【発明の詳細な説明】
ポリ(ビフェニルエーテルスルホン)組成物見−皿−9−公一!
本発明は概略少なくとも1種のポリ(ビフェニルエーテルスルホン)および硼酸
亜鉛を含む熱可塑性ボリアリールエーテル組成物に関する。任意に、その組成物
は、ポリ(アリールエーテルケトン)或いはポリ(アリールエーテルスルホン)
、フン化炭素ポリマー及び/又は二酸化チタンを含むことができる。
の
エンジニアリングサーモプラスチック(熱可塑性プラスチック)は、壁パネル、
階上の貯蔵ロッカー、サービストレイ、シートバック、機長室およびダクトのよ
うな航空機内部の多くの部品において広く使用されている。エンジニアリングサ
ーモプラスチックは、押出成形、熱形成、射出成形および中空成形によりこれら
の部品に経済的に組立てられる。
航空機内部のために構造材料の難燃性のための米国政府基準は、part 25
−Airworthiness 5tandards −Transport
Category Airplanes of Title P4゜
Code of Federal Regulations (see 51
Federal Re 1ster 26206+ Jul■
21、1986 and 51 Federal Re 1ster 2832
2. August 7.1986)の1986年訂正に示されている。その難
燃性基準は、オハイオ州大学で開発された熱量測定試験(以下O3Uテストとい
う)に基づいている。このようなO3Uテストは14CFRパート25に対する
上述の訂正に記載されている。14CFRパート25の内容は本明細書中に含ま
れる。これらのテストは2分間の総発熱(表面積の平方メートル当りのキロワッ
ト分(KW・分/ホ)は勿論特定な定められた条件で燃焼される時、その材料が
テストされる最初の5分間にわたっての最大発熱速度(表面積の平方メートル毎
のキロワンドKW/rrr)を測定する。その1986年訂正標準は、エンジニ
アリングサーモプラスチックはこれらの2つの発熱量に関して100の測定値を
持つことことを要求した。その新しい1990年要求標準はその2つの発熱測定
の各々に対して最大65許容するだろう、そのため、これらの燃焼標準に合致す
ることができ、そして同時にタフネス、(強靭性)薬品および溶剤抵抗性及びク
リーナー抵抗のような他の望ましい性質及び最終製品への製造の容易性を示す新
規なサーモプラスチックを開発する必要性がある。
一般に低い燃焼性を所有するトリフェニルホスフェート又はアルミニウム三水和
物のような難燃性添加物をエンジニアリングサーモプラスチックと混合し、その
サーモプラスチックの燃焼性を減少させていた。しかしながら、このような低燃
焼性添加物と高性能エンジニアリングサーモプラスチックとのブレンド(配合物
)は、使用できる難燃性組成物をしばしば形成しない0例えば、その低燃焼性添
加物は、十分な難燃性を達成するために必要な添加濃度ではそのエンジニアリン
グサーモプラスナックと相溶性でない、すなわち混和しないかも知れない、又は
その添加剤は、そのエンジニアリングサーモプラスチックの処理温度で安定では
ないかも知れない、さらに特定なエンジニアリングサーモプラスチックと相溶性
である低燃焼性添加物は、しばしばそのサーモプラスチックの燃焼性又は発熱量
を効果的に低下させることができない。もし燃焼性の効果は希釈による単なる減
少であるならば、燃焼性の所望な減少を達成するために必要な低燃焼性添加物の
量はそのエンジニアリングサーモプラスチックの物理的性質又は加工性に逆の影
響を与えるかも知れない。
ポリ(アリールエーテルスルホン)及びポリ(アリールエーテルケトン)からな
り、充填剤及び/又は補強繊維を含むサーモプラスチックブレンドは公知である
(サイトウら、米国特許第4,804,697号及びイッテマン等、ヨーロッパ
特許出願第297 、363号参照)、このようなブレンドの相挙動は−u e
t al、、 Angew、 Mak−romol、 Chat上11,119
−130 (1989)に論述された。ビフェニル基を含むポリ(了り−ルエー
テルスルホン)とポリ(アリールエーテルケトン)との混合物はヨーロッパ特許
出願第254.455号およびハリスら、米国特許第4,713゜426号及び
4,804,724号に記載されている。これらの開示は、ポリ(アリールエー
テルスルホン)とポリ(アリールエーテルケトン)とのブレンドの燃焼性の改良
を示していない。
フルオロカーボンポリマーと、ポリ(アリールエーテルスルホン)又はポリ(ア
リールエーテルケトン)のいずれかとの配合物は、Varyの米国特許第3 、
922 。
347号、A t twoodの米国特許第4.131,711号、Vasta
の米国特許第4.169.117号及びサイト−らの米国特許第4.578.4
27号に開示されている。これらの開示は、ポリ(アリールエーテルケトン)と
ポリ(アリールエーテルスルホン)との難燃性配合物に関するものではない、ポ
リアリーレンポリエーテルと0.1〜30.0重量%のビニリデンフルオリドー
へキサフルオロプロペンコポリマーとの混合物はBarthの米国特許第3.4
00.065号に記載されている。いくつかのタイプのポリ(アリールエーテル
スルホン)がBarthの米国特許の混合物において用いられるポリアリーレン
ポリエーテルの例として開示されている。Barthの米国特許は、ポリ(アリ
ーレンエーテルケトン)とポリ(アリールエーテルスルホン)との難燃性配合物
を開示してはいない。フルオロカーボンポリマー、例えばポリテトラフルオロエ
チレン、ペルフン素化ポリ(エチレン−プロピレン)コポリマー、又はポリ(ビ
ニリデンフルオリド)を含む混合物は、ヨーロッパ特許出願第106.764号
に開示されている。ポリ(アリールエーテルケトン)とテトラフルオロエチレン
の非結晶性コポリマーとの配合物はPetersenの米国特許第4.777.
