JPH054572A - 車両のブレーキ液圧推定装置 - Google Patents

車両のブレーキ液圧推定装置

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JPH054572A
JPH054572A JP3182002A JP18200291A JPH054572A JP H054572 A JPH054572 A JP H054572A JP 3182002 A JP3182002 A JP 3182002A JP 18200291 A JP18200291 A JP 18200291A JP H054572 A JPH054572 A JP H054572A
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hydraulic pressure
pressure
brake
value
control
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JP3182002A
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English (en)
Inventor
Tetsuhiro Yamashita
哲弘 山下
Masahito Watanabe
仁人 渡辺
Yoshiaki Anami
義明 阿南
Hiroaki Sakamoto
裕昭 坂本
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ブレ−キ液圧を、液圧調整弁の特性に対応して
正確に推定する。 【構成】液圧調整弁15L、15Rに増減圧信号を出力
して、ブレ−キ力制御が行なわれる。液圧調整弁15
L、15Rは、例えば図11示すように、非線形特性部
分を有する。実際の液圧とみなせる推定液圧の前回値に
対応して、増圧信号に対応した液圧変化量と減圧信号に
対応した変化量とが、液圧調整弁15L、15Rの特性
に対応して、例えば表2に示すようにそれぞれ記憶され
ている。推定液圧の前回値と増減圧信号とから、記憶さ
れている変化量が選択される。推定液圧の前回値に対し
て上記変化量を加算(増圧時)あるいは減算(減圧時)
することにより、推定液圧の今回値が算出される。推定
された今回値が、次の液圧推定のために、前回値として
更新される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両のブレ−キ液圧推定
装置に関するものである。
【0002】
【従来技術】最近の車両では、トラクション制御やアン
チロックブレ−キ制御等のため、ブレ−キ力を制御する
ものが多くなっている。車両のブレ−キは一般に油圧式
とされており、上記制御のためにブレ−キ液圧経路には
液圧調整弁が接続されて、この液圧調整弁に増減圧信号
を出力することにより、ブレ−キ力が所望のものとなる
ように制御される。
【0003】上記制御を適切に行なう等のために、ブレ
−キ液圧を推定することが望まれており、特開平2−8
5051号公報には、増圧信号の出力時間と減圧信号の
出力時間との偏差によって、ブレ−キ液圧を推定するも
のが開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、液圧調整弁
は、その開度および時間をそれぞれ一定とした場合で
も、そのときのブレ−キ液圧の大きさによって、ブレ−
キ液圧の変化量が異なるいわゆる非線形特性を有するこ
とが多い。したがって、液圧推定を前記公報記載のよう
に、単に増圧信号の出力時間と減圧信号の出力時間との
偏差に基づいて決定することは、液圧調整弁が常に線形
特性を示すものであれば問題はないが、部分的にでも非
線形特性を示す場合は適用し得ないものとなる。
【0005】したがって、本発明の目的は、液圧調整弁
が非線形特性を示すような場合でも正確にブレ−キ液圧
を推定し得るようにした車両のブレ−キ液圧推定装置を
提供することを目的とする。
【0006】
【発明の構成】上記目的を達成するため、本発明にあっ
