JPH1197229A - 圧粉磁芯及びその製造方法 - Google Patents

圧粉磁芯及びその製造方法

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JPH1197229A
JPH1197229A JP9273867A JP27386797A JPH1197229A JP H1197229 A JPH1197229 A JP H1197229A JP 9273867 A JP9273867 A JP 9273867A JP 27386797 A JP27386797 A JP 27386797A JP H1197229 A JPH1197229 A JP H1197229A
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JP
Japan
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core
powder
compression
dust core
pot
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JP9273867A
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English (en)
Inventor
Mitsugi Kawarai
貢 川原井
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Tokin Corp
Original Assignee
Tokin Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い透磁率を有するポットコア型の圧粉磁芯
及びその製造方法を提供すること。 【解決手段】 アスペクト比が5以上、短軸径が50μ
m以下である、Fe−Si−Alを主成分とする合金粉
末にバインダーを混合した粉末を圧縮成形し、前記粉末
の長軸方向がコア磁路方向に配向しているポットコア形
状の圧粉磁芯を得る。圧縮成形の際、中芯部5もしくは
外周部6の高さが、最終製品寸法の2倍以上になるよう
にし、その後、上部を破線20の箇所で除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、チョークコイル等
に用いられる高性能なポットコア型の圧粉磁芯及びその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】高周波で用いられるチョークコイルとし
て、軟磁性フェライト磁芯や圧粉磁芯が使用されてい
る。これらのうち、フェライト磁芯は飽和磁束密度が小
さいという欠点を有している。これに対して、金属粉末
を成形して作製される圧粉磁芯は、フェライト磁芯に比
べて著しく高い飽和磁束密度を有するため、直流重畳特
性に優れているという長所を有している。
【0003】一方、近年の電子機器における小型化要請
に伴う電子部品の小型化の要求に対し、圧粉磁芯の磁気
特性に対しても高特性化が強く望まれている。これは、
圧粉磁芯の小型化を達成しつつ、コイルのインダクタン
スは同等であることが要求されているためであり、その
ためには圧粉磁芯の透磁率の向上が必須である。
【0004】材料の透磁率を向上させる方法は、大別し
て以下の二点が考えられる。 原料である素材自体の透磁率を上げる。 粉末の充填率を上げる。
【0005】従来、透磁率を向上させる方法は、主とし
て充填率の向上に主点が置かれており、その手段とし
て、例えば、成形圧力を上げる、バインダーの条件を種
々変化させる、二つ以上の異種形状、粒度、組成等の異
なる粉末の配合等が検討されている。
【0006】さらに、近年、上記の金属粉末を用いた圧
粉磁芯において、高アスペクト比の粉末を用い、粉末の
長軸方向を磁路方向に平行に配向させることによって、
著しく高い透磁率が得られることがわかっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記の高アスペクト比
を有する金属粉末を圧縮した成形体では、粉末の長軸方
向は圧縮方向と垂直に配向することがわかっている。従
って、リング形状の圧粉磁芯等を直径方向と垂直に圧縮
成形した場合には、磁路方向とほぼ平行に粉末の長軸方
向が配向するため、著しく高い実効透磁率が得られる。
【0008】しかしながら、近年の表面実装型部品とし
て利用されるポットコアにおいては、底部では、圧縮成
形方向と垂直となる粉末の長軸の配向方向が磁路方向と
