JPH0544305Y2 - - Google Patents

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JPH0544305Y2
JPH0544305Y2 JP1986174986U JP17498686U JPH0544305Y2 JP H0544305 Y2 JPH0544305 Y2 JP H0544305Y2 JP 1986174986 U JP1986174986 U JP 1986174986U JP 17498686 U JP17498686 U JP 17498686U JP H0544305 Y2 JPH0544305 Y2 JP H0544305Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、上部に通気孔が設けられた液体容器
の液体容器上部に装着される液体流出防止装置に
関する。
(従来の技術) 従来、液体の収容、貯蔵、運搬等に使用される
液体容器の上部には、液体注入時の容器内圧力の
上昇や液体注出時の容器内圧力の負圧化並びに液
体貯蔵時の蒸発ガスや温度上昇による圧力上昇等
を防止し、容器内圧力を略大気圧に保持するため
の通気孔が設けられている。
(考案が解決しようとする問題点) ところで、上部に通気孔が形成された液体容器
の液体を補給又は注入する場合、容器内の気体は
容器内の液面上昇に伴つて通気孔部から排出され
るため、容器内の圧力は略大気圧に保持され、液
体の補給や注入が円滑に行なわれるが、容器内が
外部から見えない構造の液体容器や、乗車車の燃
料タンク等のように外部から見えない部分に配備
される液体容器では、補給時の液面位置が外部か
ら視認できないため、所定の容量、すなわち、満
タン状態に達したことに気ずかずに補給や注入を
してしまい、補給過多や注入過多によつて通気孔
部から液体が溢出し、流出してしまうことがあつ
た。特に、外部から見えない部分に配備される液
体容器の場合は、通気孔からの液体流出に気ずく
のが遅れ、大事故に到る虞れもあつた。
また、通気孔が設けられた液体容器を車両等に
搭載される液体容器として使用した場合、所定容
量の液体を収容した状態、すなわち満タン時にお
いて、車両の急発進や急制動時に生ずる加速度
や、急旋回による遠心力、若しくは、傾斜地走行
時の重力等による作用によつて容器内の液面が容
器に対して大きく傾斜した場合や、車両の事故等
によつて液体容器が横倒状態となつた場合に、通
気孔から液体が流出することがあり問題であつ
た。
(問題点を解決するための手段) 本考案は、上記事情に鑑みて創案されたもので
あつて上記通気孔が設けられた液体容器で問題と
なつた液体容器の通気孔からの液体流出を防止す
ることを目的とし、以下の手段を設ける。
本考案では、上部に通気孔が設けられた液体容
器の液体容器上部に装着され、上記通気孔からの
液体流出を防止する液体流出防止装置の第1の構
成として、フロート部と該フロート部の上部に設
けられた副室と該副室の上部に設けられ上記通気
孔の容器内側開口部を閉塞可能な弁体部とを有す
るフロート状部材と、上記液体容器上部に固定さ
れ少なくとも上記フロート状部材を上記通気孔の
容器内側開口部直下の予め規定された所定位置に
上下動可能に支持し上記フロート状部材の上下動
の範囲を規制するフロートガイドを有するガイド
部材とを備え、上記フロート部には浮力制御用の
中空部が設けられ、該中空部がその上下方向に離
間された位置にそれぞれ少なくとも一つ穿設され
た流体の流通が可能な小孔を介して上記液体容器
内と連通され、さらに上記副室内には球状部材が
配設されると共に、該球状部材は、上記フロート
ガイドに固定され上記副室内に斜め下方に延出し
て設けられた支持部材によつて支持され、上記液
体容器の正立状態時には上記球状部材は上記支持
部材によつて上記フロート状部材から浮いた状態
に支持され上記フロート部の浮力によつて上記弁
体部は付勢されて上記通気孔を閉塞せしめ、上記
液体容器の傾斜時には上記球状部材が上記支持部
材に沿つて移動され、該球状部材によつて上記弁
体部を付勢して上記通気孔を閉塞せしめるように
構成されたことを特徴とする。
また、第2の構成として、上記第1の構成の液
体流出防止装置において、上記フロート状部材の
フロート部の下部に中空部を設け且つ該中空部上
部に密閉空気室を設けると共に、該中空部の上部
