JPH0544717Y2 - - Google Patents

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JPH0544717Y2
JPH0544717Y2 JP12079187U JP12079187U JPH0544717Y2 JP H0544717 Y2 JPH0544717 Y2 JP H0544717Y2 JP 12079187 U JP12079187 U JP 12079187U JP 12079187 U JP12079187 U JP 12079187U JP H0544717 Y2 JPH0544717 Y2 JP H0544717Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、焼結部品を載せ焼結を行なうための
焼結治具に関し、詳しくは部品の焼結による変形
歪を低減する焼結治具に関するものである。
(従来の技術) 焼結部品を焼結する際に発生する変形歪を防止
するために、従来焼結治具としてセラミツクボー
ドを用い、その上に焼結部品を載せて焼結する方
法があつた(発明協会公開技報、公技番号84−
003134号参照)。この方法は第9図aおよびbに
示すように、焼結炉内のメツシユベルト4上にセ
ラミツクボード12を置き、その上に焼結部品3
を載せて加熱することにより焼結を行なうもので
ある。
(考案が解決しようとする問題点) 上記の従来技術では、焼結部品とセラミツクボ
ードの熱膨張率が違うため、焼結の際両者の接触
面に摩擦抵抗が働く。このような摩擦抵抗は、肉
厚で大型の剛性が高い部品では問題となることが
ないが、焼結部品が薄肉リング状で剛性の低い部
品である場合、大きな変寸等が起こる。さらにこ
のような薄肉リング状部品は、完全に平面でな
く、多くの場合ゆがんでおり、ボードとの接触面
が全面にわたり均等に接触することがなく、多く
はリング状部品のある中心線上の部品でのみ接触
する。そして、この接触部分だけが、焼結昇温時
の熱膨張および降温時の収縮の拘束を受ける。さ
らに昇温時と降温時では焼結部品の剛性が後述の
ように違うため、部品全体の変形量が昇温時の降
温時とで異なり、結果的に焼結後の部品は楕円状
に変形してしまい、部品の直径寸法精度や真円度
が悪化する問題が生じる。
上記の現象をさらに詳しく説明する。第10図
aおよびbは、従来技術のセラミツクボード12
を用いて焼結した際の昇温時(第10図a)の熱
膨張および降温時(第10図b)の収縮のモデル
を示すものである。図中、黒矢印は、その長さに
より焼結部品3の径方向の変化量の大きさを示
し、白矢印は、セラミツクボード12の焼結部品
3接触部に生じる摩擦抵抗の方向を示す。この摩
擦抵抗により昇温時は接触部で径方向の膨張が拘
束され、それ以上の非接触部では自由膨張する。
一方、降温時には接触部で径方向の収縮が拘束さ
れ、非接触部では自由収縮する。ここで昇温時と
降温時とで接触部に生じる摩擦抵抗の大きさは同
じであるが、焼結部品の剛性は異なる。これは、
昇温時の焼結部品は圧粉成形体の状態であり強度
が非常に低いが、加熱焼結により焼結反応が進
み、降温時の部品の強度は高くなり、昇温時より
剛性が高くなるためである。このことから接触部
では、昇温時の膨張に比べて降温時における収縮
の度合が大きく、非接触部では昇降時の膨張の方
が大きくなる傾向を示す。このような薄肉リング
状焼結部品の焼結後の形状を第11図に示す。こ
れは焼結部品3がX軸方向に接触部を有する場合
を示したもので、X軸方向に径は縮小し、Y軸方
向に伸びた楕円状となつている。
本考案は、上記した問題点を解決するためのも
のであり、その目的とするところは、焼結部品の
焼結による変形歪を低減させ、部品の直径寸法精
度や真円度等を向上させる焼結治具を提供するこ
とである。
(問題点を解決するための手段) 本考案の焼結治具は、円形リング状鉄系焼結部
品を等間隔に3ケ所のみで接触支持する突起部位
を設けたセラミツク製焼結治具で、該突起部位と
接触する焼結部品の外径の両端と焼結部品の中心
とでなす中心角が15度以下であることを特徴とす
る。
本考案の焼結治具に設けた突起部位は、円形リ
ング状焼結部位を等間隔に3ケ所のみで接触支持
(以下、3点等配支持ともいう)するものであり、
それら各々の突起部位は円形リング状焼結部品を
3点等配支持する位置、即ち焼結治具と焼結部品
との3ケ所の接触部の任意の2つと焼結部品の中
心となす角度が120度またはそれに近くなるよう
な位置に設けられている。しかも、これらの突起
部位はこれと接触する焼結部品の外径の両端と焼
結部品の中心とでなす中心角(以下、接触幅角度
という)が15度以下となるように配置されてい
る。
またこのような突起部位は、上記のものであれ
ば、その形状等は特に限定されず、リング状焼結
部品の大きさ等により適宜選択される。
(作用) 本考案の焼結治具は、リング状焼結部品を3点
等配支持する突起部位を有しているため、焼結部
品との接触は、この3ケ所の突起部位で行なわれ
る。また前記したように、焼結後のリング状焼結
部品は焼結治具との接触部において、径が焼結前
より小さくなり、非接触部で大きくなる傾向を示
す。このため本考案の焼結治具によるリング状焼
結部品の焼結後は、治具の突起部位との3ケ所の
接触部で径方向の寸法が小さくなり、非接触部で
逆に大きくなる。また、各接触部での部品の自重
から受ける力は3点等配支持のため均等であり、
摩擦抵抗が同一であるため、前記3ケ所の接触部
での焼結部品の変形は同様に起こる。これらのこ
とから方向案の焼結治具を用いて行なわれた焼結
部品は、従来のように楕円状に変形することがな
く、直径寸法精度および真円度がより向上したも
のとなる。
(実施例) 本考案の焼結治具を実施例に基づいてさらに詳
細に説明するが、本考案はこれに限定されるもの
ではない。