214号に開示されている。ポリ(アリールエーテルスルホン)、フルオロカー
ボンポリマー及び炭素繊維の混合物、又はポリ(アリールエーテルケトン)、フ
ルオロカーボンポリマー及びチタン酸カリウム繊維の混合物からなる複合材料は
、日本の特許(特公昭63−65227号及び特公昭64−29379号)にお
いて成形品に有用なものとして開示されている。これらの文献のいずれにも、硼
酸亜鉛を含むポリ(ビフェニレンエーテルスルホン)組成物は開示されていない
。
Rockらのヨーロッパ特許出願第307,670号においては、10重量%の
ペルフルオロカーボンポリマーと、ポリスルホン又はポリエーテルスルホン又は
ポリエーテルケトンのそれぞれとの混合物が、改良された発熱特性を有するもの
として記載されている。 Rockらの米国特許には、また、ペルフルオロカー
ボンポリマー、微細二酸化チタン又はペルフルオロカーボンと二酸化チタンとの
混合物を用いて、ポリエーテルイミドとポリエーテルイミド−シロキサンブロッ
クコポリマーとの配合物の易燃特性を改良することが記載されている。 Roc
kらは、これらポリエーテルイミド配合物の難燃性に対する二酸化チタンの有利
な効果は、TiO□と配合物のブロックコポリマ一部分のシロキサン部分との相
互作用に基づくものであるとしている。Rockらの米国特許においては、難燃
性ポリ(ビフェニルエーテルスルホン)あるいはポリ(ビフェニルエーテルスル
ホン)とポリ(アリールエーテルケトン)又はポリ(了り−ルエーテルスルホン
)との難燃性配合物は開示されていない。
「耐燃性熱可塑性組成物」と題された1990年4月4日出願の米国特許出画0
71504.779号は、本出願と共にAmoco Corporattonに
譲渡されたものである。この出願は、ポリ(ビフェニルエーテルスルホン)、フ
ルオロカーボンポリマー及び二酸化チタンを含む熱可塑性材料に関するものであ
る。これらの材料は、場合によってはポリ(アリールエーテルケトン)又はポリ
(アリールエーテルスルホン)を含むものとして開示されている。この出願に記
載された材料は改良された発熱価を示す。
硼酸亜鉛は種々の熱可塑性組成物において用いられている。Ce1laらの米国
特許第4.833,190号には、水和硼酸亜鉛をシリコン含有組成物における
煙抑制剤又は難燃剤として用いることが開示されている。 Andersonの
米国特許第4゜049.619号においては、ポリスルホン、難燃性ビスフェノ
キシ化合物、及び、多数の金属酸化物又は他の勧賞の一つとして開示されている
ビスフェノキシ化合物に対する効力促進剤の熱可塑性組成物が開示されている。
硼酸亜鉛は一つの考えられる効力促進剤として示されている。 Anderso
nの特許にもCa1laの特許にも、難燃性ポリ(ビフェニルエーテルスルホン
)又はポリ(ビフェニルエーテルスルホン)とポリ(アリールエーテルケトン)
又はポリ(アリールエーテルスルホン)との難燃性配合物は開示されていない。
現在、3種類のポリスルホンエンジニアリング熱可塑性材料が市販されている。
即ち、Asoco Performance Productsから販売されて
いるUDELのようなポリスルホン; Imperial Chemical
Industriesから販売されているVICTREXのようなビフェニル基
を含まないポリ(アリールエーテルスルホン);及びAwoc。
Performance Productsから販売されているRADELのよ
うなポリ(ビフェニルエーテルスルホン)である、これらの中では、ポリマーを
製造するのに用いるビフェノールが高コストであるためにポリ(ビフェニルエー
テルスルホン)が最も高価である。しかしながら、ポリ(ビフェニルエーテルス
ルホン)は、これら3種のポリマーの中で最も高い使用温度を有し、かつ、Ha
rrisの米国特許第4,713.426号及び4,804,724号に開示さ
れているように、ポリ(アリ−ルエーテルケトン)との優れた相溶性を示す。
改善された発熱性を有する熱可塑性組成物、殊にポリ(ビフェニルエーテルスル
ホン)に暴く組成物を提供することは、本発明の一般目的である。O3U試験に
よる改善された耐燃性を含む、航空機内装部材における改善された燃焼性能を有
する熱可塑性組成物を提供することは、−特定目的である。射出成形及びシート
押出法の両方で容易に加工しうるそのような組成物を提供することは、もう一つ
の特定目的である。すぐれた耐薬品及び耐溶剤性を有するそのような組成物を提
供することは、もう一つの特定目的である。その他の目的は以下明かとなろう。
本発明のこれらの目的は、少なくとも1種のポリ(ビフェニルエーテルスルホン
を含むボリアリールエーテルとホウ酸亜鉛とからなる組成物によって達成されう
ろことが予想外にも発見された。この組成物は、その他のポリアリールエーテル
類を含有することもでき、さらにポリ(アリールエーテルケトン)またはポリ(
アリールエーテルスルホン)、あるいはフルオロカーボンポリマー及び/または
二酸化チタンを含むそのような組成物を包含する。本発明の組成物は、すぐれた
機械的性質、卓越した耐薬品性及び極めて低い燃焼性の予想外の組合せを示す。
さらには、それらは溶融加工が容易であり、そして平滑かつ美しい表面特性を有
する物品を生しる。本組成物は、多数の応用において、殊に航空機内装用の種々
のパネル及び部材の構成のために有用である。前記文献のいずれも、ポリ(ビフ
ェニルエーテルスルホン)とホウ酸亜鉛との組合せを開示ないし示唆していない
。
発−肌一史一概一叉
本発明は、(a)少なくとも1種のポリ(ビフェニルエーテルスルホン)を含む
ボリアリールエーテルと(b)ホウ酸亜鉛と、からなり、改善された発熱性を有
する熱可塑性組成物に向けられている。本発明の組成物中に配合されるホウ酸亜
鉛の量は、ホウ酸亜鉛なしの純材料と比較して、組成物からの発熱を低減するの
に足りる量である。好ましくは、この量は、組成物中のポリアリールエーテル1
00重量部当り約2.0ないし約8.0重量部である。随意には、その高分子鎖
中にビフェニル基を含まない、例えば、ポリ(アリールエーテルケトン)または
ポリ(アリールエーテルスルホン)のようなその他のポリアリールエーテル類が
、m酸物中に含まれうる。フルオロカーボンポリマーのようなその他の添加剤を
、組成物の発熱特性のさらなる改善のために、組成物中に配合することも可能で
ある。(本発明の目的のためには、熱可塑性物質の発熱特性または発熱性は、o
sU試験によって測定されるものである。)本発明の組成物は諸性質の独特な組
合せを示す、これらは下記である。
1、純ポリマーと比較して、OSU試験で測定するときに、改善された発熱特性
。
本発明の好ましい組成物は、卓越した発熱性能を示す。
2、強靭性及び機械加工性、ASTM D3029−84の操作及びボーイング
・エアブレーン社規格BBS7271の操作により測定されるとき、本発明組成
物の引掻なし衝撃債は、80インチ−ポンドに等しいかそれよりも大きい。
また組成物は、美しい表面を有する成形物品を製造するために容易に溶融加工さ
れる;そして
3、耐薬品性。ボーイング・エアープレーン社規格BMS−8−321、セクシ
ョン8.2において規定されるように、航空機内装用熱可塑性物質試料は応力下
に、4種の溶剤〔トルエン、メチルエチルケトン(MEK)、ジェット燃料A及
