JPH05159934A - インダクタ及びその製造方法 - Google Patents

インダクタ及びその製造方法

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JPH05159934A
JPH05159934A JP3318051A JP31805191A JPH05159934A JP H05159934 A JPH05159934 A JP H05159934A JP 3318051 A JP3318051 A JP 3318051A JP 31805191 A JP31805191 A JP 31805191A JP H05159934 A JPH05159934 A JP H05159934A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 心部が中空になる絶縁性ボビン1に巻線2を
施したコイルと、一端が開口した収納ケース3とを用意
し、該コイルを、収納ケース3内に、両者の中心軸が一
致するように装入したのち、コイル全体が埋設するよう
に強磁性粉末4を充填し、しかるのちケース3の開口部
を封止する。 【効果】 インダクタの自動生産が可能で、工程の大幅
短縮を図り得ることから、コスト低減、品質の安定化及
び製品の小型化が期待できる。また得られたインダクタ
は、特性的にも高Q(品質係数)、高L(インダクタン
ス)のため、コンデンサとの組合せによる使用、あるい
は単独にチョークコイルとして使用することのいずれに
も適応でき、その応用、用途は広範囲にわたる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ノイズフィルターや
バンドパスフィルター又は交流信号阻止用のチョークコ
イル等の用途に用いて好適なインダクタ及びその製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】インダクタは、コンデンサとの組合せに
より、コモンモードやノーマルモードのノイズ除去用フ
ィルター、あるいは帯域通過用のフィルターとして使用
される他、単独で、チョークコイルとして不要な交流信
号の除去用にも使用される。このようなインダクタに
は、通常、コアに銅線を巻いたものが使用され、コア形
状はトロイダル状、ポット状、EI状及びEE状など、
また材質も金属系のダストコア(圧粉磁心)、アモルフ
ァスコア及び酸化物系のフェライトコアなど種々多様で
あるが、いずれにしてもコア自体は有形の密実体で構成
される。ここにトロイダル状コアはリング、EI状コア
はE型とI型の組合せ、EE状コアはE型とE型の組合
せになるもので、ごく一般的であり、またポット状コア
としてはたとえば実開昭60-61708号公報に開示されてい
るようなC型とT型のコアを組合せたものがある。
【0003】上述した有形コアを用いたインダクタの改
良技術としては、コイルを装着したE型コアと相手のI
型コア又は同様にコイルを装着したT型コアと相手のC
型コアを、接着剤入りの強磁性粉体で接合するタイプの
もの(実開昭59−171315号公報)や、間隙を有する圧粉
磁心に、先にコイル巻線を施しておき、この巻線に直流
を通電して、この間隙部に磁性粉末を吸着させると同時
に絶縁性の樹脂を含浸させて固化させるもの(特公昭57
-32495号公報)、あるいは磁性粉末を予備成形して予め
複数のコア片を準備しておき、その後これらコア片の1
つに巻線を施してから他のコア片と組立て、さらに加圧
成形するもの(特開昭59-63809号公報)等がある。これ
らは、いずれもコアへの巻線をより簡便に行なおうとす
るものである。同様の考えで、型やケース中にコイルを
嵌め込み、磁性粉末と熱硬化性樹脂粉末との混合物を流
し込んで加熱、硬化させたもの(特開昭54-13994号公
報)がある。この他、巻線の簡便化とは無関係である
が、コア成形の省略を目指したものとして、リング状の
絶縁性樹脂ケース中に、粒子表面を絶縁処理した鉄粉を