及び下部に小孔を穿設したことを特徴とする。
また、第3の構成として、上記第1の構成の液
体流出防止装置において、上記フロート状部材の
フロート部の下部に中空部を設け且つ該中空部上
部に発泡体部を設けると共に、該中空部の上部及
び下部に小孔を穿設したことを特徴とする。
(作用) 本考案の液体流出防止装置では、フロート状部
材のフロート部が上下方向に離間された位置にそ
れぞれ少なくとも一つ穿設された流体の流通が可
能な小孔を介して外部と連通される浮力制御用の
中空部を有しているため、液体容器内の液面が予
め規定された所定位置より上昇フロート部が液体
に浸漬されたとき、その直後は小孔を介して中空
部内に流入される液体が少ないため浮力が大とな
り、そのフロート部の浮力によつてフロート状部
材は上方に移動し弁体部によつて直ちに通気孔を
閉塞する。しかし時間経過と共にフロート部の中
空部内に小孔を介して流入する液体が多くなりフ
ロート部の浮力が減少するにつれてフロート状部
材が下降し通気孔が開口される。このように、フ
ロート状部材は初期の液面上昇時には浮力が大き
く、通気孔を閉塞するように動作し、時間の経過
と共に浮力が減少し、所定時間経過後には通気孔
を開口するように動作する。
また、液体容器が大きく傾斜したときにフロー
ト状部材の弁体部を付勢して通気孔を閉塞させる
ための球状部材(球体)を副室内に配設し、該球
状部材を、上記フロートガイドに固定され上記副
室内に斜め下方に延出して設けられた支持部材に
よつて支持したことにより、液体容器が正立状態
にある時や液体容器の傾斜が所定範囲内にある時
には球状部材は上記支持部材により上記フロート
状部材から浮いた状態に支持されているためフロ
ート状部材に何等作用せず、フロート状部材は、
上記フロート部の浮力によつて上記弁体部が付勢
されて上記通気孔を閉塞せしめるように動作し、
また、液体容器の横倒、転倒時や、液体容器の傾
斜が所定値を越えた時には、上記球状部材が上記
支持部材に沿つて移動され、該球状部材によつて
フロート状部材の弁体部を付勢して通気孔を閉塞
させ、液体容器が正立状態もしくは液体容器の傾
斜が所定範囲内に復帰されるまで通気孔の閉塞状
態を保持するように動作する。
さらに、フロート状部材のフロート部の下部に
中空部を設け且つ該中空部上部に密閉空気室もし
くは発泡体部を設けると共に、該中空部の上部及
び下部に小孔を穿設した構成とした場合、液体容
器内の液面位置が上記中空部の領域であるときに
は、フロート状部材は上記と同様に初期の液面上
昇時には通気孔を閉塞し、所定時間経過後には通
気孔を開口するように動作するが、液面位置が密
閉空気室もしくは発泡体部に達した場合には、上
記中空部内の液体の有無にかかわらず密閉空気室
もしくは発泡体部に浮力が作用するため、フロー
ト状部材は弁体部による通気孔の閉塞状態を保持
するように動作する。
(実施例) 以下、本考案の一実施例を図面を参照して説明
する。
第1図に本考案による液体流出防止装置の構成
及び構造例を示す。
同図において、液体流出防止装置1は、液体容
器10の上板9に穿設された通気用の開口部に固
着されるフロートガイド2と、フロートガイド2
内に上下動自在に内設されるフロート状部材3
と、フロート状部材3の上部に設けられた副室3
a内に配設される球状部材2e、及びフロートガ
イド2に固定され、上記球状部材を支持する支持
部材2cとによつて構成される。
フロートガイド2の上部には液体容器10の上
板9の容器外側周縁とパツキン12を介して接合
されるフランジ4が設けられ、フランジ4の上面
中央部にはフランジ4に対して略垂直上方向へ突
設されるニツプル部5が設けられる。また、ニツ
プル部5の先端から液体容器10内側のフランジ
4下面へかけては直孔状に貫通された通気孔5a
が設けられており、この通気孔5aの容器内側開
口縁には、円錐台形の弁座4aが形成されてい
る。また、フロートガイド2のフランジ4から下
方へ延びる周壁部上部2aのフランジ4近傍の対
称位置には固定爪6が複数箇所設けられており、
この固定爪6は、液体容器10の上板9の開口周
縁の固定爪6と対向する位置に形成された図示さ
れない切欠き部と相俟つて周知のバヨネツト結合
をし、且つフランジ4と共に上板9及びパツキン
12を挟持する。このように、フロートガイド2
は固定爪6によつて上板9に着脱自在に固着され
