JPH0544547A - 内燃機関のアイドル回転数制御装置 - Google Patents

内燃機関のアイドル回転数制御装置

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JPH0544547A
JPH0544547A JP19952291A JP19952291A JPH0544547A JP H0544547 A JPH0544547 A JP H0544547A JP 19952291 A JP19952291 A JP 19952291A JP 19952291 A JP19952291 A JP 19952291A JP H0544547 A JPH0544547 A JP H0544547A
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JP
Japan
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speed
idle
range
engine
shift
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JP19952291A
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English (en)
Inventor
Yukio Kobayashi
幸男 小林
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明はシフトチェンジに伴いアイドル目標回
転数を切り替える構成とされた内燃機関のアイドル回転
数制御装置に関し、アンダーシュートの発生を防止する
ことを目的とする。 【構成】シフトが非駆動レンジにある時に対応した第1
のアイドル目標回転数NFN と、シフトが駆動動レンジ
にある時に対応した第2のアイドル目標回転数NFD
が設定されており、シフトチェンジに伴いアイドル目標
回転数NFN ,NFD を切り替えると共に、負荷変化に
伴いアイドル目標回転数NFN ,NFD が切り替わった
後もフィードバック補正を続行する構成とされたアイド
ル回転数制御装置において、被駆動レンジから駆動レン
ジにシフトチェンジされる際行われる第1のアイドル目
標回転数NFN から第2のアイドル目標回転数NFD
の切り替えを、上記自動変速装置が内燃機関に対して負
荷を作用させるまでの所定時間Δtだけ遅延させる構成
とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃機関のアイドル回転
数制御装置に係り、特にシフトチェンジに伴いアイドル
目標回転数を切り替える構成とされた内燃機関のアイド
ル回転数制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より内燃機関(エンジン)において
は、低燃費化の観点からアイドル回転数を極力低く設定
している。このため、自動変速機を備えたエンジンで
は、トランスミッションが非駆動レンジ(以下、代表し
てNレンジという)から駆動レンジ(以下、代表してD
レンジという)へシフトチェンジした際の負荷の僅かな
増加が機関回転数の低下を招くのに伴い、アイドル回転
数が不安定になり、甚だしい場合には機関がストールす
るおそれがある。
【0003】このため、Nレンジにシフトしている時、
及びDレンジにシフトしている時で夫々のシフト時にお
ける機関状態に対応した異なるアイドル目標回転数を設
定し、シフトチェンジ操作時にこのアイドル目標回転数
を切り替えることにより、アイドル回転数の安定化を図
ったアイドル回転数制御装置が提供されている。従来、
このアイドル目標回転数の切り替えは、ニュートラルス
タートスイッチ(NSW)から供給される信号に基づ
き、シフトチェンジ直後に行われる構成とされていた。
【0004】また、このアイドル回転数制御装置は、シ
フトチェンジに伴う自動変速機の負荷変化に対応すべく
アイドル目標回転数を切り替えた場合にもフィードバッ
ク制御を続行する構成となっており、これにより応答性
を犠牲にすることなくエンジン回転数のオーバーシュー
ト及びアンダーシュートの発生を防止するよう構成され
