JPH0546986U - シリンダ及びダイヤルの交換装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 ダブルニット丸編機におけるシリンダとダイ
ヤルとを、潤滑油の付着した駆動歯車を交換することな
く周囲を汚損せずに交換すると共に芯出し作業を容易且
つ正確に可能とする。 【構成】 該機枠と一体の取付リング２０の下位にシリ
ンダギヤ２１を回転自在に設け、シリンダギヤ内端部に
シリンダ２２を交換可能に立設し、取付リングの係合段
部２０ａに等分割のシリンダカムセグメント２６をシリ
ンダへ向合って交換可能に設け、シリンダの上位のダイ
ヤルユニット２９に駆動軸３０を軸装し、駆動軸と一体
のリング部材３１にダイヤル取付リング３３を着脱自在
に設け、リング３３にダイヤル３２をシリンダと直交す
るように交換可能に設け、ユニット２９と一体のセグメ
ント取付リング３６の係合段部３６ａに等分割のダイヤ
ルカムセグメント３７をダイヤルに向合って交換可能に
設けた。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、例えば、ショーツや下着等の肌着を編成するダブルニット丸編機に おける異なる呼称サイズのシリンダ及びダイヤルの交換装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、ダブルニット丸編機において、例えば、異なるサイズのショーツ・下 着等の肌着を編成する際、この異なるサイズのショーツや下着等の肌着に合わせ た専用のダブルニット丸編機のシリンダ及びダイヤルで編成するのが望ましいけ れども、設備投資の関係上、一台のダブルニット丸編機に異なる呼称サイズのシ リンダ及びダイヤルを用意して交換することにより、異なるサイズのショーツや 下着等の肌着を編成することが望まれており、このダブルニット丸編機における シリンダ及びダイヤルの交換装置は既に提案されている。

【０００３】 従来、この種のシリンダ及びダイヤルの交換装置は、図４乃至図６に示される ように構成されている（実開平２−１４６１８２号）。

【０００４】 即ち、図４乃至図６において、ダブルニット丸編機における機枠１と一体のカ ムリング２の下位には、駆動歯車３が回転自在にして交換可能に設けられており 、この駆動歯車３の内端部には、円筒状のシリンダ（編針シリンダ）４が実質的 に一体に立設されている。又、このシリンダ４の外周には、多数の縦溝４ａが形 成されており、この各縦溝４ａには、シリンダ編針５が摺動自在に嵌装されてい る。さらに、図４及び図５に示されるように、上記カムリング２には、不等間隔 に分割された複数のカムホルダ６が上記シリンダ４の外周面へ向合うように各取 付ボルト７で交換可能に取付られており、この各カムホルダ６の内周面には、制 御カム８が上記シリンダ編針５の各バット５ａへ係合するように設けられている 。

【０００５】 他方、上記シリンダ４の上位のダイヤルユニット（図示されず）には、駆動軸 がシリンダ４と同期して回転するように軸装されており、この駆動軸と一体のリ ング部材（ハブリング）９には、ダイヤル１０が上記シリンダ４と直交するよう に交換可能に設けられている。又、このダイヤル１０の上面には、多数の横溝１ ０ａが放射状に形成されており、この各横溝１０ａには、ダイヤル編針（ダイヤ ル針）１１が摺動自在に嵌装されている。さらに、図４及び図６に示されるよう に、上記ダイヤルユニット（図示されず）と一体のカムリング（ダイヤルキャッ プハブ）１２には、不等間隔にして分割された複数のダイヤルカムホルダ１３が 上記ダイヤル１０の外側面と向合うように各取付ボルト１４で交換可能に取付ら れており、この各ダイヤルカムホルダ１３の内周面には、ダイヤル制御カム１５ が上記ダイヤル編針１１の各バット１１ａへ係合するように設けられている。

