JPH0547575A - ロータリートランスの製造方法 - Google Patents

ロータリートランスの製造方法

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JPH0547575A
JPH0547575A JP3202841A JP20284191A JPH0547575A JP H0547575 A JPH0547575 A JP H0547575A JP 3202841 A JP3202841 A JP 3202841A JP 20284191 A JP20284191 A JP 20284191A JP H0547575 A JPH0547575 A JP H0547575A
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敦 犬塚
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 回転する磁気ヘッドに対する信号の授受に用
いるロータリートランスの製造方法において、金型成形
によって外側コアを製造し安価なロータリートランスを
提供することを目的とする。 【構成】 縦溝形成片8と複数の横溝形成用金型10か
らなる内形金型に外形金型を被せたものに数個の磁性粉
の予備成形物を投入し、これらを圧縮成形したものを高
温処理して外側コアとし、内側コアと外側コアにそれぞ
れ巻線を施して組み合わせてロータリートランスとした
ものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はビデオテープレコーダや
デジタルオーディオテープレコーダなどの回転する磁気
ヘッドに対する信号の授受に用いるロータリートランス
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ビデオテープレコーダやデジタルオーデ
ィオテープレコーダなどの磁気記録再生機器に使用され
るロータリートランスには円板型と円筒型の2種類があ
るが、近年、機器の高性能化,多機能化に伴い必要とさ
れるチャンネル数の増加と高密度化によって、円筒型ロ
ータリートランスの使用が増えてきた。このロータリー
トランスの構造は円筒型のフェライトからなる内側コア
とフェライトからなる外側コアの両者が同軸に相対向し
て一定の極小間隙を保たれて配置されており、対向する
それぞれの表面には必要とするチャンネル数のコイル用
凹溝が設けられ、そのコイル用凹溝内にコイルが装着さ
れている。また内側コアの各チャンネル間にはショート
リングをはめこむ凹溝が設けてある。
【0003】上記構成のロータリートランスにおいて
は、記録再生信号電流の損失を極力少なくする上で回転
に支障をきたさない限り、内側コアと外側コアの相対向
間隙は狭ければ狭いほど好ましい。実際には70μm以
下という極めて高精度の間隙量が要求されている。この
要求を満たすためには、各々の内側コア,外側コアの特
に対向面となる表面粗度,真円度,同軸度さらには組立
て精度を正確に制御しなければならない。
【0004】ロータリートランス用フェライトコアは通
常次のようにして作製される。まず、図17に示すよう
に、円筒型フェライト焼結体を作製し、次に所望の寸法
精度を得るために特殊な機械加工で仕上げるが、上記フ
ェライト焼結体を作成する方法としては、同図において
所望の組成で原料を配合,混合した後、1000℃以下
の温度で仮焼成する。次にこの仮焼成物を粉砕し、この
粉砕粉末に適量のポリビニルアルコール(PVA)水溶
液などバインダーを加え造粒した後、この造粒粉を円筒
型金型で一軸圧縮成形する。こうして得られた円筒型成
形体を1000℃以上の高温で本焼成して円筒型フェラ
イト焼結体を得るか、あるいは上記フェライト仮焼粉砕
粉末を樹脂と混練し、円筒状にトランスファー成形した
後、脱脂のための熱処理工程を経て同じく1000℃以
上の高温本焼成を行って同様のフェライト焼結体を得る