る。なお、フランジ4の接合面にはパツキン12
が装着されているため、接合部の気密性は保持さ
れる。
また、フロートガイド2の底部には液体流入用
の開口2dが穿設され、上部には空気抜き用の開
口7が穿設されている。
また、フロートガイド2の周壁部上部2aの内
周側には、壁面に対して略直角斜め下方へ延出さ
れる複数個のプレートPを有する支持部材2cが
嵌入されており、各プレートPはその先端部で互
いに連結され、球状部材2e支持部を形成する。
また、フロートガイド2の周壁部下部2bは嵌
め込み式に設けられており、下方へ強い力で引張
ることによつて簡単に周壁部上部2aから離脱で
き、さらに支持部材2cを引き抜くことにより、
同時にフロート状部材3を周壁部上部2aから取
り外すことができ、フロート状部材3の交換時等
に便利である。
フロートガイド2の内部に内設され、通気孔5
aの容器内側開口部の直下に位置するフロート状
部材3は、樹脂成形等によつて形成されており、
最上部に弁座4aと係脱される半球状の弁体部3
dが設けられ、弁体部3dの下部には弁体部3d
と一体形成される副室3aが設けられる。なお、
第6図に示すように弁体部3dはゴム等の弁座4
aに対して密着性の良い弾性部材で別体形成し、
副室3a上面部に穿設される穴部に挿着するよう
にしても良い。
ところで、副室3aの側方には、複数の開口部
3cが形成されており、この開口部3cを介して
前述した支持部材2cのプレートPが副室内3a
内に延出され、プレートPは副室3a内で互に連
結する。また、副室3aの内部には鋼球等の液体
より比重の大きな球体よりなる球状部材2eが配
設されており、この球状部材2eは、液体容器1
0が正立状態時には、支持部材2cのプレートP
によつて支持され、フロート状部材3からは浮い
た状態となつている。このため液体容器正立状態
時には球状部材はフロート状部材3の上下動に対
して障害とならない。なお、球状部材2eの重量
はフロート状部材2の最大浮力よりも大きくして
おく。また、副室3aの開口部3cの上下方向の
開口長さはフロート状部材3上下動時に支持部材
2cのプレートPによつて上下動が妨げられない
ようにフロート状部材3の上下動時の移動距離よ
り長く設けられる。
さて、このように内部に球状部材2eが設けら
れている副室3aの下部にはフロート部3bが嵌
め込み式で着脱自在に設けられており、このフロ
ート部3bの内部には中空部3jが設けられる。
またフロート部3bの上部3gには中空部3jと
副室3aとを連通する空気抜き用の小孔3fが少
とも一つ穿設され、また、フロート部3b下部底
部には液体の流通が可能な小孔3eが少なくとも
一つ穿設される。
ところが、フロート状部材3の底部支持位置
は、フロートガイド2の底部位置、すなわち、フ
ロートガイド2の周壁の下方長さによつて規定さ
れ、このフロートガイド2の周壁の下方長さは液
体補給、注入時に所望の液面位置になるように予
め決められる。また、フロート状部材3の側方へ
の移動や傾斜は、フロートガイド2の周壁2a,
2bによって規制される。
さて、以上のように構成された液体流出防止装
置1は、液体容器10内の液面位置がフロートガ
イド2の底部より下方にある時は、フロート状部
材3はフロートガイド2の底部に支持されたまま
作動しないため、通気孔5aは開状態に保持さ
れ、液体容器10の通気状態は保持される。
次に、液体容器10内の液面が液体の補給によ
つて上昇してきた時の液体流出防止装置1の作動
につて説明する。
第2図において、液体の補給によつて液体容器
10内の液体の液面11aがフロートガイド2の
底部より上位に達すると液体11はフロートガイ
ド2の液体流出入用開口2dからフロートガイド
2内に入り込み、フロート状部材3を浮力によつ
て上方へ押し下げ、フロート状部材3の弁体部3
dと、通気孔5aの容器内側開口部の弁座4aと
を密接接合し、通気孔5aの容器内側開口部を閉
塞する(第2図に示す状態)。なお、この状態時
には、球状部材2eは支持部材2cを介してフロ
ートガイド2に支持されているためフロート状部
材3の上方移動に対して妨げとはならない。次
に、開口部の弁座4aが閉塞され、通気孔5aが
閉塞された状態になると、液体容器10の内部圧
力は液面11aの上昇によつて昇圧するため、通
気孔5aの閉塞後、短時間内に液体11の補給は
出来なくなり(注入口側が一杯となる)、液体容
