JPH0547599B2 - - Google Patents

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JPH0547599B2
JPH0547599B2 JP63201748A JP20174888A JPH0547599B2 JP H0547599 B2 JPH0547599 B2 JP H0547599B2 JP 63201748 A JP63201748 A JP 63201748A JP 20174888 A JP20174888 A JP 20174888A JP H0547599 B2 JPH0547599 B2 JP H0547599B2
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fluorine
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triazine
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Takateru Idekura
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MARUWA BUTSUSAN KK
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Description

【発明の詳細な説明】
<産業上の利用分野> 本発明は、ピリジン環骨格、ピリミジン環骨格
であるいはトリアジン環骨格に結合したアミノ基
にフツ素含有基を導入した環状アミド化合物の合
成潤滑剤に関する。 さらに詳しくは、本発明は、固体潤滑剤あるい
は液状潤滑剤等のいずれの形態をもとることがで
き、機器などの可動部接触面の潤滑および防錆等
に優れた効果を発揮する合成潤滑剤に関する。 <従来の技術> 合成潤滑剤には、フツ素系潤滑剤として、フル
オロシリコン油、ペルフルオロクロロエチレン油
およびペルフルオロアルキルポリエールがある。 これらのフツ素系潤滑剤は、主たる特徴が耐熱
性および化学的不活性であるということで、その
使用は、それらの特徴を有効に活用することに向
けられていた。 しかし、潤滑剤としては、本来の吸着により潤
滑性において欠ける点が多いものである。 この欠点を補うために、フツ素系潤滑油を基油
とし、それに1,3,5−トリアジンを添加して
改良することが提案されている(米国特許第
3723317号明細書)。 それと同様の提案は、最近では、伊国のモンテ
ヂソン・エス・ビー・エイ社によつても行われて
いる(特開昭61−155345号公報)。 これに対して、米国のウイリアム アール・ジ
ヨンズ ジユニア(William R.Jo−nes JR)と
カールイー・スナイダー・ジユニア(Carl E.
Snyder.JR.)により、ペルフルオロポリエーテ
ル基を炭素原子に直接附加して得られたペルフル
オロトリアジン合成潤滑剤についての潤滑特性が
発表されている(米国のアツスル(ASLE)
(april30〜may3.1979))。 一方、近年使用されている一部の分野、例え
ば、磁気デイスクの表面潤滑の分野あるいはコネ
クターや接点潤滑等の電子機器の分野、では、各
種の無機および有機の材料が使用されている。 ただし、それらの分野では、潤滑剤の単なる濡
れ性だけでは機器の寿命を伸ばすことが困難にな
つてきている。 また、オイル潤滑あるいはグリース潤滑を用い
る軸受に使用される一般的な軸受用鋼に対して
は、前述のフツ素系潤滑剤は付着性に欠ける。 そのために、軸受用鋼の防食性が劣つて、その
寿命が減少する等の問題がある。 したがつて、軸受の防食性の劣化および軸受の
寿命の減少などを解決することが求められてい
る。 <発明が解決しようとする課題> フツ素系潤滑剤は、耐薬品性、耐熱性が要求さ
れる分野で注目されつつあり、広く使用されるよ
うになつてきている。 また、過酷な使用条件に耐えるために、より安