び5kydrol 〕の各々に曝されて試験される。4種の溶剤のいずれか一つ
に曝されたときに下記のうちのいずれかが生じたとすれば、熱可塑性物質は、こ
のボーイング規格に合格しない:膨潤、収縮、割れ、または破断。本発明の好ま
しい組成物は、ボーイング試験条件下にこれらの溶剤に曝されたときに、膨潤、
収縮、ひび割れ、亀裂または破断しないので、これらの要件に適合し、あるいは
それを超越する。
圧通笠裏施皿携凶記述
本発明の組成物は、硼酸亜鉛と混合した少なくとも一種のポリ(ビフェニルエー
テルスルホン)からなるボリアリールエーテルを含有し、更に、ビフェニル基を
含まないその他のポリアリーレンエーテル類、例えば、ポリ(アリールエーテル
ケトン)またはポリ(アリールエーテルスルホン)等を含有できる。ポリ(了り
−ルエーテルスルホン)は、以降、ビフェニル基を含まないようなポリスルホン
類を言及するのに使用する。ビフェニル基を有しないこれらのポリスルホン類は
、ポリ(フェニルエーテルスルホン類)とも呼ばれる。出願人は、これらの熱可
塑性組成物に硼酸亜鉛を使用することにより、政府要求O3U試験に従って、改
質した燃焼性能を有する材料がもたらされることを見いだした。硼酸亜鉛の存在
は非晶性ポリ(ビフェニルエーテルスルホン)と結晶性ポリ(アリールエーテル
ケトン)とのブレンドの機械特性を低下させると思われた。しかし、上記で記載
し下記で示すように、本発明の好適な組成物は顕著な強靭性を有する。
本発明の組成物は、更に発熱を改良させるためにフルオロカーボンポリマーを配
合してもよい。ポリ(ビフェニルスルホン)及びポリ(アリールエーテルケトン
)の好適な組成物では、フルオロカーボンは硼酸亜鉛を含をするような組成物と
比較して発熱において顕著に減少させない。しかし、本発明の好適な組成物に含
有したフルオロカーボンポリマーはいくらかの発熱の改良を与える。これらの組
成物は顔料着色のためにTiO□を配合してもよい。TiO□を含有しない本発
明の組成物は優れた特性を有するが、好適な組成物はTi0zも含有する。Ti
1tは航空機インテリアのその他の着色と色を合わせるために組成物の色を調整
できるからである。
ポリ(ビフェニルエーテルスルホン)とポリ(アリールエーテルスルホン)との
ブレンドを含有する本発明の熱可塑性組成物は卓越した燃焼性能と強靭性能とを
示し且つ比較的高価でない、実質的にポリ(ビフェニルエーテルスルホン)から
なる本発明の組成物は、ポリ(アリールエーテルスルホン)のブレンドを含有す
るものよりも良好な耐溶剤性を有するが、しかし、それらは燃焼遅延においてそ
れほど有効でな(、ビフェニルモノマーのコストのため現在のところより高価で
ある。これらの組成物は現在のところ晟も高価であるが、ポリ(ビフェニルエー
テルスルホン)とポリ(アリールエーテルケトン)とを含有する本発明の組成物
は、それらの良好な耐溶剤性及び卓越した燃焼性能のために好適である。
本発明の好適な組成物は:
(a)約50.0〜約80.0重量部のポリ(ビフェニルエーテルスルホン);
(b)約20.0〜約50.0重量部のポリ(アリールエーテルケトン)、ここ
で、ポリ(ビフェニルエーテルスルホン)及びポリ(アリールエーテルケトン)
の重量はポリ(ビフェニルエーテルスルホン)及びポリ(アリールエーテルケト
ン)の合計重量100部当たりの量である;(C)約−〇〜約8.0重量部〔ポ
リ(ビフェニルエーテルスルホン)及びポリ(アリールエーテルケトン)の合計
重量100部当たり〕の硼酸亜鉛;(d)約1.0〜約8.0重量部〔ポリ(ビ
フェニルエーテルスルホン)及びポリ(7’)−ルx−チルケトン)の合計重量
100部当たり〕のフルオロカーボンポリマー;並びに
(e)約3.0〜約12.0重量部〔ポリ(アリールエーテルスルホン)及びポ
リ(アリールエーテルケトン)の合計重1100部当たり〕の二酸化チタンを含
む。
別の実施!!様では、本発明は、以下に示すような(a)ポリ(ビフェニルエー
テルスルホン);及び(b)フルオロカーボンポリマー
を含む耐炎性熱可塑性材料に関する。場合により、二酸化チタンを添加でき、そ
して、ポリ(アリールエーテルケトン)又はポリ(アリールエーテルスルホン)
のいずれかを、この実施態様の材料に含ませることができる。好ましくは、ポリ
(ビフェニルエーテルスルホン)の100重量部当たり、フルオロカーボンポリ
マーは約1.0〜約8.0重量部であり、二酸化チタンは約3.0〜約12.0
重量部である。この実施1!様では、フィブリル化フルオロカーボンを含有する
組成物と比較して良好な燃焼性能を有するため、100,000未満の分子量の
非フイブリル化フルオロカーボン(例えば、ポリテトラフルオロエチレン)が好
適である。
ポ寥 ビフェニルエー−ルスルホン
本発明の組成物に使用するのに適しているポリ(ビフェニルエーテルスルホン類
)は、その構造中に少なくとも1つのビフェニル単位を含有する。このようなポ
リ(ビフェニルエーテルスルホン)は、次式:(式中、R1乃至R4は、−〇−
1−SO,−1−S−1C=Oである。但し、R3乃至R4のうちの少なくとも
1つは、−SO,−であり、且つ、R8乃至R4のうちの少なくとも1つは、−
〇−である。Ar+ 、Arよ及びAr3は、6〜24の炭素原子を含有するア
リーレン基であり、好ましくは、フェニレン又はビフェニレンである。a及びb
は、0又は1のいずれかである。
一般に、ビフェニル又はビフェニレン基の濃度が高くなる程、ポリマーの特性は
よくなる。上記の化学式において、好ましくは50モル%以上、より好ましくは
75モル%以上のアリーレン基Ar1%Arx及びArsは、p−ビフェニレン
のようなビフェニレン基である。
ここで有用なポリ(ビフェニルエーテルスルホン)には、次式:の反復単位(繰
り返し単位)を1つ又はそれ以上含むものがある。ポリ(ビフェニルエーテルス
ルホン)は1つ又はそれ以上の次式で表される:(式中、含まれている75モル
%のアリーレン基はp−ビフェニレン基である)の繰り返し単位を含むのがより
好ましい、このようなポリ(ビフェニルエーテルスルホン)は、Amoco P
erfor@ance Products、 Inc、から商標名RADEL
R−5000として販売されている。
ポリ(ビフェニルエーテルスルホン)は、当該技術分野でよく知られている適切
な方法のいずれを使用しても製造できる。また、これは、米国特許第3,634
.355号、第4,008.203号、第4.108,837号及び第4,17
5.175号の明細書に詳述されている。ポリ(ビフェニルエーテルスルホン)
の分子量は、そのM、I、(44psiの圧力下で400℃で10分間滞留時間
を経過した後に測定)が、約2から約12g/10分の範囲にあるような量が好
ましい、2g/10分より低いM、1.を示すポリ(ビフェニルエテールスルホ
ン)を使用すると、メルト−二次加工通性の弱い組成物となる。他方、約12g
/10分を超えるM、1.を示すポリ(ビフェニルエテールスルホン)は、最低
限の不満足な耐薬品性しか示さない組成物となる。
ポリ(アリールエ−テケトン)を含有する好適な組成物中におけるポリ(ビフェ
ニルエテールスルホン)成分の量は、一般に、スルホンとケトンの成分を合わせ
たちの100重量部当たり、約40から約80重量部である0本発明の範囲には