ては、次のような構成としてある。すなわち、油圧式ブ
レ−キのブレ−キ液圧経路に液圧調整弁が接続され、該
液圧調整弁にブレ−キ液圧の増減圧信号を出力してブレ
−キ力を制御するブレ−キ制御手段を備えた車両におい
て、推定液圧の前回値に対する増減圧信号に応じたブレ
−キ液圧の変化量の関係を記憶していて、推定液圧の前
回値と増減圧信号とに基づいてブレ−キ液圧の変化量を
決定する変化量決定手段と、前記変化量決定手段により
決定された液圧変化量と推定液圧の前回値とに基づい
て、推定液圧の今回値を決定する今回値決定手段と、前
記今回値決定手段により決定された今回値を、推定液圧
の前回値として更新する更新手段と、を備えた構成とし
てある。
【0007】
【発明の効果】本発明にあっては、液圧調整弁が線形特
性を有する場合は勿論のこと、非線形特性を有する場合
でも、ブレ−キ液圧を正確に推定することが可能にな
る。換言すれば、記憶されている推定液圧の前回値と増
減圧信号との対応関係を、液圧調整弁の特性に基づいた
ものに設定しておくことにより、この液圧調整弁の特性
を加味した正確なブレ−キ液圧の推定がなされることに
なる。
【0008】
【実施例】以下本発明の実施例を添付した図面に基づい
て説明するが、実施例ではトラクション制御(以下スリ
ップ制御と呼ぶ)にブレ−キ液圧の推定値を利用した場
合となっている。このため、先ずスリップ制御について
説明し、その後ブレ−キ液圧の推定について説明する。
【0009】図1において、1FLは左前輪、1FRは
右前輪、1RLは左後輪、1RRは右後輪である。車体
前部にはエンジン2が横置きに塔載され、該エンジン2
での発生トルクは、クラッチ3、変速機4、差動ギア5
に伝達された後、左ドライブシャフト6Lを介して左前
輪1FLに、また右ドライブシャフト6Rを介して右前
輪1FRに伝達される。このように、車両は、前輪1F
L、1FRが駆動輪とされ、後輪1RL、1RRが従動
輪とされた前輪駆動車とされている。
【0010】各車輪に装備されたブレ−キ7FR〜7R
Rは、油圧式とされたディスクブレ−キとされている。
また、ブレ−キ液圧発生源としてのマスタシリンダ8
は、2つの吐出口8a、8bを有するタンデム型とされ
ている。このマスタシリンダ8の一方の吐出口8aから
伸びるブレ−キ配管13は、途中で2本に分岐されて、
分岐配管13Fが左前輪用ブレ−キ7FL(のキャリパ
内に装備されたホイ−ルシリンダ)に接続され、分岐配
管13Rが右後輪用ブレ−キ7RRに接続されている。
マスタシリンダ8の他方の吐出口8bから伸びる分岐配
管14も2本に分岐されて、分岐配管14Fが右前輪用
ブレ−キ7FRに接続され、分岐配管14Rが左後輪用
ブレ−キ7RLに接続されている。
【0011】前輪用すなわち駆動輪用の分岐配管13
F、14Fには、電磁式の液圧調整弁15Lあるいは1
5Rが接続され、後輪用の分岐配管13R、14Rに
は、電磁式の開閉弁16Lあるいは16Rが接続されて
いる。液圧調整弁15L、15Rは、ブレ−キ7FL、
7FRへのマスタシリンダ8からのブレ−キ液圧供給
と、該ブレ−キ7FL、7FRのブレ−キ液圧を配管2
1L、21Rを介してリザ−バタンク22L、22Rへ
解放する態様と、ブレ−キ7FL、7FRのブレ−キ液
圧を保持する態様とを切換える。
【0012】液圧調整弁15L、15Rは同様に構成さ
れているので、15Lを代表して、図11によりその一
例について説明する。先ず、液圧調整弁15Lは、2つ
のバランススプリング71、72と2つのソレノイド7
3、74を有し、ソレノイド73、74が共に消磁され
ているときは、図示のようにマスタシリンダ8とブレ−
キ7FLとが連通した状態で、スリップ制御時では増圧
状態とされる。ソレノイド73のみを励磁したときは、
ブレ−キ7FLからのブレ−キ液圧解放となり、スリッ
プ制御時では減圧状態とされる。ソレノイド74のみを
励磁したときは、ブレ−キ7FLのブレ−キ系統が遮断
されて、スリップ制御時では液圧保持の状態となる。
【0013】液圧調整弁15Lの特性は、図12に示す
