JPH0545796A - 帯電防止されたハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

帯電防止されたハロゲン化銀写真感光材料

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JPH0545796A
JPH0545796A JP22511191A JP22511191A JPH0545796A JP H0545796 A JPH0545796 A JP H0545796A JP 22511191 A JP22511191 A JP 22511191A JP 22511191 A JP22511191 A JP 22511191A JP H0545796 A JPH0545796 A JP H0545796A
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JP
Japan
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silver halide
sensitive material
tin dioxide
halide photographic
film
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Application number
JP22511191A
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English (en)
Inventor
Seiichi Sumi
誠一 角
Yoshio Shibata
吉夫 柴田
Makoto Takagi
信 高木
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】透明性が高く、塗布液の安定性が良く、良好な
帯電防止性を持ったハロゲン化銀写真感光材料を提供す
る。 【構成】粒径が100nm以下の150〜350℃の水
溶液中で調製した二酸化錫ゾル粒子をカルシウムイオン
濃度が約3000ppm以下のゼラチン層中に含有した
ハロゲン化銀写真感光材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハロゲン化銀写真感光
材料に関し、より詳しくは帯電防止されたハロゲン化銀
写真フイルム感光材料に関する。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀写真感光材料は、ベースと
して透明フイルムが用いられるが、これは導電性が低く
種々の問題が引き起こされていた。これらの問題点の1
つは、フイルムにハロゲン化銀を含む塗布液を塗布する
場合、コーターで高速で塗布するのであるが、ローラー
で摩擦され、こすられている間に帯電し、これが放電し
時にハロゲン化銀をカブラせる(静電気カブリ)ことで
ある。
【0003】もしあらかじめフイルムの導電性を高め帯
電防止を施しておけば、ハロゲン化銀乳剤の塗布のとき
に静電気カブリを防止できる。更に、ユーザーが感光材
料を使用するときに、これらが帯電し易いとゴミ、ホコ
リが感光材料に付着し、露光及び写真処理の過程でピン
ホール等の好ましくない画像を形成することがあるし感
光材料同志がくっついて作業性が悪くなるという問題が
ある。人間の手を通してこれらの感光材料が放電すると
いう問題もある。
【0004】これらの問題で重要なことは、現像、定
着、水洗という処理の前でも後でも帯電防止特性が良好
であるということであり、更に帯電防止を施したことに
よりゼラチン膜の強度を弱くしたり、フイルムの透明性
を悪くしたりしないことである。特開昭56−9253
5号、同昭61−174542号によれば、裏塗り層と
ベースの間に導電性ポリマーによる帯電防止層を設け、
この層を通して帯電防止性を高め、かつこの層と裏塗り
層の接着性を向上させるためにアジリジン硬膜剤を用い
ることが記載されている。
【0005】しかしながら、アジリジン硬膜剤は皮膚を
カブレさせ、安全衛生上好ましくなく、更にベースと裏
塗り層との間に導電性ポリマーによる帯電防止層を設け
ているために裏塗り層との接着が充分でなく、かつ乾燥
性が悪いという欠点を有していた。更にイオン伝導型で
あるこれらのポリマーは、低湿の雰囲気下では導電性が
低いという欠点を有しており、低湿の雰囲気下でこそ帯
電防止特性が、効力を発揮しなくてはならない事を考え
ると不利であると言わざるを得ない。
【0006】一方、特開昭55−47663号、同昭5
5−47664号、同昭55−182613号、同昭5
6−161301号によれば結晶性金属酸化物をゼラチ
ン中に含有させることにより帯電防止性を高めることが
記載されている。しかしながら、結晶性金属酸化物の超
微粒子を作ることは、非常に難しく経済効率を考えると
どうしても100nm以上の粒径を持ったものになってし
まう。
【0007】従って、光散乱を起こし易く透明度が低く
なり、フィルム材料としては非常に不利である。更に導
電性を高めるために、金属酸化物中に異種金属をドーピ
