JPH0546259Y2 - - Google Patents

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JPH0546259Y2
JPH0546259Y2 JP5382088U JP5382088U JPH0546259Y2 JP H0546259 Y2 JPH0546259 Y2 JP H0546259Y2 JP 5382088 U JP5382088 U JP 5382088U JP 5382088 U JP5382088 U JP 5382088U JP H0546259 Y2 JPH0546259 Y2 JP H0546259Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 考案の目的 この考案は内部に絶縁ガスを充填したモールド
コンデンサに関するものである。
[従来技術] プラスチツクフイルムを誘電体とし、これに金
属を蒸着し金属化フイルムを積み重ねながら巻き
取つた、所謂、巻回型コンデンサ素子は、無極性
であり誘電損失が少ないこと、等から電力用に用
いられる。しかし、高電圧下に用いられるとき巻
回両端面部にコロナ放電を生じ易いことはよく知
られている。
ところで、巻回型コンデンサ素子の巻回両端面
部に絶縁ガスを滞留させコロナ放電性の向上を目
的にした、特開昭60−72212号公報に記載のモー
ルドコンデンサの製造法がある。
この製造法は、コンデンサ素子を真空高温槽に
入れて加熱処理および真空処理を行い、処理後の
コンデンサ素子に絶縁ガスを充填し、絶縁ガスを
充填したコンデンサ素子をモールド樹脂の中に埋
設して取り出す製法であり、このモールドコンデ
ンサの製造法はコンデンサ素子の巻回両端面の凹
凸部に僅かながら絶縁ガスの滞留が期待でき、コ
ンデンサ素子に絶縁ガスを充填しないものに較べ
てコロナ放電特性が向上すると同時に絶縁耐力が
向上する利点がある。
[考案が解決しようとする問題点] しかしながら、上記モールドコンデンサの製造
法は、絶縁ガスを充填したコンデンサ素子をモー
ルド樹脂の中に埋設する際に、コンデンサ素子を
モールド樹脂液の中に入れた段階でコンデンサ素
子の巻回両端面の凹凸部に滞留していた絶縁ガス
がモールド樹脂液により浮力を得て一部はモール
ド樹脂液中を気泡となつて出て行き、更に、モー
ルド樹脂液を硬化反応温度に上げて硬化反応を進
める段階で残留している絶縁ガスは暖められ一層
大きな浮力を得てモールド樹脂液中を気泡となつ
て更に外に出て行くので、コンデンサ素子の巻回
両端面の凹凸部に絶縁ガスの滞留をあまり期待す
ることができなくなるという問題点もある。
また、モールドの際に充填したSF6ガスが浮力
によりモールド樹脂液中を気泡となつて外に出て
行く現象はモールド樹脂の硬化温度が高くなるほ
ど助長される関係にあり、コロナ放電の改善に悪
影響を与えると云う問題点がある。
さらに、モールド樹脂の硬化温度(約50℃〜
120℃)から室温に戻すことにより絶縁耐力弱点
部の絶縁ガスのガス圧が下つて大気圧以下とな
り、このことがコロナ放電開始電圧を下げる結果
をもたらすと云う問題点がある。
さらにまた、このようなモールドコンデンサは
周囲温度が低くなるとガス圧が更に下つてコロナ
放電開始電圧が下がり、寒冷地での使用が不可能
になると云う問題点がある。
そこで、この考案は巻回型コンデンサ素子の巻
回両端面部の金属薄膜縁面まわりの絶縁耐力弱点
部に絶縁ガスを正圧状態に密封してコロナ放電特
性の改善を計りうるモールドコンデンサを提供し
ようとするものである。
(ロ) 考案の構成 [問題点を解決するための手段] この考案は、上記の問題点を解決するために、
下部が開口した筒形容器内に巻回型コンデンサ素
子を巻回上部端面に面して間隙部を設けて収容
し、かつ筒形容器内に絶縁ガスを充填すると共
に、筒形容器のまわりを合成樹脂でモールドする
に際して筒形容器内に下部開口より合成樹脂を流
入させ加圧状態とすることにより筒形容器内の絶
縁ガスを正圧状態に密封せしめて一体にモールド
したのである。
[作用] 筒形容器内にコンデンサ素子を収容し、筒形容
器内に絶縁ガスを充填して筒形容器のまわりを合
成樹脂でモールドするに際に、筒形容器のまわり
に合成樹脂液を注入して行くと、先ず、筒形容器
の下部開口が合成樹脂液で封口されることによ
り、筒形容器内に絶縁ガスを絶縁ガス充填時のガ
ス圧に封入できる。