ていた(特開昭61−207849号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】周知のように、自動変
速装置のトランスミッションによる負荷は、直ちにエン
ジンに作用することはなく、NSWでシフトチェンジを
検出した時点より実際は遅れてエンジンに作用する。こ
のため、従来より、自動変速装置をNレンジからDレン
ジへシフトチェンジした時点より、一定時間経過した後
に機関出力を増大させることが行われている(特開昭6
2−131939号公報)。
【0006】しかるに従来では、上記のようにアイドル
目標回転数の切り替えは、NSWから供給される信号に
よりシフトチェンジが検出された時点で行われる構成と
されていた。
【0007】また、Dレンジのアイドル目標回転数(N
D ) は、Nレンジのアイドル目標回転数(NFN ) よ
りも低く設定されている。これは、シフトがDレンジと
されている場合は、Nレンジとされている場合に比べて
ミッション負荷の作用により吸入空気量が増加してお
り、エンジン回転数が安定するからである。よって、燃
費性能を向上させる面からも、通常、Dレンジのアイド
ル目標回転数(NFD )はNレンジのアイドル目標回転
数(NFN ) よりも低く設定されている。
【0008】以上の点に起因して、従来のアイドル回転
数制御装置では、NレンジからDレンジにシフトチェン
ジした場合、エンジン回転数にアンダーシュートが発生
するという問題点があった。以下、上記のアイドル回転
数制御装置において、NレンジからDレンジにシフトチ
ェンジした場合にエンジン回転数にアンダーシュートが
発生する理由について図9を用いて説明する。
【0009】図9は、従来のアイドル回転数制御装置を
適用したエンジンの動作特性を示すタイミングチャート
であり、シフト信号,アイドル目標回転数,自動変速装
置のトランスミッションによる負荷(ECT負荷),エ
ンジン回転数,アイドルスピードコントロールバルブ
(ISCV)のステップ数(ISCステップ数)を示し
ている。尚、同図ではISCVとしてステッピングモー
タを用いた例を示しており、よってISCVの開弁度を
ISCステップ数として示している。
【0010】いま、時刻t1 においてNレンジからDレ
ンジにシフトチェンジが行われたとする。従来のアイド
ル回転数制御装置では、アイドル目標回転数の切り替え
は、ニュートラル・スタートスイッチ(NSW)から供
給される信号に基づき、シフトチェンジ直後に行われる
構成とされていたため、アイドル目標回転数は時刻t1
において直ちに切り替わり、Dレンジに対応したNレン
ジ時に比べて低いアイドル目標回転数とされる。
【0011】一方、ECT負荷に注目すると、ECT負
荷は上記した機械的な応答遅れ等に起因して直ちにエン
ジンに作用することはなく、時間Δtだけ遅れて時刻t
2 からエンジンに作用する。
【0012】また、エンジン回転数に注目すると、Nレ
ンジからDレンジにシフトチェンジした直後は、エンジ
ン回転数はNレンジにおけるアイドル目標回転数(NF
N )に近い回転数となっている。前記したように、シフ
トチェンジが実施された後もフィードバック制御は実行
されているため、アイドル回転数制御装置はエンジン回
転数をDレンジにおけるアイドル目標回転数(NFD )
に近づけるようにフィードバック制御を実施する。この
ため、ISCステップ数は、時刻t1以降ISCVの弁
開度が小さくなるよう変化する。この制御に基づき、エ
ンジン回転数は低くくなりDレンジにおけるアイドル目
標回転数(NFD ) に近づく。
【0013】しかるに、シフトチェンジ後時間Δtが経
過し、時刻t2 となると、ECT負荷がエンジンに作用
するようになる。アイドル目標回転数(NFD ) に基づ
くフィードバック制御が時間Δt実行された時刻t2 に
おいては、エンジン回転数はこのフィードバック制御に
より低い値となっている。この状態においてECT負荷
がエンジンに作用すると、その時点において見込み補正
によりECT負荷増大分に相当する出力を増大するだけ
では不充分で、更にエンジン回転数は減少し、シフトチ
ェンジが実施された時刻t2 以降にアンダーシュートが
発生する。
【0014】上記理由により、従来のアイドル回転数制
