JPH05501405A - 経口投与用リン酸結合剤 - Google Patents
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
経口投与用リン酸結合剤
本廃明は、アルファーケトグルタル酸カルシウム塩の経口投与用リン酸結合剤と
しての利用に関する。
慢性腎不全の保存療法は、透析および移植による近年の印象深い成果にもかかわ
らず、特に透析以前の段階では長期成績という点から引き続き重要な意味を持つ
ものである。
この保存療法は、基礎疾患の治療、食事療法および症状に応じての薬剤処理を包
含する。
慢性腎不全の患者および透析患者は、一般に代謝性アシド−シス、腎性貧血、心
血管系、胃腸管系および骨格系の障害、さらに中間代謝の障害に加えて、病的に
高い血清リン酸濃度(1,45mmol/1以上)を示す。かかる高リン酸血症
の発生は、糸球体濾液の減少と関係している。これは、腎性前障害の原因の一部
と考えられている続発性上皮小体機能亢進の原因因子である。
上皮小体機能亢進を抑制するための高リン酸血症態の処置、すなわち血清リン酸
の低下という課題は、未だ満足できるほどには解決されていない。科学文献中に
、このテーマに関する総説が見られるニジニーファー、ケイ。
(Schaefer、 K、) 、7 tン・ヘラ−トウディー。
(von Herrath、 D、)、アーリー、シー、エム、(Erley。
C,M、 ) :尿毒症性筒リン酸血症の治療における最近の諸相、トイチェ・
メディツイニツシエ・ヴオツヘンシュリフト(Dtsch、 med、 Wsc
hr、) 112.44号(1987)、1708−1712゜
血清リン酸を減少させるため、食事療法に加えて、多(の場合アルミニウムを含
有するリン酸結合剤の経口投与を行うのが普通である。例えば、腎疾患患者では
、水酸化アルミニウムのリン酸結合性が治療のために常用されている。
1日量は、通常水酸化アルミニウム約4gである。この場合、食事中に含まれる
リン酸成分が、胃内で胃液(塩酸)の存在下に形成された塩化アルミニウムによ
って、不溶性のリン酸アルミニウムに変換されるだけでな(、さらに、血液から
腸管腔内へ分泌されたリン酸も結合されている。
このようにして難溶性の形態に変換されたリン酸(=リン酸アルミニウム)は、
糞とともに排泄される。
アルミニウムが透析脳症症候群を惹起することが、一般に且つ科学的に認められ
ている。それは、腎性骨ジストロフィーの骨軟化症の原因となり、さらに腎性貧
血を悪化させる可能性がある。最初は、慢性腎不全透析患者にお0てアルミニウ
ム源としてアルミニウム負荷透析液が考えられたが、逆浸透法によるこの高度精
製後に、これらの患者が、吸収不可能と考えられる多量の含アルミニウムリン酸
結合剤を取り入れることか明らかになった。
そのため、この含アルミニウムリン酸結合剤の経口適用に当たっての、今では周
知のアルミニウム中毒という危険を回避するために、マグネシウム塩類およびカ
ルシウム塩類がリン酸結合剤として胃腸内に投与された。これら2価金属塩の作
用原理は、アルミニウムの場合と同じである。
含マグネシウム製剤は緩下剤として作用するため。、便秘誘発性のアルミニウム
製剤とは異なり、しばしば下痢を惹起する。特に、腎機能が低下している場合に
は、マグネシウムについてもアルミニウムと同じことがいえる。即ち、長期補給
時の蓄積および中毒(この場合は高マグネシウム血症)である。
含カルシウム製剤の適用は、大抵の場合炭酸カルシウムの形態で行われ、十分に
リン酸を結合するための1日量は約6gであり、食事の際に服用するのが有効で
ある。この場合、特にビタミンD3をさらに投与するときは高カルシウム血が誘
発されることが多い(腎石灰沈着のおそれ)。
高い血清カルシウム値のために、上皮小体ホルモンの分泌が減少し、その結果望
ましくない血清リン酸の増加が起こる可能性がある。
炭酸カルシウム以外に、例えばアルギン酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、
クエン酸カルシウムなどの他のカルシウム化合物も胃腸内投与用のリン酸結合剤
として文献に記載されている。しかし、実際上、これらの化合物は、リン酸結合
能が少なすぎたり、例えばクエン酸の金属イオン吸収促進作用などの好ましくな
い副作用が生じるために意義のあるものとはならなかった。
乱れたアミノ酸代謝を調整し、生体への追加的窒素負荷を避けるため、或いは窒
素再利用を達成するため、慢性腎不全患者の食事療法を行うに際し、必須アミノ