充填し、このケースの外側から銅線を巻いてトロイダル
コイルとする技術(特開昭53-20562号公報)がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】鉄粉ダスト系のトロイ
ダルコイルの製造を例にとって説明すると、製造工程と
して、コアの圧密成形とキュアリング、同成形コアへの
エポキシ樹脂等による絶縁コーティング、該トロイダル
コアへの銅線巻線及びハンダ処理の各工程を必要とする
が、いずれの工程も手間を要する上、前の工程が終了し
ないと次の工程へ移れないといういわゆるリードタイム
の長さに問題があった。しかも人手による加工部分がか
なりのウエイトを占めるため、コスト的に高くつき、ま
た生産性も低い等、生産上多くの問題点を抱えていた。
さらに金属系のダストコイルは、特性上重要なQ値(=
1/tan δ)やL値(インダクタンス)が総体に低いと
いうところにも問題を残していた。
【0005】その他、上述した公知技術中、実開昭60-6
1708号公報においては、2種類のコア成形が必要な上、
嵌合面の仕上げ精度を良くする必要があり、またその他
のものではコアの成形や接着剤としての樹脂粉末が必要
なため、加熱硬化処理が省略できないとか、あるいは特
開昭53-20562号公報のように相変わらずトロイダル状の
手巻線加工を必要とするなど、製造工程上煩雑な問題を
残していた。
【0006】この発明は、上記の諸問題を有利に解決す
もので、リードタイムが短かいだけでなく、自動化が可
能で生産性に優れ、かつ低コストで、しかも特性上も極
めて優れたインダクタを、その有利な製造方法と共に提
案することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明のインダクタ
は、一軸方向に巻線した空心コイルの全体を、強磁性の
粉末中に埋設させることにより、コイルの中心軸方向か
らコイルの外側方向へ、該強磁性粉末を介して閉磁路を
形成させたものである。すなわちこの発明は、一軸方向
に非トロイダル状に巻線した空心コイルの全体を強磁性
粉末中に埋設させて成るインダクタ(第1発明)であ
る。
【0008】またこの発明は、心部が中空になる絶縁性
ボビンに巻線を施して得たコイルを、一端が開口した収
納ケース内に、両者の中心軸を一致させて装入したの
ち、コイル全体が埋設するように強磁性粉末を充填し、
しかるのちケースの開口部を封止することからなるイン
ダクタの製造方法(第2発明)である。
【0009】以下、この発明を具体的に説明する。図1
に、この発明に従うインダクタの好適例を縦断面で示
す。図中番号1は絶縁性のボビン、2はコイル巻線、3
はケースであり、4が強磁性粉末、5が封止部、そして
6がコイルのリード線である。なおこの図では、コイル
巻線の外周部の保護絶縁膜や基板へのインダクタ取付用
ピン等を省略したが、これらが必要なことは言うまでも
ない。この発明において強磁性粉末は、金属系、非金属
系のいずれでも良く、アモルファス合金系の粉末(粉砕
粉を含む)も使用できる。さらにこれらの混合物であっ
ても良い。非金属系としては、Mn−Zn系、Cu−Zn系、Mg
−Zn系及びNi−Zn系等のソフトフェライト粉がとりわけ
有利に適合する。ボビン1やケース3の横断面形状は、
角でも丸でも差し支えないが、通常は丸形状の方が扱い
易い。ケース3の材質は、金属、プラスチックのいずれ
でも良いが、製造が簡単なのはプラスチックである。な
お一般的なインダクタでは、磁路断面積が大きく、かつ
磁路長が短い方がインダクタンスが高くなるので、この
発明のインダクタでも、横断面の面積を大きくし、かつ
高さを低くする方向で対処すると好結果がもたらされ
る。
【0010】次に、かかるインダクタの製造方法につい
て説明するが、製造工程は極めて簡便である。 (1) まず一端が開口したコイル収納ケースを準備する。 (2) 次に、心部が中空の絶縁性ボビンに巻線を施し、コ
イル部を形成する。この時、巻線の最外周部は、絶縁テ
ープを巻くなどして保護する。またリード線部の、イン