御装置では、NレンジからDレンジにシフトチェンジし
た場合、エンジン回転数にアンダーシュートが発生する
という問題点があった。
【0015】尚、NレンジからDレンジへのシフトチェ
ンジ時に、アイドル目標回転数の変更を所定時間遅らせ
る構成のものもあるが(特開平1−203637)、こ
の構成ではNレンジからDレンジへのシフトチェンジ時
のECTの負荷増大の遅れについては考慮されてはおら
ず、単にNレンジからDレンジへのシフトチェンジでの
負荷増大によるアンダーシュートを防ぐ為にアイドル回
転数の変更を遅らせることにより、その間の空気量を増
大させるものであった。
【0016】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、アイドル目標回転数の切り替え時期をNレンジか
らDレンジへのシフトチェンジ時よりも遅らせることに
より、アンダーシュートの発生を防止した内燃機関のア
イドル回転数制御装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理図で
ある。上記課題を解決するために、本発明では、自動変
速装置A1を設けた内燃機関A2であって、シフトA3
が非駆動レンジにある時に対応した第1のアイドル目標
回転数と、シフトA3が駆動動レンジにある時に対応し
た第2のアイドル目標回転数とが設定されており、シフ
トチェンジに伴い上記第1のアイドル目標回転数と、第
2のアイドル目標回転数を切り替える構成とされると共
に、負荷変化に伴って上記アイドル目標回転数が切り替
わった場合にも、フィードバック制御を実行する構成と
された内燃機関A2のアイドル回転数制御装置A4にお
いて、上記非駆動レンジから駆動動レンジにシフトチェ
ンジされる際行われる上記第1のアイドル目標回転数か
ら第2のアイドル目標回転数への切り替えを、自動変速
装置A1が内燃機関A2に対して負荷を作用させるまで
の所定時間遅延させる切り替え遅延手段A5を設けたこ
とを特徴とするものである。
【0018】
【作用】上記構成とされたアイドル回転数制御装置で
は、非駆動レンジから駆動動レンジにシフトチェンジ
後、実際に自動変速装置A1が内燃機関A2に対して負
荷を作用させるまでの時間だけ遅延させてアイドル目標
回転数の切り替えを行っている。このため、実際のエン
ジン回転数とアイドル目標回転数との差が少なくなり、
フィードバック制御によりエンジン回転数が過剰に低く
設定されることもなくなり、負荷が作用した時にアンダ
ーシュートの発生を防止することができる。
【0019】
【実施例】次に本発明の実施例について図面と共に説明
する。図3は本発明の一実施例であるシステム構成図で
ある。本実施例は、4気筒4サイクル火花点火式内燃機
関(エンジン)20に本願発明を適用した例を示してお
り、図3は4気筒の内任意の一気筒の構造断面図を示し
ている。このエンジン20は、後述するエンジンコント
ロールコンユニット(以下、ECUという)21によっ
てシステム各部が制御される。
【0020】同図において、エンジンブロック22内に
図中、上下方向に往復運動するピストン23が収納さ
れ、また燃焼室24が吸気弁26を介してインテークマ
ニホルド25に連通される一方、排気弁27を介してエ
キゾーストマニホルド28に連通されている。また、燃
焼室24にプラグギャップが突出するように点火プラグ
29が設けられている。
【0021】インテークマニホルド25の上流側はサー
ジタンク30を介して4気筒共通に吸気管31に連通さ
れている。この吸気管31内にはスロットルバルブ3
3、エアフローメータ32が夫々設けられている。スロ
ットルバルブ33はアクセルペダルに連動して開度が調
整される構成とされており、またその開度はスロットル
ポジションセンサ34(アイドル状態を検出するアイド
ルスイッチが組み込まれている)により検出される構成
とされている。エアフローメータ32の下流側には吸入
空気温を測定する吸気温センサ35が設けられている。
【0022】また、スロットルバルブ33を迂回し、か
つ、スロットルバルブ33の上流側と下流側とを連通す
るバイパス通路36が設けられ、そのバイパス通路36
の途中に例えばステッピングモータによって開弁度が制
