JPH0547142Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 この考案は、包装のためパンを搬送する搬送装
置に関するものである。

(ロ) 従来の技術 一般に一斤のパン（例えば、一斤の食パン）を
スライスして積重ねた状態でコンベアにより搬送
し、包装装置において包装することが行われてい
る。しかしながら、一斤のスライスされたパンを
２袋に分けて包装する事を要求されることがあ
る。従来、積重ねて搬送されるスライスされた一
斤のパンを人手で半分に分ける作業が行われてお
り、作業に時間がかかり、衛生面において劣ると
いう欠点があつた。

(ハ) 考案が解決しようとする課題 この考案は、上記の従来の問題点を解消し、積
重ねたパンスライス片を自動的に２組のパンスラ
イス片の積重ねに分離して搬送するパン分離搬送
装置を提供することを課題としている。

(ニ) 課題を解決する手段 この考案は、上記の課題を、所定間隔でパンを
載せる載せ部を有する供給コンベアと、該供給コ
ンベアの途中に設けた分離装置とを有し、該分離
装置がパンスライス片を挾持するアームと、該ア
ームを開閉する手段と、前記アームを上下動する
手段とを有し、１つ置きの載せ台に載せて搬送さ
れるパンスライス片の所定の高さの部分を前記ア
ームにより挾持し、上昇し、載せ台が所定距離移
動したときアームが下降し開放することにより、
半分の量のパンスライス片を後続の載せ部に載せ
ることを特徴とするパン分離搬送装置により解決
した。

〔作用〕

この考案によりスライサーでスライスされたパ
ン（実施例においては、一斤の食パン）が１つ置
きの載せ部に載せられて搬送される。パンが分離
装置のところにくると、アームが閉じて約半分の
高さの位置の１つのパンスライス片を挾持する。
次いでアームが上昇される。この間、供給コンベ
アの移動により分離された下半数のパンスライス
片はそのまゝ載せ台に残り移動する。載せ台が所
定距離だけ移動した時点でアームが下降され、次
いで開放されて、パンスライス片は載せ台の上に
載せられる。斯くして、一斤の食パンスライス片
は続いて移動する２つの載せ部に夫々半分ずつの
量に分離された状態で搬送される。

〔実施例〕

この考案の詳細を図に示す実施例に従い説明す
る。

第１図において、所定の間隔で載せ部としてア
タツチメント１を設けた供給コンベア２により、
図示しないスライサーによりスライスされた一斤
の食パンが１つ置きの載せ部に積重ねた状態で載
せられ搬送される。

供給コンベア２の途中に分離装置３が配置され
る。分離装置３は、第１図及び第２図において、
フレーム４に固定されたガイド５に上下動装置と
しての流体圧シリンダー６、例えば、エアーシリ
ンダーにより上下動される。流体圧シリンダー６
は上下動自在に支持される図示しないピストンの
作動によりガイド５に沿つて上下動される。

流体圧シリンダー６には開閉手段として、２つ
のレバー７が枢着されており、端部にベアリング
８又はローラが回転自在に支持されている。

ベアリング８がフレーム４に固定されたカム板
９に対するカムフオロワーとして形成されてい
る。流体圧シリンダー６の上下動によりベアリン
グ８はカム板９に沿つて移動し、レバー７が開閉
往復動される。

レバー７にはパンスライス片１０を挾持するア
ーム１１が固定される。パンスライス片１０をで
きるだけ変形させずに挾持するために、アーム１
１にはパンスライス片１０の中に突入可能な針１
２が固定される。

針１２は、実施例においては、アーム１１の端
部に固定された針支持枠１５の両端部に１本ずつ
取付けられ、導入ガイド板１３の案内孔１６を通
してパンスライス片１０を両側から挾持するよう
設けられる。

第１図において、例えば、６枚にスライスされ
た一斤のパンスライス片１０が導入ガイド板１３
に案内され分離装置３内に入ると、センサー１
４、例えば、光電管によりパンスライス片１０が
到達したことを検知する。センサー１４よりの信
号により第２図の状態から流体圧シリンダー６が
上昇される。このとき、第３図に示すように、レ
バー７が閉じ、レバー７に固定されたアーム１１
が閉じる。

アーム１１に取付けた針１２がパンスライス片
１０の中に突入することにより、上半分の３枚の
パンスライス片１０ａの一番下のパンスライス片
を挾持する。同時に、流体圧シリンダー６の上昇
につれて上半分の３枚のパンスライス片１０ａが
下半分の３枚のパンスライス片１０ｂから離れて
上昇する。下半分のパンスライス片１０ｂは供給
コンベア２のアタツチメント１に押されて前進す
る。供給コンベア２が移動し、所定の距離だけ下
半分のパンスライス片１０ｂが移動され、後続の
パンのない載せ部が分離装置３の所定位置にくる
とタイミングを合わせて、流体圧シリンダー６が
下降する。この下降動により上半分のパンスライ
ス片１０ａが供給コンベア２の上に下降し、同時
にアーム１１が開放し、針１２がパンスライス片
１０から抜けることにより、上半分のパンスライ
ス片１０ａは下半分のパンスライス片１０ｂから
分離され、下半分のパンスライス片１０ｂに後続
して搬送される。

流体圧シリンダー６を駆動するだけでパンスラ
イス片の挾持と、上下動を同時に行うことができ
る。

(ホ) 効果 この考案によると、簡単な装置により一斤のパ
ンを半分ずつのパンスライス片の積重ねに分離し
て搬送することができる。更に、この考案による
と、人手を必要とせず自動的に確実にパンの分離
搬送が可能であると同時に衛生面においても好ま
しい等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係るパン分離搬送装置の斜
視図、第２図は正面図でアームが開いてパンスラ
イス片を挾持していない状態の図、第３図はパン
スライス片を挾持した状態の第２図に対応する図
である。 １……載せ部、２……供給コンベア、３……分
離装置、６……流体圧シリンダー、７……レバー
（開閉手段）、８……ベアリング（開閉手段）、９
……カム板（開閉手段）、１０……パンスライス
片、１１……アーム、１２……針、１３……ガイ
ド板、１４……センサー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 積重ねられた複数のパンスライス片を搬送する
   搬送装置において、所定間隔で設けた載せ部を有
   する供給コンベアと、該供給コンベアの途中に設
   けた分離装置とを有し、該分離装置がパンスライ
   ス片を挾持するアームと、該アームを開閉する手
   段と、前記アームを上下動する手段とを有し、前
   記供給コンベアの１つ置きの載せ部に載せて搬送
   されるパンスライス片の所定の高さのパンスライ
   ス片を前記アームにより挾持し、上昇し、前記供
   給コンベアが所定量移動したときに、前記アーム
   を下降し開放することにより一重ねのパンスライ
   ス片を二重ねのパンスライス片に分離することを
   特徴とするパン分離搬送装置。