定な化合物にすることを意図して研究開発されて
きた。 しかし、フツ素系潤滑剤は、限られた用途、す
なわち、低蒸気圧、不燃性で腐食性ガスを取り扱
う半導体産業、高温で使用の軸受、高温で使用す
る機械のコンベヤーあるいはチエーン、および炉
の周辺機器等、での潤滑に主として使用されてい
るにすぎなかつた。 一方、フツ素系潤滑剤は、その優れた特性が知
られるにいたり、工場の自動機器、産業用ロボツ
ト、コンピユーター関連機器および家庭電化製品
にまで応用されるようになつている。 ただし、これらの機器、装置あるいは製品での
潤滑では、さまざまの要求がフツ素系潤滑剤に対
してなされれているが、今迄のフツ素系潤滑剤
は、それらのさまざまな要求を満足させない部分
が多いものである。 すなわち、完全フツ素化されたペルフルオロア
ルキルポリエーテル潤滑剤は、低分子領域での耐
荷重特性に難点がある。 また、高分子量のプレフルオロポリエーテル
は、表面張力が低く、ぬれ性が良いが、金属に対
する密着性がないという難点がある。 したがつて、高分子量のペルフルオロポリエー
テルは、高速回転の潤滑で移動が起きて潤滑不良
におちいり易いという欠点がある。 しかも、高分子量のペルフルオロポリエーテル
は、異種の潤滑剤(鉱油系潤滑剤)と相溶性が悪
く、遠心力が加わると飛散しやすいという欠点が
ある。 このように、フツ素系潤滑剤は、化合物として
あまり安定化していると、金属との吸着力が弱い
ので、摺動潤滑での初期の潤滑効果は良好ではあ
るが、長期の使用では機器に対する適正な潤滑剤
量が減少し、潤滑効果が低下してくる傾向にある
という欠点がある。 そのために、用途によつては、フツ素系潤滑剤
の安定性をある程度犠牲にしても吸着力を高める
必要があるなどの問題点があつた。 <問題点を解決するための手段> 本発明は、上記の欠点および問題点に対して鋭
意研究した結果得られたもので、金属およびその
他の有機および無機の材料などの表面に吸着し、
防食性および耐荷重性能を高め、良好な潤滑性を
与え、かつ、難燃性を有する合成潤滑剤を提供す
ること、にある。 すなわち、本発明による合成潤滑剤は、ピリジ
ン環骨格、ピリミジン環骨格あるいはトリアジン
環骨格を構成する炭素原子に結合したアミノ基を
アミド化することでRfで示す基をそれらの環骨
格に導入した化合物の合成潤滑剤である。しか
も、Rfが、200〜15000の分子量の基であり、下
記Rfの群から選ばれた1種、2種あるいは3種
の基であること、を特徴とするものである。 Rfの群 X(C3F6O)l−CFYCO−、 X(C3F6O)l−(CF2O)n−CFYCO−、 X(C2F4O)l−(CF2O)n−CFYCO−、 X(CF2l-1−CO−、 X(CF2l-1−CH2CO−、 X(CF2l-1−CH2CH2CO−。 ただし、Rfの基において、l、m、Xおよび
Yは、それぞれ下記の意味を表す。 lは、3〜250、 mは、1〜250、 Xは、H−、F−、CF3−、C2F5−、C3F7−、
CF3O−、C2F5O−、C3F7O−のいずれか、 Yは、F−、CF3−、C2F5−のいずれかであ
る。 <作用> 本発明の合成潤滑剤は、ピリジン、ピリミジン
またはトリアジン化合物の環骨格、あるいはそれ
らの各種誘導体の環骨格を有する含フツ素環状ア
ミド化合物からなる。 そして、それらの含フツ素環状アミド化合物
は、1.5から1.9の密度でありながら、高速回転の
摺動部においても、無機および有機の材料に対し
良好な吸着性を示し、金属に対しても防食性を付
与し、低表面張力による濡れ性、難燃性および潤
滑性を持つなどの優れた特徴を有するものであ
る。 〔発明の具体的説明〕 本発明による合成潤滑剤は、下記一般式(1)式で
表される化合物からなる潤滑剤である。 Rf−Z、2(Rf)−Z、3(Rf)−Z ……(1) この一般式(1)は、本発明による合成潤滑剤に
は、Rf−Zで表される化合物、2(Rf)−Zで表
される化合物および3(Rf)−Zで表される化合
