JPH0543850U - 美観のある植木鉢 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 容易に美観のある植木鉢の中に収納されてい
る人造用土粒を水洗でき、手入れが容易で、水遣り管理
の容易な美観のある植木鉢を提供することを目的とす
る。 【構成】用土の代わりに用いて人造粒を入れた透明或い
は半透明な植木鉢容器内に、その人造粒の径より小さい
目を有し、前記植木鉢容器の内側形状に合わせた形状を
有する透明或いは半透明なネット部材を、該植木鉢の内
側に備え、そして、そのネット部材内に前記人造粒を収
納し、該ネット部材は、前記植木鉢の縁部に、その先端
を固定するカギ部を有することを特徴とする美観のある
植木鉢である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、美観のある植木鉢に関し、特に、透明或いは半透明の植木鉢の中に 人造粒を有し、植物の根を容易に水洗できる構造の美観のある植木鉢に関する。

【０００２】

【従来の技術】

美観のある植木鉢の条件は、ガラスの植木鉢容器内に土壌の代わりにあるガラ ス粒に、適度な保水性と通気性を与えることである。そして、外観上、美観を呈 することである。 従来、植物用の植木鉢は、瀬戸物（陶器）、プラスチック等化学品の材料を主 としているが、これを特に美観を強調するため、この材料を透明な硝子若しくは 透明な樹脂等に用いた透明品を用いて、清潔感を与え、根の育成をみるようにで き、室内用として最適である。

【０００３】 また、透明性からくる清潔感を見せるためには、自然土では様々な問題（害虫 の発生、悪臭の発生）が起きるため無土壌栽培にするため、粒状の自然石やプラ スチック等の化学品、石綿、ガラスウ−ル、バ−ミキュライト、発泡煉石又はそ の他の人工用粒状の土を代用していた。

【０００４】 これらの用土粒は、水遣りが簡単で、何日かに１回でよく、留守にしても、大 丈夫である。更に、これらの用土粒は、土を使用しないので、清潔で、勉強机や タンス、食卓にも平気で置け、容器に底穴がなくでも、大丈夫であり、水もれな どで部屋を汚さない。

【０００５】 このような用土粒は、保水性と通気性の両方を有する。 また、美観のある植木鉢が透明である故に、問題が生じた。即ち、問題は直射 日光に晒される時、用土と容器の間に藻が発生し、見苦しくなるばかりでなく、 全体に藻発生が広がると透明性の特色が喪失してしまう。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、上記の問題点を解決するためになされたもので、容易に美観のある 植木鉢の中に収納されている人造用土粒を水洗できる鉢構造を有する美観のある 植木鉢を提供することを目的とする。そして、本考案は、手入れが容易で、また 、水遣り管理の容易な美観のある植木鉢を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上記の技術的な課題の解決のために成されたもので、用土の代わり に用いて人造粒を入れた透明或いは半透明な植木鉢容器内に、その人造粒の径よ り小さい目を有し、前記植木鉢容器の内側形状に合わせた形状を有する透明或い は半透明なネット部材を、該植木鉢の内側に備え、そして、そのネット部材内に 前記人造粒を収納し、該ネット部材は、前記植木鉢の縁部に、その先端を固定す るカギ状部を有することを特徴とする美観のある植木鉢を提供する。そして、そ のネット部材の底部から一定の高さまで容器を構成してい、その内部に水が所定 量溜まる構造であり、その容器の内部からその縁部頂部の上を通して、該容器の 外側にたらされた紐を備え、その紐を通して、毛細管現象を利用して、該容器に たまっている水を排水する構造を有するものが好適である。更に、そのネット部 材は、プラスチック製であり、人造粒は発泡煉石であり、植木鉢容器は、ガラス 製であるものが好適である。

【０００８】 植木鉢容器が透明或いは半透明であると、日光等の光がより多く鉢内部に入る ため、藻が発生し、それが全体に広がり、容器の透明性による利点が喪失してし まう問題が、あったが、上記のような本考案の技術的構造により解決したもので ある。また、人造用土粒は、植物育成のための用土の代わりに用いるものであり 、保水性と通風性を有するものを用いなければならない。

【０００９】 本考案では、容器の内部にもう１つのネット（網目）を設けることにより、藻 の発生があったときに、容易に、人造粒を洗うことができるようにしたものであ る。 人造的な用土粒が、ネット（網目）が出ない程度の大きさにし、ネットを透明 なものにでき、美観を損なわないようにしたものである。 即ち、藻が発生したときには、容器からネット内部に収容されている人造粒を 取り出し、ブラシ等により容易に水洗でき、簡単に藻等の汚染物質を除去するこ とができ、清潔感を保持することができる。

