JPH054925U - 折畳式の収納棚 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 収納物の量に応じて収納スペースの変更を可
能にし、収納物のない棚で室内空間が狭小化することを
防止し、又収納スペースの変更を簡便に行なえるように
する。 【構成】 壁面に取り付ける収納棚本体１が、折畳自在
の収納部２を複数備えている。この収納部２は、棚板２
ａと、この棚板２ａを支承する支脚２ｂとで形成する。
棚板２ａは、収納棚本体１に枢着させ、上下方向に回動
自在に形成する。又支脚２ｂは、収納棚本体１に枢着さ
せ、左右方向に回動自在に形成する。折畳時に棚板２ａ
は、支脚２ｂを内側にして支脚２ｂと重合状態で垂直状
に配置される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本案は、折畳式の収納棚に関し、更に詳しくは収納スペースを収納量に応じて 簡便に変更できるように形成した折畳式の収納棚に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の収納棚は、通常、複数の棚板を備えると共に、この棚板の取付位置が変 更自在に形成され、これによって収納スペースを増減できるように形成されてい る。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら上記の従来品では、たとえ収納物がない場合でも、上下の棚板が 作る収納スペースが、設置箇所のスペースを占領するものであった。従って従来 品を使用すると、設置箇所が、例えば浴室や脱衣室等の如く比較的狭い室内の場 合、この収納物のない棚スペースによって室内空間が狭小化せしめられるという 不利益があった。

【０００４】 又従来品では、収納スペースを変更する際、通常、棚板の着脱作業や棚板係止 用のビスの付け替え作業等を伴うものであった。従って従来品を使用すると、こ の種の煩雑な作業を伴う分、収納スペースの変更が不便であった。

【０００５】 本案は、このような従来品の問題点を解消しようとするものである。 従って本案の技術的課題は、収納物の量に応じて収納スペースの変更を可能に し、収納物のない棚で室内空間が狭小化するという不利益を一掃すると共に、収 納スペースの変更を簡便に行なえるように形成した折畳式の収納棚を提供するこ とにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】 本案は、上記の課題を解決するために次のような技術的手段を採る。 即ち本案の収納棚は、壁面に取り付けられる収納棚本体１が折畳自在に形成さ れた収納部２を複数備え、この収納部２が、収納棚本体１に枢着されて上下方向 に回動自在に形成された棚板２ａと、この棚板２ａを支承すると共に収納棚本体 １に枢着されて左右方向に回動自在に形成された支脚２ｂとで形成され、折畳時 に棚板２ａが支脚２ｂを内側にして支脚２ｂと重合状態で垂直状に配置されてな るものである。

【０００７】 又本案は、壁面に取り付けられる収納棚本体１が折畳自在に形成された収納部 ２を複数備え、この収納部２が、収納棚本体１に枢着されて上下方向に回動自在 に形成された棚板２ａと、この棚板２ａを支承すると共に棚板２ａの側部に枢着 されて上下方向に回動自在に形成された支脚２ｂとで形成され、折畳時に棚板２ ａが支脚２ｂを内側にして支脚２ｂと重合状態で垂直状に配置されてなるのでも 良い。

【０００８】 そしてこの場合本案の収納棚は、収納部２の折畳時に支脚２ｂが嵌合される嵌 合部５が収納棚本体１に形成され、折畳時に棚板２ａが収納棚本体１に当接状に 形成されるのが好ましい。

【０００９】

【実施例】

以下、本案の好適な一実施例を添付図面に従って説明する。 １は、壁面の例えばコーナー位置に取り付けられる収納棚本体であり、この収 納棚本体１は折畳自在に形成された収納部２を複数備えて形成されている。

【００１０】 収納部２は、収納棚本体１に枢着されて上下方向に回動自在に形成された棚板 ２ａと、この棚板２ａを支承すると共に収納棚本体１に枢着されて左右方向に回 動自在に形成された支脚２ｂとで形成されている。そして折畳時に棚板２ａは、 支脚２ｂを内側にして支脚２ｂと重合状態で垂直状に配置されるものである。

【００１１】 ３は、棚板２ａを収納棚本体１に枢着する左右一対状のヒンジであり、４は、 支脚２ｂを収納棚本体１に枢着する上下一対状のヒンジである。

【００１２】 ５は、収納部２の折畳時に支脚２ｂが嵌合される嵌合部である。この嵌合部５ は、収納棚本体１に例えば窓状に形成されている。この実施例では収納棚本体１ と支脚２ｂとは同じ厚さに形成され、支脚２ｂが嵌合部５に嵌合したとき、支脚 ２ｂの外面と収納棚本体１の表面とが垂直面を同一にするよう形成されている。 この結果折畳時に棚板２ａが、収納棚本体１に当接されるものである。

【００１３】 次にこの実施例の作用を説明する。 先ず使用者は、棚板２ａを上方に持ち上げて回動させる（図１のＡ参照）。そ して棚板２ａを水平位置よりやや上方に持ち上げた状態で、次に支脚２ｂを収納 棚本体１の側方、即ちこの実施例では右方向に回動させる（図１のＢ参照）。す ると支脚２ｂは、後部の板圧面６が、収納棚本体１の縦枠１ａの前面に当接し、 ９０度回動して停止する。そこで使用者は、この状態で棚板２ａを支脚２ｂの上 部の板圧面７に載置させる。又収納部２を折り畳む場合は、先ず棚板２ａを持ち 上げ、次に支脚２ｂを左方向に回動して嵌合部５に嵌合させ、その後棚板２ａを 下方に回動させれば良い。この結果棚板２ａは、支脚２ｂを内側にして支脚２ｂ と重合状態で垂直状に配置され、且つ収納棚本体１に当接状に折り畳まれるもの である。