御されるアイドル・スピード・コントロール・バルブ
(ISCV)37が取付けられている。
【0023】38は燃料噴射弁で、インテークマニホル
ド25を通る空気流中に、後述のECU21の指示に従
い、燃料を噴射する。また、酸素濃度検出センサ(O2
センサ)39はエキゾーストマニホルド28を一部貫通
突出するように設けられ、触媒装置に入る前の排気ガス
中の酸素濃度を検出する。40は水温センサで、エンジ
ンブロック22を貫通して一部がウォータジャケット内
に突出するように設けられており、エンジン冷却水の水
温を検出する。41はイグナイタで、イグニッションコ
イル(図示せず)の一次電流を開閉する。
【0024】また、42はディストリビュータで、エン
ジンクランクシャフトの基準位置検出信号を発生する気
筒判別センサ43と、エンジン回転数信号を例えば30
℃A毎に発生する回転角センサ44とを有している。
【0025】また、ECU21の出力信号は燃料噴射弁
38やイグナイタ41に入力される一方、ECTコンピ
ュータ45にも必要なデータが転送される。
【0026】ECTコンピュータ45はトランスミッシ
ョンコントロールコンピュータで、マイクロコンピュー
タで構成されている。このECTコンピュータ45は、
例えばアウトプットシャフトの回転により車速を検出す
る車速センサ(図示せず)からの車速信号、及び自動変
速機46のシフトポジション(ギア段)の位置を検出す
るシフトポジションスイッチ47からのギア段検出信号
が、ECU21からのエンジン状態を示すデータと共に
入力される構成とされている。そして、ECTコンピュ
ータ45は上記各種信号及びデータに基づき変速線の計
算を行ない、自動変速機46によるギア段の設定制御
(シフト制御)を行なう。
【0027】また、ニュートラルスタートスイッチ(N
SW)48は、自動変速機がニュートラル位置にある時
のみエンジンの始動が可能なようにスタータ回路の途中
に配設されたスイッチであり、このNSW48から送ら
れる信号により現在のレンジが非駆動レンジ(Nレン
ジ)か、或いは駆動レンジ(Dレンジ)かを判断するこ
とができる。
【0028】ECUコンピュータ21は図4に示す如き
ハードウェア構成とされており、このECUコンピュー
タ21は切り替え遅延手段をソフトウェア処理にて実現
するものである。尚、同図中、図3と同一構成部分には
同一符号を付し、その説明を省略する。
【0029】図4において、ECUコンピュータ21は
中央処理装置(CPU)50,処理プログラムを格納し
たリード・オンリ・メモリ(ROM)51,作業領域と
して使用されるランダム・アクセス・メモリ(RAM)
52,エンジン停止後もデータを保持するバックアップ
RAM53,入力インタフェース回路54,マルチプレ
クサ付きA/Dコンバータ56及び入出力インタフェー
ス回路55などから構成されており、それらはバス57
を介して互いに接続されている。
【0030】A/Dコンバータ56はエアフローメータ
32からの吸入空気量検出信号、吸気温センサ35から
の吸気温検出信号、スロットルポジションセンサ34か
らの検出信号、水温センサ40からの水温検出信号、O
2 センサ39からの酸素濃度検出信号を入力インタフェ
ース回路54を通して順次切換えて取り込み、それをア
ナログ・ディジタル変換してバス57へ順次送出する。
【0031】入出力インタフェース回路55はスロット
ルポジションセンサ34からの検出信号及び回転角セン
サ44からのエンジン回転数(NE)に応じた回転数信
号、NSW48からの検出信号などが夫々入力され、そ
れをバス57を介してCPU50へ入力する。
【0032】また、CPU50は上記の入出力インタフ
ェース回路55及びA/D変換器56からバス57を通
して入力された各データに基づいて、各種演算処理を実
行し、得られたデータをバス57及び入出力インタフェ
ース回路55を通してISCV37,燃料噴射弁38,
イグナイタ41及びECTコンピュータ45へ適宜選択
出力し、ISCV37の開度を制御してアイドル回転数
を目標回転数に制御したり、燃料噴射弁38による燃料
噴射時間、すなわち単位時間当りの制御噴射量を制御し
たり、イグナイタ41により点火時間制御を行なわせ、
ECTコンピュータ45へ必要なデータを送出する。な