ングする訳であるが、このドーピングにより酸化金属が
種々の色に着色してしまいフィルム上に塗設した場合、
見た目に悪い印象を与えるという欠点を有していた。更
に結晶性の二酸化錫はコロイド溶液とはなり難く、塗布
液を数時間放置しておくと、これら結晶が沈降するとい
う欠点を有している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、良好
な帯電防止性を持った写真フィルム感光材料を提供する
ことであり、更に透明性が高く、且つ塗布液の安定性が
良いハロゲン化銀フィルム感光材料を提供することであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、粒
径が100nm以下の150〜350℃の水溶液中で調製
した二酸化錫ゾル粒子を導電剤として、カルシウムイオ
ン濃度が約3000ppm以下のゼラチン層中に含有さ
せたハロゲン化銀写真感光材料により達成された。
【0010】本発明の粒径が100nm以下の粒子とは、
それぞれの粒子の体積を球として考えた時の直径を意味
し、その直径の平均が100nm以下であることを意味す
る。これより大きい粒子の場合には光散乱が大きく、フ
ィルム材料としては不適であるし、異種金属をドーピン
グしたとき着色が非常に目立つ。
【0011】本発明の二酸化錫ゾル粒子とは、水溶液中
で150〜350℃の温度で調製した二酸化錫ゾル粒子
であり、水溶液中で作るのであるから微粒子のゾルを作
ることが出来かつ150℃以上の温度をかけるので電子
伝導性が良くなる。微粒子であるために結晶性かアモル
ファスかの判断はしにくいが、X線回析で調べた所半結
晶性と見るのが妥当であると思われる。アモルファスゾ
ルでもない二酸化錫を意味する。アモルファスのゾルと
いうのは特公昭35−6616号に記載されている様
に、水溶液中で100℃前後の温度で水酸化錫から作っ
た二酸化錫であり、X線で見てみるとほとんどアモルフ
ァスであり結晶形は存在しない。コロイド状になってい
るためにその塗布液中で二酸化錫が沈降してくるという
問題はないが、抵抗値が高く、且つ湿度依存性が大きい
という欠点を持っている。
【0012】一方、結晶性二酸化錫とは、特開昭56−
143430号に記載されている様に900℃位もの高
温で気体中で調製した場合に生じる二酸化錫であり、こ
の場合抵抗値が低く帯電防止性に優れているが、高温で
焼成しているために粒子が大きく透明性、着色性が欠点
であり、且つ水溶液中でコロイド粒子とならないために
沈降を生じる。
【0013】本発明の二酸化錫ゾル粒子とはコロイド粒
子の良い点と、且つ結晶性の良い点を合せ持ったもので
あり、抵抗値が結晶性のものよりやや劣るが透明性、着
色、沈降性に優れたコロイド状二酸化錫粒子である。
【0014】これら二酸化錫ゾル粒子の調製方法は、特
公平2−58213号、特開平2−261886号公報
に記載されている。この二酸化錫ゾル粒子を用いて帯電
防止フィルムを作る場合、ゼラチン中に二酸化錫ゾルを
分散し塗布液を作るのであるが、普通に使用されるカル
シウムイオン濃度が高いゼラチンであると不透明になっ
たり、あるいはその液の粘度が増加して好ましくない。
【0015】本発明に用いられるゼラチンは、一般的に
はイオン交換樹脂による方法で脱塩処理され、カルシウ
ムイオンの濃度を低くしたゼラチンであり、ゼラチンメ
ーカーにより製造、市販されている。カルシウムイオン
濃度は、約3000ppm以下、好ましくは約100〜
約2000ppmの範囲である。
【0016】本発明の二酸化錫ゾルの塗布量は、その固
形分として、1m2 当り0.1〜10gであり、好まし
くは0.3〜3.0gである。この塗布量以下だと導電
性が悪くなり、帯電防止の役割は果さない。この量以上
だといくら微粒子とはいえ透明性が悪くなり実用上問題
である。
【0017】本発明に使用する二酸化錫ゾルのバインダ
ーは主に前述したゼラチンであるが、その他コロイド状
アルブミン、カゼイン等の蛋白質、カルボキシメチルセ
ルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ジアセチルセ
ルロース、トリアセチルセルロース等のセルロース化合
物、寒天、アルギン酸ソーダ、でんぷん誘導体等の糖誘
導体、合成親水性コロイド、例えばポリビニルアルコー
ル、ポリ−N−ビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポ
リアクリルアミド、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エ
ステル等のビニル重合体及び共重合体、ロジン、シェラ
ック等の天然物及びその誘導体、スチレン−ブタジェン
共重合体、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル及
びその誘導体、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル−アクリル
酸エステル共重合体、ポリオレフィン、オレフィン−酢
酸ビニル共重合体等の水性エマルジョンも一部使用する
