JPH0548095U - 自動火災報知受信機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 消火活動や出火場所の調査を容易にする。 【構成】 火災感知器の接続する各感知回線の火災警戒
区域毎に１個の表示灯を有する複数の地区表示部１１
と、火災感知器が火災を感知したとき該当する前記地区
表示部の表示灯を点灯して出火した火災警戒区域を報知
し、感知回線が断線したとき該当する前記地区表示部の
表示灯を点滅して感知回線の断線した火災警戒区域を報
知する点灯表示手段とを備える自動火災報知受信機１０
において、地区表示部毎に２個の表示灯１１_b,１１_c を
設けると共に、火災第１報目と火災第２報目以降と感知
回線の断線とで地区表示部毎の２個の表示灯をそれぞれ
異なる状態で点灯する点灯表示手段とを設けた。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、火災第１報目の火災警戒区域と、火災第２報目以降の火災警戒区域 と、感知回線が断線した火災警戒区域とを地区表示部から識別可能とした自動火 災報知受信機に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

図３及び図４は従来の自動火災報知受信機を示す説明図であり、図３は自動火 災報知受信機の正面図、図４は自動火災報知受信機の地区表示部を示す斜視図で ある。

【０００３】 図３に示すように、自動火災報知受信機１０は、複数の地区表示部１１、火災 代表灯１２、スイッチ注意灯１３、断線灯１４、主音響１５及び主音響スイッチ １６、火災復旧スイッチ１７等を備えるものである。複数の地区表示部１１はそ れぞれ１個の表示灯１１_a を備えている。また、自動火災報知受信機１０には、 防火対象建築物の各火災警戒区域毎に布設される感知回線（図示せず）がそれぞ れ接続され、それぞれの感知回線（図示せず）には、各種火災感知器（図示せず ）が接続される。

【０００４】 上述の自動火災報知受信機１０は、火災感知器（図示せず）が火災を感知して 火災信号を発報すると感知回線（図示せず）を介して該火災信号を受信し、火災 代表灯１２を点灯すると共に主音響１５を鳴動し、該火災感知器（図示せず）の 接続する感知回線（図示せず）の火災警戒区域の地区表示部１１の表示灯１１_a を点灯して出火した火災警戒区域を報知する。また、上述の自動火災報知受信機 １０は、何らかの原因で感知回線（図示せず）が断線して火災感知器（図示せず ）の発報する火災信号を受信できない状態になると、断線灯１４を点灯すると共 に断線した感知回線（図示せず）の火災警戒区域の地区表示部１１の表示灯１１ _a を点滅して断線した火災警戒区域を報知する。

【０００５】 従って、自動火災報知受信機１０は、防火対象建築物の或る火災警戒区域から 出火し、その火災が他の火災警戒区域に延焼して行った場合、次のように地区表 示部１１の表示灯１１_a を点灯する。すなわち、まず、自動火災報知受信機１０ は出火した火災警戒区域に対応した火災第１報目の地区表示部１１の表示灯１１ _a を点灯する。その後、その火災が延焼して行った火災警戒区域に対応した火災 第２報目の地区表示部１１の表示灯１１_a を点灯する。このようにして、更に火 災が順次他の火災警戒区域に延焼して行けば、順次その火災が延焼して行った火 災警戒区域に対応した火災第３報目、火災第４報目、……の地区表示部１１の表 示灯１１_a を点灯する。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、従来の自動火災報知受信機１０のそれぞれの地区表示部１１の表示灯 １１_a にあっては、火災第１報目の地区表示部１１の表示灯１１_a であろうが、 火災第２報目の地区表示部１１の表示灯１１_a であろうが、とにかく地区表示部 １１の表示灯１１_a を点灯するのみなので、火災第１報目が何れの地区表示部１ １の表示灯１１_a の点灯であったか注意深く見守っていないと、火災第１報目が 何れの地区であったのかが分からなくなってしまい、消火活動や出火場所の調査 時の有力な手掛かりが無くなってしまうと言う問題点があった。

【０００７】 本考案は上記の問題点を改善するために成されたもので、その目的とするとこ ろは、複数の火災警戒区域が火災発報した後からでも火災第１報目の火災警戒区 域が何れであったのかが地区表示部を一見して識別できる、消火活動や出火場所 の調査の行い易い自動火災報知受信機を提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上記の問題点を解決するため、火災感知器の接続する各感知回線の 火災警戒区域毎に１個の表示灯を有する複数の地区表示部と、火災感知器が火災 を感知したとき該当する前記地区表示部の表示灯を点灯して出火した火災警戒区 域を報知し、感知回線が断線したとき該当する前記地区表示部の表示灯を点滅し て感知回線の断線した火災警戒区域を報知する点灯表示手段とを備える自動火災 報知受信機において、前記地区表示部毎に２個の表示灯を設けると共に、火災第 １報目と火災第２報目以降と感知回線の断線とで前記地区表示部毎の２個の表示 灯をそれぞれ異なる状態で点灯する点灯表示手段とを設けたことを特徴とする。

【０００９】

【作用】

上記のように構成したことにより、複数の火災警戒区域で火災があった後でも 、火災第１報目の火災警戒区域と火災第２報目以降の火災警戒区域とを自動火災 報知受信機の地区表示部から識別できると共に、感知回線が断線した火災警戒区 域も地区表示部から識別できるのである。

【００１０】

【実施例】

以下、本考案に係る自動火災報知受信機の一実施例を図１及び図２に基づいて 説明する。図１は自動火災報知受信機の正面図、図２は自動火災報知受信機の地 区表示部を示す斜視図である。なお、従来例と同等の箇所には同じ符号を付して あるので、従来例と同等の箇所の詳細な説明は省略する。