お、ECTコンピュータ45もECU21と同様のハー
ドウェア構成とされている。
【0033】本実施例はNレンジからDレンジへシフト
チェンジした際、実際に自動変速装置がエンジンに対し
て負荷を作用させるまでの時間はアイドル目標回転数の
切り替えを遅延させることにより、アイドル回転数の見
込制御の実行タイミングを最適にするものである。
【0034】ここで、上記のアイドル回転数の見込制御
は、アイドル回転数のフィードバック制御(ISI制
御)のルーチン中にて実現されるため、まず、ISC制
御ルーチンについて説明する。
【0035】図5は、ISC制御ルーチンの一例を示す
フローチャートであり、例えば180°CA毎に実行さ
れるものである。同図に示す処理が起動すると、先ずス
テップ10(以下、ステップをSと略称する)におい
て、フィードバック実行条件の判定に用いる信号とし
て、水温(THW),アイドルスイッチ状態(IDLS
W),車速(SPD),エンジン回転数(NE)といっ
たフィードバック実行条件の判定に用いる信号を取り込
む。
【0036】続くS20では、S10で取り込まれた各
種信号に基づき、フィードバック実行条件が成立してい
るかどうかを判断する。S20において、フィードバッ
ク実行条件が成立していないと判断された場合は、S3
0以降のフィードバック制御処理を実行せずに処理を終
了する。
【0037】一方、S20において、フィードバック実
行条件が成立していると判断されると、処理はS30に
進み、フィードバック実行条件が成立している状態がt
秒以上継続しているかどうかを判断する。t秒以上フィ
ードバック実行条件が成立していない場合には、処理は
S10に戻り、再度S10〜S30の処理が繰り返し実
行される。また、S30でt秒以上フィードバック実行
条件が成立していると判断されると、S40以降のフィ
ードバック制御処理が実行される。
【0038】上記のように、フィードバック実行条件が
所定時間(t秒)以上成立している場合にのみフィード
バック制御処理を実行するよう構成したのは、エンジン
の状態がフィードバック実行条件を満たしていないにも
拘わらず、外乱等により一瞬的にフィードバック実行条
件が満たされたような場合に、フィードバック制御処理
が実行されるのを防止するためである。
【0039】S40では、ニュートラルスタートスイッ
チ(NSW)48から供給される信号に基づき、アイド
ル目標回転数を決定する。このアイドル目標回転数は、
図8に示されるように、Nレンジに対応したアイドル目
標回転数(NFN ) と、Dレンジに対応したアイドル目
標回転数(NFD )との2種類のアイドル目標回転数が
設定されており、この各アイドル目標回転数(NFD
NFN ) は、予めECU21のROM51内にテーブル
として格納されている。尚、Dレンジに対応したアイド
ル目標回転数(NFD ) はNレンジに対応したアイドル
目標回転数(NFN ) に対して低い回転数に設定されて
いる(NFN >NFD )ことは、前記した通りである。
【0040】上記のようにS40では、NSW48から
供給される信号に基づき、2種類設定されたアイドル目
標回転数(NFD ,NFN )の内、どちらのアイドル目
標回転数に基づきフィードバック制御処理を実行するか
が決定される。このS40の処理は本発明の特徴となる
処理であるが、説明の便宜上、S40の処理の詳細につ
いては図6を用いて後に詳述することとする。
【0041】S40の処理によりアイドル目標回転数N
Fが決定されると、処理はS50に進み、S40で決定
されたアイドル目標回転数NFと、回転角センサ44か
ら供給される信号に基づき演算される現在のエンジン回
転数(NE)とを比較し、その回転数差ΔNEを算出す
る。
【0042】続くS60では、S50で求められた回転
数差ΔNEに基づきフィードバック補正量αが決定され
る。具体的には、ECU21のROM51内には、図7
に示されるような補正量決定のためのテーブルが格納さ
れており、このテーブルに基づきフィードバック補正量
αが決定される。例えば、S50で演算され求められた
値がΔNE=150rpmであった場合には、ΔNE>
119rpmであるため、フィードバック補正量αはα
=+4と決定される。