ようになる、すなわち、マスタシリンダ8に所定の一定
液圧が発生している状態で、図11の状態とすることに
より、ブレ−キ7FLの液圧は線形的に上昇していく
が、その上昇度合は比較的小さいものとなる。液圧がピ
−クとなった時点から、ソレノイド73を励磁してブレ
−キ7FLのブレ−キ液圧を解放すると、当初は線形的
にブレ−キ液圧が下降していくが、その下降度合は比較
的大きいものとなる。そして、ブレ−キ液圧がかなりあ
小さくなってくると、ブレ−キ液圧の下降度合は非線形
となる。
【0014】上記リザ−バタンク21Lのブレ−キ液
は、ポンプ23Lによって、逆止弁24Lが接続された
配管25Lを介して配管13に戻され、同様に、リザ−
バタンク22Rのブレ−キ液は、ポンプ23Rによっ
て、逆止弁24Rが接続された配管25Rを介して配管
14に戻される。
【0015】ブレ−キペダル12に対する踏込み力は、
倍力装置すなわちブレ−キブ−スタ11を介してマスタ
シリンダ8に伝達される。このブ−スタ11は、基本的
には既知の真空倍力装置と同じであるが、スリップ制御
の際には後述するように、ブレ−キペダルの踏込み操作
が行なわれていなくても倍力作用を行なうように構成さ
れている。
【0016】ブ−スタ11は、車体およびマスタシリン
ダ8に固定されたケ−ス31を有し、該ケ−ス31内
が、ダイヤフラム32とこれに固定されたバルブボディ
33とによって、第1室34と第2室35とに画成され
ている。第1室34には常に負圧(例えばエンジン2の
吸気負圧)が供給されており、ブレ−キペダルが踏込み
操作されていないときは第2室35が第1室34と連通
されて、ブ−スタ11の作動が停止された状態とされ
る。そして、ブレ−キペダル12を踏込み操作すると、
第2室35に大気圧が供給され、これによりダイヤフラ
ム32がバルブボディ33と共に前方へ変位して倍力機
能が行なわれる。
【0017】第2室35に対する負圧供給と大気圧供給
との切換えは、基本的には、バルブボディ33内に装備
された弁装置によってなされる。このバルブボディ33
部分を図2に基づいて説明する。
【0018】先ず、バルブボディ33は、ダイヤフラム
32に固定されるパワ−ピストン41を有し、このパワ
−ピストン41に形成された凹部41a内には、リアク
ションディスク42と出力軸43の基端部とが嵌合され
ている。この出力軸43は、マスタシリンダ8の入力軸
となるものである。また、ブレ−キペダル12に連結さ
れた入力軸44の先端部には、バルブボディ33内にお
いて、バルブプランジャ45が取付けられている。この
バルブプランジャ45の後方には、真空弁46が配設さ
れている。
【0019】パワ−ピストン41には圧力導入通路50
が形成されており、該圧力導入通路50は常時、前記バ
ルブプランジャ45の周囲に形成される空間Xに連通さ
れている。この空間Xは、常に第2室35と連通されて
いる。そして、圧力導入通路50の空間X側への開口端
部に、前記真空弁46が離着座される弁座47が形成さ
れている。また、真空弁46は、バルブプランジャ45
の後端に形成された弁座45aに対しても離着座され
る。
【0020】以上のような構成において、いま、圧力導
入通路50に負圧が導入されている場合を想定する。こ
の状態で、ブレ−キペダル12が踏込み操作されていな
いときは、図2の状態で、スプリング48、49の付勢
力によって真空弁46が弁座45aに着座するも、弁座
47とは離間されている。したがって、圧力導入通路5
0からの負圧は、空間Xを介して第2室35に導入さ
れ、倍力作用は行なわれない。
【0021】ブレ−キペダル12を踏込み操作すると、
入力軸44したがってバルブプランジャ45が前方動
(図中左方動)される。この前方動の際、真空弁46
は、先ず弁座47に着座して空間Xと圧力導入通路50
との連通を遮断し、その後真空弁46に対して弁座45
aが離間される。この真空弁46と弁座45aとが離間
することにより、バルブボディ33の後方からの大気圧
が空間Xに導入されて、第2室35が大気圧となる。こ