酸のアルファーケトアナログの混合物が投与され成果をあげている。
アミノ基転移反応によって、これらのケト酸から体内で必須アミノ酸が生成する
。かかる治療法の副次的効果として、これらケト酸/アミノ酸のカルシウム塩が
血清リン酸の減少を引き起こす。特に、分校必須アミノ酸であるノくリン、ロイ
シンおよびイソロイシンのケトアナログのカルシウム塩の混合物でこの性質が知
られている。さらに、これらアルファーケトアナログ化合物からの同濃度のカル
シウムイオンは、炭酸カルシウムよりもリン酸除去能が大であることが証明され
ている。
必須アミノ酸のアルファーケトアナログを投与する場合に欠点として、重篤な代
謝異常或いは異化代謝の好ましくない状態を来すアミノ酸のアンバランスを誘発
する危険を考えなければならない。かかるアミノ酸のアンノくランスは、ある個
々の必須アミノ酸の濃度が著しく高(なり、或いは低くなり、かくして蛋白質の
分解に際して規定されるアミノ酸の相互比率(アミノ酸パターン)が乱れること
を意味する。これがいわゆる「制限されたアミノ酸」というものである。それゆ
え、必須アミノ酸または必須アミノ酸のケトアナログを対外から補給する際のか
かるアミノ酸のアンバランスの回避は、すべての必須アミノ酸の割合が生理学的
限度内に保たれるときにのみ可能である。このことは、実際上はある必須アミノ
酸またはある必須アミノ酸のケトアナログを長期補給すると、他のすべての必須
アミノ酸またはこれらのアミノ酸のアルファーケトアナログが、代謝のアンバラ
ンスを回避するのに十分な濃度まで供給されなければならないことを意味する。
その結果、必須アミノ酸のケトアナログは、常に組合せ製剤の形でしか投与でき
ず、医薬品市場でもその様な形で販売されている。これと関連した別の短所は、
必須アミノ酸ないしはそれらのケトアナログ、特にこれらの製剤に不可欠な分枝
必須アミノ酸のコストが高いことである。
本発明の基礎となっている課題は、高リン酸血症患者に長期間にわたって経口的
に適用でき、しかも望ましくない副作用を生じることがなく、従来既知のリン酸
結合剤で生じるアルミニウム中毒およびマグネシウム中毒が避けられ、高カルシ
ウム血および代謝異常が低減し、十分なリン酸排泄を保証するところのリン酸結
合剤を提供することである。
さらに、中間代謝改善への確実な寄与を確保せんとするものである。
この課題は1回投与量当たり0.1〜30gの含量のアルファーケトグルタル酸
カルシウム塩によって特徴付けられた本発明の経口投与用リン酸結合剤によって
解決される。
本発明のアルファーケトグルタル酸カルシウム含有リン酸結合剤を用いるとき、
次の利点がある:アルファーケトグルタル酸(=2−オキソグルタル酸)は、食
品産業において、例えば香辛料混合物中に、味覚増強剤として広く利用されてい
る非必須アミノ酸であるグルタミン酸のケトアナログである。それゆえ、両面体
物質の分子量(MW)は、アルファーケトグルタル酸(MW=146)、グルタ
ミン酸(MW=147)とほぼ同じである。両物質の技術的取扱い方はよく知ら
れており、その簡単さでは同じである。
アルファーケトグルタル酸は、入手容易な商業製品である。純度が99%を越え
る高純度アルファーケトグルタル酸が市販されている。
純粋なアルファーケトグルタル酸と、例えば炭酸カルシウムなどのカルシウム塩
を等モル比で単に混合し、水溶液とするだけで技術的に容易にアルファーケトグ
ルタル酸カルシウム塩を調製することができる。アルファーケトグルタル酸と炭
酸カルシウム(方解石、白亜、大理石)との間のこの化学反応では、アルファー
ケトグルタル酸カルシウム塩と炭酸が生じ、後者は炭酸ガスとして放出される。
胃腸管内では、アルファーケト酸化合物からカルシウムが解離し、この解離は例
えば炭酸化合物からに比してはるかに良好であり、それによってより効果的にリ
ン酸を結合する。このことは、アルファーケトグルタル酸カルシウム塩では、炭
酸カルシウムよりもリン酸の結合に必要なカルシウムイオンの絶対供給量が少な
くても良いことを意味し、高カルシウム血が避けられる。
マグネシウム塩類と異なり、アルファーケトグルタル酸は腸内で完全に吸収され
る。リン酸結合剤として投与されたマグネシウムによって惹起される下痢が、同
様に当然のことながら高カルシウム血が、アルファーケトグルタル酸カルシウム
塩の投与によって防止される。
アルファーケトグルタル酸塩の市場価格は、必須アミノ酸、特に分枝アミノ酸の
ケト酸よりもはるかに有利である。
そのためかなりの経済的利益が生じる。
中間代謝におけるアルファーケトグルタル酸の生理学的性質は十分に知られてい