物があることを示している。 この一般式(1)で表される合成潤滑剤は、含フツ
素環状アミド化合物からなるもので、ピリジン環
骨格、ピリミジン環骨格あるいはトリアジン環骨
格のアミノ基をフツ素含有基でアミド化した環状
アミド化合物で、フツ素含有基を有するものであ
る。 フツ素含有基(すなわち、本発明あるいは前記
一般式(1)のRfで表される基)は、具体的には、
フツ素含有アルキルカルボニル、ポリペルフルオ
ロオキシアルキレンフルオロプロピオニルあるい
はポリペルフルオロオキシアルキレン共重合オキ
シフルオロアルキルカルボニル鎖等である。 したがつて、本発明による環状アミド化合物
は、それら基と環骨格との間に極性基(Rfの基
と環骨格との間のNH基)を有し、固有の有機末
端基(Rfで表される基)を有するものである。 そして、Rfで表される基は、分子量が200〜
15000であることを特徴とし、かつ、下記Rfの群
から選ばれたものである。 ただし、Rfが、複数の基からなる場合(一般
式(1)の2(Rf)−Zあるいは3(Rf)−Zで表され
る化合物の場合)は、同一の基でも異種の基でも
よい。 Rfの群 X(C3F6O)l−CFYCO−、 X(C3F6O)l−(CF2O)n−CFYCO−、 X(C2F4O)l−(CF2O)n−CFYCO−、 X(CF2l-1−CO、 X(CF2l-1−CH2CO−、 X(CF2l-1−CH2CH2CO−。 ただし、Rfで表される基において、l、m、
XおよびYは、それぞれ下記の意味を表す。 lは、3〜250を表し、mは1〜250を表す。 Xは、H−、F−、CF3−、C2F5−、C3F7−、
CF3O−、C2F5O−、C3F7O−のいずれかである。 Yは、F−、CF3−、C2F5−のいずれかであ
る。 前記一般式(1)のZは、環骨格を構成する炭素原
子にアミノ基が結合したピリジン環骨格、ピリミ
ジン環骨格あるいはトリアジン環骨格で、それら
のアミノ基は、Rfで表される基でアミド化され
ている。 そして、一般式(1)のフツ素含有環状アミド化合
物は、それらの環骨格を有するアミノ化合物をア
ミド化して、Rfで表される基を導入することで
得られる。 以下、それらのフツ素含有環状アミド化合物を
アミド化により与えるアミノ化合物の代表的なも
のを挙げる。 ピリジン誘導体 (a) アミノピリジン (アミノ基2,3,4の位置) (4−アミノピリジン) (b) ジアミノピリジン (アミノ基、2,3−,2,5−,2,6−,
3,5−の位置) (2,3−ジアミノピリジン) (c) アミノアルキルピリジン (4−メチル、5−メチル、6−メチル、4−
エチル、4−プロピル) (2−アミノ−3メチルピリジン) (d) トリアミノピリジン (2,3,6−トリアミノピリジン) ピリミジン誘導体 (a) アミノピリミジン (2−アミノピリミジン) (b) アミノアルキル、ジアルキル、アルキル−ア
ルコキシ、ジヒドロキシ、ピリミジン (2−アミノ−4,6−ジメチルピリミジン) (c) トリアミノピリミジン (2,4,6−トリアミノピリミジン) トリアジン誘導体 (2,4,6−トリアミノ−1,3,5−トリア
ジン) (2,4−ジアミノ−6−フエニル−1,3−
5,トリアジン) (2,4−ジアミノ−6−(4ピリジル)−S−ト
リアジン) (2,4−ジアミノ−6−(ビニル)−S−トリア
ジン) (24−ジアミノ−6(2′−アルキル−イミダゾリ
ル(1)′)−エチ ただし、Rは、メチル、エチルあるいはウンデ
シルである。 なお、上記一般式(1)式のRfは、1種または2
種、あるいは3種でもよく、それらの基は同一で
も異なつていてもよいが、Rfは水素を完全にフ
ツ素に置換したものである必要がなく、水素が数
%含まれていても潤滑性が充分にある。 Rfの基として、フルオロアルキル、フルオロ
アルキルメチル、エチルカルボニル基を用いた場
合、上記一般式(1)式の化合物は、常温でペースト
状または固体になる。 液状の化合物を得る場合は、フルオロオキシエ
チレン、フルオロオキシメチレン、フルオロオキ
