JPH0548388A - デイジタルフイルタ - Google Patents

デイジタルフイルタ

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Publication number
JPH0548388A
JPH0548388A JP20772191A JP20772191A JPH0548388A JP H0548388 A JPH0548388 A JP H0548388A JP 20772191 A JP20772191 A JP 20772191A JP 20772191 A JP20772191 A JP 20772191A JP H0548388 A JPH0548388 A JP H0548388A
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JP
Japan
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data
address
output
ram
input
Prior art date
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JP20772191A
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Hiroshi Oyabu
博司 大藪
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Rohm Co Ltd
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Rohm Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 さらに良好な特性を得るために次数を大きく
した場合であっても、高速の処理速度を確保することが
できるディジタルフィルタを得る。 【構成】 時系列的に入力されたデータはRAM17及
びRAM18の各アドレスに順次書き込まれたのち、所
定のシーケンスに従い循環的に各RAMの対応するアド
レスからそれぞれ同時に読み出される。これにより、そ
れぞれ読み出されたデータは、等価的に遅延器11−1
〜11−10の出力とみなされる。アドレス制御部19
はこのようなデータ読出しと書込みのための循環的なア
ドレス制御を行う。遅延器11−1〜11−14及び1
1−7〜11−10の出力は加算器12−1〜12−5
でそれぞれ加算された後、乗算器13−0〜13−4で
フィルタ係数h0 〜h4 を乗ぜられ、累算されて出力さ
れる。遅延器11−5の出力は乗算器13−5で係数h
5 を乗ぜられ出力される。このように加算後に乗算を行
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はディジタル回路に係わ
り、例えばディジタルオーディオ装置等に用いられるデ
ィジタルフィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、LSI技術の発展と共に、画像処
理、音声・オーディオ、あるいは計測等の分野でディジ
タル的に信号を取り扱う技術が目ざましく発達し、今や
アナログフィルタもディジタルフィルタに置き換えられ
つつある。中でも、CD(コンパクト・ディスク)やD
AT(ディジタル・オーディオ・テープ)等のオーディ
オ機器では、ディジタルフィルタの使用が一般的となっ
ている。
【0003】さて、このようなオーディオ機器の例えば
再生系では、ディジタルフィルタはディジタルアナログ
変換器の前段に配置されることが多く、図10に示すよ
うな特性を有するいわゆるナイキストフィルタが用いら
れることが多い。このフィルタでは、単一の入力パルス
101(同図A)に対する応答は同図(B)のようにな
る。パルス応答のピークは入力パルスから所定時間Tだ
け遅延して現れ、これを中心として対称な波形となる。
そして、この応答波形の各ゼロ点は各符号位置に一致
し、その間隔はtとなる。このフィルタの伝達関数は次
の(1)式のように表わされる。
【0004】
【数1】
【0005】このような特性のナイキストフィルタは、
従来、図11に示すような回路構成となっていた。この
フィルタにはk個の遅延器102−1〜102−kが設
けられ、各遅延器の出力側は次段の遅延器に接続される
とともに、乗算器103−1〜103−kにも接続され
ている。これらの乗算器103−1〜103−kと入力
側に直接接続された乗算器103−0とはいずれも加算