という2つの方法がある(特開昭61−84006号公
報参照)。
【0005】しかし、上記のどちらの方法であっても得
られたフェライト焼結体は、焼成前の成形体作製時に一
軸成形の場合は成形体中央部の圧力伝達が不十分になる
のは避けられず、成形密度の不均一が原因で図18に示
すように焼結体34の中央部に反りが発生したり、成形
体33の寸法に比べ10%以上の大きい収縮を伴うの
で、そのままでは寸法および精度的にもロータリートラ
ンスコアとしての厳しい要求仕様内に納めることは非常
に困難である。
【0006】従って、たとえば円筒型コアを作る場合は
通常次のようになされている。まずその内外径が所望の
寸法よりも約1mm以上の余裕をもった円筒型フェライト
焼結体を用意し、この円筒型コアの外周面をセンタレス
グラインダで1次研削し、次にこの外周面を基準にして
内周面を内面研削機で粗研削し、その後内外周面両方と
もに特殊研削機で表面仕上げした後、必要チャンネル数
のコイル用凹溝を内周もしくは外周に沿って溝研削砥石
または回転連続刃で同時溝加工されて円筒型ロータリー
トランスコアの最終製品としての寸法精度を得ている。
【0007】この際、特に精度が必要な部分は2つの円
筒型コアの相対間隙寸法であり、また加工工数としては
溝加工の占める割合が最も高い。その後、コイル用凹溝
にコイル巻線を行い、内側コアと外側コアを組立ててロ
ータリートランスの完成品とする。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように従来法によ
る円筒型ロータリートランスコアでは、焼結品が大幅に
収縮することや焼結品の中央部の反りの現象は不可避
で、収縮量をあらかじめ見込んで余裕ある寸法で円筒型
もしくは円板型フェライト焼結品を作製し、粗研削から
最終的に精密加工で所望の寸法,精度を出し、さらにコ
イル装着用の溝加工を行うことによってロータリートラ
ンス用フェライトコアに仕上げている。しかし、この方
法では特に溝加工をはじめとして加工工数が多いこと
や、また材料が堅いため加工時に割れや欠けなどが生じ
るなど工程歩留りが悪いため、低コストで作るのが難し
いという大きな課題があった。
【0009】さらに従来の方法では外側コアの内周面の
溝形成を金型成形によって作製する方法はなく、溝加工
は全て機械加工で行う方法しかなかった。
【0010】本発明は上述した従来技術の欠点を解消
し、金型成形によって外側コアの内周面に溝形成をする
ことで円筒型ロータリートランスを安価に製造できる方
法を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、中心軸の少なくとも一部に放射方向に突出
する縦溝形成片をもった縦溝形成用金型の中心軸の周辺
に2つ以上に分割され上記縦溝形成用金型の周辺に横溝
を形成する突条を複数個周面に設けた横溝形成用金型を
組み合わせて内形金型とし、この内形金型の外周に円筒
状の外形金型を被せ、この外形金型と内形金型の間に充
填する所望量の磁性粉を予備成形した成形物を少なくと
も2個以上に分割して両金型内に投入し、上記内形金型
と外形金型との間に押し金型を入りこませて上記磁性粉
を圧縮成形した後、内形金型の縦溝形成用金型を抜き出
し、横溝形成用金型を中心軸方向に移動させて成形体よ
り抜き出し、押し金型を抜きとった後、外形金型から抜
き出した成形体を高温処理して円筒状コアとし、この円
筒状コアの内周面の横溝にコイルを組み込んで外側コイ
ルを構成し、また外周面の横溝にコイルを形成した内側
コイルを上記外側コイル内に組込むロータリートランス
の製造方法に関するものである。
【0012】
【作用】上記製造方法により、従来方法では不可避であ
った成形密度の不均一性による焼成時の反りや大きな収
縮の発生に伴う変形のために円筒型コア内周面の溝形成
を機械加工で行っていた方法とは異なり、均一成形体の
実現と金型成形によってコアを作製するため、これまで
に行われていた溝加工工程が不要になるという効果があ
るため、従来のものよりはるかに安価なものが得られる
