JPH0545456U - 熱交換用流下管 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 製作が容易で安価であり、部品点数の少ない
熱交換用流下管を提供する。 【構成】 上下方向の管体６の内面に薄膜状に流体を流
下し、流体と管体６の外側の流体との間で熱交換を行う
熱交換用流下管において、管体６の上端部に点対称の位
置に切込み７を形成し、切込み７の側縁を管体６の内側
又は外側に変形し、流体が切込み７から管体６の内面の
接線方向に流入するようにした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、上下方向の管体の外側を流通する熱交換用流体と、管体の内面に薄 膜状に流下する流体との熱交換を行う熱交換用流下管に関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、薄膜流下式の熱交換器や蒸発缶において、管の内面に液体を流下させ る場合、管の外側の液体との熱交換効率を高めるため、管の内面に液体を渦巻状 に流下し、管の内面を均一にぬらし、かつ、薄膜状の流下膜の擾乱を促している 。

【０００３】 そこで、従来は、図４に示すように、容器（図示せず）の上部の上板１と下部 の下板（図示せず）とにより複数本の流下管２の上部及び下部を支持し、流下管 ２の上端部に薄膜状の渦流を形成する筒体３を装着している。この筒体３の上端 部には点対称の位置に上下方向のスリット４が、筒体３の内面の接線方向に形成 され、スリット４から流入した流体が筒体３の内面に薄膜状に渦流になって流下 し、前記上板１と下板とにより形成される領域に流通する流体と熱交換を行うよ うになっている。

【０００４】

【考案が解決しょうとする課題】

従来の流下管２の上端部に筒体３を装着する場合、筒体３の製作及び流下管２ への装着に長時間を要し、高価になる上、部品点数が増大するという問題点があ る。

【０００５】 本考案は、前記の点に留意し、製作が容易で安価であり、部品点数の少ない熱 交換用流下管を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】 前記課題を解決するために、本考案は、上下方向の管体の内面に薄膜状に流体 を流下し、その流体と管体の外側の流体との間で熱交換を行う熱交換用流下管に おいて、管体の上端部に点対称の位置に切込みを形成し、切込みの側縁を管体の 内側又は外側に変形し、流体が切込みから管体の内面の接線方向に流入するよう にしたものである。

【０００７】

【作用】

前記のように構成された本考案の熱交換用流下管は、管体の上端部に点対称の 位置に切込みが形成され、その切込みの側縁が管体の内側又は外側に変形され、 流体が切込みから管体の内面の接線方向に流入するようになっているため、流体 が管体の内面に薄膜状に渦流になって流下し、管体の外側の流体との熱交換効率 が向上するのは勿論、従来のように管体と別体の筒体を使用しなく、部品点数が 少ない上、切込みと変形のみ故製作が容易であり、安価になる。

【０００８】

【実施例】

実施例について図１ないし図３を参照して説明する。

【０００９】 （実施例１） 実施例１を図１について説明する。流下管５の管体６の上端部に、管体６の中 心線の点を点対称とした位置に上下方向に切込み７を形成し、その切込み７の左 側縁の上半分８を管壁に平行に，かつ、下半分９を傾斜させて内側に押し込み、 流入口１０を形成したものであり、流入口１０からの流体は、管体６の内面に接 線方向に流入し、薄膜状に渦流を形成して流下する。

【００１０】 （実施例２） 実施例２を示した図２は、図１における切込み７の右側縁の上が広く下が狭い 三角部１１を外側に変形したものである。

【００１１】 （実施例３） 実施例３を示した図３は、図１の切込み７をスリット状の幅広の切込み１２と し、その切込み１２の左側縁を内側に，右側縁を外側に変形したものである。

【００１２】 なお、本考案の流下管は、通常の熱交換器，蒸発缶のほか、吸収式ヒートポン プの蒸発器における蒸発管，吸収器における吸収管として用いることができる。

【００１３】

【考案の効果】

本考案は、以上説明したように構成されているため、つぎに記載する効果を奏 する。 管体６の上端部に点対称の位置に切込み７を形成し、その切込み７の側縁を管 体６の内側又は外側に変形し、流体が切込み７から管体６の内面の接線方向に流 入するようになっているため、流体が管体６の内面に薄膜状に渦流になって流下 し、管体６の外側の流体との熱交換効率を向上させることができ、従来のように 管体と別体の筒体を使用しなく、部品点数が少ない上、切込み７と変形のみによ り形成できるので製作が容易であり、安価にすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】Ａ，Ｂは本考案の実施例１の切断正面図，平面
図である。

【図２】Ａ，Ｂは実施例２の切断正面図，平面図であ
る。

【図３】Ａ，Ｂは実施例３の正面図，平面図である。

【図４】Ａ，Ｂは従来例の切断正面図，平面図である。

【符号の説明】

６ 管体 ７ 切込み

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 上下方向の管体の内面に薄膜状に流体を
   流下し、前記流体と前記管体の外側の流体との間で熱交
   換を行う熱交換用流下管において、前記管体の上端部に
   点対称の位置に切込みを形成し、前記切込みの側縁を前
   記管体の内側又は外側に変形し、流体が前記切込みから
   前記管体の内面の接線方向に流入するようにした熱交換
   用流下管。