また、筒形容器のまわりに更に合成樹脂液を注
入して行くと筒形容器内の下部に生じている合成
樹脂液の自由表面に注入合成樹脂液の重力が加わ
つて加圧状態となることにより、筒形容器内の上
の方向に合成樹脂液を押し上げて流入させ筒形容
器内の絶縁ガスのガス圧を上昇させることができ
る。
また、筒形容器のまわりに合成樹脂液を満たし
た後に、合成樹脂液を外力により加圧しながら更
に注入すると、合成樹脂液の自由表面に加圧注入
力が加わつて、更に大きな加圧状態となることに
より、絶縁ガスの圧縮反発力に抗し絶縁ガスを筒
形容器内の上の方向に押しやりながら合成樹脂液
が侵入して行き、絶縁ガスは筒形容器内に入り込
んだ合成樹脂液量だけ圧縮され絶縁ガスのガス圧
を更に上昇させることができる。
筒形容器内の絶縁ガスのガス圧が所望の値にな
るとその加圧状態を保ちながら注入した合成樹脂
液を反応硬化させることにより、筒形容器内に絶
縁ガスを所望の高圧に密封することができる。
筒形容器内に絶縁ガスを所望の高圧に密封でき
ることにより、巻回型コンデンサ素子の絶縁耐力
弱点部のコロナ放電開始電圧をパーシエン
(Paschen)則に従つて高くできるので、この考
案のモールドコンデンサのコロナ放電開始電圧を
向上させることができる。
[実施例] 以下、本願考案を実施例により図面の第1図、
第2図を用いて説明する。
モールドコンデンサは、下部が開口した筒形容
器1内に巻回型コンデンサ素子3を巻回上部端面
に面して間隙部を設けて収容し、かつ筒形容器1
内に絶縁ガス5を充填すると共に、筒形容器1の
まわりを合成樹脂6でモールドするに際して筒形
容器1内に下部開口より合成樹脂6を流入させ加
圧状態とすることにより筒形容器1内の絶縁ガス
を正圧状態に密封せしめて一体にモールドして構
成したものである。
上記筒形容器1内に絶縁ガス5を正圧状態に密
封するには次の方法で行うことができる。
まず、下部が開口した筒形容器1を用意し、こ
の筒形容器1内に巻回型コンデンサ素子5を巻回
上部端面して間隙部を設けて位置決めして収容す
る。
筒形容器1は下部が開口し、上面に巻回型コン
デンサ素子3の引き出し線4aを挿通し半田付け
封止を可能にするためのハトメ4を打つてある。
また、この筒形容器1は巻回型コンデンサ素子3
の外径寸法より少し大きめの内径を有し、収容さ
れる巻回型コンデンサ素子3の巻回両端面3a,
3bに面してそれぞれに間隙を形成し、更に下方
に合成樹脂の入り込んでくる空間を設けた高さの
寸法に設定してある。
筒形容器1の中に巻回型コンデンサ素子3を位
置決めして収容し、ハトメ2に挿通した引き出し
線4aを半田付けして封止状態にしておく。
次に、これを、第2図に示すようにその外径寸
法より大きな内径寸法を有する金型7内にセツト
し、バルブ8,10,11を閉じ、バルブ9を開
いて真空ポンプ12を作動させて金型7内を真空
脱気する。
筒形容器1内の空気は下部開口より脱気され、
10-2mmHg程度の真空度まで引く。
次いで、バルブ9を閉じバルブ10を開いて真
空状態の金型7内にSF6ガスボンベ14よりSF6
ガス5、を流入させて筒形容器1内にSF6ガス5
を充填し、その後にバルブ10を閉じ、バルブ1
1を開いて金型7と筒形容器1との間にエポキシ
樹脂液6′を注入する。
エポキシ樹脂液6′は、例えばエポキシ樹脂に
無機質の充填材を混入して密度ρが1.3グラム/
c.c.のものを用いる。このエポキシ樹脂液6′を金
型7と筒形容器1との間に注入して行くと、先
ず、筒形容器1の下部開口が合成樹脂液6′で封
口されて、筒形容器1内にSF6ガス5を封入する
ことができる。第2図は、ほぼこの状態を描いて
ある。この状態の時のSF6ガス5の封入圧をPp
[Torr]とし、この封入圧PpはSF6ガス流入時の
圧力によつて適宜に定めることができる。エポキ
シ樹脂液6′を更に注入して行き、金型7と筒形
容器1との間の空間にエポキシ樹脂液6′が満た
されると、筒形容器1内の下部に生じている合成
樹脂液6′の自由表面に注入した合成樹脂液9′の
重力が加わつた加圧状態となる。筒形容器1の高
さを12cmとすると、この自由表面に加わる重力
Phは、ほぼ、 Ph=ρgh =15288[dyn/cm2] となり、この重力Phが筒形容器1内のSF6ガス5
のガス圧PxをPpから、 Px=Pp+0.015288[Torr] に上昇させた加圧状態となつて釣り合っている。
金型7と筒形容器1との間の空間に合成樹脂液
6′を満たしたこのような加圧状態に、更にエポ