る。炭水化物、蛋白質ないしはアミノ酸および脂肪の代謝が活性化された酢酸の
形で合流するクエン酸回路[=クレブス回路、エイチ、エイ、クレブス(H,A
、 Krebs)、オックスフォード、ノーペル賞1954]において、アルフ
ァーケトグルタル酸は主要かつ重要な地位を占める。これら栄養素の中間代謝が
中間体としてのアルファーケトグルタル酸を経由して進行するからである。中間
代謝におけるアルファーケトグルタル酸のこの生理学的地位によって、薬理学的
・毒性学的安全性が保証される。
特に、アルファーケトグルタル酸塩は、アルミニウム含有リン酸結合剤投与時の
アルミニウムとは異なり、組織内に蓄積しない。
アルファーケトグルタル酸塩を著量与えても、必須アミノ酸のケトアナログの場
合とは異なり、アミノ酸アンバランスの形の代謝異常は予期しなくても良い。体
内でのアミノ基転移によって形成され得るアナログアミノ酸のグルタミン酸は、
非必須アミノ酸であり、従って蛋白質合成を制限しないからである。このアミノ
基転移反応により、必須アミノ酸のケトアナログを治療用に用いて投与した場合
と同様に、体内で窒素が結合される。これは、特に腎不全時に通常必要とされる
低蛋白食の場合に窒素再利用の枠内で有利なことである。
慢性腎不全の場合に、低すぎる濃度で見出される分枝必須アミノ酸のバリン、ロ
イシンおよびイソロイシンの分解は、生化学的には最初の可逆的段階で、非特異
性アイソザイム(トランスアミナーゼ)の助けにより行われ、これらアミノ酸に
相当するアルファーケト酸を生じる。次の反応段階である脂肪酸補酵素Aチオエ
ステルへの脱水素脱カルボキシル化は不可逆性である。アルファーケト酸濃度が
ある程度高くなると、生化学では普通のいわゆる産物による分解抑制が起こる。
即ち、分枝アミノ酸の分解によって生じたアルファーケト酸(産物)がその濃度
に応じてこの分解を抑制する。分枝アミノ酸がアルファーケト酸へ分解する場合
のこの産物による抑制は、アルファーケト酸に関して非特異的であるので、かか
る産物による抑制は、アルファーケトグルタル酸塩をも出発点とするであろう。
これによって、分枝必須アミノ酸が分解から保護されることになる。
かくして、アルミニウム化合物、マグネシウム塩類、炭酸カルシウム、アルギン
酸カルシウム、クエン酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、必須アミノ酸のケ
トアナログ、などの従来用いられていたリン酸結合剤の代わりに本発明に従って
アルファーケトグルタル酸カルシウム塩を新規にリン酸結合剤として経口投与に
用いるときは、これら従来のリン酸結合剤についての既知の好都合な性質がすべ
て得られ、その反面それらの短所は現われない。
新規リン酸結合剤は、アルファーケトグルタル酸のカルシウム塩からなる。その
調製は、リン酸結合性物質調製のための既知の方法に従って行うことができ、特
に炭酸カルシウムとアルファーケトグルタル酸とを等モルずつ混合し、次いで水
溶液とすれば、リン酸結合性物質としてのアルファーケトグルタル酸カルシウム
塩(アルファーケトカルシウムグルタレート)並びに炭酸が生成し、後者は炭酸
ガスとして放出される。
本発明のリン酸結合剤がアルファーケトグルタル酸の他にさらに任意のリン酸結
合剤として炭酸カルシウムをも含有する場合には、それらの量比は1:3〜3:
1、好ましくは1:1とするのが良い。このリン酸結合剤は、所望により、任意
的に追加されるリン酸結合性物質として炭酸カルシウムのみならず例えばカルシ
ウム含有炭酸不含有物質、アルミニウムまたはマグネシウム含有物質、ケトアナ
ログ/アミノ酸、それらの塩類並びにペプチドをも含有することができる。
本発明のリン酸結合剤は、アルファーケトグルタル酸カルシウム以外にアルファ
ーケトグルタル酸の他の塩、例えばナトリウム、カリウムまたはマグネシウム塩
を含有でき、また他の諸物質、例えば水、アルコール、炭水化物、有機酸、無機
酸、脂肪、蛋白質、香料、ミネラル、微量元素、その他医薬品業界で既知の添加
剤、助剤を含有することができる。
使用されるアルファーケトグルタル酸カルシウム塩の濃度は、経口投与用リン酸
結合物質として1回量当たり0゜1〜30グラムの範囲内にある。それは好適に
は0.2〜10グラム、特に0.5〜2グラムの範囲内にある。効果的なリン酸
結合およびリン酸排泄を達成するには、各食事時にそれぞれ1回量を摂取するの
が良い。
本発明のリン酸結合剤の剤形は、その投与形態において胃腸的解離が可能である
限り、物質の経口投与のために知られている任意の形をとることができ、例えば