器10の上部に所定の空気層を残した状態で液体
の補給は停止される。すなわち、フロート状部材
3は液体補給量制御弁と同様の機能を有する。
ところで、液面11aがフロート状部材3の底
部に達した時点から、フロート状部材3の中空部
3j内には、小孔3eを介して液体11が徐々に
流入し始め、液面11a上昇が停止した時点、す
なわち、液体の補給停止後一定時間の後には、フ
ロート状部材3の中空部3j内への液体の流入が
進み、フロート状部材3は液体中に沈降し、第3
図に示すように、フロートガイド2の底部位置ま
で下降して、弁体部3dと弁座4aの接合が解除
し通気孔5aを開状態として液体容器10内を略
大気圧にする。このように、上記液体流出防止装
置1のフロート状部材3は、液体補給時には補給
量制御弁として作用し、補給過多による通気孔部
からの液体の流出を防止し、且つ、補給終了後一
定時間(フロートが沈降するに用する時間)経過
後には自動的に通気孔を開くため、液体容器内の
圧力上昇による容器の変形や破損、及び注出口や
注入口開口時の液体の吹出し等を防止することが
できる。
また、第4図に示すように、液体容器10が傾
斜し、通気孔部まで液面11aが上昇したとして
も、フロート状部材3が浮力によつてすみやかに
上方へ移動し、弁体部3dを弁座4aと接合し、
通気孔5aの容器内側開口部を閉塞するため、液
体11の通気孔5aからの流出は防止される。
なお、液体容器10の液面11aに対する傾斜
角が小さい時は、球状部材2eは支持部材2cを
介してフロートガイド2に支持されたままである
のでフロート状部材3の移動の妨げにはならな
い。
ところで、フロート状部材3のフロート部3b
の内部全体が外部と小孔3e,3fを介して連通
する中空部3jのみによつて構成されている場
合、第4図に示すような液体容器10の傾斜状態
が長時間持続された場合に、小孔3eを通つて液
体11が中空部3j内に流入するため、フロート
状部材3が沈降し、通気孔5aが開状態となつて
液体11が外部へ流出してしまう可能性がある。
そこで、本考案では、坂道での駐車等によつて
長時間傾斜状態におけれる可能性のある車両等に
装備される液体容器に、本考案による液体流出防
止装置を適用する場合の対策として、第7図及び
第8図に示す構造のフロート部3bをフロート状
部材3に設ける。
第7図に示したフロート部3bは、上部に浮力
を有する発泡体部3iを有し、下部に、外部と小
孔3e,3fを介して連通された中空部3jを有
する構造となつており、下部の中空部3jは内部
に液体を流入してフロート状部材3を沈降するよ
うに作用し、上部の発泡体部3iは、この発泡体
部3i位置まで上昇して来た液面からの浮力を受
けてフロート状部材3が液面上に浮くように作用
する。
すなわち、第7図に示した構造のフロート部3
bを有するフロート状部材3は、液体補給時等の
液体容器10が正位置にある時は第1図乃至第4
図に示した一層のフロート部と同様に、下部の中
空部3jによつて浮沈作動し、液体容器の傾斜時
には上部の発泡体部3iによつて浮力が保持され
るため、第4図に示すような傾斜状態が長時間持
続されても、通気孔5aの閉塞状態は保持され、
液体が外部へ流出することはない。
第8図に示すフロート部3bは、上部に密閉空
気室3iを有し、下部に外部と小孔3e,3fを
介して連通する中空部3jが設けられた構造を有
し、上部の密閉空気室3iは、内部が浮力を有す
る空気室であるため、第7図に示した発泡体部と
同様の作用、効果を有する。
ところで、第5図に示すように、液体容器10
が横倒し状態になるとフロート状部材3には通常
鉛直上方向への浮力が作用するため、フロート状
部材3は通気孔5a側へは移動できず、浮力によ
つて通気孔5aを閉塞することはできない。しか
しながら、本考案による液体流出防止装置1では
フロート状部材3の副室3a内に球状部材2eを
有しているため、液体容器の横倒等、液面11a
若しくは鉛直方向に対して液体容器10が大きく
傾斜した時には球状部材2eが支持部材2cのプ
レートPに沿つて斜め下方、すなわち通気孔5a
側に移動し、この球状部材2eの移動によつてフ
ロート状部材3が通気孔5a側へ押圧され移動
し、結果として通気孔5aの容器内側開口部の弁
座4aにフロート状部材3の弁体部3dが押し付
けられる状態となり、通気孔5aが閉塞される。
このように、本考案による液体流出防止装置1
