JPH0546632Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は複数本の棒材を２層以上に交差状に重
ね合せて形成した装飾体を例えば門扉、フエン
ス、面格子、障子等の枠材に取付ける装飾体の取
付構造の改良に関するものである。

［従来の技術］ 第４図は従来の装飾体と取付枠材の断面図であ
る。

図において、複数本の丸棒状の金属棒材１で斜
め格子状に形成した装飾体２を取付枠体３内周に
取付ける場合、枠材３厚幅のほぼ中央で内方向に
突設させ、端部に溶接部５を備え、長手方向に連
続したフランジ部４の前面に同一方向に平行に並
べた前面棒材１ａを溶接固着して取付け、同様に
突片４の後面に前面棒材１ａと交差させるように
同一方向に平行に並べた後面棒材１ｂを溶接固着
して取付けていた。

第５図は同じく従来の装飾体と取付枠材の別の
断面図である。

図において、複数本の丸棒状の金属棒材１１で
形成した斜め格子状の装飾体１２を取付枠体１３
内周に取付ける場合、同一方向に並べた前面棒材
１１ａと後面棒材１１ｂとを前後に重ね合せて交
差させ、該交差部を溶接固着して装飾体１２を形
成し、該装飾体１２を枠材１３の厚幅の中央より
後面側で内方向に突設させ、端部に溶接部１５を
備え、長手方向に連続したフランジ部１４の前面
に溶接固着して取付けていた。

［考案が解決しようとする課題］ しかしながら、第４図のように枠材の前面と後
面とに方向を替えて溶接するのは、工程数が増え
非常に面倒である等の問題があつた。

また、第５図のように装飾体１２を組立てて枠
材１３の突片１４に溶接固着する場合には枠材１
３との溶接固着面が一面だけであるのでこれも強
度等の問題があつた。

そこで本考案は、装飾体の組立が容易で、強度
に問題のない装飾体の取付構造を得ることを目的
とする。

［課題を解決するための手段］ 本考案に係る装飾体の取付構造は、複数本の棒
材を複数層に交差状に重ね合せて形成した装飾体
を枠材内周に装着してなるものにおいて、 該枠材の内周に、上記棒材の太さと同程度の段
差で前記層数に対応する段数の段形状で内方に突
設させた段付フランジを備え、このフランジ部に
対して、前記段形状に合せて各層の棒材を段毎に
枠材の片面側から取付けてなるものである。

［作用］ 本考案においては、棒材の太さと同程度の段差
で棒材の層数に対応する段数の段形状で内方に突
設させた段付フランジ部を備え、フランジ部に対
して前記段形状に合せて各層の棒材を段毎に枠材
の片面側から取付けるため、作業が容易で、然も
強度にも問題ない。

［実施例］ 第１図は本考案の一実施例を示す正面図、第２
図は第１図の後面図、第３図は第１図のＸ−Ｘ断
面図である。

図において、枠材２３に装着できるように所定
の長さに切断された丸棒状の金属製棒材２１が複
数本づつ前後に配して斜め格子状の装飾体２２を
形成されている。該装飾体２２は、前面棒材２１
ａと後面棒材２１ｂの交叉部分は溶接によつて固
着され、その後アルマイト処理若しくは塗装され
て成型される。

枠材２３は框２６を使用した。該框２６には、
枠内周に突出させ、長手方向に連続させた段差の
あるフランジ部２４が縦框２６ａと横框２６ｂと
で形成される枠全周に形成され、段差によつてフ
ランジ部２４は前面フランジ部２４ａと後面フラ
ンジ部２４ｂとに構成されている。また、各フラ
ンジ部２４には前記装飾体２２に溶接したとき、
フランジ部２４の強度の減少を防止するために同
じ肉厚になつた溶接部２５ａ，ｂを備えている。

また、該段差ｈは金属製棒材２１の外径と同程
度とし、装飾体２２を装着したとき装飾体２２が
厚幅の中央に配置されるように前面フランジ部２
４ａと前面棒材２１ａの接触面を枠材２３の厚幅
の中央とした。

装飾体２２の前面棒材２１ａは後面フランジ部
２４ａに溶接固着され、後面棒材２１ｂは後面フ
ランジ部２４ｂに溶接固着される。

本考案によつて、装飾体の取付作業が枠材２２
の片面側のみであるので容易であり、しかも、前
面棒材２１ａと後面棒材２１ｂを各々溶接固着す
るため強度に問題のない装飾体の取付構造を得る
ことができる。

また、装飾体２２は前面棒材２１ａと後面棒材
２１ｂを成型後に枠材２３に固着する必要はな
く、後面棒材２１ｂを枠材２３の後面フランジ部
２４ｂに溶接固着した後、前面棒材２１ａを後面
棒材２１ｂと前面フランジ部２４ａとに溶接固着
しても、上記と同様の効果を期待できる。

なお、使用する金属性棒材２１の形状は丸棒状
に限定するものではなく、装飾体の形状も同様に
斜め格子状に限定するものではない。

さらに、装飾体２２と枠材２３の取付方法も溶
接固着でなく、組立金具等を使用しても本考案に
よる効果は変わるものではない。

［考案の効果］ 本考案は以上説明したとおり、段差のあるフラ
ンジ部に装飾体を装着するため、取付工程が容易
である、また取付部分が前面フランジ部と後面フ
ランジ部と多いため、強度的にも問題はなく、ガ
タ付いたりしない。

また、枠材の後面・前面フランジ部に各々直接
に後面・前面棒材を装着する場合も、上記と同様
な効果を期待できるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す正面図、第２
図は第１図の後面図、第３図は第１図のＸ−Ｘ断
面図、第４図は従来の装飾体と取付枠材の断面
図、第５図は同じく従来の装飾体と取付け枠材の
別の断面図である。 図において、２１は棒材、２１ａは前面棒材、
２１ｂは後面棒材、２２は装飾体、２３は枠材、
２４はフランジ部、２４ａは前面フランジ部、２
４ｂは後面フランジ部、２６は框である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 複数本の棒材を複数層に交差状に重ね合せて形
   成した装飾体を枠材内周に装着してなるものにお
   いて、 該枠材の内周に、上記棒材の太さと同程度の段
   差で前記層数に対応する段数の段形状で内方に突
   設させた段付フランジ部を備え、このフランジ部
   に対して前記段形状に合せて各層の棒材を段毎に
   枠材の片面側から取付けてなることを特徴とする
   装飾体の取付構造。