錠剤、糖衣錠、カプセル、散剤、顆粒剤などの固体形態、ゲル、乳剤、懸濁剤な
どの半固体形態、または液状形態とすることができる。
実施例1
炭酸カルシウム(粉末)1モルとアルファーケトグルタル酸(粉末)1モルとを
混合する。この混合物2gを水100m1に溶解させる。炭酸ガスが発生し、ア
ルファーケトグルタル酸カルシウムの水溶液が生成する。
アルファーケトグルタル酸カルシウム
2 g / 100 m、 1
実施例2
実施例1を繰り返す。但し、1gを100m1に溶解させる。
アルファーケトグルタル酸カルシウム
1g/100ml
1 国際出願番号
3 特許出願人
住 所 ドイツ連邦共和国 6307 リンデンズデーテンシュトラーセ 20
名 称 ネフローメディカ ファーマツォイティッシュフエアトリーブスゲゼル
シアフト エムベーハー代表者 (追って明らかにします。)
国 籍 ドイツ連邦共和国
6代理人
住 所 〒541大阪市中央区平野町2−1−2 沢の鶴ビルff106 (2
03) 0941
1991年8月19日
6 添付書類の目録
明細書
経口投与用リン酸結合剤
本発明は、アルファーケトグルタル酸の1価、2価または3価の金属塩、特にア
ルファーケトグルタル酸カルシウム塩の経口投与用リン酸結合剤としての利用に
関する。
慢性腎不全の保存療法は、透析および移植による近年の印象深い成果にもかかわ
らず、特に透析以前の段階では長期成績という点から引き続き重要な意味を持つ
ものである。
この保存療法は、基礎疾患の治療、食事療法および症状に応じての薬剤処理を包
含する。
慢性腎不全の患者および透析患者は、一般に代謝性アシド−シス、腎性貧血、心
血管系、胃腸管系および骨格系の障害、さらに中間代謝の障害に加えて、病的に
高い血清リン酸濃度(1,45mmol/1以上)を示す。かかる高リン酸血症
の発生は、糸球体濾液の減少と関係している。これは、腎性前障害の原因の一部
と考えられている続発性上皮小体機能亢進の原因因子である。
上皮小体機能亢進を抑制するための高リン酸血症態の処置、すなわち血清リン酸
の低下という課題は、未だ満足できるほどには解決されていない。科学文献中に
、このテーマに関する総説が見られるニジニーファー、ケイ。
(Schaefer、 K、) 、フォノ・ヘラート、ディー。
(von Herrath、 D、)、アーリー、シー、エム、(Erley。
C,M、 ) :尿毒症性高リン酸血症の治療における最近の諸相、トイチェ・
メディツィニッシエ・ヴオッヘンシュリフト(Dtsch、 med、Wsch
r、) 112.44号(1987)、1、708−1712゜
血清リン酸を減少させるため、食事療法に加えて、多くの場合アルミニウムを含
有するリン酸結合剤の経口投与を行うのが普通である。例えば、腎疾患患者では
、水酸化アルミニウムのリン酸結合性が治療のために常用されている。
1日量は、通常水酸化アルミニウム約4gである。この場合、食事中に含まれる
リン酸成分が、胃内で胃液(塩酸)の存在下に形成された塩化アルミニウムによ
って、不溶性のリン酸アルミニウムに変換されるだけでなく、さらに、血液から
腸管腔内へ分泌されたリン酸も結合されている。
このようにして難溶性の形態に変換されたリン酸(=リン酸アルミニウム)は、
糞とともに排泄される。
アルミニウムが透析脳症症候群を惹起することが、一般に且つ科学的に認められ
ている。それは、腎性骨ジストロフィーの骨軟化症の原因となり、さらに腎性貧
血を悪化させる可能性がある。最初は、慢性腎不全透析患者においてアルミニウ
ム源としてアルミニウム負荷透析液が考えられたが、逆浸透法によるこの高度精
製後に、これらの患者が、吸収不可能と考えられる多量の含アルミニウムリン酸
結合剤を取り入れることが明らかになった。
そのため、この含アルミニウムリン酸結合剤の経口適用に当たっての、今では周
知のアルミニウム中毒という危険を回避するために、マグネシウム塩類およびカ
ルシウム塩類がリン酸結合剤として胃腸内に投与された。これら2価金属塩の作
用原理は、アルミニウムの場合と同じである。
含マグネシウム製剤は緩下剤として作用するため、便秘誘発性のアルミニウム製
剤とは異なり、しばしば下痢を惹起する。特に、腎機能が低下している場合には
、マグネシウムについてもアルミニウムと同じことがいえる。即ち、長期補給時
の蓄積および中毒(この場合は高マグネシウム血症)である。
含カルシウム製剤の適用は、大抵の場合炭酸カルシウムの形態で行われ、十分に
リン酸を結合するための1日量は約6gであり、食事の際に服用するのが有効で
ある。この場合、特にビタミンD3をさらに投与するときは高カルシウム血が誘