キシ樹脂液6′を外力で加圧しながら注入して行
くと、自由表面に更に外力による加圧力が加わつ
た加圧状態となり、このことによりエポキシ樹脂
液6′が筒形容器1内の上の方向に侵入して行き、
中のSF6ガス5は筒形容器1内に入り込んだエポ
キシ樹脂液量だけ圧縮し、このため中のSF6ガス
5のガス圧Pxを更に上昇させることが可能にな
る。なお、筒形容器1内に入り込むエポキシ樹脂
液6′の量は、巻回型コンデンサ素子の下側巻回
端面に面して間隙を形成し得る高さまで侵入可能
である。
エポキシ樹脂液6′の注入加圧力を、例えば、
1.3×106dyn/cm2、1.7×106dyn/cm2の2種類に
し、筒形容器1の中にエポキシ樹脂液6′を筒形
容器1の内容積より巻回型コンデンサ素子3の体
積を引いた値のほぼ半分に等しい量を侵入させる
と、筒形容器1内のSF6ガスのガス圧Pxは、 (Pp+0.015288)Torr から それぞれ、約 (1.3+Pp+0.015288)Torr、 (1.7+Pp+0.015288)Torr に上昇することになる。
このようにして、筒形容器1内のSF6ガス5の
ガス圧が所望の値に上昇させ、その加圧状態を保
ちながら注入した合成樹脂液6′を反応硬化させ
ると、筒形容器1内にSF6ガス5を所望の高圧に
密封できる。その後金型7より取り出し必要によ
り後加工を施してこの考案のモールドコンデンサ
を得ることができる。
SF6ガスの流入圧Ppを0.2Torrにし、筒形容器
1内のSF6ガスのガス圧Pxが、1.015Torr、
1.4Torr、1.9Torrのモールドコンデンサを作成
し、此れ等のコロナ放電開始電圧を、従来例の製
造法で作成したモールドコンデンサのコロナ放電
開始電圧に較べると、それぞれ1.4倍、1.9倍、2.4
倍高いコロナ放電開始電圧が得られた。
(ハ) 考案の効果 この考案のモールドコンデンサは筒形容器の下
部開口よりモールド用の合成樹脂液を加圧状態に
して流入させることにより、巻回型コンデンサ素
子を収容する筒形容器内に絶縁ガスを正圧状態に
密封してあるので、巻回型コンデンサ素子の巻回
両端面の絶縁耐力弱点部に絶縁ガスを高密度に介
在させることができ、コロナ放電開始電圧の向上
を計ることができるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例におけるモールドコンデンサの
端面図、第2図は注型金型装置の切欠き断面図で
あることを示す。 1……筒形容器、2……ハトメ、3……巻回型
コンデンサ素子、4a,4b……それぞれ引き出
し線、5……SF6ガス、6′……エポキシ樹脂液、
6……エポキシ樹脂、7……金型、8,9,1
0,11……それぞれバルブ、12……真空ポン
プ、13……エポキシ樹脂液タンク。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 下部が開口した筒形容器内に巻回型コンデンサ
    素子を巻回上部端面に面して間隙部を設けて収容
    し、かつ筒形容器内に絶縁ガスを充填すると共
    に、筒形容器のまわりを合成樹脂でモールドする
    に際して筒形容器内に下部開口より合成樹脂を流
    入させ加圧状態とすることにより筒形容器内の絶
    縁ガスを正圧状態に密封せしめて一体にモールド
    したことを特徴とするモールドコンデンサ。
JP5382088U 1988-04-20 1988-04-20 Expired - Lifetime JPH0546259Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5382088U JPH0546259Y2 (ja) 1988-04-20 1988-04-20

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JP5382088U JPH0546259Y2 (ja) 1988-04-20 1988-04-20

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JPH01156530U JPH01156530U (ja) 1989-10-27
JPH0546259Y2 true JPH0546259Y2 (ja) 1993-12-03

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