【００１４】 以上の処において、本案の収納棚は、図４に示される如く、上記の支脚２ｂが 棚板２ａの側部に、例えば前後一対のヒンジ８で枢着されて上下方向に回動自在 に形成されるのでも良い。この実施例の場合は、折り畳まれた棚板２ａを上方に 持ち上げるのに伴って、支脚２ｂがその自重によって自動的に下方に回動し、支 脚２ｂの上部の板圧面７が棚板２ａの側部下面に当接して垂直状に配置されるも のである。尚この場合支脚２ｂの後部の板圧面６は、収納棚本体１の縦枠１ａの 前面に当接するものである。又収納部２を折り畳む場合は、先ず棚板２ａを上方 に少し持ち上げ、次に支脚２ｂを上方に回動させて棚板２ａの下面に当接させ、 この状態で棚板２ａを下方に回動させれば良い。

【００１５】 上例では、収納棚本体１に嵌合部５が形成され、支脚２ｂが折畳時に嵌合され るように形成されているが、本案はこれに限られず、支脚２ｂが収納棚本体１と 棚板２ａとの間に挟まれた状態で折り畳まれるのでも良い。

【００１６】 又上例は、壁面のコーナー位置に収納棚本体１を取り付けるコーナー用の収納 棚の例であり、そのため棚板２ａを一個の支脚２ｂで支承しているが、本案はこ れに限られず、支脚２ｂが例えば図５に示される如く、左右一対状に形成される のでも良い。

【００１７】 又本案では、棚板２ａや支脚２ｂの形状等は任意であり、収納部２の配設状態 も自由である。即ち上例では、収納棚本体１の縦方向に沿って収納部２が複数設 けられているが、本案では例えば収納部２が横方向に並列状に配設されるのでも 良い。又収納部２が、収納棚本体１の正面視で例えば三角形の頂点位置に夫々配 設されるのでも良い。

【００１８】

【考案の効果】

以上説明したように本案の収納棚は、壁面に取り付けられる収納棚本体が、折 畳自在に形成された収納部を複数備え、この収納部が、収納棚本体に枢着されて 上下方向に回動自在に形成された棚板と、この棚板を支承すると共に収納棚本体 に枢着されて左右方向に回動自在に形成された支脚とで形成され、折畳時に棚板 が支脚を内側にして支脚と重合状態で垂直状に配置されてなるものである。

【００１９】 従って本案では、収納物がない場合は支脚を内側にして支脚と棚板とを重合状 態で垂直状に折り畳むことができ、又例えば収納スペースを増やしたいときは、 棚板を上方に持ち上げ、次いで支脚を回動させるという簡便な操作で済むから、 本案を使用すれば、収納物のない棚で室内空間が狭小化することはなく、又収納 物の量に応じて収納スペースの増減を簡便に行なえるという実用上優れた効果を 奏する。

【００２０】 又請求項２記載の如く、支脚が棚板の側部に枢着されて上下方向に回動自在に 形成される場合は、棚板を持ち上げるだけで支脚が自重によって降下し、収納部 を組立てできるから、収納スペースをより簡便に形成できるという利点がある。

【００２１】 又請求項３記載の如く、収納部の折畳時に支脚が嵌合される嵌合部が収納棚本 体に形成され、折畳時に棚板が収納棚本体に当接状に形成される場合は、折畳時 における収納部の厚さを薄くできるから、その分、室内スペースを広く確保でき るという利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本案収納棚の好適な一例を示し、Ａ、Ｂとも一
部を切欠した使用状態時の要部斜視図である。

【図２】Ａは本案収納棚の一部を切欠した要部正面図、
ＢはＡのＢーＢ線における拡大断面図である。

【図３】Ａは収納部の折畳時の斜視図、Ｂは使用状態時
の斜視図である。

【図４】本案収納棚の他の実施例を示す一部を切欠した
要部斜視図である。

【図５】本案収納棚の更に他の実施例を示す一部を切欠
した要部斜視図である。

【符号の説明】

１ 収納棚本体 ２ 収納部 ２ａ 棚板 ２ｂ 支脚 ５ 嵌合部

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 壁面に取り付けられる収納棚本体が折畳
   自在に形成された収納部を複数備え、この収納部が、収
   納棚本体に枢着されて上下方向に回動自在に形成された
   棚板と、この棚板を支承すると共に収納棚本体に枢着さ
   れて左右方向に回動自在に形成された支脚とで形成さ
   れ、折畳時に棚板が支脚を内側にして支脚と重合状態で
   垂直状に配置されてなる折畳式の収納棚。
2. 【請求項２】 壁面に取り付けられる収納棚本体が折畳
   自在に形成された収納部を複数備え、この収納部が、収
   納棚本体に枢着されて上下方向に回動自在に形成された
   棚板と、この棚板を支承すると共に棚板の側部に枢着さ
   れて上下方向に回動自在に形成された支脚とで形成さ
   れ、折畳時に棚板が支脚を内側にして支脚と重合状態で
   垂直状に配置されてなる折畳式の収納棚。
3. 【請求項３】 収納部の折畳時に支脚が嵌合される嵌合
   部が収納棚本体に形成され、折畳時に棚板が収納棚本体
   に当接状に形成された請求項１又は２記載の折畳式の収
   納棚。