ダクタ内にある部分も絶縁チューブを被せるなどして保
護する。 (3) 工程(2) で準備したコイルの軸方向を、工程(1) で
準備したケースの軸方向と一致させながら、該コイルを
ケース中央に適当な方法で固定する。 (4) しかるのち、ボビンに巻いたコイルの全体が埋設す
るように強磁性粉末を充填する。 (5) 最後にリード線を引出し、基板へのインダクタ取付
用ピンを固定したのち、ケースの開口部を樹脂等により
封止する。
【0011】このように、この発明のインダクタでは、
心材に有形のコアを用いず、かつ巻線もトロイダル状に
巻く必要がないので、完全な自動化生産が可能となる。
しかも、ケースやボビンに巻いたコイルと強磁性粉末と
を別々に用意して、最後にケース内に装入するだけで済
むので、リードタイムも大幅に短縮できる。なお、閉磁
路は、充填した強磁性粉末により形成されることは前述
したとおりである。
【0012】
【作用】この発明では、ボビンに自動巻線したコイルを
ケース内に載置し、これに強磁性粉末を充填して、該粉
末をコア材代りにして閉磁路を形成する形でインダクタ
を構成するので、生産性に優れるほか、生産時間の大幅
な短縮が図れ、また製品歩留りが格段に高くなることと
も相俟って、コスト低減を可能ならしめるのである。加
えて、形状の自由度が大きく、コアの成形機や焼成炉、
コーティング装置等が不要であり、生産上極めて好都合
である。さらに粉末をそのまま充填するので磁気飽和が
起き難く、かつエネルギー吸収も大きくなって、その分
ノイズ抑制効果も大きくなる。
【0013】
【実施例】以下に述べる要領で、実施例1〜8及び比較
例1〜5になるインダクタを製造したのち、インピーダ
ンスメーターを用い、1V の電圧下で周波数を 10, 10
0,1000 kHzと種々に変化させた場合における、インダク
タンスL (μH)、品質係数Q、位相角θ(°)、インピ
ーダンス|Z|(Ω)について測定した。得られた結果
を、実施例1〜4については表1に、実施例5〜8につ
いては表2に、また比較例1〜5については表3にそれ
ぞれ示す。また上記実施例及び比較例のうち、その幾つ
かについてLとQの周波数特性について調べた結果を図
2及び図3にそれぞれ示す。
【0014】
【表1】
【0015】
【表2】
【0016】
【表3】
【0017】実施例1 太さ 0.6mmの銅線をプラスチック製のボビンに30ターン
巻き、その外周部に絶縁テープを巻いて、18mmφ, 12mm
φ, 4mmH の寸法としたコイルを、内側寸法が26mmφ,
10mmH のプラスチックケースの中央に中心軸を一致させ
て装入した後、−149 μm のCu−Zn系ソフトフェライト
粉末をケース内に充填してコイルを完全に包み込み、最
後にリード線を引出して開口部を樹脂封止してインダク
タを形成した。
【0018】表1より明らかなように、この発明に従う
インダクタは、周波数が高くなってもインダクタンズL
やQ(損失係数の逆数)が低下せず、特にQは、70を超
える高い値を示した。これは、後述する同様寸法の鉄粉
ダスト系のトロイダルコイル(比較例1,2)と比べる
と非常に高い値であり、従ってコンデンサーとの組合せ
によるローパスフィルターとしての用途が期待できる。
またインダクタンスも十分高い上に、高周波域のインピ
ーダンスも大きく、チョークコイルとしての用途も期待
される。
【0019】実施例2 実施例1において、充填粉末をソフトフェライト粉から
−44μm のセンダスト合金粉に変えた以外は、実施例1
と同様にしてインダクタを形成した。表1に示したとお
り、L,Q及び|Z|は、総体的に実施例1より若干低
目であったが、周波数が増すにつれて増加する傾向は、
実施例1と同じであった。なお比較例1,2と較べると
L,Q,|Z|は十分に高い値であった。
【0020】実施例3 実施例1において、充填粉末をソフトフェライト粉から
−62μm のマグネタイト粉に変えた以外は、実施例1と
同様にしてインダクタを形成した。表1に示したとお