【００１１】 図１及び図２に示すように、自動火災報知受信機１０が従来のものと異なるの は、複数の地区表示部１１にそれぞれ２個の表示灯１１_b,１１_c を設けたことで ある。また、それぞれの地区表示部１１の２個の表示灯１１_b,１１_c を次のよう に点灯或いは点滅する点灯表示手段を自動火災報知受信機１０に設けたことであ る。

【００１２】 この点灯表示手段は、火災第１報目の火災信号を受信した場合は火災第１報目 の地区表示部１１の表示灯１１_b,１１_c を共に点灯する。また、火災の延焼で火 災第２報目の火災信号を受信した場合は火災第２報目の地区表示部１１の表示灯 １１_b,１１_c を共に点灯し、火災第１報目の地区表示部１１の表示灯１１_b を点 灯し、火災第１報目の地区表示部１１の表示灯１１_c を点滅する。更に、火災の 延焼で火災第３報目以降の火災信号を受信した場合は、火災第１報目の地区表示 部１１の表示灯１１_b,１１_c と火災第２報目の地区表示部１１の表示灯１１_b,１ １_c との点灯或いは点滅状態はそのままとし、火災第３報目以降の地区表示部１ １の表示灯１１_b,１１_c は何れも共に点灯する。また更に、何らかの原因で感知 回線（図示せず）が断線して火災感知器（図示せず）の発報する火災信号を受信 できない状態になった場合は、断線灯１４を点灯すると共に断線した感知回線（ 図示せず）の火災警戒区域の地区表示部１１の表示灯１１_b,１１_c 中表示灯１１ _b のみを点滅し表示灯１１_c は消灯した状態として、断線した火災警戒区域を報 知する。

【００１３】 上述のような自動火災報知受信機１０にあっては、例えば、火災第４報目まで 火災信号を受信した場合の各地区表示部１１の表示灯１１_b,１１_c の点灯或いは 点滅状態は、次のようになる。すなわち、火災第１報目の地区表示部１１の表示 灯１１_b,１１_c にあっては、表示灯１１_b は点灯、表示灯１１_c は点滅の状態と なっている。火災第２報目〜火災第４報目の地区表示部１１の表示灯１１_b,１１ _c にあっては、表示灯１１_b,１１_c の何れもが点灯の状態となっている。

【００１４】 従って、上述のような自動火災報知受信機１０にあっては、複数の火災警戒区 域が火災発報した後からでも、表示灯１１_b は点灯し表示灯１１_c は点滅の状態 となっている地区表示部１１を探せば、その地区表示部１１の対応する火災警戒 区域が火災第１報目の火災警戒区域であったことが識別できる。また、感知回線 （図示せず）が断線して火災感知器（図示せず）の発報する火災信号を受信でき ない状態になった火災警戒区域の地区表示部１１の表示灯１１_b,１１_c は、表示 灯１１_b のみを点滅し表示灯１１_c は消灯した状態となるので、火災第１報目〜 火災第４報目の火災警戒区域の地区表示部１１の表示灯１１_b,１１_c の点灯状態 と異なり識別できる。

【００１５】 なお、消火活動や出火場所等の調査が済んだ後は、火災復旧スイッチ１７を操 作して全ての表示灯１１_b,１１_c を消灯する。すると、点灯表示手段は再び初期 状態にリセットされ、前述したような手順で火災第１報目、火災第２報目、…… の処理が行える状態になる。また、感知回線（図示せず）の断線による地区表示 部１１の表示灯１１_b,１１_c 中表示灯１１_b のみの点滅は、断線を修復すること で自動的に消灯状態になる。

【００１６】 なお、本考案は実施例に限定されるものではなく、点灯表示手段は、とにかく 、火災第１報目の地区表示部と火災第２報目以降の地区表示部と感知回線が断線 して火災感知器の発報する火災信号を受信できない状態になった地区表示部とを 、それぞれの地区表示部の２個の表示灯を用いて異なった点灯状態として、それ ぞれ識別できるような点灯状態とするものであれば良い。

【００１７】

【考案の効果】

本考案の自動火災報知受信機は上記のように構成したものであるから、複数の 火災警戒区域が火災発報した後からでも、何れの火災警戒区域が火災第１報目で あったかが地区表示部を一見して識別でき、消火活動や出火場所の調査に役立つ 自動火災報知受信機を提供できると言う効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る自動火災報知受信機の一実施例を
示す正面図である。

【図２】本考案に係る自動火災報知受信機の一実施例の
地区表示部を示す斜視図である。

【図３】従来の自動火災報知受信機を示す正面図であ
る。

【図４】従来の自動火災報知受信機の地区表示部を示す
斜視図である。

【符号の説明】

１０ 自動火災報知受信機 １１ 地区表示部 １１_a 地区表示部の表示灯 １１_b 地区表示部の表示灯

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 火災感知器の接続する各感知回線の火災
   警戒区域毎に１個の表示灯を有する複数の地区表示部
   と、火災感知器が火災を感知したとき該当する前記地区
   表示部の表示灯を点灯して出火した火災警戒区域を報知
   し、感知回線が断線したとき該当する前記地区表示部の
   表示灯を点滅して感知回線の断線した火災警戒区域を報
   知する点灯表示手段とを備える自動火災報知受信機にお
   いて、前記地区表示部毎に２個の表示灯を設けると共
   に、火災第１報目と火災第２報目以降と感知回線の断線
   とで前記地区表示部毎の２個の表示灯をそれぞれ異なる
   状態で点灯する点灯表示手段とを設けたことを特徴とす
   る自動火災報知受信機。