【0043】S60においてフィードバック補正量αが
決定すると、続くS70において、ISCV37のステ
ップ数(PMT)にフィードバック補正量αを反映させ
る。上記のフィードバック補正量αは、ステッピングモ
ータにより駆動されるISCV37の補正ステップ数と
されている。よってISCV37のステップ数(PM
T)にフィードバック補正量αを加算することにより、
ISCV37のステップ数(PMT)にフィードバック
補正が実施されたことになる。尚、図7に示されるテー
ブルにおいて、「+」を付したフィードバック補正量α
をPMTに反映させることによりISCV37は閉弁方
向に駆動し、「−」を付したフィードバック補正量αを
PMTに反映させることによりISCV37は開弁方向
に駆動するよう構成されている。
【0044】続くS80では、S70で求められたフィ
ードバック補正後のステップ数(PMT)が、予め設定
されている最小ステップ数(PMTmin ) より大きいか
どうかが判断される。S70においてISCV37のス
テップ数(PMT)にフィードバック補正が実施される
ことによりISCV37が大きく締め込まれた場合、或
いはノイズ等の影響で誤制御されることによりISCV
37が大きく締め込まれた場合には、エンジン回転数が
極めて低くなりエンジンストールが発生するおそれがあ
る。
【0045】よって、エンジンストールが発生しない最
小限のISCV37のステップ数を最小ステップ数(P
MTmin ) として設定しておき、S70で求められるス
テップ数(PMT)が最小ステップ数(PMTmin) よ
り小さい場合には、S90でこの最小ステップ数(PM
min) を補正されたステップ数(PMT)として用い
る構成とした。これにより、アイドリング時におけるエ
ンジンストールの発生を防止することができる。
【0046】続くS100では、S70或いはS90で
求められたステップ数(PMT)を今回のステップ数
(CPMT)として設定し、ECU21のRAM52に
記憶させる。前記したS20において、フィードバック
不成立としてS100に進んだ場合には、ステップ数
(PMT)の値は前回の処理(180°CA前の処理)
の値と等しいため、今回のステップ数(CPMT)は前
回のステップ数と等しい値となる。一方、S40〜S9
0を経てS100に進んだ場合には、今回のステップ数
(CPMT)は前回の値にフィードバック制御により補
正がされたステップ数となっている。尚、ISCV37
は、この今回のステップ数(CPMT)に基づき駆動す
る。
【0047】次に、本発明の特徴となるアイドル目標回
転数(NF)を決定する処理について、図6を用いて詳
述する。この図6に示される処理は、先に図5を用いて
説明したISC制御ルーチンの処理の内、S40に該当
する処理である。従って、同図に示す処理も180°C
A毎に実行される。
【0048】同図に示される処理が起動すると、先ずS
41においてニュートラルスタートスイッチ(NSW)
48から供給される信号に基づき、現在のシフトがNレ
ンジかDレンジかを判断する。具体的には、NSW48
がONの状態である場合にはNレンジと判断し、NSW
48がOFFの状態である場合にはDレンジと判断す
る。
【0049】S41において、シフトがNレンジである
と判断されると、処理はS47に進み、後述するディレ
イカウンタ(T)をゼロリセットし、続くS48でアイ
ドル目標回転数(NF)としてNレンジに対応したアイ
ドル目標回転数(NFN ) を設定する。
【0050】一方、S41においてシフトがDレンジで
あると判断されると、処理はS42に進み、ディレイカ
ウンタ(T)を1だけインクリメントする。続くS43
ではインクリメントされたディレイカウンタ(T)がオ
ーバフローしていないかどうかが判断され、オーバフロ
ーしている場合には、S44においてディレイカウンタ
(T)の最大値である「FF」がディレイカウンタ
(T)の値として設定される。本実施例においては、デ
ィレイカウンタは16進数のカウンタを用いているた
め、その最大値である「FF」がS44においてディレ
イカウンタ(T)の値として設定される。尚、S43及
びS44の処理を設けた理由については、後述する。
【0051】続くS45では、S42或いはS44で求