一致するため高い透磁率となるが、中芯部及び外周部で
は、磁路方向が圧縮成形方向と一致するため、圧縮成形
方向と垂直となる粉末長軸の配向方向が磁路方向と垂直
となり、きわめて低い透磁率となり、全体では、極めて
低い実効透磁率となるという欠点があった。
【0009】従って、本発明の課題は、高い透磁率を有
するポットコア型の圧粉磁芯及びその製造方法を提供す
ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、アスペクト比
が5以上、短軸径が50μm以下である、Fe−Si−
Alを主成分とする合金粉末にバインダーを混合した粉
末を圧縮成形したポットコア形状の圧粉磁芯であって、
前記粉末の長軸方向がコア磁路方向に配向している圧粉
磁芯である。
【0011】また、本発明は、中芯部もしくは外周部高
さが、最終製品寸法の2倍以上になるように圧縮成形
し、その後、成形体上部を除去する上記圧粉磁芯の製造
方法である。
【0012】また、本発明は、前記粉末を、底部から中
芯部及び外周部へ流動させながら圧縮成形する上記圧粉
磁芯の製造方法である。
【0013】本発明では、粉末の圧縮成形時に、バイン
ダと混合した粉末が、ポットコア底部から中芯部及び外
周部へ流動しながら圧縮成形される。従って、底部で
は、圧縮方向と垂直に粉末の長軸方向が配向し、中芯部
及び外周部では、圧縮方向に粉末の長軸方向が配向し、
すべての部分で、磁路方向に粉末の長軸方向を配向させ
ることができるため、全体として極めて高い実効透磁率
を得ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】アスペクト比が5以上40以下、
短軸径が50μm以下である、Fe−Si−Alを主成
分とするバインダー混合粉末を用い、中芯部もしくは外
周部高さ(巻線コイル挿入部深さ)が、最終製品のポッ
トコア寸法の2倍以上になるように圧縮成形し、その
後、成形体上部を切断又は切削して、最終形状のポット
コアを得ることにより、コア磁路方向に粉末の長軸方向
を配向させ、全体として極めて高い実効透磁率を得る。
【0015】
【実施例】以下、本発明を実施例によって説明する。
【0016】アトマイズ法にて作製されたbalFe−
10wt%Si−5wt%Al合金粉末を原料とし、ボ
ールミルを使用して粉末の扁平化処理を行った。アスペ
クト比は、約10となるように扁平化処理を行った。次
に、これら粉末に、シリコ−ン樹脂を3wt%混合し
た。
【0017】次に、図1(a)、図1(b)に示す断面
形状の金型を用いて、室温で、5ton/cm2で成形
し、外径10mm角、高さ9mmのポットコア形状の圧
粉体を得た。ここで、ポットコア成形用金型のパンチ1
には、巻線コイル挿入部深さが、製品深さの2倍である
8mmとした。また、同時に、ポットコアの蓋となる平
板状の厚さ1mmの圧粉体も作製した。成形したポット
コア形状の圧粉体及び平板状の圧粉体を、恒温槽内17
0℃で2時間、バインダの硬化処理を行った。
【0018】次に、バインダ硬化したポットコア形状の
圧粉体の上部をダイヤモンドカッターを用いて、最終製
品寸法高さである5mmになるように、切断した。その
後、酸化性雰囲気である大気中で、700℃、2時間熱
処理を行って、本発明の圧粉磁芯を得た。図3に、作製
した本発明のポットコア形状及び平板状の圧粉磁芯7,
8を示す。
【0019】比較例として、実施例と同様に作製した合
金粉末に、バインダーを同様に混合し、最終製品形状の
ポットコアが得られる金型[図1(c)、図1(d)]
を用いて、実施例と同様、室温で、5ton/cm2
成形し、外径10mm角、高さ5mmのポットコア形状
の圧粉体を得た。また、ポットコアの蓋となる平板状の
厚さ1mmの圧粉体も作製した。成形したポットコア形
状の圧粉体及び平板状の圧粉体を、恒温槽内170℃で
2時間、バインダの硬化処理を行った。その後、酸化性
雰囲気である大気中で、700℃、2時間熱処理を行っ
た。
【0020】これらの圧粉磁芯の評価のため、図4に示
すコイル部品を作製した。ポットコア形状の圧粉磁芯7
に、プラスチック製のボビン12に12ターンの巻線1
3を施したコイルを挿入し、さらに、平板状の圧粉磁芯
8で蓋をして、これを接着剤で固定した。
【0021】作製したコイル部品のインダクタンスを、
YHP製インピーダンスアナライザー4194Aを用い
て測定し、コア定数から圧粉磁芯の透磁率を計算で求め
た。また、圧粉体中の粉末の配向状態を、圧粉体の断面
観察により評価した。表1に、本発明及び比較例で作製