ことになる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0014】上記ロータリートランス用コアの製造方法
としては、一例として図2に示すように、まず中心軸7
に放射方向に突出した4枚の板状の縦溝形成片8をもっ
た縦溝形成用金型9の周辺に、4つに分割されしかも両
端にテーパ部10aをもち横溝を形成する突条10bを
所望のチャンネル数だけ周辺に設けた横溝形成用金型1
0を内側円筒部にテーパを有するキャップ11,12で
縦溝形成用金型9の周辺に組み合わせて固定し図3に示
すような内形金型13を得る。次に図4のように内形金
型13を下押し金型14に挿入した後、図5に示すよう
にこの内形金型13の外周に円筒状の外形金型15を被
せ、この外形金型15と内形金型13の間に所望量を2
個以上に分割した予備成形体16を中央部が最も高密度
の予備成形体になるように投入し、上記内形金型13と
外形金型15との間に下押し金型14と上押し金型17
を入りこませて上記予備成形体16を図6のように圧縮
成形する。
【0015】次に図7に示すように4個の横溝形成用金
型10の固定用キャップ11,12を抜きとった後、図
8に示すように縦溝形成用金型9を抜き出す。
【0016】次に図9に示すように上下端部に相反する
ネジ部をそれぞれ有する中心棒30を縦溝形成用金型9
を抜き取った空間を挿入し、上下端部のネジ部に内側円
筒部にテーパをもつ抜き型31,32を上下方向から4
個の横溝形成用金型10のテーパ部直前までねじ込む。
そして図10に示すように中心棒30を抜き型31,3
2がお互いが接近する方向に回転させることにより、抜
き型31,32を同速度で可動させ、抜き型と横溝形成
用金型10のお互いのテーパを利用することで、4個の
横溝形成用金型10を中心軸方向に移動させて図11の
ように成形体18より抜き出し、そして最後に図12に
示すように外形金型15から成形体18を抜き型19に
よって抜き出すのである。
【0017】この際、成形体18の取り出し順序はこの
例に限ることはなく、まず外形金型15から成形体18
を抜いた後に内形金型13の縦溝形成用金型9を抜き出
し、横溝形成用金型10を上記と同様に中心軸方向に移
動させて成形体18より抜き出してもよいものである。
【0018】次にこうして得られた成形体18を高温処
理して円筒状コアとし、図13に示すように、この円筒
状コアを外側コア2としてその内周面の横溝にコイル4
を組み込み外側コイルを構成し、また内側コアではその
外周面の横溝にコイル4を形成して内側コイルとし、こ
れを上記外側コイル内に組み込んでロータリートランス
を作製するのである。
【0019】ここでは縦溝数が4本の場合の一例につい
て説明したがこれに限られるものではなく、基本的には
2本以上の縦溝数をもった縦溝形成用金型とそれに相当
した数に分割された横溝形成用金型とが組み合わされた
構成をしていればよいものである。
【0020】磁性粉の予備成形体を作製する際、個数は
2個以上が望ましく成形圧力としては予備成形体がハン
ドリングで壊れない程度であれば良いが、本成形におい
て中央部に配する予備成形体は少なくとも両端部に配す
る予備成形体以上の圧力で作製し、成形密度としては中
央部が最も高い状態が良く、本成形圧力近傍あるいはそ
れ以上で作製するのが好ましい。また形状は本金型内に
容易に投入できるものであれば良く本金型内の形状と相
似形のものが望ましい。
【0021】また磁性粉としてはフェライトの仮焼成
粉、または高温焼成で十分フェライト化が進んだ高結晶
性フェライト磁性粉とガラス粉末との混合物、あるいは
それらと樹脂の混合物からなるものでもよい。
【0022】さらに圧縮成形の際、上記ガラス粉末ある
いは樹脂の混合物の場合はそのガラス粉末あるいは樹脂
が溶融する温度の加熱状態で行うこともできる。また樹
脂は熱硬化性,熱可塑性のいずれでも使用できるもので
ある。
【0023】以下、具体的な実施例について説明する。 (実施例1)図1に示すようにFe23 48mol%,