れにより、ダイヤフラム32がバルブボディ33と共に
前方へ変位し、この結果出力軸43が前方動して倍力作
用が行なわれる。マスタシリンダ8からのブレ−キ反力
は、リアクションディスク42を介して、バルブプラン
ジャ45したがってブレ−キペダル12に伝達される。
ブレ−キペダル12の踏込み操作力が解放されると、リ
タ−ンスプリング36(図1参照)により図2の状態へ
復帰して、次の倍力作用に備えることになる。
【0022】以上説明した部分は、既知の真空倍力装置
と同じであるが、本実施例では、スリップ制御のため
に、圧力導入通路50に対して、第1室34の負圧を導
入させる状態と大気圧を導入させる状態とに切換えるよ
うにしている。すなわち、第1室34と圧力導入通路5
0とが配管37を介して接続され、該配管37に3方電
磁切換弁38(図1参照)が接続されている。この切換
弁38は、消磁時に圧力導入通路50を第1室34に連
通させ、励磁時に圧力導入通路50に大気圧を導入させ
る。この切換弁38が励磁されて圧力導入通路50に大
気圧が導入されると、前記空間Xしたがって第2室35
は、ブレ−キペダル12の踏込み操作が行なわれていな
くても大気圧となり、この結果倍力作用を行なってマス
タシリンダ8にブレ−キ液圧を発生させることになる。
【0023】図3は、制御系を簡略的に示すものであ
り、同図中Uは、マイクロコンピュ−タを利用して構成
された制御ユニットである、この制御ユニットUには、
センサあるいはスイッチS1〜S7からの信号が入力さ
れる。センサS1〜S4は、各車輪1FL〜1RRの回
転速度を検出するものである。スイッチS5はアクセル
ペダル10が全閉となったときにオンとされるアクセル
スイッチである。スイッチS6、S7はそれぞれブレ−
キペダル12が踏込み操作されたときに作動されるもの
で、例えば一方のスイッチは常開型とされ、他方は常閉
型とされる。また、制御ユニットUからは、図3に示す
各機器類に出力されるが、符号9は、エンジン2の発生
トルクを調整するトルク調整手段である。なお、トルク
調整手段9は、例えば吸入空気量調整することにより、
あるいは燃料カット気筒数と点火時期調整との組み合わ
せにより、発生トルク調整を行なうものである。
【0024】次に、スリップ制御の概要について、図4
をも参照しつつ説明する。なお、図4では、左駆動輪1
FLにはスリップが生じてなくて、右駆動輪1FRに大
きなスリップが生じた場合を例に示してある。
【0025】エンジン制御 先ず、エンジン制御の開始は、左右前輪1FL、1FR
の各スリップ値のうち、大きい方のスリップ値が所定の
開始しきい値以上となった時点で開始される(図4のt
1時点)。エンジン制御は、実際のスリップ値がエンジ
ン用目標値STEとなるように、トルク調整手段9をフ
ィ−ドバック制御することにより行なわれる。エンジン
制御の中止は、アクセルが全閉になったとき、あるいは
実際のスリップ値が制御継続用しきい値SCとなった時
間が所定時間以上継続したとき(図4のt6〜t7)に
行なわれる。
【0026】ブレ−キ制御 ブレ−キ制御の開始は、次の条件の全てを満足したとき
とされる。第1の開始条件は、エンジン制御中であるこ
とである。第2の開始条件は、左右駆動輪1FL、1F
Rの実際のスリップ値の差が所定値以上となったことで
ある(図4のt2)。第3の開始条件は、車速が所定の
第1車速V1以下であることである。第4の開始条件
は、後述する所定の遅延時間を経過したことである。
【0027】このブレ−キ制御の開始に先立ち、応答遅
れを見込んで、エンジン制御の開始と同時に切換弁38
が励磁されて、ブ−スタ11が倍力作用状態とされると
共に、液圧調整弁15L、15Rはリリ−フ位置に、ま
た開閉弁16L、16Rは閉とされる。そして、切換弁
38を励磁した後、実際のスリップ値が所定の減速度を
示すようになると(所定の減速度を示すまでの時間が前
記遅延時間とされ、図4ではt2〜t3の間)、ブレ−
キ制御が開始される。
【0028】ブレ−キ制御は、左右駆動輪1FL、1F
Rについて個々独立して、それぞれ実際のスリップ値が