では、フロート状部材3の副室3a内に球状部材
2eを設けたことにより、液体容器10の横倒等
の事態に際しても通気孔5aを閉塞することがで
き、液体11の通気孔5aを介しての流出は完全
に防止される。
(考案の効果) 以上説明したように、本考案の液体流出防止装
置では、フロート状部材のフロート部が上下方向
に離間された位置にそれぞれ少なくとも一つ穿設
された小孔を介して外部と連通される浮力制御用
の中空部を有しているため、液体容器内の液面が
予め規定された所定位置より上昇しフロート部が
液体に浸漬されたとき、その直後は小孔を介して
中空部内に流入される液体が少ないため浮力が大
となり、そのフロート部の浮力によつてフロート
状部材は上方に移動し弁体部によつて直ちに通気
孔が閉塞され、この後、時間経過と共にフロート
部の中空部内に小孔を介して流入する液体が多く
なりフロート部の浮力が減少するにつれてフロー
ト状部材が下降し通気孔が開口される。このよう
にフロート状部材は初期の液面上昇時には浮力が
大きく、通気孔を閉塞するように動作し、時間の
経過と共に浮力が減少し、所定時間経過後には通
気孔を開口するように動作する。
すなわち、本考案の液体流出防止装置において
は、液体の補給時に液面が所定位置になると、フ
ロート部の浮力によつてフロート状部材が上方へ
押し上げられ、フロート状部材の弁体部が通気孔
の弁座に接合し通気孔を閉塞する。そして通気孔
が閉塞された状態になると液体の補給ができなく
なるため、液体容器内の上部に所定の空気層を残
した状態で補給が停止され、補給量を確実に制御
して補給量過多による通気孔からの液体流出を確
実に防止することができる。
また、液体補給停止の後の時間経過と共に中空
部内に流入する液体が多くなりフロート部の浮力
が減少するにつれてフロート部が下降し通気孔が
開口され、且つ液体容器の上部に所定の空気層が
あるので、温度変化等で液体の体積が膨張しても
通気孔から空気が排出されて内圧上昇による液体
容器の変形及び破損が未然に防止することができ
る。
また、液体容器が大きく傾斜したときにフロー
ト状部材の弁体部を付勢して通気孔を閉塞させる
ための球状部材(鋼球等の球体)を副室内に配設
し、該球状部材を、上記フロートガイドに固定さ
れ上記副室内に斜め下方に延出して設けられた支
持部材によつて支持したことにより、液体容器が
正立状態にある時や液体容器の傾斜が所定範囲内
にある時には球状部材は上記支持部材により上記
フロート状部材から浮いた状態に支持されている
ためフロート状部材に何等作用せず、フロート状
部材は、上記フロート部の浮力によつて上記弁体
部が付勢されて上記通気孔を閉塞せしめるように
動作し、また、液体容器の横倒、転倒時や、液体
容器の傾斜が所定値を越えた時には、上記球状部
材が上記支持部材に沿つて移動され、該球状部材
によつてフロート状部材の弁体部を付勢して通気
孔を閉塞させ、液体容器が正立状態もしくは液体
容器の傾斜が所定範囲内に復帰されるまで通気孔
の閉塞状態を保持するように動作するため、横倒
や転倒時等、フロート状部材に作用する浮力の方
向が通気孔に向かなくなるような状態において
も、球状部材によつて直ちにフロート状部材の弁
体部を通気孔側に移動させ、弁体部で通気孔を確
実に閉塞することができ、通気孔からの液体の流
出を防止することができる。
さらに、フロート状部材のフロート部の下部に
中空部を設け且つ該中空部上部に密閉空気室もし
くは発泡体部を設けると共に、該中空部の上部及
び下部に小孔を穿設した構成とした場合、液体容
器内の液面位置が上記中空部の領域であるときに
はフロート状部材は上記と同様に初期の液面上昇
時には通気孔を閉塞し、所定時間経過後には通気
孔を開口するように動作するが、液面位置が密閉
空気室もしくは発泡体部に達した場合には、上記
中空部内の液体の有無にかかわらず密閉空気室も
しくは発泡体部に浮力が作用するため、弁体部に
よる通気孔の閉塞状態を保持するように動作する
ため、液体容器の傾斜や、車両走行時の加速度、
旋回時の遠心力等による液面の傾斜時にも、より
確実に通気孔を閉塞することができ、通気孔から
の液体の流出を防止することができる。
このように、本考案による液体流出防止装置で
は、フロート部とその上部に設けられる副室及び
弁体部を有するフロート状部材と、該フロート状
部材を支持するフロートガイドと、上記フロート