発されることが多い(腎石灰沈着のおそれ)。
高い血清カルシウム値のために、上皮小体ホルモンの分泌が減少し、その結果望
ましくない血清リン酸の増加が起こる可能性がある。
炭酸カルシウム以外に、例えばアルギン酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、
クエン酸カルシウムなどの他のカルシウム化合物も胃腸内投与用のリン酸結合剤
として文献に記載されている。しかし、実際上、これらの化合物は、リン酸結合
能が少なすぎたり、例えばクエン酸の金属イオン吸収促進作用などの好ましくな
い副作用が生じるために意義のあるものとはならなかった。
乱れたアミノ酸代謝を調整し、生体への追加的窒素負荷を避けるため、或いは窒
素再利用を達成するため、慢性腎不全患者の食事療法を行うに際し、例えばDE
2531299A1、DE3015076C2、DE−O32335215、U
S4491589A。
WO3703806A1、DE 3046580A1などの刊行物に記載されて
いるように必須アミノ酸のアルファーケトアナログの混合物が投与され成果をあ
げている。かかる混合物は非必須アミノ酸のケトアナログをも含んでいても良い
。アミノ基転移反応によって、これらのケト酸から体内で必須ないしは非必須ア
ミノ酸が生成する。かかる治療法の副次的効果として、これら必須アミノ酸のケ
トアナログのカルシウム塩が血清リン酸の減少を引き起こすが、これは極めて高
用量(Log/日まで)であっても、従来のリン酸結合剤なしで済ますには不十
分であることが示されている。特に、分枝必須アミノ酸であるバリン、ロイシン
およびイソロイシンのケトアナログのカルシウム塩の混合物でこの性質が知られ
ている。さらに、これらアルファーケトアナログ化合物からの同濃度のカルシウ
ムイオンは、炭酸カルシウムよりもリン酸除去能が大であることが証明されてい
る。しかし、これらの作用は、従来例えばシエーファーら、[シェーファ−,ケ
イ8.)\ラード、ディー、。
アスムス、シー0.ウムラオフ、イー、(Schaefer、 K−。
Harrath、 D、、 Asmus、 G、、 Umlauf、 E、 )
:慢性尿毒症患者における血清リン酸および上皮小体ホルモンに対するケト酸
の有益な作用、クリニカル・ネフロロジー(CIin。
Nephrol、) 、30 (2) 、93.1988]のように、必須アミ
ノ酸のケトアナログの混合物について記載されて−)るのみで、非必須アミノ酸
のケトアナログについては記載されていない。
非必須アミノ酸のケトアナログの他の治療上の投与可能性として、尿結石の溶解
ないしは予防のためのものがある(DE3046580A1参照)。
必須アミノ酸のアルファーケトアナログを投与する場合に欠点として、重篤な代
謝異常或いは異化代謝の好ましくない状態を来すアミノ酸のアンバランスを誘発
する危険を考えなければならない。かかるアミノ酸のアンノくランスは、ある個
々の必須アミノ酸の濃度が著しく高くなり、或いは低くなり、かくして蛋白質の
分解に際して規定されるアミノ酸の相互比率(アミノ酸パターン)が乱れること
を意味する。これがいわゆる「制限されたアミノ酸」というものである。それゆ
え、必須アミノ酸または必須アミノ酸のケトアナログを対外から補給する際のか
かるアミノ酸のアンバランスの回避は、すべての必須アミノ酸の割合が生理学的
限度内に保たれるときにのみ可能である。このことは、実際上はある必須アミノ
酸またはある必須アミノ酸のケトアナログを長期補給すると、他のすべての必須
アミノ酸またはこれらのアミノ酸のアルファーケトアナログが、代謝のアンバラ
ンスを回避するのに十分な濃度まで供給されなければならないことを意味する。
その結果、必須アミノ酸のケトアナログは、常に組合せ製剤の形でしか投与でき
ず、医薬品市場でもその様な形で販売されている。これと関連した別の短所は、
必須アミノ酸ないしはそれらのケトアナログ、特にこれらの製剤に不可欠な分枝
必須アミノ酸のコストが高いことである。
精神薄弱の治療或いは特に高窒素血症、含窒素薬物による肝中毒、含窒素無機質
の有機転化に際しての肝機能障害、アンモニア誘導体の蓄積による疲労状態にお
ける含窒素産物の無毒化のための薬物として、アルファーケトグルタル酸カルシ
ウムを用いることも既知である[フランス医薬特許(FR−M)−827]。こ
の場合の1日量は、錠剤、顆粒、服用用あるいは注射用の溶液の形でアルファー
ケトグルタル酸塩2〜4gとするのが良いとされた。しかし、アルファーケトグ