NiO 14mol%,ZnO 34mol%,CuO 4mo
l%よりなる出発原料を配合,混合し、この混合物にポ
リビニルアルコール(PVA)の5wt%水溶液を5wt%
加え、これを造粒したものを1250℃で6時間焼成し
たものを粉砕して、平均粒径50μmのNi−Zn−C
u系ソフトフェライト本焼成粉を準備した。この粉末を
X線解析した結果、ソフトフェライト特有の鋭いスピネ
ル構造回折線が得られ結晶性の非常に高い磁性粉末であ
ることを確認した。次に上記高結晶性フェライト磁性粉
末に対して軟化点(Td)370℃、平均粒径1μmの
無アルカリホウケイ酸鉛系ガラス粉末を3wt%加えて混
合した後、造粒する。
【0024】次に、2つの円筒型コアがそれぞれ対向す
る面に各々コイルが巻装されるための凹溝と縦溝を成形
によって作製するため、外側コア成形の場合は図2〜図
12に示す製造方法で金型内に所望量の造粒粉を3分割
し、図5に示すように本金型内に容易に入る形状で中央
部用予備成形体1個を3ton/cm2、両端部用予備成形体
2個を1ton/cm2の圧力でそれぞれ作製した。これらを
本金型内に投入し、3ton/cm2の圧力で本成形し、横
溝,縦溝を有した外側コア用の円筒成形体を得る。
【0025】また内側コアの場合、外周面に凹溝を形成
するため、図15,図16に示すように凸部を有した4
個の割り金型21に上記造粒粉を所望量充填し、上記と
同様3ton/cm2の圧力で上下の押し金型22,23で加
圧成形し、コイル用凹溝およびショートリング用凹溝、
さらには縦溝を有した内側コア用の円筒成形体24を作
製した。
【0026】そしてこれら成形体を電気炉内に個々に設
置し、1200℃、60分間空気中で加熱処理し、ガラ
ス結着型の円筒型ロータリートランス用フェライトコア
を得た。
【0027】次に図13に示すようにこれら凹溝3,5
にコイル4あるいはショートリング6を巻装し、2個の
コア1,2を組み合わせてロータリートランスを作製し
た。
【0028】上記実施例1の材料特性を(表1)に示し
た。実施例1では、コアの収縮率が0.1%以下と、ほ
とんど熱処理によるコア収縮がなく、またコアの中央部
の反りも0.05%以下とほとんどないため金型寸法ど
おりのものが得られ、外側コアと内側コア間の間隙は、
70μm以下の極めて高精度の円筒型ロータリートラン
スが実現でき、また磁気特性,トランス特性にも優れた
ものが得られた。
【0029】ここでコア中央部の反り率はコア両端部の
寸法を基準にした反り量の寸法を%表示している。
【0030】(実施例2)実施例1で用いた同一のフェ
ライト本焼粉に対して同一のガラス粉末を3wt%、樹脂
としてエポキシ粉末を5wt%加えて混合した後、樹脂の
軟化温度以上の90℃で2分間熱混練し、これを粉砕,
造粒した後、この造粒粉を所望量だけ実施例1と同様の
金型に充填し、金型温度180℃で30秒間、1ton/c
m2で圧縮成形し、円筒型成形体をそれぞれ2個作製し
た。
【0031】次にこれら成形体を電気炉内に個々に設置
し、脱脂工程を経た後、1200℃、60分間空気中で
加熱処理しガラス結着型の円筒型ロータリートランス用
フェライトを得、そして実施例1と同様にしてロータリ
ートランスを作製した。
【0032】上記実施例2の材料特性を(表1)に示し
た。実施例2では、コアの収縮率が0.1%以下と、ほ
とんど熱処理によるコア収縮がなく、またコアの中央部
の反りも0.05%以下とほとんどないため金型寸法ど
おりのものが得られ、外側と内側コア間の間隙は、70
μm以下の極めて高精度の円筒型ロータリートランスが
実現でき、また磁気特性,トランス特性にも優れたもの
が得られた。
【0033】(実施例3)実施例1と同一の配合組成を
もった出発原料の混合物に5wt%PVA水溶液を5wt%
加え、この造粒粉を1000℃、2時間で仮焼成を行
い、これを2〜5μmに微粉砕し、この造粒粉を実施例
1,2と同様にして円筒型成形体をそれぞれ2個作製し