ことが出来る。
【0018】二酸化錫ゾルに対するゼラチンの重量比は
1%〜300%であり、好ましくは10%〜150%で
ある。あまり低いゼラチン量だとベースとの接着が悪く
なるし、あまり大きいゼラチン量だと抵抗値が高くな
る。
【0019】本発明に用いられるフィルムとは、セルロ
ースナイトレートフィルム、セルロースアセテートフィ
ルム、セルロースアセテートブチレートフィルム、セル
ロースアセテートプロピオネートフィルム、ポリスチレ
ンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ホ
リカーボネートフィルム又はこれらの積層物である。
【0020】
【実施例】以下に本発明を実施例により更に詳しく説明
する。 実施例1 塩化第2錫水和物65gと三塩化アンチモン1.5g及
び塩酸を12g混合しこの溶液を重炭酸アンモニア水溶
液(NH3 2.5%)400gに徐々に加えた生成した
ゲルをろ別した後、ゲル中に塩素が無くなるまで水洗し
た。次にこのゲル100gに0.2%アンモニア水を加
え、オートクレーブ中で200℃6時間加熱し平均粒径
5nmの二酸化錫ゾルを得た。この二酸化錫ゾルを用いて
以下の溶液(A)を作った。
【0021】 溶液(A) 10%SNP−4N 10 g ゼラチン 10 g 上記の二酸化錫ゾル(10%として) 50 g スミテックスレジンSR−901(住友化学社製) 0.5g 水を加えて 1000 ml 次に以下の溶液(B)を作った。
【0022】 溶液(B) 10%SNP−4N 20 g ゼラチン 50 g 1%アシッドバイオレット520A(Adel Haen社製) 50 g スミテックスレジンSR−901 2.5g 水を加えて 1000 ml この溶液(A)を1m2 当りゼラチンが0.2gになる
ようにフィルム上に塗布し乾燥させた。更に溶液(B)
をゼラチンが1m2 当り3.0gになるように塗布し、
50℃で1日加温した。ゼラチンは(A)、(B)溶液
共に約100〜約5000ppmのカルシウムイオン濃
度を持つものを用いた。
【0023】加温後の試料を裁断し、小西六社製GR−
14自動現像機を用いて処理した。現像は三菱製紙株式
会社製MRA CD−111、35℃20秒、定着は同
CF−711、35℃20秒である。
【0024】帯電防止能力は処理前、処理後の試料を2
5℃20%RH(相対湿度)の雰囲気下に2時間放置し
その表面抵抗を三菱油化株式会社製ヒレスタ表面抵抗
計、モデルHT−210により測定した。表面抵抗の目
安としては1012Ω以上が不可であり、1011以下は良
好なレベルである。透明性は処理後のフィルムを5枚重
ねにし視覚で判断した。○印は良好なもの、△印はやや
悪いもの、×印は悪いものである。これらの結果を表1
に示す。
【0025】
【表1】
【0026】表1が示す様に試料1−1、1−2は膜が
白濁して透明性が悪く、かつ抵抗値も高い。本発明のカ
ルシウムイオン濃度が約3000ppm以下のゼラチン
を用いた試料1−3〜1−5は透明性も抵抗値も良好で
ある。
【0027】実施例2 実施例1で用いた溶液(A)、(B)を用いて経時安定
性をテストした。まず(A)、(B)液を5mlづつ混合
し、40℃で保温した。液を混合してから1時間後と2
4時間後にそれらの粘度を東京計器E型粘度計で測定し
た。これらの結果を表2に示した。
【0028】
【表2】
【0029】表2が示す様にカルシイウムイオン濃度が
約4000ppm以上のものは24時間後にはゲル化し
てしまうしゼラチンが白濁してしまう。一方約3000
ppm以下のカルシウムイオン濃度のものは粘度増加も
少なく透明性も良い。
【0030】
【発明の効果】本発明により、透明性が高く、且つ塗布
液の安定性が良い、良好な帯電防止性を持ったハロゲン
化銀フィルム感光材料が得られる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒径が100nm以下の150〜350
    ℃の水溶液中で調製した二酸化錫ゾル粒子をカルシウム
    イオン濃度が約3000ppm以下のゼラチン層中に含
    有し、該層により帯電防止を施されたことを特徴とする
    ハロゲン化銀写真感光材料。
JP22511191A 1991-08-08 1991-08-08 帯電防止されたハロゲン化銀写真感光材料 Pending JPH0545796A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7607960B2 (en) 2005-07-22 2009-10-27 Sharp Sangyo Co., Ltd. Sounding tool for cheering

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7607960B2 (en) 2005-07-22 2009-10-27 Sharp Sangyo Co., Ltd. Sounding tool for cheering

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