器104に接続されている。遅延器102−1〜102
−kとしては、通常RAM(ランダム・アクセス・メモ
リ)等の読み書き可能メモリ105が用いられ、入力さ
れたデータを一旦書き込んだのちこれをサンプリング間
隔で順次読みだすことにより各データに一定量の遅延を
与えるようになっている。乗算器103−0〜103−
Kでは、例えばROM(リード・オンリ・メモリ)に格
納された乗算係数h0 〜hk を読み出し、それぞれの入
力にこれらを乗じて加算器104に入力し、加算器で
は、これらの乗算器の出力を加算して出力するようにな
っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来のナ
イキストフィルタでは、最新の入力データZ-0及びRA
M等のメモリから読み出されたZ-1〜Z-kまでのデータ
に対し、順次係数h0 〜hk を乗じ、これを累算するこ
とによりフィルタの演算を行うようになっていた。とこ
ろが、最近ではフィルタ特性向上の要請から遅延器の次
数が増加する傾向にあるため、従来のように次数が多く
なればなる程回路も大型化し消費電流が増加するととも
に、処理速度も低下するという問題があった。また、処
理速度の低下を防止するには高価な高速回路素子を用い
なければならず、コストアップを招くという問題もあっ
た。
【0007】従って、上記問題点を解決しなければなら
ないという課題がある。
【0008】この発明は、かかる課題を解決するために
なされたもので、さらに良好なフィルタリング特性を得
るために次数を大きくした場合であっても、高速の処理
速度を確保することができるディジタルフィルタを得る
ことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明に係るディジタ
ルフィルタは、時系列で入力される各データにそれぞれ
乗ぜられるフィルタ係数の列がその中央を中心として左
右対称となっているディジタルフィルタであって、(i)
入力された所定個数のデータを前半部分と後半部分に分
けて記憶する第1及び第2のメモリと、(ii)これら双方
のメモリから、それぞれ対称関係にあるデータを、所定
のシーケンスに従って循環的に同時に読み出す読出手段
と、(iii)この読出手段により読み出されたデータ同士
をそれぞれ加算する加算手段と、(iv)これらの加算手段
による加算結果にそれぞれ対応するフィルタ係数を乗ず
る複数の乗算手段と、(v) これらの乗算手段による乗算
結果を累算する累算手段とを有するものである。
【0010】
【作用】本発明に係るディジタルフィルタでは、フィル
タ係数が左右対称な形である場合には、入力データを時
系列上で前半と後半とに分けて2つのメモリに記憶させ
ておき、これらのメモリの相互に対応するアドレスから
データを同時に読み出して以後の演算処理を行うことと
したので、従来の手順とは逆の、データ加算後に係数を
乗ずるという手順で演算を行うことができる。
【0011】
【実施例】以下実施例について本発明を詳細に説明す
る。
【0012】図1は本発明の一実施例におけるディジタ
ルフィルタを概念的に表わしたものである。このフィル
タには、入力データに対し1サンプリング時間に相当す
る遅延を与える遅延器11−1〜11−4、及び11−
7〜11−10と、それぞれ2分の1サンプリング間隔
の遅延を与える1/2遅延器11−5,11−6が備え
られている。このうち遅延器11−1の出力は次段の遅
延器11−2に入力されるとともに、加算器12−2に
入力されるようになっている。同様に、遅延器11−
2,11−3の出力は、それぞれ、次段の遅延器11−
3,11−4及び加算器12−3,12−4に入力され
る。遅延器11−4の出力は次段の1/2遅延器11−
5及び加算器12−5に入力される。1/2遅延器11
−5の出力は次段の1/2遅延器11−6に入力される
とともに、乗算器13−5及び切換スイッチ14を介し
て出力されるようになっている。
【0013】1/2遅延器11−6の出力は次段の遅延
器11−7に入力されるとともに、加算器12−5に入
力される。遅延器11−7の出力は次段の遅延器11−
8に入力されるとともに、加算器12−4に入力される
ようになっている。同様に、遅延器11−8,11−9
の出力は、それぞれ、次段の遅延器11−9,11−1
0及び加算器12−3,12−2に入力される。遅延器
11−10の出力は加算器12−1に入力される。この
加算器12−1には、新たに入力されたデータも入力さ
れるようになっている。
【0014】加算器12−1〜12−5の出力は、それ