した圧粉磁芯の透磁率を示す。
【0022】
【0023】表1に示すとおり、本発明の圧粉磁芯のよ
うに、コアの磁路方向に粉末の長軸方向を配向させるこ
とにより、全体として極めて高い実効透磁率が得られる
ことがわかる。
【0024】図2は、切断前の圧粉体中の粉末の配向状
態について、圧粉体の断面を観察した結果を模式的に示
したものである。なお、破線20は、切断位置を示して
いる。
【0025】図2より、粉末をコアの中芯部5及び外周
部6に対して、流動させながら圧縮成形することによ
り、磁路方向に配向させることができることがわかる。
また、その場合にも、金型パンチ近傍(中芯部及び外周
部の上部)では、金型パンチの圧縮方向の効果が強いた
め、流動配向が乱され、圧縮方向と垂直方向(磁路方向
と垂直方向)の配向が見られる。磁路方向の配向が保た
れる範囲は、成形体の全体の厚さの約半分であり、従っ
て、圧縮成形は、最終製品深さの2倍の深さで行えばよ
いことがわかる。
【0026】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれ
ば、高い透磁率を有するポットコア型の圧粉磁芯及びそ
の製造方法を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明及び比較例における金型の断面形状を示
す図。図1(a)は、本発明における成形前の状態を示
す図。図1(b)は、本発明における成形後の状態を示
す図。図1(c)は、比較例における成形前の状態を示
す図。図1(d)は、比較例における成形後の状態を示
す図。
【図2】上部を切断前の圧粉体中の粉末の配向状態を模
式的に示した図。
【図3】最終製品形状に切断した圧粉磁芯の外観図。
【図4】コイル部品の断面図。
【符号の説明】
1、11、21 パンチ 2 粉末 3 ダイ 5 中芯部 6 外周部 7 ポットコア形状の圧粉磁芯 8 平板状の圧粉磁芯 12 ボビン 13 巻線 20 破線

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アスペクト比が5以上、短軸径が50μ
    m以下である、Fe−Si−Alを主成分とする合金粉
    末にバインダーを混合した粉末を圧縮成形したポットコ
    ア形状の圧粉磁芯であって、前記粉末の長軸方向がコア
    磁路方向に配向していることを特徴とする圧粉磁芯。
  2. 【請求項2】 中芯部もしくは外周部高さが、最終製品
    寸法の2倍以上になるように圧縮成形し、その後、成形
    体上部を除去することを特徴とする請求項1記載の圧粉
    磁芯の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記粉末を、底部から中芯部及び外周部
    へ流動させながら圧縮成形することを特徴とする請求項
    1または2記載の圧粉磁芯の製造方法。
JP9273867A 1997-09-18 1997-09-18 圧粉磁芯及びその製造方法 Pending JPH1197229A (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003257744A (ja) * 2002-03-01 2003-09-12 Matsushita Electric Ind Co Ltd 磁性素子及びその製造方法並びにそれを用いた電源モジュール
KR100441062B1 (ko) * 2001-08-07 2004-07-19 주식회사 디씨엔 Fe-Si 연자성 포트코아, 그 제조방법 및 이를 이용한 리액터
JP2009009985A (ja) * 2007-06-26 2009-01-15 Sumida Corporation コイル部品
JP2011504662A (ja) * 2008-03-11 2011-02-10 チャン ソン コーポレイション 軟磁性金属粉末が充填されたシートを用いた積層型パワーインダクタ
JP2020061530A (ja) * 2018-10-12 2020-04-16 株式会社トーキン 磁性部品及びその製造方法
DE102022205831A1 (de) 2022-06-08 2023-12-14 Robert Bosch Gesellschaft mit beschränkter Haftung Schaltungsträger mit einer ferromagnetischen Schicht

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