【０００６】 従って、上述したダブルニット丸編機は、編成時、上記駆動歯車３を回転する ことにより、これと一体のシリンダ４が共に回転すると同時に上記ダイヤル１０ もシリンダ４と同期して回転することにより、上記各シリンダ編針５は制御カム ８によって上下に昇降すると共に、上記各ダイヤル編針１１もダイヤル制御カム １５で水平方向へ摺動して例えば所定サイズのショーツや下着等の肌着を編成す る。

【０００７】 他方、ダブルニット丸編機におけるシリンダ４及びダイヤル４の交換作業は、 上記ダイヤルユニット（図示されず）と一体のカムリング１２から不等間隔にし て分割された複数のダイヤルカムホルダ１３を各取付ボルト１４を取外すことに より取り除き、しかる後、駆動軸と一体のリング部材９からダイヤル１０を取外 す。

【０００８】 一方、上記カムリング２から不等間隔にして分割された複数のカムホルダ６を 上記各取付ボルト７を取外すことにより取り除き、円筒状のシリンダ４を駆動歯 車３と一緒に取外して後、所望の他のシリンダ４及びダイヤル１０を上述した逆 の手順で交換している。

【０００９】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上述したシリンダ及びダイヤルの交換装置は、予め、異なる呼 称サイズの不等間隔に分割された複数のカムホルダ６と不等間隔に分割された複 数のダイヤルカムホルダ１３とを用意しなければならないばかりでなく、円筒状 のシリンダ４と駆動歯車３とは一緒に交換するように構成されている関係上、交 換時、潤滑油の付着した駆動歯車３を取外して交換するから周囲が汚損すると共 に、交換する際のシリンダ４とダイヤル１０との位置規制手段が設けていないた め、シリンダ４とダイヤル１０との芯出しが非常に困難であると共に熟練を要し 、時間と労力を費す等の問題がある。

【００１０】 又一方、図７に示されるシリンダ及びダイヤルの交換装置（特公昭５７−３４ ３８３号）が既に提案されているけれども、これはシリンダ４と駆動歯車３との 間に中間部材１６を設けたり、リング部材９とダイヤル１０の間に中間部材１７ を設けたり、さらに、カムリング１２とダイヤルカムホルダ１３の間に中間部材 １８を設けたものであるから、構成部品が多くなると共に交換時に多くの時間と 労力を費す等の問題がある。

【００１１】 本考案は、上述した問題を解消するために、交換時、潤滑油の付着した駆動歯 車を交換せずに、しかも、周囲を汚損することなく交換すると共にシリンダとダ イヤルとの位置規制を設けて、シリンダとダイヤルとの芯出作業を容易にし、熟 練を要することなく正確に交換できるようにしたシリンダ及びダイヤルの交換装 置を提供することを目的とする。

【００１２】

【課題を解決するための手段】

本考案は、ダブルニット丸編機に異なる呼称サイズのシリンダ及びダイヤルを 交換するシリンダ及びダイヤルの交換装置において、機枠と一体の取付リングの 下位にシリンダギヤを回転自在に設け、このシリンダギヤの内端部にシリンダを 交換可能に立設し、上記取付リングの係合段部に等分割のシリンダカムセグメン トを上記シリンダへ向合って交換可能に設け、このシリンダの上位のダイヤルユ ニットに駆動軸を軸装し、この駆動軸と一体のリング部材にダイヤル取付リング を着脱自在に設け、このダイヤル取付リングにダイヤルを上記シリンダと直交す るように交換可能に設け、上記ダイヤルユニットと一体のセグメント取付リング の係合段部に等分割のダイヤルカムセグメントを上記ダイヤルに向合って交換可 能に設けたものである。

【００１３】

【作用】

本考案は、シリンダ及びダイヤルから所望のシリンダ及びダイヤルを交換する 場合、予め、上記セグメント取付リングから各ダイヤルセグメントを各取付ボル トを取外すことにより取り除き、上記リング部材からダイヤルを中間部材を介し て各取付ボルトを取外すことにより取り除き、一方、上記取付リングから各カム ホルダを上記各取付ボルトを取外すことにより取り除き、円筒状のシリンダを駆 動歯車から取付ボルトを取外して後、所望のシリンダ及びダイヤルを交換し、潤 滑油の付着した駆動歯車を交換することなく周囲を汚損することもなく交換する と共にシリンダとダイヤルとの位置規制を設けて、シリンダとダイヤルとの芯出 作業を容易にし、熟練を要することなく正確に交換できるものである。