ぞれ乗算器13−0〜13−4を介して、加算器15に
入力され、さらにこの加算器15の出力は切換スイッチ
14を介して出力されるようになっている。
【0015】遅延器11−1〜11−4及び1/2遅延
器11−5には、現実には、RAM17の各アドレスが
割り当られ、遅延器11−7〜11−10及び1/2遅
延器11−6には、RAM18の各アドレスが割り当ら
れている。そして、これらのRAMに一旦書き込まれた
データをサンプリング間隔またはその1/2の間隔で順
次読み出すことにより各データに一定量の遅延を与える
ことができる。この場合の読出アドレス及び書込アドレ
スは、アドレス制御部19により制御されるようになっ
ている。
【0016】乗算器13−0〜13−4は、図示しない
ROMに格納された係数h0 〜h4 を加算器12−1〜
12−5の出力にそれぞれ乗じて出力し、乗算器13−
5は図示しないROMに格納された係数h5 を遅延器1
1−5の出力に乗じて出力する。加算器15は、乗算器
13−0〜13−4の出力を加算し、切換スイッチ14
を介して出力するようになっている。
【0017】図2はRAM17内のメモリアドレスマッ
プを表わしたものである。このメモリでは、ボトムアド
レスABからトップアドレスATまでのアドレス領域が
確保され、各アドレスに対し後述する所定のシーケンス
でデータ読み書き(リード/ライト)を行うことにより
図1の各遅延器と等価な動作を行うようになっている。
ここでは、ボトムアドレスABをアドレス“0”、トッ
プアドレスATをアドレス“4”とし、これら合計5つ
のアドレスへのアクセスを行うものとする。なお、RA
M18についても同様のマップ構成となっている。
【0018】図3及び図4と共に、以上のような構成の
ディジタルフィルタにおいていわゆる2倍オーバーサン
プリングによるフィルタリングを行う場合の動作を説明
する。図3において、便宜上Z-0は新たに入力された最
新のデータを示し、Z-1〜Z-4は、それぞれ遅延器11
−1〜11−4から出力されたデータ、すなわちRAM
17のアドレス“1”〜“4”からそれぞれ読み出され
たデータを示すものとする。同様に、Z-5〜Z-9は、そ
れぞれ遅延器11−6〜11−10から出力されたデー
タ、すなわちRAM18のアドレス“0”〜“4”から
それぞれ読み出されたデータを示すものとする。
【0019】さて、最新のデータZ-0が入力されると、
アドレス制御部19はこれをRAM17に書き込む(図
4ステップS101)。ここで、カウンタiを“0”に
リセットし(ステップS102)、RAM17からi番
目に新しいデータを読み出すと共に(ステップS10
3)、RAM18からi番目に古いデータを読み出す
(ステップS104)。これにより、RAM17からデ
ータZ-0が、RAM18からデータZ-9がそれぞれ読み
出される。ここで、データZ-9は遅延器11−10の出
力と等価である。こうして読み出した2つのデータを加
算器12−1で加算し(ステップS105)、次の
(2)式に示す加算値A0を得る。
【0020】 A0=Z-0+Z-9 ……(2) 次に、この加算値A0に乗算器13−0で係数h0 を乗
じ(ステップS106)、次の(3)式に示す乗算値M
0を得ると共に、(4)式に示す累算値S0を算出する
(ステップS107)。
【0021】 M0=A0×h0 ……(3) S0=M0+0 ……(4) ここで、カウンタiが“4”以下であれば(ステップS
109;N)、iをインクリメントしてステップS10
3〜S107の処理を行う。これにより次の(5)〜
(7)に示すような加算値A1、乗算値M1、及び累算
値S1を得る。 A1=Z-1+Z-8 ……(5) M1=A1×h1 ……(6) S1=M1+S0 ……(7) ここで、乗算値M1は乗算器13−1の出力と等価であ
る。以下同様にして、図3に示すような各値を得る。
【0022】カウンタiが“4”を越えると(ステップ
S109;Y)、次の(8)式に示す累算値S4が加算
器15から切換スイッチ14を介して出力される(ステ
ップS110)。
【0023】 S4=M4+S3 ……(8) 次に、RAM17から最も古いデータZ-4を読み出して
RAM18に書き込み(ステップS111)、これに係
数h5 を乗じたものを累算値S5として切換スイッチ1
4を介して出力する(ステップS113)。
【0024】次に、図5と共にRAM17,18へのデ
ータ読み書き順序について詳細に説明する。今、図6に
示すようなデータがX0 〜X14…の順で図1のディジタ
ルフィルタに入力されるものとすると、これらのデータ
