JPH0544779U - 巻き取り式サドルカバー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 自転車等のサドル部分の水濡れを防ぐための
手軽で且つコンパクトな巻き取り式のサドルカバーを提
供する。 【構成】 自転車、バイク等のサドル１の後部に取り付
けたサドル１と別体の筐体２内、或はサドル１に、芯材
３に巻き付けた防水シート４を回転自在に取り付け、同
シート４は引き出してサドル１に被せることができ、引
き出しを解除すると前記芯材３に連結したコイルバネ、
板バネ等の巻き取り装置６により引き戻されて芯材３に
巻き付くようにした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、駐車時の自転車、スクータ、バイク等のサドルに被せて同サドルが 雨や雪に濡れたり、ほこり等で汚れたりするのを防止する巻き取り式のサドルカ バーに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

一般的に自転車、スクータ及びバイク等は屋外に駐車されることが多く、この 間に雨、雪等が降るとサドルが水で濡れてしまい、そのままでは直接座ることが できない。この場合、使用者はハンカチやタオルでサドルを拭いてから座ること になる。また一部には、駐車する際にビニル袋等でサドル部分を包んでおいて水 濡れするのを防止したり、或は自転車カバー、バイクカバーを購入して、これを かけて保管する人もあるが、その場合でも、出先での突然の雨とか雨天時の使用 後に駐車した時には必ずしも対処し切れない。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら雨やほこりで汚れたサドルをハンカチ、タオル等で拭き取っても 十分に拭き取れず、かといってビニル袋や自転車カバーを常に持ちあるくのも煩 わしい。特に収納スペースの少ない自転車やバイクではその持参方法や使用後の 保管場所に問題があり、また大きなカバーをそのつどかけるのも大変な手間であ る。

【０００４】 本考案の目的は、自転車等のサドル部分の水濡れを防ぐための手軽で且つコン パクトな巻き取り式のサドルカバーを提供するものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案のうち請求項１の巻き取り式サドルカバーは、図１に示すように自転車 、バイク等のサドル１の後部にサドル１と別体の筐体２を取り付け、同筐体２内 に、芯材３に巻き付けた防水シート４を回転自在に取り付け、同シート４は筐体 ２に形成したスリット５から引き出してサドル１に被せることができ、引き出し を解除すると前記芯材３に連結したコイルバネ、板バネ等の巻き取り装置６によ り筐体２内に引き込まれて芯材３に巻き付くようにしたものである。 本考案のうち請求項２の巻き取り式サドルカバーは、図３に示すように自転車 、バイク等のサドル１に、芯材３に巻き付けた防水シート４を回転自在に取り付 け、同シート４はサドル１の上に引き出してサドル１に被せることができ、引き 出しを解除すると前記芯材３に連結したコイルバネ、板バネ等の巻き取り装置６ により引き戻されて芯材３に巻き付くようにしたものである。

【０００６】

【作用】

本考案のうち請求項１の巻き取り式サドルカバーでは、サドル１後部の筐体２ 内に芯材３に巻き付けた防水シート４が収納されており、自転車等を駐車する際 にこの防水シート４を引き出し（図４（ａ））、これをサドル１の表面に覆い被 せて（図４（ｂ））その先端部を任意の箇所に係止すれば、駐車中にサドル１が 雨に濡れることがなく、また防水シート４の係止を外せば、芯材３に取り付けて ある巻き取り装置６により防水シート４が巻き取られて筐体２内に収納される。

【０００７】 本考案のうち請求項２の巻き取り式サドルカバーでは、サドル１後部の内部に 芯材３に巻き付けた防水シート４が収納されており、自転車等を駐車する際にこ の防水シート４を引き出し（図４（ａ））、これをサドル１の表面に覆い被せて その先端部を（図４（ｂ））任意の箇所に係止すれば、駐車中にサドル１が雨に 濡れることがなく、また防水シート４を外せば、芯材３に取り付けてある巻き取 り装置６により防水シート４が巻き取られて筐体２内に収納される。

【０００８】

【実施例１】 本考案の巻き取り式サドルカバーの一実施例を図１に示す。 同図に示す１は自転車、スクータ、バイク等に人が座るサドルであるが本実施 例は自転車の場合で説明する。このサドル１には、その先端側の裏面に１つ、後 部側の裏面に２つ、合計３つのコイルスプリング８が取り付けられている。そし てこれらのコイルスプリング８を介してサドルポスト９（金属製のパイプ）がサ ドルの下側に突設されており、このサドルポスト９により自転車のフレームに接 続固定されている。

【０００９】 図１の４は塩化ビニルやポリエチレン或は防水布等でできた防水シートであり 、その横幅はサドル１の幅とほぼ同じ位で、長さはサドル１より大分余裕をもっ た長方形状に形成されている。この防水シート４は金属或は合成樹脂製の円筒状 の芯材３にロール状に巻き付けられている。

【００１０】 図１の２は金属、合成樹脂等で円筒状に形成された筐体であり、内部に前記芯 材３及びロール状の防水シート４を収納可能としてある。同筐体２の外周には防 水シート４を引き出すための細長いスリット５が形成されており、また同筐体２ 内部の中心軸には前記芯材３が、その軸方向の両端に取り付けられた軸受け１０ により、回転自在に取り付けられている。

【００１１】 前記芯材３には巻き取り装置６が取り付けられており、これは例えば図１に示 すように同芯材３の両端に夫々にゼンマイ状の板バネ１５の内側端部を接続し、 外側端部を前記筐体２の内周面に接続した構造のものである。このため前記防水 シート４を図１の矢印方向に引いてサドル１に被せると、芯材３が回転して板バ ネ１５がゼンマイのように巻かれ、同シート４をサドル１から外すとこの板バネ １５の復元力で同シート４が芯材３に巻き付くようになっている。