【００１４】

【実施例】

以下、本考案を図示のー実施例について説明する。

【００１５】 図１乃至図３において、符号２０は、ダブルニット丸編機における機枠と一体 の取付リングであって、この取付リング２０の下位には、シリンダギヤ２１が回 転自在にして交換しないように設けられており、このシリンダギヤ２１の内端部 ２１ａには、シリンダ（編針シリンダ）２２が取付ボルト２４ａで交換可能に立 設されている。又、上記シリンダ２２の外周には、多数の縦溝２２ａが形成され ており、この各縦溝２２ａには、シリンダ編針２５が摺動自在に嵌装されている 。さらに、図１に示されるように、上記取付リング２０の中程には、略４５°程 度に傾斜した係合段部２０ａが形成されており、この係合段部２０ａには、等間 隔に分割された複数のシリンダカムセグメント２６が上記シリンダ２２の外周へ 向合って交換可能に傾斜した各取付ボルト２７で固定するように設けられている 。さらに又、上記シリンダカムセグメント２６の内周面には、各制御カム２８が 上記シリンダ編針２５の各バット２５ａへ係合するように設けられている。

【００１６】 他方、上記シリンダ２２の上位のダイヤルユニット２９には、駆動軸３０が上 記シリンダ２２と同期して回転するように軸装されており、この駆動軸３０と一 体のリング部材３１には、ダイヤル３２が中間部材３３を介して上記シリンダ２ ２と直交するように各取付ボルト３４ａ、３４ｂで交換可能に設けられている。 又、このダイヤル３２の上面には、多数の放射状の横溝３２ａが形成されており 、この各横溝３２ａには、ダイヤル編針（ダイヤル針）３５が摺動自在に嵌装さ れている。さらに、図１に示されるように、上記鋏台２９の下位には、これと一 体のセグメント取付リング３６が設けられており、このセグメント取付リング３ ６の外周端部には、略４５°程度に傾斜した係合段部３６ａが形成されており、 この係合段部３６には、等分割のダイヤルカムセグメント３７が上記ダイヤル３ ２に向合って傾斜した各取付ボルト３８で固定するように交換可能に設けられて いる。さらに又、上記ダイヤルカムセグメント３７の内周面には、ダイヤル制御 カム３９が上記ダイヤル編針３５の各バット３５ａへ係合するように設けられて いる。

【００１７】 以下、本考案の作用について説明する。 従って、今、図１に示されるように、例えば、１６インチのシリンダ２２及び ダイヤル３２から図３に示される１９インチのシリンダ２２及びダイヤル３２を 交換する場合、 予め、上記セグメント取付リング３６から各ダイヤルセグメント３７を各取付 ボルト３８を取外すことにより取り除き、次に、上記駆動軸３０と一体のリング 部材３１からダイヤル３２を中間部材３３を介して各取付ボルト３４ａ、３４ｂ を取外すことにより取り除く。

【００１８】 一方、上記取付リング２０から各カムホルダ２７を上記各取付ボルト２７ａを 取外すことにより取り除き、円筒状のシリンダ２２を駆動歯車２１から取付ボル ト２４ａを取外して後、図３に示される所望の１９インチのシリンダ２２及びダ イヤル３２を交換する。

【００１９】 即ち、上記駆動歯車２１に円筒状のシリンダ２２を取付ボルト２４ａで取付け た後、上記取付リング２０に各カムホルダ２７を傾斜した各取付ボルト２７ａで 取付けることにより正確な位置に固定できる。