は図5に示すような順序(太線で囲んだ部分)でRAM
17,18の各アドレスに書き込まれることとなる。す
なわち、最初のステップでデータX0 をRAM17のア
ドレス“0”に書き込み、次のステップでデータX1
RAM17のアドレス“1”に書き込む。以下同様にし
て、データX2 〜X4 をアドレス“2”〜“4”に順次
書き込む。
【0025】ここで、次のデータX5 が入力されると、
まず、RAM17の最も古いデータX0 をアドレス
“0”から読み出してRAM18の同一アドレス“0”
に書き込んだのち、データX0 を読み出したRAM17
のアドレス“0”に新たなデータX5 を書き込む。
【0026】さらに次のデータX6 が入力されると、ま
ずRAM17の最も古いデータX1 をアドレス“1”か
ら読み出してRAM18の同一アドレス“1”に書き込
んだのち、データX1 を読み出したRAM17のアドレ
ス“1”に新たなデータX6 を書き込む。
【0027】以下同様の動作により、ステップ10(図
6)の段階でRAM17,18の各アドレスにデータX
0 〜X9 が書き込まれ、さらにその後もデータX10…が
順次書き込まれる。
【0028】従って、図3に示したような動作を行う場
合には図7(A)〜(F)のようにアドレスが変化すれ
ばよい。この図に示すように、6サイクルごとに元のパ
ターンとなるため、これを繰り返し行えばよい。
【0029】次に、図8と共に、アドレス制御部19
(図1)の構成及び動作を詳細に説明する。この回路に
はアドレスを格納するためのレジスタ21が備えられ、
その出力は第1〜第3の切換器22〜24に入力される
ようになっている。このうち、第1の切換器22は、図
示しない制御信号生成部からの選択信号S1により、レ
ジスタ21の出力又は第1のラッチ回路25の出力のい
ずれか一方を選択的に出力し、第2の切換器23は、制
御信号生成部からの選択信号S2により、レジスタ21
の出力又は第2のラッチ回路26の出力のいずれか一方
を選択的に出力する。第3の切換器24は、制御信号生
成部からの選択信号S3により、レジスタ21の出力又
は第1のラッチ回路25の出力のいずれか一方を選択的
に出力し、RAM17に与えるようになっている。
【0030】第1の切換器22の出力は2分岐され、一
方は加算器28で値“−1”と加算され、他方は第1の
比較器29に入力される。この比較器は、第1の切換器
22の出力とRAM17(図1)のボトムアドレスAB
(図2)とを比較し、これらが一致したとき、一致信号
31を出力する。第4の切換器33は、一致信号31の
入力があったとき、第1の加算器28の出力に代えてR
AM17のトップアドレスAT(図2)を選択し出力す
るようになっている。この出力は第1のラッチ回路25
でラッチされたのち、レジスタ21及び第3の切換器2
4に入力される。レジスタ21は、図示しない制御信号
生成部からの入力選択信号Siにより第1のラッチ回路
25の出力を取り込み、出力選択信号Soにより取り込
んだデータを出力するようになっている。ここで、レジ
スタ21への入出力は入力選択信号Si及び出力選択信
号Soの値が“00”のときにのみ行われるようになっ
ている。
【0031】一方、第2の切換器23の出力は2分岐さ
れ、一方は加算器35で値“1”と加算され、他方は第
2の比較器36に入力される。この比較器は、第2の切
換器23の出力とRAM18(図1)のトップアドレス
AT(図2)とを比較し、これらが一致したとき、一致
信号38を出力する。第5の切換器39は、一致信号3
8の入力があったとき、第2の加算器39の出力に代え
てRAM18のボトムアドレスAB(図2)を選択的に
出力するようになっている。この出力は第2のラッチ回
路26でラッチされたのち、第2の切換器23に入力さ
れるほか、RAM18に与えられるようになっている。
【0032】なお、第1の切換器22及び第2の切換器
23は、それぞれ選択信号S1及びS2が“0”のとき
レジスタ21の出力を選択し、“1”のとき第1のラッ
チ回路25又は第2のラッチ回路26の出力を選択する
ようになっている。また、第3の切換器24は、選択信
号S3が“1”のときレジスタ21の出力を選択し、
“0”のとき第1のラッチ回路25の出力を選択するよ
うになっている。
【0033】以上のような構成のアドレス制御部19の
動作を説明する。この回路は、図9に示すような選択信
号論理値表に従って以下に示すステップにより動作す
る。
【0034】(1)レジスタ21にセットされた初期値
AB(=“0”)は第3の切換器24を介してRAM1
7に与えられる。このとき、RAM17に与えられるリ