ブレ−キ用目標値STB(>STE)となるように、液
圧調整弁15L、15Rをフィ−ドバック制御すること
により行なわれる(デュ−ティ制御)。
【0029】ブレ−キ制御の中止は、次のいずれか1つ
の条件を満足したときに行なわれる。第1の中止条件
は、エンジン制御が中止されたときである。第2の中止
条件は、車速が所定の第2車速V2(V2>V1)以上
の高車速となったときである。第3の中止条件は、左右
の液圧調整弁15L、15Rに対する制御信号が、いず
れも減圧を示しかつ所定時間(実施例では500mse
c)継続したときである(図4のt4〜t5)。
【0030】第4の中止条件は、左右のブレ−キ7F
L、7FRのブレ−キ液圧が共に零となったときであ
る。第5の中止条件は、ブレ−キペダル12が踏込み操
作されたことが、スイッチS6、S7のいずれか一方で
検出されたときである(スイッチS6、S7によりブレ
−キペダル12が踏込み操作されていることが検出され
たときは、ブレ−キ制御の開始が禁止される)。
【0031】ブレ−キ制御中止の際は、エンジン制御が
行なわれている限り切換弁38は作動されており、液圧
調整弁15L、15Rはリリ−フ位置にあり、開閉弁1
6L、16Rは閉状態とされる(ブレ−キ制御開始まで
の待機状態と同じ状態)。そして、エンジン制御が中止
された時点あるいはブレ−キペダル12が踏込み操作さ
れた時点で、切換弁38が消磁される。
【0032】次に、第5図以下のフロ−チャ−トを参照
しつつ本発明の制御例について説明するが、以下の説明
でPはステップを示す。図5は、全体の流れを示すもの
で、先ずP1において各センサ等からの信号が入力され
た後、P2において、左右駆動輪1FL、1FRの各回
転速度WSRLとWSRRとを平均することにより、車
速VSが算出される。
【0033】P3では、既知のようにして、エンジン制
御用の第1目標値STEと、ブレ−キ制御用の第2目標
値STBが決定される(STB>STE)。P4では、
左駆動輪1FLのスリップ値SFLが、その回転速度W
SFLから車速VSを差し引くことにより算出され、同
様に、右駆動輪1FRのスリップ値SFRが、その回転
速度WSFRから車速VSを差し引くことにより算出さ
れる。
【0034】P5〜P7の処理では、左右駆動輪のスリ
ップ値SFL、SFRのうち、いずれか大きい方のスリ
ップ値が、エンジン制御用のスリップ値SAとして設定
される。P8では、現在スリップフラグが1であるか否
かが判別されるが、このスリップフラグは、1のときが
スリップ制御中(少なくともエンジン制御中)であるこ
とを意味する。P8の判別でNOのときは、P9におい
て後述するエンジン制御の開始判定がなされた後、P1
0において後述する終了判定がなされる。
【0035】P8の判別でYESのときは、P11にお
いて、エンジン制御が行なわれた後、P12において、
ブレ−キフラグが1であるか否かが判別される、このブ
レ−キフラグは、1のときがブレ−キ制御中であること
を意味する。P12の判別でNOのときは、P13にお
いて後述するブレ−キ開始判定が行なわれた後、P10
へ移行する。また、P12の判別でYESのときは、P
14においてブレ−キ制御が行なわれた後、P10へ移
行する。
【0036】図6は、図5のP9の内容を示す。先ず、
P21において、エンジン用の実際のスリップ値SA
が、所定の開始しきい値を示す所定値以上であるか否か
が判別される。P21の判別でNOのときは、スリップ
制御が不用なときであるので、そのままP1へリタ−ン
される。P21の判別でYESのときは、P22におい
て、スリップフラグが1にセットされ、P23において
エンジン制御が開始され、P24においてブレ−キ制御
開始の準備がなされる。このP24での準備は、具体的
には、切換弁38を励磁してマスタシリンダ8にブレ−
キ液圧を発生させておくことと、液圧調整弁15L、1
5Rをリリ−フ位置とすることと、開閉弁16L、16
Rを閉とすることである。
【0037】図7は、図5のP13の内容を示す。先
ず、P31において、車速VSが第1車速V1以下であ