り、Q,|Z|は実施例1と同様に周波数の増加につれ
て増大したが、Lは僅かに減少傾向を示した。なお実施
例1,2に較べると、L,Q,|Z|共に相対的に低目
であったが、それでも比較例1,2に較べれば総じて高
く、特に高周波側のQは十分高い値であった。
【0021】実施例4 実施例1において、充填粉末を金属系の鉄粉に変えた以
外は、実施例1と同様にしてインダクタを形成した。表
1に示したとおり、このインダクタは 100μH を超える
高いインダクタンスを示し、インピーダンスも十分に高
かった。一方Qは50 kHz付近で極大を示した後(図3
(a) 参照)、比較例1,2と同様、それ以上の周波数で
減少する傾向を示した。しかしそれでもなお、比較例
1,2よりは相対的に高い値であった。
【0022】実施例5 実施例1において、ボビン部のコイル巻線寸法を33mm
φ, 27mmφ, 4mmH とし、ケースの内側寸法を41mmφ,
10mmH (従ってコイル部の磁路断面積は実施例1の5倍
となる)とした以外は、実施例1と同様にしてインダク
タを形成した。この場合に磁路長は実施例1の1.4 倍と
なり、5/1.4 =3.5 つまり実施例1の3.5 倍のインダ
クタンスが予測されたが、実測結果は、表2にも示すと
おり、10 KHzで約 208μH と実施例1の2.4 倍にとどま
った。なお、L,|Z|は周波数の増加につれて増大し
たが、Qは200KHzでピーク値96.6を示したのち、低減す
る傾向を示し、実施例1とは異なる挙動を呈した。
【0023】実施例6 実施例1と実施例4で用いたCu−Zn系フェライト粉及び
鉄粉を、容量比で1対1つまり各50%ずつ混合したもの
を充填剤として用いた以外は、実施例1と同様にしてイ
ンダクタを形成した。表2に示したとおり、L,Q及び
|Z|は、実施例4とほぼ同様の数値を示したが、Q
は、図3(b) と図3(a) との比較からも明らかなよう
に、実施例4に較べて30 kHzを超える付近から相対的に
高くなり、そのピークは、実施例4が約50kHz であった
のに対して、この例では約100KHzと高周波側へシフトし
た。このように鉄粉へフェライト粉を混合することによ
り、その特性が改善されることがわかる。
【0024】実施例7 実施例4で用いた鉄粉を、大気中で650 ℃に30分加熱し
ながら水蒸気を通し、粒子表面を酸化させてマグネタイ
トとした。この鉄粉を充填材として用い、他の条件は全
て実施例1と同一にしてインダクタを形成した。表2に
示したとおり、Lと|Z|は、各周波数とも実施例4の
鉄粉と、実施例3のマグネタイトのほぼ中間の値を示し
た。他方Qは、実施例6と同様に約 100kHz にピークが
あったが、相対的に実施例6よりも低かった。しかしそ
れでもなお、80 kHzを超える高周波側において、実施例
4よりは高い値を示した。この例のように、鉄粉粒子表
面を酸化し、電気的に絶縁した状態でも、粒子内部が本
質的に金属で、かつその粒子が大きい場合には、高周波
側において損失が大きくなり、Q値が低下することがわ
かる。これは、粒子内部に誘起される渦電流によるもの
と考えられる。
【0025】実施例8 実施例1において、充填材を、−10μm のカルボニル鉄
粉に変えた以外は、実施例1と同様にしてインダクタを
形成した。表2に示したとおり、Lは実施例7とほぼ同
程度の、75μH を超える高い値を示し、また、|Z|,
θも実施例7と似た数値を示した。しかしQは、実施例
1のフェライト粉に近い挙動を示して、実施例4,6,
7の粒度が相対的に粗い鉄粉の場合とは大幅に異なって
いた。このように、本質的に金属であっても粒子が細か
い場合には、粒子内に渦電流が発生し難いため、高周波
側の損失が小さく維持されたものと考える。なお、高圧
水アトマイズした−44μm の鉄粉なども、相対的にQ値
はやや低いものの、焼鈍粉、未焼鈍粉に拘わらずカルボ
ニル鉄粉と同様の挙動を示すことが判った。
【0026】比較例1 コアとして、密度 6.5 g/cm3, 寸法20.8mmφ, 12.3mm
