JPH054766B2 - - Google Patents

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JPH054766B2
JPH054766B2 JP61114457A JP11445786A JPH054766B2 JP H054766 B2 JPH054766 B2 JP H054766B2 JP 61114457 A JP61114457 A JP 61114457A JP 11445786 A JP11445786 A JP 11445786A JP H054766 B2 JPH054766 B2 JP H054766B2
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Japan
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superconducting
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diffusion barrier
compound
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Toshinari Ando
Masataka Nishi
Yoshikazu Takahashi
Susumu Shimamoto
Hiromi Takei
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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  • Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、多芯線部のまわりに安定化材部を
設けた安定化超電導線に関するものであり、特に
合金マトリツクス中の元素が安定化材部に拡散し
て汚染するのを防止するためのバリア層(以下、
拡散バリア層という)の改良された安定化超電導
線に関するものである。
[従来の技術] 核融合、エネルギ貯蔵、分析用NMRマグネツ
ト等のへの超電導の応用においては、高磁界での
性能の良好な超電導線が要望されている。高磁界
用の実用超電導線としては、Nb3SnやV3Gaなど
の化合物系超電導線が用いられている。これらの
化合物系超電導線は、通常いわゆる“ブロンズ
法”によつて作製されている。Nb3Snの場合に
は、Cu−Sn合金マトリツクスのNb多芯線を熱処
理しNbとマトリツクス中のSnとの拡散反応によ
りNb3Snを形成させている。また、V3Gaの場合
には、Cu−Ga合金マトリツクス中のV多芯線を
熱処理しVとマトリツクス中のGaとの拡散反応
によりV3Gaを形成させている。
第4図に、化合物系超電導材を用いた従来の安
定化超電導線の斜視図を示す。第4図において、
化合物系超電導材からなる多数のフイラメントを
合金マトリツクス中に配置した多芯線部1のまわ
りには、安定化材部4が位置している。該安定化
材部4と多芯線部1との間には、拡散バリア層6
が設けられている。安定化材部4の材質として
は、一般にCuが用いられている。また、拡散バ
リア層を構成する材質としては、伸縮加工の際に
破断等の欠陥を生じないよう良好な塑性加工性を
有し、かつ安定化材部中に拡散しにくい材質であ
ることが望ましい。従来、これらの要求を満足す
る物質としてNbまたはTa等の金属が用いられて
いる。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、Nb、Taは高価であるため、こ
れらの金属を拡散バリア層として用いると超電導
線の価格が高くなるという問題があり、従来より
安価な拡散バリア層の材質が望まれていた。
また、拡散バリア層としてNbを用い、化合物
系超電導材としてNb3Snを用いた場合には、多芯
線部内に大きな結合損が発生するという問題があ
つた。これは、熱処理の際に、合金マトリツクス
中のSnが拡散バリア層のNbまで拡散し、Nbと
反応して拡散バリア層との境界面に形成される円
筒状のNb3Sn超電導層が原因となつている。この
Nb3Sn超電導層は変動磁界に晒されると、大きな
ヒステリシス損失を発生し、また多芯線部内に大
きな結合損を発生して、結果として超電導線の効
率を著しく低下させる。
それゆえに、この発明の目的は、安定化材部の
合金マトリツクス中の元素の拡散を有効に防止
し、かつ変動磁界中においても大きなヒステリシ
ス損失を発生しない拡散バリア層を設けた安定化
超電導線を提供することにある。
[問題点を解決するための手段] この発明の安定化超電導線は、化合物系超電導
材からなる多数のフイラメントを合金マトリツク
ス中に配置した多芯線部と、該多芯線部のまわり
に位置する安定化材部と、該安定化材部と多芯線
部との間に設けられる拡散バリア層とを備えてお
り、該拡散バリア層が5重量%以上25重量%以下
のCrを含むFe−Cr合金からなることを特徴とし
ている。
[作用] この発明で拡散バリア層として用いられるFe
−Cr合金は、良好な塑性加工性を有しており、
伸線加工の際に破断等の欠陥を生じることはな
い。また、Fe−Cr合金はたとえばCuからなる安
定化材部中に拡散しにくい材質である。
Fe−Cr合金のCr濃度を5重量%以上25重量%
以下としたのは、この範囲内で塑性加工性が優れ
ているからである。すなわち、5重量%未満で
は、マルテンサイト層の増加とフエライト結晶粒
の粗大化大により、25重量%を越えるとγ相の発