められたディレイカウンタ(T)の値が、所定ディレイ
カウンタ値(T0)以上となっているかどうかが判断され
る。この所定ディレイカウンタ値(T0)は、自動変速機
46がエンジン20に対して負荷を作用させるまでの時
間と対応する値に設定されている。よって、ディレイカ
ウンタ(T)の値が所定ディレイカウンタ値(T0)より
小さい場合、即ち自動変速機46がエンジン20に対し
て負荷を作用させるまでの時間が経過していない場合に
は、処理はS48に進みアイドル目標回転数(NF)を
Nレンジに対応したアイドル目標回転数(NFN ) に設
定する。
【0052】一方、S45の処理により、ディレイカウ
ンタ(T)の値が所定ディレイカウンタ値(T0)より大
きいと判断された場合、即ち自動変速機46がエンジン
20に対して負荷を作用させるまでの時間が経過たと判
断された場合、始めて処理はS46に進み、アイドル目
標回転数(NF)はDレンジに対応したアイドル目標回
転数(NFD ) に設定される。
【0053】上記処理を実施することにより、自動変速
機46の負荷が実際にエンジン20に作用するまでの間
は、アイドル目標回転数(NF)はNレンジに対応した
アイドル目標回転数(NFN ) に設定され、自動変速機
46の負荷が実際にエンジン20に作用した後は、アイ
ドル目標回転数(NF)はDレンジに対応したアイドル
目標回転数(NFD ) に設定される。
【0054】上記の如くアイドル目標回転数(NF)を
設定した場合に、エンジン20が示す動作について図6
に合わせて図2を用いて説明する。同図では、時刻t1
においてNレンジからDレンジにシフトチェンジが行わ
れ、また、自動変速機46の負荷が実際にエンジン20
に作用した時を時刻t2 として説明する。
【0055】時刻t1 においてNレンジからDレンジに
シフトチェンジが行われると、図6に示すS41の処理
によりS42以降の処理が開始される。本実施例の場
合、S42〜S45の処理によりNレンジからDレンジ
にシフトチェンジが行われた後、直ちにアイドル目標回
転数(NF)はDレンジに対応したアイドル目標回転数
(NFD ) に切り替わることはなく、ディレイカウンタ
(T)の値が所定ディレイカウンタ値(T0)の値以上と
なるまではNレンジに対応したアイドル目標回転数(N
N ) に設定された状態を維持する。
【0056】前記したように、所定ディレイカウンタ
(T0)の値は、シフトチェンジ後、自動変速機46の負
荷が実際にエンジン20に作用するまでの時間Δtに対
応している。よって、自動変速機46の負荷が実際にエ
ンジン20に作用するまでは(時刻t1 から時刻t2 の
間は)、アイドル目標回転数(NF)はNレンジに対応
したアイドル目標回転数(NFN )に設定された状態を
維持する。従って、この時刻t1 から時刻t2 の間は、
エンジン回転数(NE)とアイドル目標回転数(N
N )は近い値となっており、フィードバック制御によ
り補正が行われることもない。
【0057】このように、アイドル目標回転数(NF)
の切り替え時期をシフトチェンジ時に対して所定時間遅
らせることにより、自動変速機46の負荷が実際にエン
ジン20に作用する時刻t2 におけるエンジン回転数
は、Nレンジに対応したアイドル目標回転数(NFN )
に近い高い回転数となっている。このため、自動変速機
46の負荷がエンジン20に作用したとしても、エンジ
ン回転数が急激に低下することはなく、アンダーシュー
トの発生を確実に防止することができる。
【0058】尚、図6に示されるS43においてオーバ
ーフローを検出し、ディレイカウンタ(T)がオーバー
フローした場合にディレイカウンタ(T)の最大値をS
44で設定する構成としたのは、ディレイカウンタ
(T)がオーバーフローした場合には、ディレイカウン
タ(T)はまたゼロより新たにカウントを開始するため
である。このようにディレイカウンタ(T)がオーバー
フローした場合には、アイドル目標回転数(NF)は図
2に示す時刻t2 以降もNレンジに対応したアイドル目
標回転数(NFN ) を維持するため、エンジン回転数が
高くなり、燃費の悪化が生じるからである。
【0059】
【発明の効果】上述の如く本発明によれば、Nレンジか