ード/ライト(R/W)信号(図示せず)はW(書込
み)状態となる。また、この初期値ABは第2の切換器
23を介して第3の加算器35に与えられ、1インクリ
メントされたのち第5の切換器39を介して第2のラッ
チ回路26にラッチされる。このラッチされる値は
“1”となる。
【0035】結局、このステップではRAM17にボト
ムアドレスであるアドレス“0”が与えられ、読出しが
行われる。また、RAM18に対してはアクセスは行わ
れない。
【0036】(2)レジスタ21にセットされた初期値
AB(=“0”)は第3の切換器24を介してRAM1
7に与えられる。このとき、RAM17に与えられるR
/W信号はR(読出し)状態となる。また、第1の切換
器22の出力は第1の比較器29にも入力されるが、こ
のときの値は初期値ABであるため一致信号31が出力
される。これにより第4の切換器33ではトップアドレ
スAT(=“4”)が選択されて第1のラッチ回路25
に入力される。このように、アドレスの現在値が下限値
(ボトムアドレスAB)を下回った場合には上限値(ト
ップアドレスAT)にシフトされることとなる。
【0037】一方、第2のラッチ回路26からは、ステ
ップ(1)でラッチされたアドレス“1”が出力されて
RAM18に与えられる。この場合もR/W信号はR状
態である。また、第2のラッチ回路26の出力は第2の
切換器23を介して第2の加算器35で1インクリメン
トされ、アドレス値“2”が第2のラッチ回路26でラ
ッチされる。
【0038】結局、このステップではRAM17にアド
レス“0”、RAM18にアドレス“1”が与えられ、
読出しが行われる。
【0039】(3)第1のラッチ回路25にラッチされ
ているアドレス“4”、及び第2のラッチ回路26にラ
ッチされているアドレス“2”が出力され、それぞれR
AM17及びRAM18に与えられる。この場合もR/
W信号はR状態である。また、第1のラッチ回路25の
出力は、第1の切換器22を介して第1の加算器28で
デクリメントされ、第1のラッチ回路25でラッチされ
る。第2のラッチ回路26の出力は、第2の切換器23
を介して第2の加算器35でインクリメントされ、第1
のラッチ回路26でラッチされる。これにより第1及び
第2のラッチ回路25、26には、いずれもアドレス
“3”がラッチされることとなる。
【0040】結局、このステップではRAM17にアド
レス“4”、RAM18にアドレス“2”が与えられ、
読出しが行われる。
【0041】(4)ステップ(3)と同様の動作によ
り、双方のラッチ回路の内容がRAM17及びRAM1
8に与えられる。また、双方のラッチ回路の内容は1ず
つデクリメント又はインクリメントされ、いずれの値も
“3”となり、それぞれラッチされる。
【0042】結局、このステップではRAM17及び1
8の双方にアドレス“3”が与えられ、読出しが行われ
る。
【0043】(5)ステップ(3)と同様の動作によ
り、双方のラッチ回路の内容がRAM17及びRAM1
8に与えられると共に、R/W信号はR状態となる。ま
た、第2の切換器23の出力は第2の比較器36にも入
力されるが、このときの値はトップアドレスATに等し
くなっているため、一致信号38が出力される。これに
より、第5の切換器39ではボトムアドレスAB(=
“0”)が選択され、第2のラッチ回路26に入力され
る。このように、アドレスの現在値が上限値を上回った
場合には下限値にシフトされることとなる。
【0044】結局、このステップでは、RAM17にア
ドレス“2”、RAM18にアドレス“4”が与えら
れ、読出しが行われる。
【0045】(6)ステップ(3)と同様の動作である
が、このステップでは第1のラッチ回路25の出力をレ
ジスタ21に書き込む動作を行う。これにより、それま
でのレジスタ21の値“0”が“1”に変更される。こ
れにより、次のサイクルにおけるステップ(1)の動作
時にアドレス値がインクリメントされることとなる。結
局、このステップでは、RAM17にアドレス“1”、
RAM18にアドレス“0”が与えられ、読出しが行わ
れる。
【0046】(7)第2のラッチ回路26からアドレス
“1”を出力しRAM18に与えると共に、R/W信号
をW状態とする。
【0047】以上のようなステップにより、図7(A)
に示したような動作表を得ることができる。また、同図
(B)〜(E)に示した動作表も同様にして得ることが
できる。
【0048】このようなディジタルフィルタに、例えば
図10に示したような単一のパルスを入力すると、その
応答特性は同図(B)に示したようになり、このフィル