るか否かが判別される。このP31の判別でYESのと
きは、P32において、左右駆動輪1FLと1FRとの
各回転速度差DNLが算出された後、P33において、
この差DNLが所定値以上であるか否かが判別される。
このP33の判別でYESのときは、P34において、
上記差が生じてから所定の遅延時間が経過したか否かが
判別される(図4のt2〜t3)。このP34の判別で
YESのときは、P35においてブレ−キフラグが1に
セットされた後、P36において、液圧調整弁15L、
15Rを制御することによるブレ−キ制御が開始され
る。名P31、P33、P34のいずれかの判別でNO
のときは、そのままま終了する。
【0038】図8は、図5のP10の内容を示す。先
ず、P41において、アクセルが全閉であるか否かが判
別される。このP41の判別でYESのときは、P42
において、スリップ制御すなわちエンジン制御およびブ
レ−キ制御を共に中止した後、P43において各フラグ
が0にリセットされる。
【0039】P41の判別でNOのときは、P45にお
いて、エンジン制御用の実際のスリップ値SAが終了し
きい値SC以下であるか否かが判別される。このP45
の判別でYESのときは、P46において、SAが終了
しきい値SC以下である状態が1000msec継続し
ているか否かが判別される。このP46の判別でYES
のときは、P42に移行して、スリップ制御が中止され
る。
【0040】P45あるいはP46の判別でNOのとき
は、P47において、車速VSが、第2車速V2以上で
あるか否かが判別される、このP47の判別でYESの
ときは、P48において、再スリップ発生防止のために
ブレ−キ液圧を徐々に低下させつつブレ−キ制御を中止
させた後、P49においてブレ−キフラグが0にリセッ
トされる。なお、ブレ−キ制御の徐々なる中止は、液圧
調整弁15L、15Rへの所定時間毎の減圧信号を当該
所定時間毎に低減させることにより行なわれるが、1回
当りの減圧度合が大きくなり過ぎないように制限が加え
られる。
【0041】P47の判別でNOのときは、P50にお
いて、左右駆動輪用ブレ−キ7FL、7FRのブレ−キ
液圧が共に完全に0になったか否かが判別される。この
P50の判別でYESのときは、P51においてブレ−
キ制御を中止した後、P49に移行する。なお、ブレ−
キ液圧の推定は、後述のようにしてなされる。
【0042】P50の判別でNOのときは、P52にお
いて、液圧調整弁15L、15Rへの制御信号が、共に
減圧を示すものであるか否かが判別される、このP52
の判別でYESのときは、上記減圧信号が共に0である
状態が500msec継続したか否かが判別される。こ
のP53の判別でYESのときは、P51においてブレ
−キ制御が中止される。P52あるいはP53の判別で
NOのときは、そのまま終了される(エンジン制御およ
びブレ−キ制御の継続)。
【0043】図9は、図5のP14の内容を示す。先
ず、P61において、駆動輪速を微分することによりそ
の加速度dVWDが算出される。次いで、P62におい
て、ブレ−キ用目標値STBから実際のスリップ値を差
引くことにより、目標値からの偏差dSEが算出され
る。
【0044】P63では、上記加速度dVWDと偏差S
Eとを、制御ユニットUのROMに記憶された所定のマ
ップに照合して、ブレ−キ液圧の増減圧度合An(n=
1〜12)が決定される。この増減圧度合Anは、A1
がもっとも増圧の度合が大きく、A2、A3といくにし
たがって増圧の度合が小さくなっていき、ブレ−キ液圧
の保持の態様を経た後、nの数が大きくなるほど減圧の
度合が徐々に大きくなり、A12が減圧の度合がもっと
も大きいものとされる。
【0045】P64では、液圧調整弁15L、15Rに
対する増減圧信号が、減圧時であるか否かが判別され
る。このP64の判別でYESのときは、P65におい
て、後述するようにして推定されたブレ−キ液圧が所定
値以下であるか否か、すなわち推定されたブレ−キ液圧
が0ではないがほぼ0に近い値であるか否かが判別され
る。