【００２０】 次に、上記駆動軸３０と一体のリング部材３１にダイヤル３２を中間部材３３ を介して各取付ボルト３４ａ、３４ｂで取付ける。このとき、上記シリンダ２２ とダイヤル３２との芯出し作業は上記各係合段部２０ａと上記中間部材３３の係 合部３３ａ、３３ｂによって正確に位置決めされるため、時間と労力を費すこと なく簡単に交換することができる。さらに、上記セグメント取付リング３６に各 ダイヤルセグメント３７を傾斜した各取付ボルト３８で取付けることにより正確 な位置に固定できる。これにより１６インチのシリンダ２２及びダイヤル３２か ら図３に示される１９インチのシリンダ２２及びダイヤル３２を交換することが できる。

【００２１】 なお、本考案は、１９インチの代りに、１７インチや１８インチのシリンダ ２２及びダイヤル３２を交換することができる。

【００２２】 又、考案における交換呼称サイズ及び呼称サイズの範囲は上述した具体例に限 定されるものではなく、本考案の要旨を変更しない範囲内で自由に交換できるも のである。

【００２３】

【考案の効果】

以上述べたように本考案によれば、ダブルニット丸編機に異なる呼称サイズの シリンダ及びダイヤルを交換するシリンダ及びダイヤルの交換装置において、機 枠と一体の取付リングの下位にシリンダギヤを回転自在に設け、このシリンダギ ヤの内端部にシリンダを交換可能に立設し、上記取付リングの係合段部に等分割 のシリンダカムセグメントを上記シリンダへ向合って交換可能に設け、このシリ ンダの上位のダイヤルユニットに駆動軸を軸装し、この駆動軸と一体のリング部 材にダイヤル取付リングを着脱自在に設け、このダイヤル取付リングにダイヤル を上記シリンダと直交するように交換可能に設け、上記ダイヤルユニットと一体 のセグメント取付リングの係合段部に等分割のダイヤルカムセグメントを上記ダ イヤルに向合って交換可能に設けてあるので、交換時に潤滑油の付着した駆動歯 車を交換することなくして周囲を汚損せずに交換することができるばかりでなく 、シリンダとダイヤルとの位置規制を設けてあるから、シリンダとダイヤルと芯 出し作業を容易にできると共に、熟練を要することなく正確に交換できる等の優 れた効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のシリンダ及びダイヤルの交換装置の断
面図。

【図２】図１の鎖線Ａ−Ａに沿う平面図。

【図３】本考案の作用を説明するための図。

【図４】従来のシリンダ及びダイヤルの交換装置の断面
図。

【図５】図４の鎖線Ｂ−Ｂに沿う平面図。

【図６】図４の鎖線Ｃ−Ｃに沿う平面図。

【図７】従来の他のシリンダ及びダイヤルの交換装置の
断面図。

【符号の説明】

２０ 取付リング ２１ シリンダギヤ ２２ シリンダ ２５ シリンダ編針 ２６ シリンダカムセグメント ２９ ダイヤルユニット ３０ 駆動軸 ３１ リング部材 ３２ ダイヤル ３３ ダイヤル取付リング ３６ セグメント取付リング ３７ ダイヤルカムセグメント

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ダブルニット丸編機に異なる呼称サイズの
   シリンダ及びダイヤルを交換するシリンダ及びダイヤル
   の交換装置において、機枠と一体の取付リングの下位に
   回転自在に設けられたシリンダギヤと、このシリンダギ
   ヤの内端部に交換可能に立設されたシリンダと、上記取
   付リングの係合段部に上記シリンダへ向合って交換可能
   に設けられた等分割のシリンダカムセグメントと、上記
   シリンダの上位のダイヤルユニットに軸装された駆動軸
   と、この駆動軸と一体のリング部材に着脱自在に設けら
   れたダイヤル取付リングと、このダイヤル取付リングに
   上記シリンダと直交するように交換可能に設けられたダ
   イヤルと、上記ダイヤルユニットと一体のセグメント取
   付リングの係合段部に上記ダイヤルに向合って交換可能
   に設けられた等分割のダイヤルカムセグメントとを具備
   したことを特徴とするシリンダ及びダイヤルの交換装
   置。