JPH0547489U - ポンプ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ポンプ各部が摩耗によって性能が低下するの
を防ぐ。 【構成】 液体を送り出す部材の摺動或は衝撃にて摩耗
する部分に、メッキ可能金属を基材Ａとして、基材Ａに
ダイヤモンドＢを或は基材ＡにダイヤモンドＢとフッ化
カーボンＣを、又はダイヤモンドＡとダイヤモンド，セ
ラミックス等の超微粒子を、更にダイヤモンドＡとフッ
化カーボンＢとダイヤモンド，セラミックス等の超微粒
子Ｄを複合させ、電解又は無電解の共析メッキの表面処
理を行ったもの。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は自然界に種々の形態で存在するエネルギーを、回転また往復運動のよ うな機械的仕事にかえ、液体を送り出したり、動力を伝達したりするポンプに関 するものである。

【０００２】

【従来の技術】

液体を送り出す形態は水力機械で、水車・ポンプ・水圧機械等がある。 そして、それぞれ摺動する部分には耐摩耗性に優れた適材料を用いたり或はメ ッキを行ったりして対策を講じているのが現状である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

このような対策がなされていても、まだ使用場所によっては依然摩耗が増大し て各機能の低下を来していた。 例えば、水車におけるバケットや羽根、水圧機械のシリンダやラム、そしてポ ンプの羽根類・ベーン・ケーシングピストン等、あらゆる箇所において摺動或は 衝撃にて摩耗する部分の対応処理は未だ充分に解決されず、現在も摩耗と防止と 精度の確立が必要とされ、依然各部の機能低下の原因となり、製造上或は使用上 非常に不都合を感じていた。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案はこのような不都合を解消し、摺動或は衝撃にて摩耗する部分を耐摩耗 に富んだ状態となるようにしたポンプを提供せんとするものである。

【０００５】 即ち、エネルギーを受けて液体を送り出す部材の摺動或は衝撃等にて摩耗する 部分に、クロム，ニッケル，コバルト，コバルトタングステン等のメッキ可能金 属を基材として、基材にダイヤモンドを、或は基材にダイヤモンドとフッ化カー ボンを、又はダイヤモンドとダイヤモンド，セラミックス等の超微粒子を、更に ダイヤモンドとフッ化カーボンとダイヤモンド，セラミックス等の超微粒子を複 合させ、電解又は無電解の共析メッキの表面処理を行い表面処理層を設けたもの である。 使用に当たっては、従来と同様に使用する。すると表面処理層によって、耐摩 耗性が良くなり各部が高精度を維持し良好な性能を持続させることが出来る。

【０００６】

【実施例】

以下本考案の実施例を図面について説明する。 （実施例１） 本実施例はボリュートポンプの主要部の構造について説明する。 図中１はうず巻状を形成するうず形室１ａからなるケーシングであって、うず 形室１ａ中心部に吸込口２を又うず巻状の端部に吐出口３を設けている。 ４は羽根４ａを複数放射状に設けた羽根車であって、ケーシング１のうず形室 １ａ内に軸５にて偏心させて設けている。 ６は軸受であって、ケーシング１に連結し軸５を回転可能に支持している。

【０００７】 そして摺動や衝撃にて摩耗する部分、例えばケーシング１・羽根車４・軸５等 に、クロム，ニッケル，コバルト，コバルトタングステン等のメッキ可能金属を 基材Ａとして、基材ＡにダイヤモンドＢを或は基材ＡにダイヤモンドＢとフッ化 カーボンＣを、又はダイヤモンドＡとダイヤモンド，セラミックス等の超微粒子 Ｄを、更にダイヤモンドＡとフッ化カーボンＢとダイヤモンド，セラミックス等 の超微粒子Ｄを複合させ、電解又は無電解の共析メッキの表面処理を行い表面処 理層Ｅを設けている。

【０００８】 （実施例２） 本実施例はベーンポンプの主要部の構造について説明する。 図中７は円形の内面部７ａを有するケーシングであって、吸入口８と吐出口９ を対応設置している。 １０は円柱形状のロータであって、放射状に適数箇ベーン溝１１を穿設し、駆 動軸１２にて内面部７ａ内に適量偏心させ、内面部７ａの上部にて接触するよう 設けている。 １３はベーンであって、ベーン溝１１に搖動自在に挿設している。

【０００９】 そして摺動や衝撃にて摩耗する部分、例えばケーシング７・ロータ１０・ベー ン１３等に、クロム，ニッケル，コバルト，コバルトタングステン等のメッキ可 能金属を基材Ａとして、基材ＡにダイヤモンドＢを或は基材ＡにダイヤモンドＢ とフッ化カーボンＣを、又はダイヤモンドＡとダイヤモンド，セラミックス等の 超微粒子Ｄを、更にダイヤモンドＡとフッ化カーボンＢとダイヤモンド，セラミ ックス等の超微粒子Ｄを複合させ、電解又は無電解の共析メッキの表面処理を行 い表面処理層Ｅを設けている。

【０００１０】 使用に当たっては、実施例１及び実施例２共に従来と同様にして使用すれば良 く、表面処理層Ｅによって摩耗が少なく良好な性能を長期間持続させて使用する ことが出来る。 なお、ボリュートポンプとベーンポンプを実施例として説明したが、他のポン プ・水車・水圧機械等、あらゆる分野において衝撃や摺動にて摩耗する部分に適 用されるが内容的には同じであるので説明は省略する。

【００１１】

【考案の効果】

上述の如く本考案は、摺動或は衝撃する部分に表面処理層を設けたことによっ て、摩耗が少なく機関各部の性能を良好な状態で長期間持続させることが出来且 つ、摩耗による部品の取替えの度合が少なくなり維持量が節約出来る等多くの特 長を有し実用上非常に優れた考案である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案実施例１の主要部の縦断面図である。

【図２】本考案実施例２の主要部の縦断面図である。

【図３】本考案の部分断面拡大図である。

【図４】本考案の部分断面拡大図である。

【図５】本考案の部分断面拡大図である。

【図６】本考案の部分断面拡大図である。

【符号の説明】

１ ケーシング １ａ うず形室 ２ 吸入口 ３ 吐出口 ４ 羽根車 ４ａ 羽根 ５ 軸 ６ 軸受 ７ ケーシング ７ａ 内面部 ８ 吸入口 ９ 吐出口 10 ロータ 11 ベーン溝 12 駆動軸 13 ベーン Ａ 基材 Ｂ タングステン Ｃ フッ化カーボン Ｄ 超微粒子 Ｅ 表面処理層

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 エネルギーを受けて液体を送り出す部材
   の摺動或は衝撃等にて摩耗する部分に、クロム，ニッケ
   ル，コバルト，コバルトタングステン等のメッキ可能金
   属を基材として表面処理を行ったことを特徴とするポン
   プ。
2. 【請求項２】 表面処理として基材にダイヤモンドを加
   えて電解又は無電解の共析メッキを行った請求項１記載
   のポンプ。
3. 【請求項３】 表面処理として基材にダイヤモンドとフ
   ッ化カーボンを複合させて電解又は無電解の共析メッキ
   を行った請求項１記載のポンプ。
4. 【請求項４】 表面処理として基材にダイヤモンドとダ
   イヤモンド，セラミックス等の超微粒子を複合させて電
   解又は無電解の共析メッキを行った請求項１記載のポン
   プ。
5. 【請求項５】 表面処理として基材にダイヤモンドとフ
   ッ化カーボンとダイヤモンド，セラミックス等の超微粒
   子を複合させて電解又は無電解の共析メッキを行った請
   求項１記載のポンプ。