入っているが、80.0部を超えるポリ(ビフェニルエテールスルホン)を含む
ポリスルホン/ポリケトン組成物は、好適な組成物より弱い耐溶剤性しか示さな
い、40.0未満しかスルホンを含まないものは、不適当な靭性及び衝撃特性し
か示さない、ポリ(ビフェニルエテールスルホン)の量は約50.0重量部から
約80.0重量部がより好ましい、そのような量のポリ(ビフェニルエテールス
ルホン)を含有する組成物は、比較的廉価な費用しかかからずに、優れた耐溶剤
性及びより良好な耐衝撃性を示すからである。
ポリ(アリールエーテルスルホン)を含む組成物においては、ポリ(ビフェニル
エーテルスルホン)の量は、ポリ(アリールエーテルスルホン)とポリ(ビフェ
ニルエーテルスルホン)を合わせたちの100重量部当たり約50重量部を超え
る量である。ポリ(アリールエーテルスルホン)を含む組成物の耐溶剤性は、ポ
リ(ビフェニルエーテルスルホン)から本質的になる組成物のものよりは有効性
の点で良(はないが、前者の組成物は後者の組成物よりかなり安い費用で製造で
きる。ポリ(ビフェニルエーテルスルホン)の量は、約50部未満に減少すると
、耐溶剤性及び耐衝撃性は、多くの用途にとって受け入れないものとなる場合が
ある。
ボi ア1−ルエー−ル トン
ここで使用するのに適切な結晶質ポリ(アリールエーテルケトン)は次式のひと
つ以上の反復ユニット(繰り返し単位)を含む。
ここで、Arはフェニレン、ビフェニレン又はナフチレンからなる群から選択さ
れる独立の二価の芳香族ラジカルであり、Xは独立にO,C−O又は直接結合で
あり、mは0から3までの整数であり、b、c、d及びeは0又は1であり、好
ましくはdは、bが1のときOであり、fは1から4までの整数であり、式(I
V)及び(V)では、少なくともひとつのXはC=0である。
このようなポリ(アリールエーテルケトン)の例は次式のひとつ以上の反復ユニ
ットを含む。
及び次式:
及び
の反復ユニットを含むポリ(アリールエーテルケトン)これらのポリ(アリール
エーテルケトン)はこの周知の適当な技術により製造できる。このような方法の
ひとつは少なくともひとつのビスフェノール及び少なくともひとつのジハロベン
ゼノイド化合物の実質的に等モル混合物又は少なくともひとつのハロフェノール
化合物を加熱することからなるもので、カナダ特許第847.963号に記載さ
れている。その方法で使用された好ましいビスフェノールはヒドロキノン、4.
4 ’−ジヒドロキシベンゾフェノン、4.4’ −ジヒドロキシビフェニル及
び4,4′−ジヒドロキシジフェニルエーテルである。その方法で使用される好
ましいハロー及びジハロベンゼノイド化合物は4−(4−クロロヘンジイル)フ
ェノール、4.4’−ジフルオロベンゾフェノン、4.4′ −ジクロロベンゾ
フェノン、4−クロロ−4′−フルオロベンゾフェノン、及び
このポリ(了り−ルエーテルケトン)は米国特許第4,176.222号に記載
された方法で製造してもよい、この方法は100〜400℃の温度で(IXa)
少なくともひとつのビスフェノール及びΦ)少なくともひとつのジハロベンゼノ
イド化合物の実質的に等モルの混合物、及び/又は(2)少なくともひとつのハ
ロフェノールをナトリウムカーボネート又はパイカーボネート及び第二アルカリ
金属カーボネート又はパイカーボネートの混合物と共に加熱することからなり、
ここで、ジハロベンゼノイド化合物又はハロフェノールにおいて、ハロゲン原子
はオルト又はパラにある一C〇−基により活性化され、前記第二アルカリ金属カ
ーボネート又はパイカーボネートはナトリウムのそれよりも高い原子量を有して
おり、前記第二アルカリ金属カーボネート又はパイカーボネートの量はナトリウ
ムのダラム原子の高い原子量の前記アルカリ金属0.001〜0.5グラム原子
あるような量であり、アルカリ金属カーボネート又はパイカーボネートの全量は
存在する各フェノール基に対して少なくとも一つのアルカリ金属原子があるよう
な量であり;その後ポリマーをアルカリ金属ハライドから分離する、ことからな
る。
次式:
の反復ユニットを含むポリ(アリールエーテルケトン)はフッ化水素−ホウ素ト
リフッ化物触媒を用いるフリーデルタラフト反応により製造される。それは例え
ば、米国特許第3.953,400号に記載されている。
次式
の反復ユニシトを含むポリ(アリールエーテルケトン)はフッ化ホウ素−水素フ
ン化物触媒を用いるフリーデルクラフト反応により製造される。それは例えば、
米国特許第3,411.538号、第3.442,857号及び第3.516゜
966号に記載されている。
これらポリ(アリールエーテルケトン)はまた、例えば米国防衛特許公開第T1
03.703号及び米国特許第4.396.755号明細書に記載される方法に
従って製造することができる。この方法においては、(a)芳香族モノカルボン
酸、若しくは(b)少なくとも1種の芳香族ジカルボン酸と芳香族化合物との混
合物、又は(C)(a)と(b)との組み合わせのような反応体をフルオロアル
カンスルホン酸、特にトリフルオロメタンスルホン酸の存在下で反応させる。
次式:
の繰り返し単位を含有するポリ(アリールエーテルケトン)は、例えば米国特許
第4.398,020号明細書に記載される方法に従って製造することもできる
。
このような方法においては、(a)実質的に等モル量の、(式中、−A「4−は
2価の芳香族基であり、Yはハロゲンであり、COYは芳香族的に結合したアシ
ルハライド基である。)を有し、そして以下の(a)(ii)に記載される少な
くとも1種の芳香族化合物と重合可能な少なくとも1種の芳香族ジアシルハライ
ドと、(式中、−Ar’−は2価の芳香族基であり、Hは芳香族的に結合した水
素原子である。)
ををし、そして上記(a)(i)に記載される少なくとも1種のジアシルハライ
ドと重合可能な少なくとも1種の芳香族化合物との混合物、若しくは(b)弐:
H−Ar’ −COY
(式中、−Ar″−は2価の芳香族基であり、Hは芳香族的に結合した水素原子
であり、Yはハロゲンであり、COYは芳香族的に結合したアシルハライド基で
ある。)
を有し、そして自己重合性である少なくとも1種の芳香族モノアシルハライド、
又は(C)(a)と(b)との組み合わせをフルオロアルカンスルホン酸の存在
下で反応させる。
本明細書で用いられている用語のポリ(アリールエーテルケトン)はホモポリマ
ー、コポリマー、ターポリマー、ブロックコポリマー及びグラフトコポリマーを
包含することを意味する。例えば、繰り返し単位(I)〜(V)のどの1種又は
2種以上もそれらを結合させてコポリマー等を形成することができる。
本発明の好ましい組成物における使用に好ましいポリ(アリールエーテルケトン
)は弐:
の繰り返し単位を有するものである。
このようなポリ (アリールエーテルケトン)はインベリアルケミカルインダス
トリーズ社(夏−perial Chemical Industries、
[、td、)からピクトレックス(VUCTREX :登録商標)PEEKなる
商標名で市販されている。
ポリ(アリールエーテルケトン)は、優れた加工性を有する組成物を与えるため
には、濃硫酸中、25℃及び大気圧において測定して約0.8〜約1.8dl/
gの範囲の還元粘度を有するのが好ましい、射出成型用には、400℃において