シプロピレン基を導入したものを用いると、分子
量の大きさにより低粘度から高粘度の化合物が得
られる。 したがつて、本発明の潤滑剤を、目的に応じ
て、高融点、高粘度あるいは低流動点の特徴を生
かした各種機器用の潤滑剤にして、夫々徴を生か
した各種機器用の潤滑剤にして、夫々有効に使用
できる。 以下、本発明を実施例により具体的に説明する
が、本発明はこれらの実施例により限定されない
のは勿論である。 <実施例> 実施例 1 還流冷却器、温度計を備えた撹拌機付500mlの
四ツロフラスコに精製脱水したN,N′−ジメチ
ルホルムアミド100mlに2−アミノピリミジン9.0
g(0.094モル)を溶解した溶液とトリエチルア
ミン9.5g(0.094モル)を加え均一に撹拌した。 この溶液を温度5℃に保ちながら分液ロートを
用いて精製したさトリクロロトリフルオロエタン
200mlに溶解したペルフルオロアルキルポリエー
テルフルオロプロピオニルクロリド〔平均分子量
2200(核磁気共鳴分析で測定)、式:F(C3F6O)l
−C2F4COCl、lは約12、酸価25、粘度120セン
チストークス(38℃)〕200g(0.09モル)を1時
間で滴下し、滴下後温度5℃で24時間還流撹拌し
ながら反応させた。 反応終了後60℃にてトリクロロトリフルオロエ
タンを溜去し、少量の0.25N塩酸水と200mlのメ
チルアルコールを加えた。 この溶液を分液ロートに移し上層部を分離、下
層部をさらにメチルアルコール100mlで少なくと
も3回洗浄、減圧下で溶媒を溜去した。 残溜物をメチルオレンジ指示薬で変色しなくな
るまですくなくとも2回から3回洗浄し、下層部
にトリクロロトリフルオロエタン150mlを加え5C
の濾紙で異物を濾過、溶媒を溜去し、さらに温度
152〜158℃、0.03mmHgの減圧下で未反応のペル
フルオロアルキルポリエーテルペルフルオロピオ
ン酸を溜去、収率80%で淡褐色液状の化合物を得
た。 この液状化合物の酸価を電位差滴定(京都電子
工業製AT−200)で測定したところ、0.5mg
KOH/gで、粘度155センチストークス(40℃)
であつた。 赤外線スペクトル分析(日本分光工業(株)製
IR810型による)の結果、1780cm-1のカルボン酸
の吸収がなくなり、1210〜1330cm-1にかけてCF
結合特有の吸収が見られ、1680〜1700cm-1
3350cm-1のアミドの吸収と2850、2950の炭素−水
素の振動吸収が現われた。 (株)柳本製作所YANACO CHNコーダーMT3
型で元素分析を実測したところ、C(炭素)23.0
%、N(窒素)1.9%で理論値としてはC(炭素)
23.10%、N(窒素)1.88%で略等しいことから、
生成物は下式(1)であることを示した。 実施例 2 環流冷却器温度計を備えた撹拌機付500mlの四
ツロフラスコに脱水して精製したN,N′ジメチ
ルフオルムアミド100mlに2.3−ジアミノピリジン
11g(0.101モル)を溶解した溶液とトリエチル
アミン21g(0.207モル)を加え、5℃に保ちな
がら15分撹拌混合した。 この溶液を撹拌しながら分液ロートを用いて精
製したペルフルオロジメチルシクロヘキサン(商
品名 FLUTEC PP3)150mlに溶解したペルフ
ルオロアルキルメチルカルボニルクロリド〔分子
量496.5、式:C8F17CH2COCl(融点29C、沸点81
〜82℃/11mmHg)〕100g(0.201モル)を1時間
で滴下し、温度5℃に保ちながら24時間反応させ
た。 反応終了後分液ロートに移し、未反応のアミン
を除去するため少量の0.25N塩酸水を加え、上層
部の水溶液が指示薬メチルオレンジで変色しなく
なる迄蒸留水で少くとも4回〜5回水洗を繰り返
した。 下層部の溶液を徐々に減圧し、微量水分と溶剤
を溜去し、さらに、0.5mmHgの減圧下、温度115
℃〜120℃で未反応のペルフルオロイオクチルメ
チルカルボン酸を溜去したところ、収率85%で淡