タはナイキストフィルタとして動作することとなる。
【0049】なお、本実施例では入力データを2つのR
AMに分割して記憶させて処理を行うこととしたが、単
一のRAMを2面に分けてアドレス制御を行うようにし
てもよい。また、読み出しと書き込みが可能なメモリで
あればRAMに限らないのはもちろんである。
【0050】また、本実施例では、2倍オーバーサンプ
リング用のナイキストフィルタについて説明したが、こ
のほか例えば4倍又は8倍のオーバーサンプリングを行
うフィルタも同様に構成することができる。この場合に
は、RAM内を2倍、4倍、8倍オーバーサンプリング
用のデータ領域に分割し、各モードごとにアドレス制御
を切り換えるようにすればよい。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ナイキストフィルタのようにフィルタ係数が左右対称な
形である場合には、入力データを時系列上で前半と後半
とに分けて2つのメモリに記憶させておき、これらのメ
モリの相互に対応するアドレスからデータを同時に読み
出して以後の演算処理を行うこととしたので、従来の手
順とは逆の、データ加算後に係数を乗ずるという手順で
演算を行うことができる。このため、乗算の回数を従来
の約2分の1に減らすことができ、処理プログラムのス
テップ数も約2分の1となる。従って、フィルタ全体と
しての処理速度を向上させることができるという効果が
ある。また、従来の処理速度を低下させずに従来の約2
倍の次数のフィルタを構成することができ、良好な特性
を得ることが容易になるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例におけるディジタルフィルタ
を示すブロック図である。
【図2】このディジタルフィルタに用いるRAMのメモ
リマップを示す説明図である。
【図3】このディジタルフィルタの動作を説明するため
の動作表である。
【図4】このディジタルフィルタの動作を説明するため
の流れ図である。
【図5】このディジタルフィルタのRAM内のデータの
変化を示す説明図である。
【図6】このディジタルフィルタに入力されるデータを
示す説明図である。
【図7】このディジタルフィルタのアドレス制御部の動
作を説明するための説明図である。
【図8】このディジタルフィルタのアドレス制御部を示
すブロック図である。
【図9】このアドレス制御部に入力される各種選択信号
の論理値を示す説明図である。
【図10】一般的ナイキストフィルタのパルス応答特性
を示す説明図である。
【図11】従来のディジタルフィルタを示すブロック図
である。
【符号の説明】
11−1〜11−10 遅延器 12−1〜12−5 加算器 13−0〜13−5 乗算器 15 加算器 17,18 RAM 19 アドレス制御部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 時系列で入力される各データにそれぞれ
    乗ぜられるフィルタ係数の列がその中央を中心として左
    右対称となっているディジタルフィルタであって、 入力された所定個数のデータを前半部分と後半部分に分
    けて記憶する第1及び第2のメモリと、 これら双方のメモリから、それぞれ対称関係にあるデー
    タを、所定のシーケンスに従って循環的に同時に読み出
    す読出手段と、 この読出手段により読み出されたデータ同士をそれぞれ
    加算する加算手段と、 これらの加算手段による加算結果にそれぞれ対応するフ
    ィルタ係数を乗ずる複数の乗算手段と、 これらの乗算手段による乗算結果を累算する累算手段と
    を具備することを特徴とするディジタルフィルタ。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6809777B2 (en) 2000-04-21 2004-10-26 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Pixel calculating device

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6809777B2 (en) 2000-04-21 2004-10-26 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Pixel calculating device

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