40g/10分以上のメルトフローを有するポリケトン、例えばピクトレックス
(登録商標)PEEKニゲレード150Pを使用するのが好ましい、シート用に
は、400℃において約1.0〜約8.0g/10分のメルトフローを存するポ
リケトン、例えばピクトレックス(登録商標)PEEK、グレード450Pが好
ましい。
ポリ(アリールエーテルケトン)を使用する場合、本発明の組成物中に存在する
そのポリ(了り−ルエーテルηトン)の量はどのような量であってもよいが、好
ましくはポリ(アリールエーテルケトン)とポリ(ビフェニルエテールスルホン
)との合計重量100部当たり約20.0〜約60.0部である。20.0部未
満のポリ(アリールエーテルケトン)を有するポリ(ビフェニルエテールスルホ
ン)のブレンド組成物は、ある種の用途には依然許容できるが、耐溶剤性が低く
、また60.0部より多いポリ(アリールエーテルケトン)を存するブレンド組
成物は衝撃特性が低い。ポリ(アリールエーテルケトン)の量が約20.0〜約
50.0部であるのがより好ましい、ポリ (アリールエーテルケトン)の量が
これらの量である組成物は優れた性質の組み合わせを有するからである。
以下に示される実施例で分かるように、本発明の組成物のメルトインデックス(
44ρsiの圧力下、380℃において滞留時間10分後に測定)は約4.0〜
約15.0g/10分であるのが好ましい。この範囲のメルトインデックスを有
する組成物により優れた成型性能が得られるからである。
ポリ アリールエーテルケトン
本発明の組成物においては適当であればいかなる非晶質ポリ(アリールエーテル
スルホン)も使用することができる。使用されるポリ(アリールエーテルスルホ
ン)はそられのポリマー鎖中にビフェニル基を含有しない、一般式、(式中、A
r’はビフェニル以外の、置換若しくは非置換P−フェニレンのようなフェニレ
ン残基、ビスフェノールA残!、即チ:及びビスフェノールS残基、即チ:
の繰り返し単位を有するものであるや2価のAr’基の少なくとも50モル%以
上、好ましくは少な(とも75モル%がビスフェノール38基:即ちであり、残
り(0〜50モル%)がp−フェニレンであるのが好ましい。
モコバーフォマンスブロダクツ社から入手可能で、そしてVI CTREX@P
ESは、IC1社から入手可能であり、これらは、ポリ(ビフェニルエテールス
ルホン)との混合物で使用できる。RADEL@A−200は、ジクロロジフェ
ニルスルホンとジフェノールS/ハイドロキノンのモル比3:1との縮合生成物
である。UDEL@は、ビスフェノールAジ−ラジウム塩とジクロロジフェニル
スルホンとの核性縮合によって製造されるか、又はビスフェノールAとジクロロ
ジフェニレンスルホンとのアルカリメタル炭酸塩の触媒反応によって製造される
。
V I CTREX@PESは、4.4′−ジハイトロキシジフェニルスルホン
と4.4′−ジクロロジフェニルスルホンとのポリ縮合によって製造される。ポ
リ(アリールエーテルスルホン)のメルトインデックスは、約5〜45g/10
m1nである。(それは380℃、44ps i、10分間の滞留時間で測定し
た)使用される場合には、ポリ(ビフェニルエテールスルホン)との混合物中に
存在するポリ(アリールエーテルスルホン)の量は、ポリ(アリールエーテルス
ルホン)とポリ(ビフェニルエテールスルホン)の総混合100重量部当り、約
10.0〜50.0重量部の範囲にある。この範囲より少ない量では、劣った性
質の組成物を与える。
碍敢亜棗底分
使用される硼酸亜鉛は、好ましくは無水物で、硼酸亜鉛の0.2 w t%より
も少ない水分量を有するものである。水和硼酸亜鉛又は多量の水分を含有する硼
酸亜鉛は、加工が困難な組成物となるか、又は成形された時、スプレー及びき裂
のような許容できない表面欠陥ををするものとなる。いかなる適当な硼酸亜鉛無
水物も使用できる。測定できる水分量を存しない、平均の粒サイズ11.8ミク
ロンを有する、式2Zn0 ・38203硼酸亜鉛無水物は、U、S、 Bor
axからXPI−187として入手できる。それは、500″Cでの硼酸亜鉛の
熱脱水で生成される。硼酸亜鉛の量は、低い放熱をもたらすのに有効な量で、一
般的には、ポリ(ビフェニルエテールスルホン)、又はポリ(ビフェニルエテー
ルスルホン)とポリ(アリールエーテルケトン)又はポリ(アリールエーテルス
ルホン)との混合物の総100重量部当り、約2.0〜8.0重量部である。約
8.0より多量の硼酸亜鉛は、それより少ない量の硼酸亜鉛の使用を超える易燃
性のさらなる改善を与えないし、一方2.0重量部より少量では放熱における改
善を与えない0本発明の好ましい組成物では、約3.0〜7.0重量部が使用さ
れる。硼酸亜鉛のいかなる適当な粒子サイズも使用でき、好ましくはより良い放
熱と耐溶剤性を与える小粒子サイズが用本発明の組成物に使用されるフルオロカ
ーボンポリマーは、本質的に結晶構造を有し、約120℃以上の融点を有する熱
可塑性弗素化ポリオレフィン類であるやフルオロカーボンポリマーは、好ましく
は約5.0ミクロンより小さい粒子サイズを有する微細固体の形で用いられる。
その理由は、このような固体はより容易に分散され、そしてより良い耐衝撃性と
なるからである。フルオロカーボンポリマー類は、低い易燃性生成物を生成する
ように熱可デ性マトリックス中に十分に分散されなければならない0分散性は、
フルオロカーボンポリマーの分子量及び/又は粒子サイズに関連する。フルオロ
カーボンポリマーの分散の均一性は、成形品又は試験片の物理的外観を観察する
ことにより、および成形品の破断点伸びの程度を測定することにより決定される
。低い伸びの値は、劣った分散性を示し得る。
フルオロカーボンポリマーは、ポリ(ビフェニルエテールスルホン)及びポリ(
アリールエーテルケトン)又はポリ(アリールエーテルスルホン)成分の総混合
100重量部当り約1.0〜5.0重量部の量で使用する。5.0重量部より多
いフルオロカーボンポリマーの濃度は、望ましくない、それらの量は、組成物の
配合や成形性に悪影響を与え、バーレスセント効果(a perlescent
effect)を生し、色合せに問題を起す。
匪必退底分1吏灸二醗止工又Z
本発明の組成物の成分として使用する二酸化チタンは市場から入手することがで
きるものであり、適切なTi島であればいかなる種類のものでも使用することが
できる。しかし、TiO2の粒径が5.0ミクロン未満であるものを使用するの
が好ましい。これは、粒径が5.0ミクロン以上になると組成物の物理的性質に
悪影響が及ぶためである。入手することができる結晶型二酸化チタンは、いかな
る種類のものであっても使用することができる。中でも、顔料としての性質が優
れているルチル型の二酸化チタンを使用するのが好ましい。Ti0□を使用すれ
ば特定の最終用途に供したときに色合わセがし易くなるが、黒色のものには使用
することができない。
配合工程や加工工程において困難を伴うことがないようにするために、組成物に
は、ポリ(ビフェニルエーテルスルホン)または該化合物のブレンド100重量
部に対し、全部で約12.0重量部未満のTiO□を含有させるのが好ましい。
また、本発明の組成物には、ポリ(ビフェニルエーテルスルホン)ブレンド10
0重量%に対して、約3.0〜約7.0重量%のホウ酸亜鉛、約1.0〜約4.