【００１２】 前記筐体２内に収納されている防水シート４の外周側の先端部１１には前記ス リット５の幅より厚くした金属や合成樹脂等の縁を付けて、同スリット７から筐 体２内に入り込んで引き出すことができなくならないようにしてある。また引き 出した防水シート４をサドル１の表面に被せてこれを固定するために、図２に示 すように先端部１１の幅方向中央部にかぎ状の係止金具１６を取り付けるか、或 は先端部１１の幅方向両端にマジックテープ１７を取り付ける。この場合、前記 係止金具１６はサドル１の先端にかけて引き出した防水シート４をサドル１に固 定することができ、マジックテープ１７は引き出した防水シート４の先端部両側 をサドル１を包み込むように折り曲げてマジックテープ１７同士を貼り合せて、 図４（ｂ）に示すように防水シート４を固定することができる。

【００１３】 なお、前記スリット５の縁には防水シート４に付いた水滴を取るための水切り 装置１３が取り付けられている。この水切り装置１３には例えば図１に示すよう にゴム製のブレード等を使用する。

【００１４】 この実施例では筐体２をサドル１の後部に取り付けるにあたって、同筐体２を 別の大きな外ケース２０内の上部に設置し、同外ケース２０を自転車のサドル１ の後部に固定して取り付けている。これは外ケース２０の上部に凹状のサドルば さみ２１を取り付け、これをサドル１の後部に差し込んでサドル１に固定し、次 に外ケース２０とサドルポスト９の間を連結具２２により連結し、さらにサドル １の下部にあるコイルスプリング８と外ケース２０をひも２４等で結んで取り付 けるようにしてある。なお、サドル１とサドルポスト９は調節により位置関係が 変わるため、前記連結具２２は長さの調節が可能になっている。さらにコイルス プリング８の伸縮によりサドル１が上下するため、連結具２２にはピンジョイン ト２５により上下に回動することができるようになっている。この外ケース２０ は前記筐体２と同様に金属或は合成樹脂等でできており、同外ケース２０の下部 には小物を入れるための収納部２６が確保されている。また、収容部２６には開 閉蓋２７が蝶番２８で取り付けられている。

【００１５】

【実施例２】 本考案の巻き取り式サドルカバーの他の実施例を図３に示す。 同図に示す１は自転車のサドルであり、同サドル１には、その先端側の裏面に １つ、後部側の裏面に２つ、合計３つのコイルスプリング８が取り付けられてい る。そしてこれらのコイルスプリング８を介してサドルポスト９（金属製のパイ プ）がサドルの下側に突設されており、このサドルポスト９により自転車のフレ ームに接続固定されている。

【００１６】 このサドル１の後端の内側には前記芯材３及びロール状の防水シート４を収納 するケース３０（筐体２とほぼ同じもの）をサドル１の製造時に取り付けてあり 、前記芯材３はその軸方向の両端に取り付けられた軸受けによりサドル１に回転 自在に取り付けられている。さらにこのサドル１の後部には防水シート４を引き 出すための細長いスリット５が形成されている。このスリット５の縁にも防水シ ート４に付いた水滴を取るため、例えば実施例１と同じような水切り装置１３が 取り付けられている。

【００１７】 前記芯材３には、例えば実施例１に示したような、巻き取り装置６が取り付け られているため、前記防水シート４を図３の矢印方向に引いてサドル１に被せる と、芯材３が回転して板バネ１５がゼンマイのように巻かれ、次に同シート４を サドル１からはずした際にこの板バネ１５の復元力で同シート４が芯材３に巻き 付く。

【００１８】 この防水シート４も実施例１のものと同じで、その外周側の先端部１１が前記 スリット５内に入り込んで引き出しができなくならないように、防水シート４の 外周側の先端部１１にスリット５の幅より厚くした金属や合成樹脂等の縁を付け てある。また引き出した防水シート４をサドル１の表面に被せてこれを固定する ために、先端部１１の中央部にかぎ状の係止金具１６を取り付けるとか、或は先 端部１１の両側にマジックテープ１７を取り付けるなどしてある。

【００１９】

【考案の効果】

本考案の巻き取り式サドルカバーを用いれば、従来のようにビニル袋や自転車 カバーを常に持ちあるく必要がなく、サドル１の後部の防水シート４を引き出す だけで水濡れが防げる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の巻き取り式サドルカバーの一実施例を
示す断面図。

【図２】図１の巻き取り式サドルカバーにおける筐体２
の断面図。

【図３】本考案の巻き取り式サドルカバーの他の実施例
を示す断面図。

【図４】同巻き取り式サドルカバーの使用方法を説明す
る側面図。

【符号の説明】

１ サドル ２ 筐体 ３ 芯材 ４ 防水シート ５ スリット ６ 巻き取り装置

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 自転車、バイク等のサドル１の後部にサ
   ドル１と別体の筐体２を取り付け、同筐体２内に、芯材
   ３に巻き付けた防水シート４を回転自在に取り付け、同
   シート４は筐体２に形成したスリット５から引き出して
   サドル１に被せることができ、引き出しを解除すると前
   記芯材３に連結したコイルバネ、板バネ等の巻き取り装
   置６により筐体２内に引き込まれて芯材３に巻き付くよ
   うにしたことを特徴とする巻き取り式サドルカバー。
2. 【請求項２】 自転車、バイク等のサドル１に、芯材３
   に巻き付けた防水シート４を回転自在に取り付け、同シ
   ート４はサドル１の上に引き出してサドル１に被せるこ
   とができ、引き出しを解除すると前記芯材３に連結した
   コイルバネ、板バネ等の巻き取り装置６により引き戻さ
   れて芯材３に巻き付くようにしたことを特徴とする巻き
   取り式サドルカバー。