いし三つ又はそれ以上のハンドル部材を使用してもよい。

要　約　書 ブレード部材（１６）が使用中に角変位してその先制角度を変えることができる ようにブレード部材（１６）が取付けられたフレーム（１）を有する安全剃刀。

これらのブレード部材は枢着され又はヒンジ取付けされ、ブレード部材の先制角 度が最大値を取る垂直位置にばね賦勢される。使用中、剃刀に大きな抗力が加わ ると、ブレード部材はその先制角度を小さくするように移動される。

これらのブレード部材は、加わった抗力に直接反応するか或いは大きな抗力の作 用によるガード部材のずれに関節的に反応するのがよい。

Claims (12)

【特許請求の範囲】
1. １．使用中の剃刀が遭遇する力に応じて、ブレード部材が弾性復元力に抗してフ レームに対して動くことができるように一つ又はそれ以上のブレード部材を支持 するフレームを有する安全剃刀において、ブレード部材又は各ブレード部材（１ ６、１１６、２０５Ａ／Ｂ、３１８）が髭剃方向と平行に作用する抗力の増大に 応じてブレード部材の髭剃角度を小さくする方向にブレード縁部に平行な軸線を 中心に角移動するようにフレームに取付けられている、ことを特徴とする安全剃 刀。
2. ２．ブレード部材又は各ブレード部材（１６、１１６、２０５Ａ／Ｂ、３１８） が、前記フレーム（１、１０１、３０１）に支持された枢着手段（１４、１１４ 、３１９）を有する、ことを特徴とする請求項１に記載の安全剃刀。
3. ３．前記枢着手段が、ブレード部材又は各ブレード部材（４、１０４）の各端の 枢動ピン（１４、１１４）から成り、これらのピンはフレーム（１、１０１）の 端壁の協働凹部（７、１０７）に受入れられている、ことを特徴とする請求項１ 又は２に記載の安全剃刀。
4. ４．前記凹部は細長いスロット（７、１０７）によって形成され、これらのスロ ットは、剃刀の皮膚係合面（２、３；１０２、１０３）の夫々に接線方向の仮想 平面に対して本質的に横方向に延び、前記ブレード部材又は各ブレード部材は、 弾性手段（８；１０８）でフレームの上方及び外方に押圧されている、ことを特 徴とする請求項３に記載の安全剃刀。
5. ５．前記スロット（７；１０７）はフレームで下方及び後方に延びている、こと を特徴とする請求項４に記載の安全剃刀。
6. ６．前記剃刀は、弾性復元力の作用に抗してフレームに対して後方に変位するよ うにフレームに取付けられたガード部材（３；３Ａ；１０３Ｂ；２１２Ｂ）を有 し、前記変位は前記ブレード部材又は各ブレード部材（４；１０４；２０５Ａ／ Ｂ）に伝えられてブレード部材の髭剃角度を小さくする、ことを特徴とする請求 項１乃至５のうちのいずれか一項に記載の安全剃刀。
7. ７．前記ガード部材（３；１０３Ｂ；２１２Ｂ）は、前記抗力に垂直な垂直力が 加えられるのに応じて前記フレームに対して下方にも変位自在であり、ガード部 材の変位は、抗力と垂直力の合力が作用してガード部材を所定の域値角度を越え る作用線に沿って移動するとき、ブレード部材又は各ブレード部材にだけ伝えら れる、ことを特徴とする請求項６に記載の安全剃刀。
8. ８．前記ガード部材は、髭剃方向と平行に移動するように拘束されている、こと を特徴とする請求項６に記載の安全剃刀。
9. ９．少なくとも二つのブレード部材（４）を有し、これらのブレード部材の各々 は、ブレードストリップ（１６）が上脚部に固定された逆Ｌ字形状の支持体（１ ３）を有し、これらの支持体は、一方のブレード部材の角度的なずれが他方のブ レード部材に直接伝えられるように互いに当接係合する垂下した脚部を有する、 ことを特徴とする請求項１乃至８のうちのいずれか一項に記載の安全剃刀。
10. １０．前記ブレード部材又は各ブレード部材（２００Ａ／Ｂ）は、ばねアーム（ ２０９Ａ／Ｂ）と一体のブレードストリップ部分（２０５Ａ／Ｂ）を有し、前記 ばねアームは、ブレードストリップ部分（２０５Ａ／Ｂ）を前記ブレード縁部（ ２０１Ａ／Ｂ）と平行な軸線を中心に前記ガード部材（２１２Ｂ）の後方への変 位に応じてヒンジ運動を行うように、前記フレーム（２１０、２１１）に支持す る、ことを特徴とする請求項６、７、及び８のうちのいずれか一項に記載の安全 剃刀。
11. １１．前記ブレード部材又は各ブレード部材（３０７）は、ブレード縁部（３１ ７）と平行な固定仮想枢軸（Ｐ）を中心に角変位するようにシェル支持体（３１ ４、３１９）によってフレーム（３０１、３０６）に支持され、ブレード縁部に 作用する抗力によりブレード部材が前記軸線を中心に髭剃角度を小さくするよう に枢動されるように位置決めされている、ことを特徴とする請求項２に記載の安 全剃刀。
12. １２．前記二つのブレード部材（３０７）がブレードキャリヤ（３０６）に支持 され、このブレードキャリヤは、ブレード部材の髭剃角度が最大値になる端の位 置までブレード部材を押圧するように作用する一体のばね（３０９）を有し、ブ レード部材を支持するためのシェル支持体手段（３１４）を有するばね取付けさ れた支持ブロック（３１３）を更に有し、ブレードキャリヤはフレーム３０１に 支持されている、ことを特徴とする請求項１１に記載の安全剃刀。