0重量%のフルオロカーボンポリマーおよび約3.0〜約7,0重量%のTi0
zを含有させるのが好ましい。これらの組成物が好ましいのは、色合わせの容易
性や耐火性が優れているからである。
組弐惣Ω成芳り配合
本発明の組成物の成分の配合法は、適切なものであればいずれの方法によっても
よい、また、固形分はそれぞれ所望の順序で混合してよい、使用する全固形分を
所望の量ブレンドして、できた混合物を混合物中に存在する最も融点の高いポリ
マーの融点以上に加熱するのが好ましい。その後、溶融した混合物を混合して十
分に添加物を分散してポリマーを混合し、さらに、この混合物を押出して冷却す
ることによって所望の形に成形する。かかる工程は、ペルストルフタイヤー社(
Berstorff Tire Corporation)が提供しているよう
な市場から入手し7うる押出し機などを用いて、通常の方法にしたがって行うこ
とができる0本発明の組成物がTi0zを含有している場合には酸化物を添加す
る必要はない。例えば、ホウ酸亜鉛をはじめとする成分をまず配合しておき、そ
の後に所望量のTiO□を混合する方法をとることができるや
いかなる種類の本発明組成物を用いるかは、その組成物の最終用途が何であるか
によって左右される。ポリ(了り−ルエーテルケトン)を含有する本発明の組成
物を厚さ約0.125インチ未満のシートにして押出そうとするときには、ポリ
スルホンの含有量が70.0部未満の組成物をシート状にした場合には熱放出性
が悪くなることを考慮して、ポリ(ビフェニルエテールスルホン)を多めに使用
する。シート状にする場合には、ポリスルホンおよびポリケトンの総重量100
部に対して、ポリ(ビフェニルエテールスルホン)を約70.0部以上、好まし
くは約75.0部使用するのが好ましい、射出成形の場合は、ポリ(ビフェニル
エテールスルホン)とポリ(アリールエーテルケトン)の総重量100部に対し
て、ポリ(ビフェニルエテールスルホン)を70.0部未満、好ましくは約65
.0部使用するのが好ましい、ポリスルホンを70.0部以上含有する射出成形
組成物は溶媒としての性質が劣る。
本発明の組成物には、上記以外の添加物をさらに含有させてもよい0例えば、可
塑剤、顔料、抗酸化剤、グラスファイバーなどの補強剤、熱安定化剤、対紫外線
安定化剤、耐衝撃性改良剤、離形剤などを含有させてもよい。
上記のように、本発明の組成物の二次加工性はかなり優れている。本発明の組成
物は、−次成形品、フィルム、繊維といった所望の形に成形することができる。
また、本発明の組成物は、加熱/冷却タクト、階上室、棚、トレイテーブル、ひ
じ掛けなどの航空機のインテリアの一部や種々のパネル基材として使用するのに
特に通している。
一実一一施一一燃一
以下の実施例は本発明を具体的に裏付けるものであるが、本発明の範囲を制限す
ることを何ら意図していない。
これらの実施例においては下記の名称が用いられており、次の意味を有する二P
S一式
を有するビフェニル含有ポリ(アリールエーテルスルホン)で、RADEL@R
−5000という商標名でアモコ・パフォーマンス・プロダクツ社(As+oc
o Per−formance Products、 Inc、)より商業的に
入手可能である。メルトフローは3−8グラム/10分である。
PK一式
を有するポリ(アリールエーテルケトン)で、VI−CTREX@PEEKとい
う商標名でインペリアル・ケミカル・インダストリーズ社(Imperial
Che■1calIndustries、 Ltd、)より商業的に入手可能で
ある。150P又は450Gという二つの等級があり、両者は分子量が相違する
(400℃における溶融粘度が150Pは0.11−0.19 KNS/rWで
あり、450Gは0.38−0.51 KNS/rrlである)。
PAL−ビスフェノール(Bisphenol S)とヒドロキノンを3:1の
モル比で有するジクロロジフェニルスルホンの縮合生成物であるポリ(アリール
エーテルスルホン)、25℃においてN−メチルピロリドン中で0.2g/dl
の濃度で測定した場合に0.46−0.50の換夏粘度(reduced vi
scosity)を有する。 Radel @A−200という商標名でアモコ
・パフォーマンス・プロダクツ社より入手可能である。
F5A−低分子量(非フイブリル化)のポリテトラフルオロエチレン。POLY
MIST F5A@という商標名でオーシモント(Ausimont)から入手
可能である。
T2O−イー・アイ・デュポン・デ・ニモアス・アンド・カンパニー(E、I。
du Pont de Ne5ours and Co、)より商業的に入手可
能なフィブリル化(fibrill−ating)高分子量ポリテトラフルオロ
エチレン。
ZnB−無水ホウ酸亜鉛。米国ボラ、クス社(U、S、 Borax)からXP
I−187という商標名で入手可能。
Tie、−二酸化チタン。商業的に入手可能な顔料等級の原料を用いた。
2狭方法
すべての原料は、ブレンダ−(mechanical blender)を使用
してその成分を最初にトライブレンドすることによって製造した(回転させなが
ら)0次いで、当該原料をBerstorff 2 E 25 (25腫径の同
時に回転する二輪スクリー押出機)を用いて混合した。押出機のゾーン温度(z
one temperatures)は次の通りであった;フィードゾーン、2
90−300’C;ゾーン2及びゾーン3.340−365℃;ゾーン4及びゾ
ーン5.340−355℃:ゾーン6.330−355℃;及びゾーン7(ダイ
L 335−355°C0溶融温度の範囲は350℃から395°Cまでであっ
た。スクリューの速度は1l70−25Orpであり、押出機の頭部圧力(he
ad pressure)は180−700psiの範囲であったが、これらは
混合する原料に応じて変えた。
混合した原料の各々について標$ASTM試験用試料を、3オンスの射出能力を
有するBattenfeld又はArburg射出成形機で60.80又は12
0ミルの厚さに射出成形した。射出条件は原料に応じて変更したが、一般的には
次の通りであった。
成形温度、 270℃−325下
バレル温度。
ノズル、 355°−385”C
フロント、350℃−390℃
センター、 340 −365℃
フィード、330°−350”C
溶融温度、 360°−400”C
射出速度2 中速(s+odera te)射出圧力、 1200−2000p
si保持圧力、 800 −1500psi背 圧、 25 −150 2si