状部材の副室内に配設された球状部材、及びその
球状部材をフロートガイド側より支持する斜め下
方に延出した支持部材によつて構成し、さらにフ
ロート部に設けられた浮力制御用の中空部の上部
及び下部に小孔を設けるという比較的簡単な構造
によつて、補給量の自動制御、液体容器傾斜時の
液体流出の防止、さらには、補給終了後の一定時
間経過後の自動開作動による内圧上昇防止を総合
的に制御する作用効果を達成することができ、あ
らゆる事態においても液体の通気孔を介しての流
出を防止することができる。
また、本考案による液体流出防止装置は容器内
側に設けられるため、容器外へ特別な取付のスペ
ース等を設ける必要が無く、また、実施例で示し
たように、バヨネツト式等の固着方法で着脱自在
に設けることができるため、収容する液体の種類
や、使用目的等によつて簡単に交換することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例を示す液体流出防止
装置の概略断面図、第2図乃至第5図は同作動説
明図、第6図は本考案の別の実施例を示すフロー
ト状部材上部の要部断面図、第7図及び第8図は
本考案の別の実施例を示すフロート部の断面図で
ある。 1……液体流出防止装置、2……フロートガイ
ド、2c……支持部材、2e……球状部材、3…
…フロート状部材、3a……副室、3b……フロ
ート部、3c……副室の側方開口部、3d……弁
体部、3e,3f……小孔、3j……中空部、4
a……通気孔の容器内側開口部、5a……通気
孔、10……液体容器、11……液体。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 1 上部に通気孔が設けられた液体容器の液体容
    器上部に装着される装置であつて、フロート部
    と該フロート部の上部に設けられた副室と該副
    室の上部に設けられ上記通気孔の容器内側開口
    部を閉塞可能な弁体部とを有するフロート状部
    材と、上記液体容器上部に固定され少なくとも
    上記フロート状部材を上記通気孔の容器内側開
    口部直下の予め規定された所定位置に上下動可
    能に支持し上記フロート状部材の上下動の範囲
    を規制するフロートガイドを有するガイド部材
    とを備え、上記フロート部には浮力制御用の中
    空部が設けられ、該中空部がその上下方向に離
    間された位置にそれぞれ少なくとも一つの穿設
    された流体の流通が可能な小孔を介して上記液
    体容器内と連通され、さらに上記副室内には球
    状部材が配設されると共に、該球状部材は、上
    記フロートガイドに固定され上記副室内に斜め
    下方に延出して設けられた支持部材によつて支
    持され、上記液体容器の正立状態時には上記球
    状部材は上記支持部材によつて上記フロート状
    部材から浮いた状態に支持され上記フロート部
    の浮力によつて上記弁体部は付勢されて上記通
    気孔を閉塞せしめ、上記液体容器の傾斜時には
    上記球状部材が上記支持部材に沿つて移動さ
    れ、該球状部材によつて上記弁体部を付勢して
    上記通気孔を閉塞せしめるように構成されたこ
    とを特徴とする液体流出防止装置。 2 上記フロート状部材のフロート部の下部に中
    空部を設け且つ該中空部上部に密閉空気室を設
    けると共に、該中空部の上部及び下部に小孔を
    穿設したことを特徴とする実用新案登録請求の
    範囲第1項記載の液体流出防止装置。 3 上記フロート状部材のフロート部の下部に中
    空部を設け且つ該中空部上部に発泡体部を設け
    ると共に、該中空部の上部及び下部に小孔を穿
    設したことを特徴とする実用新案登録請求の範
    囲第1項記載の液体流出防止装置。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58106227U (ja) * 1982-01-18 1983-07-19 株式会社ニフコ 車輛の燃料流出防止装置
JPS59195016U (ja) * 1983-06-14 1984-12-25 本田技研工業株式会社 車輌の燃料流出防止弁

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