らDレンジにシフトチェンジ後、実際に自動変速装置が
内燃機関に対して負荷を作用させるまでの時間だけ遅延
させてアイドル目標回転数の切り替えを行っているた
め、実際のエンジン回転数とアイドル目標回転数との差
を小さくすることができ、フィードバック制御によりエ
ンジン回転数が過剰に低く設定されることもなくなり、
負荷が作用した時にアンダーシュートの発生を防止する
ことができる等の特長を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理図である。
【図2】本発明装置を適用したエンジンの動作特性を示
すタイミングチャートである。
【図3】本発明装置を適用したエンジンのシステム構成
図である。
【図4】ECUのハードウェア構成を示す図である。
【図5】ISC制御ルーチンの一例を示すフローチャー
トである。
【図6】アイドル目標回転数(NF)を決定する処理を
示すフローチャートである。
【図7】補正値のマップの一例を示す図である。
【図8】アイドル目標回転数のマップの一例を示す図で
ある。
【図9】従来装置の一例を適用したエンジンの動作特性
を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
20 エンジン 21 ECU(エンジンコントロールユニット) 23 ピストン 32 エアフローメータ 34 スロットルポジションセンサ 36 バイパス通路 37 ISCV(アイドルスピードコントロールバル
ブ) 38 燃料噴射弁 39 酸素濃度センサ 40 水温センサ 41 イグナイタ 42 ディストリビュータ 43 気筒判別センサ 44 回転角センサ 45 ECTコンピュータ 46 自動変速機 47 シフトポジションスイッチ 48 NSW(ニュートラルポジションスイッチ)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動変速装置を設けた内燃機関であっ
    て、 シフトが非駆動レンジにある時に対応した第1のアイド
    ル目標回転数と、該シフトが駆動動レンジにある時に対
    応した第2のアイドル目標回転数とが設定されており、 シフトチェンジに伴い該第1のアイドル目標回転数と、
    該第2のアイドル目標回転数を切り替える構成とされる
    と共に、 負荷変化に伴って上記アイドル目標回転数が切り替わっ
    た場合にも、フィードバック制御を実行する構成とされ
    た内燃機関のアイドル回転数制御装置において、 上記非駆動レンジから駆動動レンジにシフトチェンジさ
    れる際行われる上記第1のアイドル目標回転数から該第
    2のアイドル目標回転数への切り替えを、該自動変速装
    置が該内燃機関に対して負荷を作用させるまでの所定時
    間遅延させる切り替え遅延手段を設けたことを特徴とす
    る内燃機関のアイドル回転数制御装置。
JP19952291A 1991-08-08 1991-08-08 内燃機関のアイドル回転数制御装置 Pending JPH0544547A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7650875B2 (en) 2004-12-27 2010-01-26 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Fuel injection control apparatus and method for direct injection internal combustion engine

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7650875B2 (en) 2004-12-27 2010-01-26 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Fuel injection control apparatus and method for direct injection internal combustion engine

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