スクリユ一速度、100 −160 rpm。
0、S、 U、熱放出試験を、14CFR、パート25 (Part 25)、
耐空標準(Airworthiness 5tandards)−輸送部門航空
機(Transport Category Airplanes)における記
載に従って行なった。熱放出データ(“Av、Max、Heat Re1eas
e”)は5分間の最大熱放出であり、KW/nfの単位で表したものであり、試
料を3回又は5回試験して得られた値の平均値で小数第2位を四捨五入したもの
である。2分間熱放出データはこれらの実施例に記載されていない。その理由は
、すべての実施例がl0KW、分/rrr未満の値を存する1990年2分間標
準(1990two−minute 5tandards)にバスしたからであ
る。衝撃強さく”Ins’)はフィートlbsで表わしてあり、その衝撃試験は
、ボーイング航空会社規格規定BMS7271(BoeingAirlineC
ospanySpecification BMS 7271の記載に従って行
なった。
1−22および ・ 1−6
実施例1−22は、ポリ(ビフェニルエテールスルホン)及びポリ(アリールエ
ーテルケトン)から成る本発明の組成物に関するものであり、比較実施例1−6
はそのような混合物との比較である。
実施例1−19ならびに比較実施例1−3及び5はすべて65重量部のPSおよ
び35重量部のPKを使用した。実施例20−22及び比較実施例4は75重量
部のPSおよび25部のPKであった。比較実施例5は純粋なPSであり、比較
実施例6は純粋なPKであった。添加量および試験データを表1に示す。
−表一一」−〜
1 0 4 0 54.0 125.62 0 8 0 44.0 106.4
3 0 15 0 46.0 ?9.24 2 4 0 42.0 109.6
5 2 8 0 35.0 95.2
6 2 15 0 36.0 78.47 0 4 0 42.0 104.4
8 3 8 0 35.0 111゜29 6 4 0 39.0 111.2
10 6 8 2.5 3λ0 141.611 2 4 0 33.0 13
2
12 2 6 0 34.0 114.413 2 6 2.5 34.0 1
12.014 1 4 0 46.0 125.615 2 4 0 47.0
129.616.3 5 0 44.0 128.81? 3 7 0 56
.0 13a018 3 7 2.5 44.0 138.419A 2 4
0 35.0 74.419B 2 4 0 52.0 125.619C24
050,0>160
20 0 5 4 43.6 70.421 5.0 8 2.5 33.0
59.222 0 4 0 49.0 76.0表 1(続き)
CotEx、fj3Δ Zn旦 二」1玉JIJ激上 黴−!1 3 0 0
41.0>160
2 5 0 0 42.0 128
3 2 0 4 49.0 >160
4 0 0 2.5 55.0 119.25 0 0 0 91.0 −
6 0 0 0 80−140 一
実施例19Aおよび16−18は60m1ls厚試料で;実施例16Cは125
+*ils厚であり、他の実施例はすべて80m1ls厚であった。
実施例1〜22は、ポリ(ビフェニルエーテルスルホン)とポリ(アリールエー
テルケトン)からなる本発明の組成のものである。出願人の経験によれば、OS
t、J試験は、異なる時間または位宜での試験運転の間の与えられた試料につ
いて、平均から+10%の変動幅を有する。その結果、異なる時間での試験運転
の間にはおおまかな比較しか行うことができず、一方、より具体的な比較は、は
ぼ同時間での一連の試験運転について行うことができる。
実施例1〜6は1シリーズの試験であったが、ホウ酸亜鉛の添加による熱放出の
改善を示している。これらの実施例ではPS対PKが65対35のブレンドを用
いたが、実施例1〜3での熱放出量は、比較例5及び6にみられる純粋なポリマ
ーよりもずっと少なかった。また実施例1〜3はわずかな熱放出の改善しか示さ
ず、またホウ酸亜鉛含を量の増加に伴って衝撃強度が低くなることを示している
。実施例4〜6は各々、過フン化炭化水素ポリマーの添加によって、実施例1〜
3を越える改善を示している。実施例2と実施例3の比較及び実施例5と実施例
6の比較によって、ポリスルホン/ポリケトン100部当たり8部以上のホウ酸
亜鉛濃度の増加によって熱放出の改善が全くもたらされないことが示される。
実施例7〜10と比較例1は、65/35PS/PKブレンドの2番目のシリー
ズの試験であった。実施例7と比較例1を比較すれば、ホウ酸亜鉛とPTFEは
熱放出を改善する効果が本質的に同等である。実施例8及び9において、2つの
添加物の同時使用によって、実施例7と比較例1と比較してわずかな改善が得ら
れた。実施例10は、Ti0zの添加によっては、希釈効果以外には熱放出が全
く改善されないことを示している。
実施例11〜13及び比較例2は3番目のシリーズであった。実施例11ではP
TFEとホウ酸亜鉛を用いているが、熱放出抑制剤としてのPTFEを単独で使
用した場合よりも著しい改善を示している。実施例12は、ホウ酸亜鉛含有量を
増加させることによってはわずかじか改善されないことを示している。実施例1
3では実施例10と同様に、Ti0iの添加によってはほとんど改善されなかっ
た。
実施例14及び15はPTFE量の効果を実験するために行われたが、各々のレ
ベルのPTFEについて本質的に同等の熱放出の結果が示されている。しかし、
加工性は実施例15の方がよかった。
実施例16〜18及び比較例3は、すべて65/35ブレンドのものであった。
ここで、比較例3は、同一人に譲渡された同時継続出1113.N、07150
4゜779である。実施例16〜18について、比較例3と比較して熱放出レベ
ルはほとんど差がなかった。
実施例19A、19B及び19Cは、65/35ブレンドについての厚さの異な
る試験試料のものである。ホウ酸亜鉛の熱放出効果は、3つの厚さレヘルすべて
について認められる。
実施例20−22及び比較例4は、75/25PS/PKブレンドについての他
の一連の試験に関するものである。実施例22はホウ酸亜鉛単独からの有意の改
善を示した。比較例4はTiOア単独がらの幾分かの改善を示した。実施例20
は、実施例22に比較して、Ti0zの添加による希釈剤効果以外の、熱を放出
しないという改良を示した。本発明の75/25ブレンドは本発明の65/35
ブレンドよりも低い衝撃を示した。