ルタル酸カルシウムを、特に腎疾患患者の高すン酸血状態の治療のためのリン酸
結合剤としての電解質混合物の構成成分として有利に使用することは知られてい
なかった。
本発明の基礎となっている課題は、高リン酸血症患者に長期間にわたりで経口的
に適用でき、しかも望ましくない副作用を生じることがなく、従来既知のリン酸
結合剤で生じるアルミニウム中毒およびマグネシウム中毒が避けられ、高カルシ
ウム血および代謝異常が低減し、十分なリン酸排泄を保証するところのリン酸結
合剤を提供することである。
さらに、中間代謝改善への確実な寄与を確保せんとするものである。
この課題は1回量当たり0.1〜30g量のアルファーケトグルタル酸の1価、
2価または3価の金属塩、特にアルファーケトグルタル酸カルシウム塩によって
特徴付けられた本発明の経口投与用リン酸結合剤によって解決される。
全く驚くべきことに、経口適用されたアルファーケトグルタル酸カルシウム塩が
高リン酸血症患者において1日当たり1〜5gの量で単独のリン酸結合剤として
長期にわたり透析前に十分な血清リン酸の低下(すなわち高すン酸血の回避)を
もたらすのに十分に高いリン酸結合性を有することが示された。この効果は、他
の必須または非必須アミノ酸のケトアナログについては知られていない。
全く予期しないことに、アルファーケトグルタル酸カルシウムの場合はど顕著で
はないが、アルファーケトグルタル酸またはアルファーケトグルタル酸ナトリウ
ム塩の経口適用によっても、血清リン酸の減少が起こった。これに関しての作用
機序は今のところ明らかでないが、おそらく代謝作用(異化、蛋白質生合成)に
基づくものであろう。
アルファーケトグルタル酸カルシウム塩のリン酸結合性は、インビトロでも証明
されている。[シェイク、エム。
ニス、(Sheikh、 M、S、) 、7グイア、ジェイ、エイ。
(Maguire、 J、A、)、−’−メット、エム、(Emmett、 M
、) 、サンタ・アナ、シー、エイ、 (Santa Ana、 C,A、)、
、ナイヵー。
エム、ジエイ、(Nicar、 MJ、)、シラー、 エル、 7−/L/。
(Shiller、 L、R,)、フォードトラン、ジエイ、ニス。
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の低減−理論的、インビトロおよびインビボ研究、ジャーナル・オブ・クリニカ
ル・インベスティゲーションズ(J、 C11n、 Invest、) 、 8
3. 66−73. (1989)の方法]。アルファーケトグルタル酸カルシ
ウム塩は、従来のリン酸結合剤である炭酸カルシウムの等モル量と比較して、腸
の生理的pH領域(、pH7,4)内で約3倍のリン酸を結合する。
本発明のアルファーケトグルタル酸カルシウム含有リン酸結合剤を用いるとき、
次の利点がある:アルファーケトグルタル酸(=2−オキソグルタル酸)は、食
品産業において、例えば香辛料混合物中に、味覚増強剤として広く利用されてい
る非必須アミノ酸であるグルタミン酸のケトアナログである。それゆえ、両面体
物質の分子量(MW)は、アルファーケトグルタル酸(MW=146)、グルタ
ミン酸(MW=147)とほぼ同じである。両物質の技術的取扱い方はよ(知ら
れており、その簡単さでは同じである。
アルファーケトグルタル酸は、入手容易な商業製品である。純度が99%を越え
る高純度アルファーケトグルタル酸が市販されている。
純粋なアルファーケトグルタル酸と、例えば炭酸カルシウムなどのカルシウム塩
を等モル比で単に混合し、水溶液とするだけで技術的に容易にアルファーケトグ
ルタル酸カルシウム塩を調製することができる。アルファーケトグルタル酸と炭
酸カルシウム(方解石、白亜、大理石)との間のこの化学反応では、アルファー
ケトグルタル酸カルシウム塩と炭酸が生じ、後者は炭酸ガスとして放出される。
胃腸管内では、アルファーケト酸化合物からカルシウムが解離し、この解離は例
えば炭酸化合物からに比してはるかに良好であり、それによってより効果的にリ
ン酸を結合する。このことは、アルファーケトグルタル酸カルシウム塩では、炭
酸カルシウムよりもリン酸の結合に必要なカルシウムイオンの絶対供給量が少な
くても良いことを意味し、高カルシウム血が避けられる。
マグネシウム塩類と異なり、アルファーケトグルタル酸は腸内で完全に吸収され
る。リン酸結合剤として投与されたマグネシウムによって惹起される下痢が、同
様に当然のことながら高カルシウム血が、アルファーケトグルタル酸カルシウム
塩の投与によって防止される。
アルファーケトグルタル酸塩の市場価格は、必須アミノ酸、特に分枝アミノ酸の