【0046】P65の判別でYESのときは、P67に
おいて、推定液圧がほぼ0に近いブレ−キに対応した液
圧調整弁15Lあるいは15Rが、全減圧状態、すなわ
ちソレノイド73を励磁した状態に保持される。これに
より、ソレノイド73あるいは74をデュ−ティ制御す
ることに起因する騒音発生が防止される(NVHの防
止)。P64あるいはP65の判別でNOのときは、P
66において、P63で決定された増減圧度合Anとな
るように、液圧調整弁15L、15Rのソレノイド73
あるいは74が後述のようにして制御される。
【0047】次に、ブレ−キ液圧の推定、および図9の
P66における増減圧度合Anの実現について説明す
る。先ず、ブレ−キ液圧の増減圧信号について、図13
を参照しつつ説明する。先ず、所定時間Tに設定された
制御1サイクルが、分割時間D1〜D13に13等分さ
れる。この分割時間D1〜D13のうち、ソレノイド7
3、74を共OFFする分割時間が多いほど、増圧の度
合が大きくなる。また、分割時間D1〜D13のうち、
ソレノイド73をONしておく分割時間が多いほど、減
圧度合が大きくなる。
【0048】図13では、分割時間数11個分だけ増圧
させる場合を示してある。なお、分割時間数D1〜D1
3のうち、早い方の分割時間数から増圧態様あるいは減
圧態様とされ、必要数の分割時間が増圧態様あるいは減
圧態様された後は、保持の状態とされる。
【0049】増圧する分割時間の数、あるいは減圧する
分割時間の数が同じであっても、そのときのブレ−キ液
圧の大きさによって、ブレ−キ液圧の上昇度合あるいは
下降度合が変化する。このため、制御ユニットUのRO
Mには、表1に示すようなマップが記憶されている。表
1は、所望の増減圧度合Anを得るために、分割時間D
1〜D13のうちいくつ必要であるかを、ブレ−キ液圧
の関係で設定されている。なお、表1中で負の符号が付
されたものは、減圧(ソレノイド73の励磁)を意味す
る。
【0050】
【表1】
【0051】表2は、ブレ−キ液圧の大きさ(前回推定
された液圧)と、1つの分割時間について増圧あるいは
減圧したときのブレ−キ液圧変化量との対応関係を示し
てある。ブレ−キ液圧変化量は、dP1が減圧方向のも
のであり、dP2が増圧方向のものである。このような
表2の内容は、制御ユニットUのROMに記憶されてい
る。
【0052】
【表2】
【0053】ブレ−キ液圧の推定について、図10のフ
ロ−チャ−トを参照しつつ説明するが、このフロ−チャ
−トは、分割時間D1、D2というように、各分割時間
ごとの割込み処理によってなされる。
【0054】先ず、P71において、今回の分割時間で
の増減圧信号が、増圧信号であるか否か、すなわちソレ
ノイド73、74が共にOFFのときであるか否かが判
別される。このP71の判別でYESのときは、P72
において、推定液圧の前回値に対して、当該前回値に対
応する表2中での液圧変化量dP2を加算して、推定液
圧の今回値が算出される。この後、P76において、今
回値が、次のブレ−キ液圧推定のために前回値として更
新される。
【0055】P71の判別でNOのときは、P73にお
いて、今回の分割時間での増減圧信号が、減圧信号であ
るか否か、すなわちソレノイド73をONしているとき
であるか否かが判別される。このP73の判別でYES
のときは、P74において、。推定液圧の前回値に対し
て、当該前回値に対応する表2中での液圧変化量dP1
を減算して、推定液圧の今回値が算出される。この後P
76へ移行し、推定液圧の更新がなされる。
【0056】P73の判別でNOのときは、ブレ−キ液
圧の保持のときであるので、P75において前回値がそ
のまま今回値とされた後、P76へ移行する。
【0057】ブ−スタ11の作動が中止された時点で推
定液圧は0にイニシャライズされるが、このイニシャラ
イズは、ブレ−キ液圧が0になったことが間違いなく確
認される適宜の時点で行なうことができる(例えばブ−
スタ11の作動開始時点)。
【0058】ここで、ブレ−キスイッチS6あるいはS
7のいずれか一方で、ブレ−キペダル12が踏込み操作