【００１０】 このようなネットは、植木鉢の頂部の縁部に、例えば、カギ状部材でひっかけ て、固定できるようになっており、それにより、植木鉢から、人造粒のみを取り 出し、水洗等を行なえ、また、植物の手入れ、植え替え等も簡単に行なうことが できる。 また、植物の育成に必要な水は、人造粒では、ある程度保水性に欠ける場合に 、ネット部材の程度に容器を設けて、そこに水がためられても、外部から見られ ない。更に、その容器により、底部に水が一時的に溜まるような構造になるが、 必要な量以上には、水が溜まらない。また、このように一定の水が確保されるが 、水は流れ出さない限り、腐る恐れがあるので、ネット部材の底部に溜まった水 は、容器の内部底からその縁部頂部の上を通して、容器の外側にたらされた繊維 紐を通して、毛細管現象を利用して、排水されるようになっている。

【００１１】 従って、一定の高さの容器により、その内部に水が所定量溜まり、同時に、排 水が行なわれるので、水遣りの心配がないものが可能である。底部にある水は、 徐々に上部の用土粒に毛管現象により、伝わって湿っていくために、植物に水を 供給していくことができ、何日間にも渡り、水遣りの手間を省くことができる。 更に、ネット部材の底部の廃水は、徐々に除かれる構造である。 尚、このネット部材の底部に、このような構造にすることにより、底部に孔を ないように、構成することができる。 即ち、従来使用されている底穴の無い美観のある植木鉢においては、水を入れ 過ぎた場合には、その調整が困難であったが、本考案のネット部材を用いること により、解決された。

【００１２】 従来使用されている美観のある植木鉢では、植物の根の水洗が直接できなく、 且つ水が容器内に溜まってしまう。本考案のネット部材を用いると、美観のある 植木鉢から、用土粒と共に、取り出し、丸洗いが可能になった。

【００１３】 本考案の植木鉢の透明或いは半透明な容器は、例えば、プラスチック、セラミ ックス又はガラスで製造でき、透明或いは半透明のガラス材料、透明或いは半透 明の樹脂材料で製造できる。 また、本考案の植木鉢で用いる人造粒には、粒状の透明或いは半透明の自然石 やプラスチック等の透明或いは半透明の樹脂、ガラス玉、ガラスウ−ル、バ−ミ キュライト、粘土を粒状にして焼成した多孔質の発泡煉石又はその他の人造用土 、焼成パ−ライトなどを使用することができる。

【００１４】 本考案の植木鉢で用いるネット部材には、プラスチック、ガラス繊維等を用い て製造できる。また、ネット部材は、透明が好適であるが、不透明で、適当な色 が着いたものでも使用できる。 更に、本考案のネット部材の底部に備える容器には、ネット部材を形成する材 料と同じものを用いるのが、好適であり、プラスチック、ガラス等の材料が好適 である。

【００１５】 以上のような本考案の植木鉢を使用する場合には、肥料としては、清潔感を求 めるために液肥料を用いることが好適である。 更に、本考案の植木鉢では、植木鉢が倒れた場合にも、使用した人造粒を撒き 散らさないように、例えば、図２の１１のように蓋を設け、植物の大きさに合わ せて、調整することができるようにできる。 蓋の代わりに、ネット部材を植木鉢の上縁部を超えて、伸ばし、人造粒の表面 を覆うことができる程度に長くして、そのネット部材の先端で、ネット部材を絞 って、植物の根を囲む形にして、人造粒が撒き散らないようにすることができる 。 本考案の美観のある植木鉢は、室内用が好適であるが、室外用にも、使用でき 、外に水が漏れる心配がなく、取り扱い易い美観のある植木鉢にできる。

【００１６】 次に、本考案の美観のある植木鉢を具体的に実施例により説明するが、本考案 はそれらによって限定されるものではない。

【００１７】

【実施例】

図１は、本考案の植木鉢の一例の一部断面を示す断面図である。 即ち、透明或いは半透明の植木鉢容器１の中に、内部形状に合わせて、プラス チック製ネット部材２を入れて、その中に、人造粒（発泡煉石粒）３を収納した ものに、植物４を植える。すると、植物４は、根５を人造粒３の間に這ってくる 。 植木鉢１が透明であると、日光等が、直接に、水を含んだ人造粒３にさしこん でいる。すると、藻等６が、美観のある植木鉢１の内側表面及び人造粒の間に繁 茂してくる。このことにより、植木鉢１の透明性による美観が損なわれる。 その時に、本考案の植木鉢では、ネット部材２を、植木鉢１より取り出すと、 人造粒３と植物４が一緒に引き出される。人造粒３と植物４が一体となっている ネット部材２を、水洗で丸洗いできる。 そして、このネット部材２の頂部にはカギ部１０を有し、図示のように、植木 鉢１の縁部にひっかき固定されるものである。

