JPH0544949U - カラープリンタの用紙送り機構 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 キャプスタンローラを用いる方式のプリンタ
において、用紙上に残ったキャプスタンローラ上の微小
突起跡を高圧の排紙ローラで潰して目立たなくさせる事
を目的とする。 【構成】 キャプスタンローラ及びピンチローラによっ
て用紙を搬送してカラー印画を行って画像を形成した後
に、高圧力の排紙ローラ部を通過させる事によってキャ
プスタンローラ表面の微小突起傷跡を潰しながら排紙す
る。 【効果】 専用紙以外の薄い普通紙などに印画した場合
でも、キャプスタンローラの突起跡が気にならない印画
が可能となる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、キャプスタンローラとピンチローラとで用紙を保持しながら搬送し 、印画を行うカラープリンタ装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来のプリンタ装置の一例を図２に示し簡単に説明する。例えば昇華熱転写方 式などは、専用紙を用いてカラー印画を行う。この時、用紙３はカラーインクの 重ね合わせのために高精度でサーマルヘッド１上を往復搬送されなければならな い。このために、金属エッチングによって表面に微小突起を形成したキャプスタ ンローラ５と、例えば高硬度のゴムによって形成されたピンチローラ６をペアで 用いている。上記金属ローラのキャプスタンローラ５と、ピンチローラ６との間 に、高い圧力を与えておき、この間に用紙３を挿入する事によって高い用紙保持 力を得る事ができる。この作用を利用して用紙３をサーマルヘッド１上で複数回 往復させてカラー印画を行っていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

以上のように用紙の高い搬送精度を求めたキャプスタンローラは、用紙の薄く なる事、例えば普通紙などを用いて印画する事によって、表面の微小突起物の跡 が印画面に突き出てしまうという問題点があった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するために本考案では、厚さの薄い普通紙などで、キャプスタ ンローラによる微小突起跡を潰すための圧力ローラを設け、同時に装置外部に用 紙を排出するための排紙ローラを兼ねるように構成されている。

【０００５】

【実施例】

以下、図１を用いて本考案の１実施例を詳細に説明する。図１は、本考案の１ 実施例に係わる紙送り機構を示した斜視図である。

【０００６】 図において、サーマルヘッド１及びプラテンローラ２の間を用紙３及びインク リボン４が搬送される。インクリボン４は、リボン供給ロール７より矢印Ｂ方向 に供給されて、リボン巻取りロール８に巻取られる。サーマルヘッド１上に設け られた図示にはないが発熱素子部分が発熱する事によってインクリボン４上のイ ンクが用紙３に転写されて画像を形成する。カラー画像を形成するために、イン クリボン４上にはイエロー、マゼンタ、シアン、場合によってはブラックの３な いし４色のカラーインクが面順次に構成されている。１色毎に用紙３上に画像を 形成するために１色の印画が終了した後に、用紙３を印画開始位置まで戻す必要 がある。この時、用紙３が基の場所まで正確に戻らなければ次に印画される色の 画像が既に印画されている画像とずれてしまうことになる。このような問題をな くするために表面に微小突起５ａを有するキャプスタンローラ５と、ピンチロー ラ６を用紙３を挟むように配置して、用紙３を確実にグリップさせる。そしてキ ャプスタンローラ５の端部に取り付けられたギア１０、及び紙送りモータ９によ って用紙３を搬送させる。

【０００７】 印画終了後の用紙３は装置外部へ排紙される。この時、排紙ローラ１（補助ロ ーラ）１１及び排紙ローラ２（プレッシャローラ）１２の間に高圧力を加えて、 用紙３上に残ったキャプスタンローラ跡３ａを潰す事によってなくしてしまう。 その動作と共に用紙３は装置外部（矢印Ｄ方向）に排紙される。

【０００８】

【考案の効果】

上記考案によれば、上記構成を有する事により、以下の効果を奏する。 従来の専用紙に高精度用紙搬送による高画質のカラープリントが得られる上に、 普通紙などの薄い紙でも用紙の印画面上に突起跡を残さない印画が可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示すもので、紙送り機構の
構成を示した斜視図。

【図２】本考案に対する従来の用紙搬送機構を示した斜
視図である。

【符号の説明】 １ サーマルヘッド ２ プラテンローラ ３ 用紙 ３ａ キャプスタン突起跡 ４ インクリボン ５ キャプスタンローラ ５ａ エッチング突起部 ６ ピンチローラ ７ リボン供給ロール ８ リボン巻取りロール ９ 紙送りモータ １０ ギア １１ 排紙ローラ対（排紙ローラ１（補助ローラ）） １２ 排紙ローラ対（排紙ローラ２（プレシャロー
ラ）） 矢印Ａ プラテンローラ回転方向 矢印Ｂ リボン供給方向 矢印Ｃ キャプスタンローラ回転方向 矢印Ｄ 排紙方向 矢印Ｅ 排紙ローラ回転方向。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ローラ外周に微小突起を形成したキャプ
   スタンローラと、 このキャプスタンローラに対向配置されたピンチローラ
   と、 これらキャプスタンローラ及びピンチローラによって挟
   持され、往復移動される用紙と、この用紙と共に挟持移
   動される複数色を有するインクリボンと、 このインクリボンに選択的に熱エネルギを与え、前記用
   紙にカラー印画を行うサーマルヘッドと、 このサーマルヘッドによって記録された用紙を搬送し、
   圧力をかけて前記キャプスタンローラの微小突起による
   変形を解消する排紙ローラ対を備えた事を特徴とするカ
   ラープリンタの用紙送り機構。