JPH054983Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 技術分野 本考案は射出成形機、ダイカスト機等の成形品
取出機に関するものである。

従来技術 従来取出機は成形機の固定ダイ側か、移動ダイ
側か、何れか一方に形成品の取出位置が限定され
ているのが普通であつた。従つて取出機の成形品
掴み部材の取付位置が一個所に定められており、
掴み部材を取付けるチヤツクプレートの運動範囲
が掴み部材による成形品掴み位置と、掴んだ成形
品を放出する位置との間に限定されていた。

最近成形機の成形品取出位置が成形品によつて
固定ダイ側であつたり、移動ダイ側であつたり、
適宜変わる場合がある。成形品取出位置が変わる
と、取出機の掴み部材の位置及び掴み部材の運動
範囲を変える事が要求される。この要求に対応す
るために、掴み部材を取付けるチヤツク部分全体
を手で取外して交換するように構成した取出機が
提案されたが交換に手間と時間がかかるという問
題があつた。

目 的 本考案は従来の上述の問題点を解消し、成形品
取出位置の変更に簡単且つ短時間に対応できる取
出機を提供することを目的としている。

構 成 本考案は上述の目的を、掴み部材を取付ける取
付板を回動方向に所定の角度位置で２個設けたチ
ヤツクプレートを、回転角度範囲を電気的に任意
に制御可能なロータリアクチユエータにより駆動
するように形成したことを特徴とする取出機によ
り達成した。

本考案の構成及び作用の詳細を図示に示す実施
例に基づいて説明する。

第１図及び第２図において取出機１は掴み部材
を取付けるチヤツクプレート２と、該チヤツクプ
レート２を回転可能に支持するチヤツクフレーム
３と、該チヤツクフレーム３をブラケツト４を介
して取付ける上下動装置としてのシリンダー５
と、該シリンダーを支持し、全体を成形品掴み位
置と成形品放出位置との間を水平移動する図示し
ない水平移動装置とを有する。

第３図〜第５図に示すように、チヤツクプレー
ト２は駆動装置６、例えばロータリアクチユエー
タの出力軸６ａに相対回転しないように装置され
た腕８にボルト９等により固定される。駆動装置
６のケ−シングはチヤツクフレーム３に固定され
る。

駆動装置６の出力軸にはカム１０が固定され
る。カム１０と腕９は出力軸に隣接固定されるこ
とができるが、図の例では出力軸はケーシングを
貫通突出し、一端に腕９が他端にカム１０が固定
される。該カム１０は駆動装置６のケーシングに
固定された固定板１１に取付けられたスイツチ１
２、例えばリミツトスイツチを作動することによ
り出力軸６ａの所定角度位置を検知する。スイツ
チ１２は固定板１１に取付けられたカバー１３に
より外部から保護される。

チヤツクプレート２は回転方向において所定の
角度、例えば90°の間隔で配置された２つの取付
板１４を有する。２つの取付板１４はリム１５に
より互いに補強固定される。

取付板１４には掴み部材、例えばチヤツクアタ
ツチメントを取付けるピン１６が固定されてい
る。

チヤツクフレーム３にはチヤツクプレート２の
回転停止位置を規制するストツパー１７が取付け
られている。ストツパー１７はチヤツクフレーム
３に対するねじ込み量を調節することによりチヤ
ツクプレート２つまり取付板１４が当接停止する
位置を調節することができる。

第１図及び第５図において左方に可動ダイが、
右方に固定ダイがあり、可動ダイから成形品を取
出す場合は図の左側の取付板１４の掴み部材を固
定し、第１図に示す状態または第５図の実線で示
す状態でチヤツクフレーム３を移動し、可動ダイ
から成形品を掴んで取り出し、放出位置に移動す
る。放出位置では駆動装置６を作動してチヤツク
プレート２を所定角度、例えば90°の反時計方向
に回転し、下向きの取付板１４を第５図の鎖線で
示す状態に移動する、リム１５を介して固定され
た左向きの取付板１４は、同時に下向きとなる。
ここで掴み部材を開放することにより成形品は放
出される。チヤツクプレート２を往復回動するこ
とにより成形品の取出し、放出を繰り返すことが
できる。

成形品の取出位置が固定ダイ側に変わつた場
合、掴み部材は右側の取付板１４に付け変える。
掴み部材、例えばチヤツクアタツチメントの取付
取外しは手で行うこともできるが出願人自身がす
でに提案した方法により自動的に行うこともでき
る。固定ダイ側から取出すときは、第５図の鎖線
で示す右側の取付板に掴み部材が固定され、それ
が取出し時の姿勢となる。この状態でチヤツクフ
レーム３を固定ダイに接近し、成形品を掴む。そ
の後チヤツクフレーム３は図の左方へ移動し、放
出位置で駆動装置６の作用によりチヤツクプレー
ト２は時計方向に所定角度例えば90°回転する。
放出位置ではこの場合掴み部材を取付けた取下板
１４は下向きに位置し、掴み部材が開放されるこ
とにより成形品は落下する。

取付板１４の取出時の駆動装置６の出力軸のま
わりの角度位置で定まる姿勢及び放出時の姿勢は
スイツチ１２の位置とカム１０の形状の一方又は
双方を選択することにより設定することができ
る。つまりこの設定により駆動装置６、例えばロ
ータリアクチユエータの往復動切換電気信号を制
御し、簡単にチヤツクプレートの姿勢及び回転範
囲を選定制御することができる。

効 果 本考案により掴み部材の位置及び作動範囲を簡
単且つ確実に選択でき、成形品の取出位置が変更
しても即座に対応できしかも複雑な手段を何等必
要としない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る取出装置の主要部の正面
図、第２図は第１図の左側面図、第３図はチヤツ
クフレーム及びチヤツクプレートの側面図、第４
図は第３図の平面図、第５図は第３図の右側面図
である。 １……取出機、２……チヤツクプレート、３…
…チヤツクフレーム、５……上下動装置、６……
駆動装置、１４……取付板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 掴み部材を取外し可能に取付けるチヤツクプレ
   ートと、該チヤツクプレートを回動可能に支持す
   るチヤツクフレームと、該チヤツクフレームに取
   付けられ前記チヤツクプレートを回動する駆動装
   置と、前記チヤツクフレームを上下動する装置及
   び水平移動する装置とを有する取出機において、
   前記チヤツクプレートが回動方向に所定の角度位
   置に設けられた２つの取付板を有することと、前
   記駆動装置が回転角度範囲を電気的に任意に制御
   可能なロータリアクチユエータにより形成されて
   いることとを特徴とする取出機。