生により塑性加工性が低下するためである。
[実施例] 第1図は、この発明の一実施例を示す断面図で
ある。第1図において、多芯線部1のまわりに
は、拡散バリア層としてのFe−Cr合金層5が設
けられており、該Fe−Cr合金層5のまわりには
安定化材部4が位置している。多芯線部1の化合
物系超電導材としては、Nb3SnまたはV3Ga等が
用いられ、この場合の合金マトリツクスとしては
Cu−Sn合金またはCu−Ga合金等が用いられる。
また、安定化材部4の材質としては、一般にCu
などが用いられる。
第2図は、この発明の他の実施例を示す断面図
であり、複数の多芯線部1を備えた安定化超電導
線を示している。第2図においても、第1図と同
様に多芯線部1と安定化材部4との間には、拡散
バリア層としてFe−Cr合金層5が設けられてい
る。
この発明の安定化超電導線を作製する方法とし
ては、複合ビレツトの押出しによる作製方法があ
る。以下、この作製方法について説明する。
第3図に、化合物系超電導材としてNb3Snを用
い、安定化材としてCuを用いた場合の複合ビレ
ツトの分解斜視図を示す。安定化材部としての
Cuパイプ8の内側にFe−13重量%Cr合金パイプ
9を挿入し、Cu−13重量%SnマトリツクスNb多
芯線(Nb芯55本)の六角棒10を151本稠密に充
填して、複合ビレツト7を組立てた。真空チヤン
バ中で内部を真空引きした後、上下に電子ビーム
で蓋を溶接した。
次に、複合ビレツト7を30mm径に押出した後、
中間軟化を繰返しながら伸線加工し、1.2mm径の
線材とした。この線材において、Fe−13重量%
Cr合金パイプ8からなる拡散バリア層の厚みは、
約10μmであつた。
さらに、Nb3Sn超電導化合物層を形成させるた
め、700℃、100時間の熱処理を行なつた。その
後、金属顕微鏡による線材の断面観察と、X線マ
イクロアナライザによる組成分析を行なつたとこ
ろ、Cu−13重量%Snマトリツクス中のNb多芯線
は、SnとNbの反応よりNb3Snの化合物系超電導
材になつていることが確認された。また、安定化
材部にはSnがほとんど存在せず、拡散バリア層
によつてSnの拡散が防止させていることが確認
された。さらに、Fe−Cr合金自体が安定化材部
へ拡散していないことも確認された。また、拡散
バリア層は、均一に組成変形しており、局所的な
破断等の欠陥は認められなかつた。
以上の実施例では、化合物系超電導材として
Nb3Snを形成させた場合について説明したが、こ
れに代えてV3Gaを化合物系超電導材として形成
させた場合には同様の結果が得られた。すなわ
ち、この場合にも、Cu−Ga合金マトリツクス中
のGaが安定化材部中へ拡散することはなかつた。
また、Nb3Alについても同様の結果が得られた。
[発明の効果] この発明の安定化超電導線では、拡散バリア層
の材質としてFe−Cr合金が用いられている。し
たがつて、従来のように高価なNbやTaなどの金
属を用いる必要がなく、安価に製造することがで
きる。また、拡散バリア層としてNbを用い、化
合物系超電導材としてNb3Snを用いた場合に、従
来問題となつていたヒステリシス損失の増大が解
消される。さらに、この発明で拡散バリア層とし
て用いられるFe−Cr合金は、塑性加工性が優れ
ており、伸線加工等の際に破断などの欠陥を生じ
ることもない。
この発明の安定化超電導線は、高磁界用超電導
導体を始め、その他の超電導の応用分野に広く利
用され得るものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の一実施例を示す断面図で
ある。第2図は、この発明の他の実施例を示す断
面図である。第3図は、複合ビレツトの分解斜視
図である。第4図は、従来の安定化超電導線を示
す斜視図である。 図において、1は多芯線部、4は安定化材部、
5はFe−Cr合金層を示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 化合物系超電導材からなる多数のフイラメン
    トを合金マトリツクス中に配置した多芯線部と、
    該多芯線部のまわりに位置する安定化材部と、該
    安定化材部と多芯線部との間に設けられる拡散バ
    リア層とを備える安定化超電導線において、 前記拡散バリア層が5重量%以上25重量%以下
    のCrを含むFe−Cr合金からなることを特徴とす
    る、安定化超電導線。 2 前記化合物系超電導材がNb3Snであることを
    特徴とする、特許請求の範囲第1項記載の安定化
    超電導線。 3 前記化合物系超電導材がV3Gaであることを
    特徴とする、特許請求の範囲第1項記載の安定化
    超電導線。 4 前記化合物系超電導材がNb3Alであることを
    特徴とする、特許請求の範囲第1項記載の安定化
    超電導線。
JP61114457A 1986-05-19 1986-05-19 安定化超電導線 Granted JPS62271307A (ja)

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JP61114457A JPS62271307A (ja) 1986-05-19 1986-05-19 安定化超電導線
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JPS62271307A JPS62271307A (ja) 1987-11-25
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