ケト酸よりもはるかに有利である。
そのためかなりの経済的利益が生じる。
中間代謝におけるアルファーケトグルタル酸の生理学的性質は十分に知られてい
る。炭水化物、蛋白質ないしはアミノ酸および脂肪の代謝が活性化された酢酸の
形で合流するクエン酸回路[=クレブス回路、エイチ、エイ、クレブス(H,A
、 Krebs)、オックス7t−ド、ノーヘル賞1954]において、アルフ
ァーケトグルタル酸は主要かつ重要な地位を占める。これら栄養素の中間代謝か
中間体としてのアルファーケトグルタル酸を経由して進行するからである。中間
代謝におけるアルファーケトグルタル酸のこの生理学的地位によって、薬理学的
・毒性学的安全性が保証される。
特に、アルファーケトグルタル酸塩は、アルミニウム含有リン酸結合剤投与時の
アルミニウムとは異なり、組織内に蓄積しない。
アルファーケトグルタル酸塩を著量与えても、必須アミノ酸のケトアナログの場
合とは異なり、アミノ酸アンバランスの形の代謝異常は予期しなくても良い。体
内でのアミノ基転移によって形成され得るアナログアミノ酸のグルタミン酸は、
非必須アミノ酸であり、従って蛋白質合成を制限しないからである。このアミノ
基転移反応により、必須アミノ酸のケトアナログを治療用に用いて投与した場合
と同様に、体内で窒素が結合される。これは、特に腎不全時に通常必要とされる
低蛋白食の場合に窒素再利用の枠内で有利なことである。
慢性腎不全の場合に、低すぎる濃度で見出される分枝必須アミノ酸のバリン、ロ
イシンおよびイソロイシンの分解は、生化学的には最初の可逆的段階で、非特異
性アイソザイム(トランスアミナーゼ)の助けにより行われ、これらアミノ酸に
相当するアルファーケト酸を生じる。次の反応段階である脂肪酸補酵素Aチオエ
ステルへの脱水素脱カルボキシル化は不可逆性である。アルファーケト酸濃度が
ある程度高くなると、生化学では普通のいわゆる産物による分解抑制が起こる。
即ち、分枝アミノ酸の分解によって生じたアルファーケト酸(産物)がその濃度
に応じてこの分解を抑制する。分枝アミノ酸がアルファーケト酸へ分解する場合
のこの産物による抑制は、アルファーケト酸に関して非特異的であるので、かか
る産物による抑制は、アルファーケトグルタル酸塩をも出発点とするであろう。
これによって、分枝必須アミノ酸が分解から保護されることになる。
かくして、アルミニウム化合物、マグネシウム塩類、炭酸カルシウム、アルギン
酸カルシウム、クエン酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、必須アミノ酸のケ
トアナログなどの従来用いられていたリン酸結合剤の代わりに本発明に従ってア
ルファーケトグルタル酸カルシウム塩を新規にリン酸結合剤として経口投与に用
いるときは、これら従来のリン酸結合剤についての既知の好都合な性質がすべて
得られ、その反面それらの短所は現われない。
新規リン酸結合剤は、アルファーケトグルタル酸の金属塩、好ましくはアルファ
ーケトグルタル酸カルシウム塩からなる。その調製は、リン酸結合性物質調製の
ための既知の方法に従って行うことができ、特に炭酸カルシウムとアルファーケ
トグルタル酸とを等モルずつ混合し、次いで水溶液とすれば、リン酸結合性物質
としてのアルファーケトグルタル酸カルシウム塩(アルファーケトカルシウムグ
ルタレート)並びに炭酸が生成し、後者は炭酸ガスとして放出される。
本発明のリン酸結合剤がアルファーケトグルタル酸の他にさらに任意のリン酸結
合剤として炭酸カルシウムをも含有する場合には、それらの量比は1:3〜3:
1、好ましくは1:1とするのが良い。このリン酸結合剤は、所望により、任意
的に追加されるリン酸結合性物質として炭酸カルシウムのみならず例えばカルシ
ウム含有炭酸不含有物質、アルミニウムまたはマグネシウム含有物質、ケトアナ
ログ/アミノ酸、それらの塩類並びにペプチドをも含有することができる。
本発明のリン酸結合剤は、アルファーケトグルタル酸カルシウム以外にアルファ
ーケトグルタル酸の他の1価、2価または3価の金属塩、例えばナトリウム、カ
リウムまたはマグネシウム塩を含有でき、また他の諸物質、例えば水、アルコー
ル、炭水化物、有機酸、無機酸、脂肪、蛋白質、香料、ミネラル、微量元素、そ
の他医薬品業界で既知の添加剤、助剤を含有することができる。
使用されるアルファーケトグルタル酸カルシウム塩の濃度は、経口投与用リン酸
結合物質として1回量当たり0.1〜30グラムの範囲内にある。それは好適に
は0.2〜10グラム、特に0.5〜2グラムの範囲内にある。効果的なリン酸