褐色の固形物を得た。このものの融点を測定した
ところ、93〜95℃であつた。 実施例1と同様に酸価を測定したところ、0.2
mgKOH/gで、赤外スペクトル分析の結果、
17801cm-1の吸収がなくなり、1210〜1330cm-1にか
けてCF結合特有の吸収が見られ、1670〜
1700cm-1と3350cm-1のアミドの吸収が大きく現わ
れた。 元素分析では、C(炭素)28.8%、N(窒素)
4.0%で、理論値としては、C29.15%、N4.08%で
略等しいことから、生成物は下式(2)であることを
示した。 実施例 3 実施例1と同様に500mlの四ツロフラスコに精
製脱水したN,N′−ジメチルホルムアミド150ml
に2.4−ジアミノ−6−フエニル−1.3.5−トリア
ジン10.5g(0.056モル)を溶解した溶液にトリ
エチルアミン11g(0.109モル)を加え、温度5
℃に保ちながら均一に撹拌した。 この溶液を撹拌しながら、分液ロートを用いて
精製したトリクロロトリフルオロエタン200mlに
溶解したペルフルオロアルキルポリエーテルプロ
ピオニルクロリド〔平均分子量1850(核磁気共鳴
分析で測定)、式:(C3F6−O)l−C2F4COCl、l
は約10、酸価32mgKOH/g、粘度90センチスト
ークス(38℃)〕200g(0.108モル)を1時間で
滴下し、滴下後温度5℃で24時間還流撹拌しなが
ら反応させた。 反応終了後60℃にてトリクロロトリフルオロエ
タンを溜去し、少量の希塩酸水と50mlメチルアル
コールを加えた。 この溶液を分液ロートに移し、上層部と下層部
に分離し、下層部をさらにN,N′−ジメチルホ
ルムアミド100ml溶液で少なくとも3回洗浄し、
未反応のアミンを除去後、メタノール200mlを加
え、N,N′−ジメチルフオルムアミドを分離除
去し、減圧下で溶媒を溜去し、残留物をメチルオ
レンジ指示薬で変色しなくなるまで少なくとも3
回蒸留水で洗浄後、トリクロロトリフルオロエタ
ン200mlを加え、5Cの濾紙で異物を濾過、温度
134〜137℃0.03mmHgの減圧で未反応のペルフル
オロアルキルポリエーテルオロプロピオン酸(第
1図)を溜去、収率83%で淡黄色液状の化合物を
得た。 この液状化合物(第2図)の酸価を測定したと
ころ、0.3mgKOH/gで粘度210センチストーク
ス(40℃)であつた。 実施例1と同様に赤外スペクトル分析の結果、
1780cm-1の吸収がなくなり、1680〜1740cm-1
3350cm-1のアミドの吸収が現われ、さらに
2850cm-1と2950cm-1の炭素−水素の振動吸収が現
われた。 元素分析ではC(炭素)23.0%、N(窒素)1.9
%で、理論値としては、C23.69%、N1.84%で略
等しいことから、生成物は下式(3)であることを示
した。 実施例 4 実施例1と同様に500mlの四ツロフラスコに精
製したトリクロロトリフルオロエタン〔比重1.57
(20℃)〕150mlに2,4,6−トリアミノ−1,
3,5−トリアジン〔比重1.57(14℃)〕を10g
(10079モル)とトリエチルアミン21g(0.207モ
ル)う加え均一に撹拌分散させた。 この溶液を温度5℃に保ちながら、分液ロート
を用いて精製したトリクロロトリフルオロエタン
100mlとペルフルオロジメチルシクロヘキサン
〔沸点102℃、比重1.82(25℃)、商品名FULTEC
PP3〕100mlの混合溶液に溶解したペルフルオロ
アルキルポリエーテルペルフルオロプロピオニル
クロリド〔平均分子量1000(核磁気共鳴分析で測
定)、式:F(C3F6O)l−C3F4COCl、lは約5、
酸価65mgKOH/g、粘度44センチストークス
(38℃)〕200g(0.2モル)を1時間で滴下し、滴
下後温度5℃で48時間還流撹拌しなから反応させ
た。 反応終了後、分液ロートに移し、50mのメチル
アルコールと0.25Nの希塩酸水50mlを加え静置
し、下層部を分取し、未反応の2,4,6−トリ
アミノ−1,3,5−トリアジンを濾過し取り去