実流量じ3−31および ・ 7−12実施例23−31および比較例7−12
は本発明のポリ(ビフェニルエテールスルホン)と種々の添加物からなる組成物
に関する。実施例23−29および比較例7−11はすべて、100重量部のP
Sを表2に列挙した量の添加物とともに使用した。実施例27ではPS100重
量部当たり2重量部の通常の難燃剤臭化ポリフェニレンオキシドを添加した0表
2には試験の詳細と結果が列挙しである。
24 0 8 0 91.2 84.225 0 15 0 104.4 74
28 2 6 2.5 − 37.4
29 1 4 0 105.6 35.630 2 6 0 116 48.8
止較拠 F5A Z旦旦 旦h LJ 玉JI」光7 5 0 0 117.6
56.28 2 0 0 >160 58.2
9 2 0 4 >160 54.3
10 0 0 10 117 70.211 0 0 4 155 65.6
12 0 0 0 >160 97.9実施例23−25を比較例1と比較する
と、ホウ酸亜鉛をビフェニルポリ(アリール・エーテル・スルホン)に添加する
ことによる発熱改善が見られる。実施例1−22の組成物とは反対に、実施例2
3−25においては発熱改善はそれほど大きくない、実施例23−25において
はホウ酸亜鉛含量が高いと改善が見られるという(頃向はなかった。
実施例26−29および比較例7および9は−続きのものとして実施された。
上記結果と同様に、−P T F Eとホウ酸亜鉛の添加すると、いずれか一方
を添加した場合より発熱改善が得られた。Ti0zを添加してもほとんど効果は
無かった。実施例27’t’は臭化ポリフェニレンオキシドとホウ酸亜鉛を使用
したが、PTFEとホウ酸亜鉛を使用した実施例26.28又は29はどは効果
的ではなかった。
PSについての実施例23−29の結果およびP S/P Kブレンドについて
の実施例1−22の結果を考察してみると、PTFEとホウ酸亜鉛の両方を使用
することによる効果は、相乗的であり、ビフェニル・ポリ(アリール・エーテル
・スルホン)における効果の方が該スルホンとポリケトンの混合物における効果
よりもはるかに大きい。
実施例32二33および ゛ 13−15実施例32−33および比較実施例1
3−15は、ポリ(ビフェニルエテールスルホン)およびポリ(アリールエーテ
ルスルホン)から成る本発明の混合物に関する。各々の実施例32−33および
比較実施例13−15は、PS/PAESの混合容量100部当り、70重量部
のPSおよび30重量部のPEASを使用した。しかし使用したPAESはRA
DEL@A−200であり、これは25°Cで濃度0.2g/dlのN−メチル
ピロリドン中で測定した時に減少した粘性0.46−0.50 d l/gを有
する点でRADEロー300とは異なる0表3は試験の詳細を掲げる。
32 2 4 0 132 53.3
33 2 6 0 119.2 39.0Copm。
旦ニー LiΔ 、Zn旦 nh 黴−里 王券屋大然放土13 2 0 4
147.6 50.714 2 0 0 166.1 68
15 0 0 4 130.7 6’7.3実施例32および33に見られるよ
うに、ホウ酸亜鉛およびPTFHの使用は、本質的に等価であり、より高含量の
ホウ酸亜鉛は、ポリ(ビフェニルエテールスルホン)とポリ(了り−ルエーテル
スルホン)との混合物中で、PTFEまたはP T F E/Ti(hよりも発
熱の向上に関し、より効果的である。
34−35および 16
実施例34及び35ならびに比較実施例16は、ポリ(ビフェニルエテールスル
ホン)、ホウ酸亜鉛及びガラスファイバーから成る組成物に関する。すべて38
0℃で9 17 g /dlcsの溶融流れを有する高粘性PSを使用して行な
った。
使用したグラスファイバーは、1z8インチの寸断繊維(chopped 5t
rand)で、オウンズコーニング(Owenes Corning)から49
7EEとして販売されている。
表4に試験の詳細と結果とをすべての添加量(PS100重量部に対する重量部
)とともに掲げる。
34 1 4 5 143.2 45.735 1 4 10 110.4 .
41.3Cow、 Ex
16 0 0 10 124.0 75.3比較実施例16はPSへのグラスフ
ァイバーの添加が予想通り発熱の向上をもたらすことを示した。しかし、出願人
には、グラスファイバーの添加でPSの衝撃強度は有意に近くなるであろうと思
われた。しかしこれは起こらなかった。実施例34および35では、強化工程へ
のグラスファイバーおよびホウ酸亜鉛ならびに最小量のPTFHの添加が有意に
発熱の向上をもたす。一方、良好な衝撃強度を維持することを示し、さらに出願
人を驚かせた。
以下の実施例および比較実施例は、ポリ(ビフェニルエーテルスルホン)および
フルオロカーボンポリマーならびに任意に二酸化チタニウムから成る本発明の詳
細な説明する。すべての試験は前述の実施例のように達成された0表5に詳細を
掲げる。
表−−1
組 成 衝撃強度
Ex−1旦り旦Δ l 5分皿光熱 A江」国と35 100 2 0 56.
2 >16036 100 2 4 48.6 >160勉5し詠よ
17 100 0 0 90.8 >16018 100 0 4 65.6
155実施例35はポリ(ビフェニルエーテルスルホン)からの発熱に関してF
5Aの効果を示すが、実施例36は、Ti12およびF5Aの双方を使用して、
ポリ(ビフェニルエーテルスルホン)中の未だに大きな発熱妨害を有する。加え
て、実施例35および36の衝撃強度は、160 in/lbsよりも高く留ま
った。
上述の事項は限定であることを意図しておらず、本発明の観点は、以下の請求の
範囲に述べられている。
浄書(内容に変更なり
要 約 書
ポリ(ビフェニルエテールスルホン)と無水硼酸亜鉛を含む難燃性ポリアリール
エーテル組成物が開示されている。本発明の好ましい組成物は、無水硼酸亜鉛お
よびフルオロカーボンポリマー、そして任意に二酸化チタンを含有するポリ(ア
リールエーテルケトン)と、ポリ(ビフェニルエーテルスルホン)の配合物であ
る。好適な組成物は改善された発熱特性を示す。
手続補正書(j5炙
PCT/US 91101958
平成 3年特許願第507331号
2、発明の名称
ポリ(ビフェニルエーテルスルホン)組成物3、補正をする者
事件との関係 特許出願人
住所
名称 アモコ・コーポレーション
4、代理人
住 所 東京都千代田区大手町二丁目2番1号新大手町ビル 206区
6、補正の対象
(1)出願人の代表音名を記載した国内書面国際調査報告