結合およびリン酸排泄を達成するには、各食事時にそれぞれ1回量を摂取するの
が良い。
本発明のリン酸結合剤の剤形は、その投与形態において胃腸内解離が可能である
限り、物質の経口投与のために知られている任意の形をとることができ、例えば
錠剤、糖衣錠、カプセル、散剤、顆粒剤などの固体形態、ゲル、乳剤、懸濁剤な
どの半固体形態、または液状形態とすることができる。
実施例1
炭酸カルシウム(粉末)1モルとアルファーケトグルタル酸(粉末)1モルとを
混合する。この混合物2gを水100m1に溶解させる。炭酸ガスが発生し、ア
ルファーケトグルタル酸カルシウムの水溶液が生成する。
アルファーケトグルタル酸カルシウム
2g/100m1
実施例2
実施例1を繰り返す。但し、1gを100 m、 1に溶解させる。
アルファーケトグルタル酸カルシウム
1g/100ml
請求の範囲
1 電解質混合物が1回量当たり0,1〜30グラムのアルファーケトグルタル
酸カルシウム塩を含有することを特徴とする電解質および有機アルファーケト酸
ならびに必要な場合にはさらに添加物類を含有してなる経口投与用リン酸結合剤
。
2 該カルシウム塩の代わりにそれ以外のアルファーケトグルタル酸の1価、2
価または3価の金属塩を含有することを特徴とする請求項1に記載の薬剤。
3 該電解質混合物が1回量当たり0.2〜10グラム、好ましくは0.5〜2
グラムのアルファーケトグルタル酸カルシウム塩を含有することを特徴とする請
求項1または2に記載の物質。
41回量当たり0.1〜30グラムのアルファーケトグルタル酸カルシウム塩を
含有する電解質混合物を調製することを含む、経口投与可能なリン酸結合剤調製
のためのアルファーケトグルタル酸カルシウム塩の使用。
5 アルファーケトグルタル酸の他の1価、2価または3価の金属塩を含有する
電解質混合物を調製することを含む、高リン酸血症治療のための経口投与可能な
リン酸結合剤調製のための請求項1に記載のアルファーケトグルタル酸カルシウ
ム塩に代えての該他のアルファーケトグルタル酸金属塩の使用。
61回量当たり0.2〜10グラム、好ましくは0.5〜2グラムのアルファー
ケトグルタル酸カルシウム塩を含有する電解質混合物を調製することを含む、高
リン酸血症治療のための経口投与可能なリン酸結合剤調製のためのアルファーケ
トグルタル酸カルシウムまたはアルファーケトグルタル酸の他の1価、2価また
は3価の金属塩の使用。
国際調査報告
国際調査報告
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 有効なリン酸結合性物質としてアルファーケトグルタル酸およびカルシウム 塩を中味とする電解質混合物が1同量当たり0.1〜30グラムの濃度を示し、 かつそのモル比がアルファーケトグルタル酸:カルシウム塩で1:10から10 :1になることを特徴とする電解質および有機アルファーケト酸ならびに必要な 場合にはさらに添加物類を含有してなる経口投与用リン酸結合剤。 2 アルファーケトグルタル酸とカルシウム塩、好ましくは炭酸カルシウムのモ ル比が1:2から2:1になることを特徴とする請求項1に記載の物質。 3 アルファーケトグルタル酸とカルシウム塩の電解質濃度が等モルであること を特徴とする請求項3に記載の物質。 4 電解質混合物がカルシウム塩の代わりに他の1価、2価または3価のカチオ ン塩を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の物質。 5 該物質が炭水化物、水、アルコール、有機および無機酸および他の栄養素に 加えて添加物類および助剤を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記 載の物質。 6 該物質が特に、散剤、顆粒剤または錠剤のような固形形態、半固形形態また は液状形態を示すことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の物質。 7 投薬1回当たりの有効なリン酸結合性物質の量が0.2〜10グラム、好ま しくは0.5〜2グラムであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載 の物質。 8 分枝必須アミノ酸の分解を妨げるアルファーケトグルタル酸の量であること を特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の物質。
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