り、溶媒を60℃にて溜去、残留物をメチルオレン
ジ指示薬で変色しなくなる迄少なくとも3回〜4
回蒸留水で洗浄した。 洗浄後、下層部を減圧下でペルフルオロジメチ
ルシクロヘキサンと微量の水分を取り除き、温度
85〜100℃、0.03mmHgの減圧下で未反応のペルフ
ルオロアルキルポリエーテルペルフルオロプロピ
オン酸を溜去、収率75%で液状淡褐色の化合物を
得た。 この生成物を実施例1と同様に酸価を測定した
ところ、0.2mgKOH/gで、粘度135センチスト
ークス(40℃)であつた。 赤外スペクトル分析の結果、1780cm-1の吸収が
なくなり、1680〜1700cm-1と3350cm-1のアミドの
吸収が大きく現われた。 元素分析ではC(炭素)22.0%、N(窒素)2.7
%で、理論値としてはC22.39%、N2.75%で略等
しいことから、生成物は下式(4)であることを示し
た。 上記の各実施例で得られた化合物の合成潤滑剤
としての特性を表−1に示す。
【表】
【表】 なお、表−1において、実1〜4は実施例1〜
4を示す。注(1)の市販品、および注(2)は、次のも
のである。 注(1)の市販品: ペルフルオロポリエーテルC、米国デユポン社
製、商品名クライトツクス143AC、平均分子量
6250、 構造式 注(2): 実施例2で得られた生成物をキシレンに5wt%
溶解し、試験片を30分漬せき後、引き上げ溶剤を
熱風にて取り去り試験片とした。 <発明の効果> 本発明による、ピリジン環骨格、ピリミジン環
骨格あるいはトリアジン環骨格にフツ素含有基を
アミド結合した環状アミド化合物は、従来にない
特性を有し、これらを合成潤滑剤として用いるこ
とにより、金属表面への吸着性、防食性、高荷重
下の潤滑性の面で優れたものが得られる。 さらに、本発明による合成潤滑剤は、取扱い上
難燃性であるので、使用上安全である。 したがつて、本発明による合成潤滑剤は、それ
単独の潤滑剤、ペルフルオロポリエーテル油との
併用による潤滑剤、またはペルフルオロポリエー
テル系グリースに添加して潤滑剤とすれば、各種
機器類、磁気記録媒体およびコネクター等の潤滑
に好適であり、あらゆる種類の回転機器および可
動部を有する機器の接触面の潤滑に用いると、長
時間にわたり良好な潤滑効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明における原料となるペルフル
オロポリオキシプロピレンペルフルオロプロピオ
ン酸で、第2図は、実施例3の式(3)で示した赤外
線吸収スペクトルである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ピリジン環骨格、ピリミジン環骨格あるいは
    トリアジン環骨格を構成する炭素原子に結合した
    アミノ基をアミド化してRfで示す基を前記環骨
    格に導入した化合物の合成潤滑剤であつて、Rf
    で示す基が、200〜15000の分子量を有し、下記
    Rfの群から選ばれた1種、2種あるいは3種の
    基であることを特徴とする、合成潤滑剤。 Rfの群 X(C3F6O)l−CFYCO−、 X(C3F6O)l−(CF2O)n−CFYCO−、 X(C2F4O)l−(CF2O)n−CFYCO−、 X(CF2l-1−CO−、 X(CF2l-1−CH2CO−、 X(CF2l-1−CH2CH2CO−。 ただし、これらのRfの基において、l、m、
    XおよびYは、それぞれ下記の意味を表す。 lは、3〜250、 mは、1〜250、 Xは、H−、F−、CF3−、C2F5−、C3F7−、
    CF3O−、C2F5O−、C3F7O−のいずれか、 Yは、F−、CF3−、C2F5−のいずれかであ
    る。
JP20174888A 1988-08-11 1988-08-11 合成潤滑剤 Granted JPH0249096A (ja)

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