されたことが検出されると、前記フロ−チャ−トに対す
る割込み処理によって、ブレ−キ制御が強制的に中止さ
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明が適用された車両の一例を示す全
体系統図。
【図2】図2はブレ−キブ−スタの要部を示す断面図。
【図3】図3は制御ユニットに対する入力上記出力関係
を示す図。
【図4】図4は本発明の制御例を図式的に示すタイムチ
ャ−ト。
【図5】図5は本発明の制御例を示すフロ−チャ−ト。
【図6】図6は本発明の制御例を示すフロ−チャ−ト。
【図7】図7は本発明の制御例を示すフロ−チャ−ト。
【図8】図8は本発明の制御例を示すフロ−チャ−ト。
【図9】図9は本発明の制御例を示すフロ−チャ−ト。
【図10】図10は本発明の制御例を示すフロ−チャ−
ト。
【図11】図11は液圧調整弁の一例を示す図。
【図12】図12は液圧調整弁の特性例を示す図。
【図13】図13は増減圧信号の一例を説明するための
図。
【符号の説明】
1FL、1FR 前輪(駆動輪) 1RL、1RR 後輪(従動輪) 2 エンジン 7FL〜7RR ブレ−キ 8 マスタシリンダ 11 ブレ−キブ−スタ(倍力装置) 12 ブレ−キペダル 15L、15R 液圧調整弁 16L、16R 開閉弁 38 切換弁(負圧供給、大気圧供給切換) 73、74 ソレノイド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂本 裕昭 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】油圧式ブレ−キのブレ−キ液圧経路に液圧
    調整弁が接続され、該液圧調整弁にブレ−キ液圧の増減
    圧信号を出力してブレ−キ力を制御するブレ−キ制御手
    段を備えた車両において、推定液圧の前回値に対する増
    減圧信号に応じたブレ−キ液圧の変化量の関係を記憶し
    ていて、推定液圧の前回値と増減圧信号とに基づいてブ
    レ−キ液圧の変化量を決定する変化量決定手段と、前記
    変化量決定手段により決定された液圧変化量と推定液圧
    の前回値とに基づいて、推定液圧の今回値を決定する今
    回値決定手段と、前記今回値決定手段により決定された
    今回値を、推定液圧の前回値として更新する更新手段
    と、を備えていることを特徴とする車両のブレ−キ液圧
    推定装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5704694A (en) * 1994-11-30 1998-01-06 Aisin Seiki Kabushiki Kaisha Traction control device for vehicle
WO1999064279A1 (de) * 1998-06-05 1999-12-16 Robert Bosch Gmbh Verfahren und vorrichtung zur modellierung eines hydrauliksystems und bremskraftregelsystem
KR20160010885A (ko) 2013-12-26 2016-01-28 가부시키가이샤 시세이도 유중수형 유화 자외선 차단제 화장료

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US6682154B1 (en) 1998-06-05 2004-01-27 Robert Bosch Gmbh Method and device for modeling a hydraulic system and brake force regulating system
KR20160010885A (ko) 2013-12-26 2016-01-28 가부시키가이샤 시세이도 유중수형 유화 자외선 차단제 화장료

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