φ, 6.5mmHの、表面にエポキシ樹脂コーティングを施し
た鉄粉系トロイダル・ダストコアに、太さ 0.6mmの銅線
をトロイダル状に30ターン巻き、その後は実施例1と同
一の条件でL, Q, θ, |Z|を測定した。表3に示し
たとおり、Lは高周波域で低下(図2(a) 参照)し、ま
たQも 50kHz でピーク値26を示した後(図3(a) 参
照)、次第に低下した。しかも実施例1と比較すると、
これらの値自体もかなり低かった。
【0027】比較例2 比較例1より粗い鉄粉を用い、コア密度を6.0g/cm3と一
層低くした比較例1と同一寸法のダストコアを用い、比
較例1と同様にしてインダクタを形成した。表3に示し
たとおり、L,Qは比較例1よりも一層低くなった。
【0028】比較例3 実施例1〜4で使用したものと同一寸法、同一条件のコ
イルを空心のまま測定したところ、表3に示すとおり、
L,Q及び|Z|はいずれも実施例1〜4よりもはるか
に低い値を示した。また比較例1,2に較べてもL,|
Z|は総じて低かった。
【0029】比較例4 実施例5で使用したものと同一寸法、同一条件のコイル
を空心のまま測定したところ、L,Q及び|Z|はいず
れも実施例5よりもかなり低い値であった。以上の比較
例3,4と実施例1〜4および5との比較から明らかな
ように、強磁性粉末によるコイル周辺への閉磁路形成は
極めて重要なファクターであることがわかる。
【0030】比較例5 プラスチックで、内側寸法が26mmφ, 9mmφ, 10mmH の
容器を作り、これに実施例1と同じ−149 μm のCu−Zn
系フェライト粉末を充填し、太さ0.6mm の銅線をこのケ
ースの外側から30ターンだけトロイダル状に巻線した。
表3に示したとおり、このインダクタは外部寸法的には
実施例1〜4とほぼ等しいものの、L,|Z|は実施例
1〜4よりかなり低く、またQ値も100kHzまでは低い値
を示した。しかしながら、 100〜500kHzの間で、実施例
4→実施例3→実施例2→実施例1の順にこれらのQ値
を超え、1000 kHzでは約102 の値を示した。しかし、こ
の例のようなトロイダル状の巻線を自動で実施するの
は、かなり難しく、また生産性の低下に加えて、コスト
高ともなり、L,|Z|の低さも加わって問題が残る。
【0031】
【発明の効果】かくしてこの発明法によれば、インダク
タの自動生産が可能で、工程の大幅短縮を図り得ること
から、低廉生産が期待できることのほか、品質の安定
化、製品の小型化も期待できるなど、そのメリットは相
当に大きい。加えてこの発明インダクタは、特性的にも
高Q、高Lのため、コンデンサとの組合せによる使用、
あるいは単独にチョークコイルとして使用することのい
ずれにも適応でき、その応用、用途は広範囲にわたる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に従う好適なインダクタの縦断面図で
ある。
【図2】実施例1〜8及び比較例1〜2におけるインダ
クタンスLの周波数依存性を示した図である。
【図3】実施例1〜8及び比較例1〜2における品質係
数Qの周波数依存性を示した図である。
【符号の説明】
1 絶縁性ボビン 2 コイル巻線 3 ケース 4 強磁性粉末 5 封止部 6 リード線

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一軸方向に非トロイダル状に巻線した空
    心コイルの全体を強磁性粉末中に埋設させて成るインダ
    クタ。
  2. 【請求項2】 心部が中空になる絶縁性ボビンに巻線を
    施して得たコイルを、一端が開口した収納ケース内に、
    両者の中心軸を一致させて装入したのち、コイル全体が
    埋設するように強磁性粉末を充填し、しかるのちケース
    の開口部を封止することを特徴とするインダクタの製造
    方法。
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