た。
【0034】この成形品を電気炉内に設置し、1200
℃、3時間空気中で焼成した後、徐冷しながら降温させ
Ni−Zn−Cu系フェライト焼結型の円筒型コアを得
た。
【0035】上記実施例3の材料特性を(表1)に示し
た。実施例3ではコア収縮率が10%になったが、中央
部コアの反りは0.5%以下と小さく、内側コア,外側
コアともに成形溝以外の内外周面を所望の寸法に最小限
の機械加工を施すことだけで簡単に高精度の円筒型ロー
タリートランスを得ることができ、また磁気特性,トラ
ンス特性にも優れたものが得られた。
【0036】(実施例4)実施例1で用いた同一のフェ
ライト本焼粉に対して同一のガラス粉末を10wt%加え
て混合した後、PVA水溶液で造粒した。次にこの造粒
粉を実施例2と同様の方法でステライト製の同金型に所
望量均一に充填する。この際外形金型には図14に示す
ように金型の周囲にヒータ20が取りつけられ、温度4
50℃で1分間、1ton/cm2の圧力で上下押し金型を圧
縮し、磁性粉間に介在するガラス粉末を軟化溶融させな
がら成形を行った。そして成形が終了した後、金型を冷
却しコアを実施例2と同様にして取り出し、円筒型成形
体をそれぞれ2個作製した。
【0037】次にこれら成形体を電気炉内に個々に設置
し、1200℃、60分間空気中で加熱処理しガラス結
着型の円筒型ロータリートランス用フェライトコアを
得、そして実施例2と同様にしてロータリートランスを
作製した。
【0038】上記実施例4の材料特性を(表1)に示し
た。実施例4では、コアの収縮率が1%で熱処理による
コア収縮が小さく、またコア中央部の反りも0.1%以
下と非常に小さいため金型寸法に近いものが得られ、外
側と内側コア間の間隙は、70μm以下の極めて高精度
の円筒型ロータリートランスが実現でき、また磁気特
性,トランス特性にも優れたものが得られた。
【0039】(比較例1)実施例1と同一の配合組成を
もった出発原料の混合物に5wt%PVA水溶液を5wt%
加え、この造粒粉を1000℃、2時間で仮焼成を行
い、これを2〜5μmに微粉砕し、この造粒粉を実施例
1〜3と同様にして円筒型成形体をそれぞれ2個作製し
た。
【0040】この成形品を電気炉内に設置し、1200
℃、3時間空気中で焼成した後、徐冷しながら降温させ
Ni−Zn−Cu系フェライト焼結型の円筒型コアを得
た。
【0041】上記比較例1の材料特性を(表1)に示し
た。
【0042】
【表1】
【0043】比較例1ではコア収縮率が10%になった
が、中央部コアの反りは2%以下と小さく、内側コア,
外側コアともに成形溝以外の内外周面を所望の寸法に最
小限の機械加工を施すことだけで簡単に高精度の円筒型
ロータリートランスを得ることができ、また磁気特性,
トランス特性にも優れたものが得られた。
【0044】
【発明の効果】以上のように本発明によるロータリート
ランスの製造方法は、従来方法が全てコアを機械加工に
よって得るのに対し、金型成形によって作製するため製
造プロセスが非常に簡単になり、加工コストも大幅に低
減できることで、従来よりもはるかに安価なロータリー
トランスが得られるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のロータリートランスの製造方法の一実
施例を示す製造工程の工程図
【図2】同方法に用いる内形金型の分解斜視図
【図3】同内形金型の斜視図
【図4】同内形金型を下押し金型に組み込んだ状態の斜
視図
【図5】同内形金型に外形金型を組み込んで予備成形物
を供給する状態の斜視図
【図6】同成形金型の成形時の斜視図
【図7】同成形後ギャップを取り除く状態を示す一部切
欠斜視図
【図8】同縦溝形成用金型を抜き取った状態の一部切欠
斜視図
【図9】同抜き型を組み込む状態を示す一部切欠斜視図
【図10】同抜き型を組み込んだ状態の一部切欠斜視図
【図11】同横溝形成用金型を抜いた状態の斜視図
【図12】同成形体を取り出す状態を示す一部切欠斜視
【図13】同方法によって形成したロータリートランス