【００１８】 図２は、図１の植木鉢で更に蓋１１を有したものの全断面図である。即ち、植 えた植物４の径より少し大きな径の孔１５を有する蓋１１を備えたものである。 このような蓋１１は、美観のある植木鉢１が倒れた時に、用土３が撒き散らない ようにするもので、美観のある植木鉢に植えた植物４の径の大きさに合わせて、 調整することができる。この蓋の代わりに、前記のように、ネット部材２を長く 伸ばして、人造粒３の表面を覆う形状にし、植物４の根に、絞り込み、全体とし て、ネット部材２が、人造粒３の塊を包むようにすることができる。このように して、植木鉢が倒れた場合でも、人造粒３が植木鉢１より、撒き散らないように することができる。

【００１９】 ネット部材２の上端には、植木鉢１の上端部に、ひっかけ留めるためのカギ部 材１０を備える。そして、ネット部材２の底部は、容器７を備え、水遣りに便利 なように、水が所定量しか溜まらなく、また、図示のように、繊維によるひも１ ２を、容器７の内部底からその縁部頂部の上を通して、容器７の外側にたらして 、その紐１２を通して、毛細管現象を利用して、容器７にたまっている水を排水 できるようにする。 即ち、水を遣ると、植木鉢１の中の用土粒３の間を通って、水が、ネット部材 ２の底部にある容器７に溜まるが、水が所定量しか溜まらず、その容器７の上端 から溢れ出て、植木鉢１の底にいく、また、溜まった水は、排水紐１２の毛管現 象により、少しづつ、容器７の外に出ていく。

【００２０】 図３は、更に、ネット部材２の構造を示す斜視図である。通常、ネット部材２ は、透明プラスチックで製造され、上部端には、カギ状部材１０を備え、ネット 部分の目は、用土粒３の直径より小さいものにし、そして、底部は容器７を成す 。そして、容器７の内部底部から、その縁部頂部９の上を通して、外側にまで、 繊維で作られた排水紐１２がたらされており、その紐を通して、毛細管現象を利 用して、該容器にたまっている水を排水するものである。

【００２１】

【考案の効果】

本考案の美観のある植木鉢は、図示のような構造体と構成により、次のごとき技 術的効果があった。即ち、 第１に、用土ごと、全体を容易に水洗できる美観のある植木鉢を提供すること ができる。 第２に、水遣りに心配がなく、期間を置いた水遣りでも十分な植物の育成ので きる新規な構造の美観のある植木鉢を提供する。 第３に、特に、底穴のない美観のある植木鉢でも、水遣りに心配がなく、たま った水は半自動的に排水され、それの腐敗のない植木鉢を提供することができる 。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の美観のある植木鉢の１例の構造を説明
するための一部断面図である。

【図２】図１の植木鉢に蓋を付けたものの全断面図であ
る。

【図３】本考案に利用するネット部材の構造を示す斜視
図である。

【符号の説明】

１ 植木鉢 ２ ネット部材 ３ 用土粒 ４ 植物 ６ 藻 ７ 底部容器 １２ 排水紐

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 用土の代わりに用いて人造粒を入れた透
   明或いは半透明な植木鉢容器内に、その人造粒の径より
   小さい目を有し、前記植木鉢容器の内側形状に合わせた
   形状を有する透明或いは半透明なネット部材を、該植木
   鉢の内側に備え、そして、そのネット部材内に前記人造
   粒を収納し、該ネット部材は、前記植木鉢の縁部に、そ
   の先端を固定するカギ部を有することを特徴とする美観
   のある植木鉢。
2. 【請求項２】該ネット部材は、その底部から一定の高さ
   まで容器を構成してい、その内部に水が所定量溜まる構
   造であり、該容器の内部底からその縁部頂部の上を通し
   て、該容器の外側にたらされた繊維紐を備え、その紐を
   通して、毛細管現象を利用して、該容器にたまっている
   水を排水する構造を有することを特徴とする請求項１に
   記載の美観のある植木鉢。
3. 【請求項３】前記ネット部材は、プラスチック製であ
   り、前記人造粒は、発泡煉石であり、前記植木鉢容器
   は、透明ガラス製であることを特徴とする請求項１或い
   は２に記載の美観のある植木鉢。