第1図ないし第3図は、各々本考案の焼結治具
の実施例を示すものであり、いずれも焼結部品を
3点等配支持するための3ケ所の突起部位2を有
しており、該突起部位2の幅が各々の例で異なつ
ている。なお、これらの焼結治具1はセラミツク
製である。第4図は、上記した本考案の焼結治具
1に薄肉リング状の焼結部品3を載せた状態を示
すもので、焼結部品3は焼結治具1の内ケ所の突
起部位2で接触する。これらの数種の焼結治具1
を使用して、外径99mm、内径93mm(肉厚3mm)、
高さ25mmで1130℃における熱膨張率が約1.2%の
鉄系焼結部品をメツシユベルト焼結炉中1130℃で
焼結を行なつた。また比較のため、従来の焼結治
具、即ち平板状のセラミツクボードにも同様の焼
結部品を載せて、同一条件で焼結を行なつた。な
おここで使用したセラミツク製焼結治具の熱膨張
率は1130℃で約0.3ないし0.6%である。
各々の焼結治具により焼結後、焼結部品の外径
の最大値と最小値との差を外径精度として表し、
これにより直径寸法精度を比較する。この結果を
第5図に示すが、ここで横軸の接触幅角度θは第
6図に示すように、焼結部品3と焼結治具の突起
部位との接触部分(斜線部分)2′の外径両端と、
焼結部品3の中心Oとでなす中心角θで表わす。
これによると、従来の焼結治具使用の場合、外径
精度は1.2mmであるのに対し、突起部位を設けた
場合には接触角度θを小さくする程、外径精度が
向上し、特にθ≦15°である本考案の焼結治具を
使用した場合には外径精度が0.28mmと飛躍的な向
上が見られた。
また、この他に真円度の測定も行なつたが、従
来技術のものが最大0.6mmであつたのに対し、θ
=15°の本考案の焼結治具を用いた場合は最大
0.18mmであり、この結果真円度についても本考案
の方が著しく向上していることがわかる。
次に第7図に、本考案による焼結部品の形状変
化を示し、第11図に従来技術によるものを示
す。いずれも3が焼結後の形状、3′が焼結前の
形状を表わす。本考案のものは、矢印で示す部分
で3点等配支持されているため、これらで接触
し、この部品の径が均等に小さくなり、それ以外
の部品では均等に大きくなつており、部品全体に
わたり特に径が大きくなつたり、小さくなつたり
している部品がない。これに対し従来のもので
は、多くの場合ある中心線上でのみ接触(ここで
はX軸方向)するため、この部分で径が小さくな
り、それ以外の部分(特にY軸方向)では大きく
なり、X軸方向とY軸方向の径の差が著しく大き
くなつている。本考案の焼結治具による焼結部品
の直径寸法精度および真円度の向上は、このよう
に説明できる。
さらに本考案の焼結治具は、上記したような1
個の焼結治具に1個の焼結部品を載せるものの他
に、第8図に示すような、複数個の焼結部品3を
載せることが可能な突起部位2を設けた焼結治具
11であつても良い。
(考案の効果) 本考案の焼結治具は、これまで詳細に説明した
ように、リング状焼結部品を3点等配支持する突
起部位を有するため、焼結治具との摩擦抵抗等の
影響を受け易い剛性の低い焼結部品であつても、
その焼結後の直径寸法精度や真円度を向上させる
ことを可能とした。
また本考案の焼結治具は、従来の焼結設備を何
ら変えることなく使用することができ、上記のよ
うな効果が得られるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図aおよびb、第2図aおよびbおよび第
3図aおよびbは、本考案の焼結治具の実施例を
示すものであり、各々aは平面図、bは正面図、
第4図は、本考案の焼結治具の使用状態を示す斜
視図、第5図は、突起部位の接触幅角度と外径精
度の関係を示すグラフ、第6図は、突起部位の接
触幅角度の説明図、第7図は、本考案の焼結治具
による焼結部品の形状変化を示す説明図、第8図
は、本考案の別の実施例に係る焼結治具の平面
図、第9図aおよびbは、従来技術の焼結治具を
示すものであり、aは平面図、bは縦断面図、第
10図aは従来の焼結治具による焼結昇温時の焼
結部品の熱膨張を示す模式図、第10図bは、従
来の焼結治具による焼結降温時の焼結部品の収縮
を示す模式図、第11図は、従来の焼結治具によ
る焼結部品の形状変化を示す説明図である。 図中、1,11,12……焼結治具、2……突
起部位、3……焼結部品。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 円形リング状鉄系焼結部品を等間隔に3ケ所の
    みで接触支持する突起部位を設けたセラミツク製
    焼結治具で、該突起部位と接触する焼結部品の外
    径の両端と焼結部品の中心とでなす中心角が15度
    以下であることを特徴とする焼結治具。
JP12079187U 1987-08-06 1987-08-06 Expired - Lifetime JPH0544717Y2 (ja)

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JP12079187U JPH0544717Y2 (ja) 1987-08-06 1987-08-06

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JPS6425699U JPS6425699U (ja) 1989-02-13
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JP2580544Y2 (ja) * 1993-08-31 1998-09-10 三菱マテリアル株式会社 焼結用治具
JP7344914B2 (ja) * 2021-03-10 2023-09-14 株式会社ダイヤメット 焼結機械部品の製造方法

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