の断面図
【図14】他の実施例の成形金型の斜視図
【図15】本発明における内側コアの成形を示す断面図
【図16】同説明図
【図17】従来のロータリートランスの製造工程を示す
工程図
【図18】従来の円筒型成形体の焼成によるコアの反り
と収縮の状態を示す斜視図
【符号の説明】
1 内側コア 2 外側コア 3 コイル用凹溝 4 コイル 5 ショートリング用凹溝 6 ショートリング 7 中心軸 8 縦溝形成片 9 縦溝形成用金型 10 横溝形成用金型 10a テーパ部 10b 突条 11,12 キャップ 13 内形金型 14 下押し金型 15 外形金型 16 磁性粉の予備成形物 17 上押し金型 18 成形体 19 抜き型 20 ヒーター 21 割り金型 22 上押し金型 23 下押し金型 24 成形体 30 中心棒 31,32 抜き型 33 円筒型成形体 34 焼成体

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中心軸の少なくとも一部に放射方向に突出
    する縦溝形成片をもった縦溝形成用金型の中心軸の周辺
    に2つ以上に分割され上記縦溝形成用金型の周辺に横溝
    を形成する突条を複数個周面に設けた横溝形成用金型を
    組合せて内形金型とし、この内形金型の外周に円筒状の
    外形金型を被せ、この外形金型と内形金型の間に充填す
    る所望量の磁性粉を予備成形した成形物を少なくとも2
    個以上に分割して両金型内に投入し、次に上記内形金型
    と外形金型との間に押し金型を入りこませて上記磁性粉
    の成形物を圧縮成形した後、まず内形金型の縦溝形成用
    金型を抜き出し、横溝形成用金型を中心軸方向に移動さ
    せて成形体より抜き出し、押し金型を抜きとった後、外
    形金型から抜き出した成形体を高温処理して円筒状コア
    とし、この円筒状コアの内周面の横溝にコイルを組込ん
    で外側コイルを構成し、また外周面の横溝にコイルを形
    成した内側コイルを上記外側コイル内に組込むロータリ
    ートランスの製造方法。
  2. 【請求項2】少なくとも2個以上の予備成形物はその成
    形密度がそれぞれ異なっていてこれらを金型内に充填す
    る際に中央部に配置した予備成形物の成形密度が最も高
    く、中央部から両端に近づくに従って予備成形物の成形
    密度が低くなるようにした請求項1記載のロータリート
    ランスの製造方法。
  3. 【請求項3】磁性粉が高温焼成で十分にフェライト化が
    進んだ高結晶性フェライト磁性粉末とガラス粉末との混
    合物からなるものかあるいはその磁性粉末またはそれら
    混合物に樹脂を含むものからなる請求項1記載のロータ
    リートランスの製造方法。
  4. 【請求項4】圧縮成形がガラス粉末、あるいは樹脂を溶
    融する加熱状態で行われる請求項3記載のロータリート
    ランスの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6447859B2 (en) 2000-06-13 2002-09-10 Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. Polyester resin and molded article
JP2012119452A (ja) * 2010-11-30 2012-06-21 Sumitomo Electric Ind Ltd リアクトル用コイルの製造方法
US9064947B2 (en) 2009-08-04 2015-06-23 Gan Systems Inc. Island matrixed gallium nitride microwave and power switching transistors

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