JPH0543780A - ポリオクテナマ−樹脂組成物および彫塑材 - Google Patents

ポリオクテナマ−樹脂組成物および彫塑材

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JPH0543780A
JPH0543780A JP3200326A JP20032691A JPH0543780A JP H0543780 A JPH0543780 A JP H0543780A JP 3200326 A JP3200326 A JP 3200326A JP 20032691 A JP20032691 A JP 20032691A JP H0543780 A JPH0543780 A JP H0543780A
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resin
polyoctenamer
resin composition
ethylene
engraving
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JP3200326A
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Masami Kita
雅巳 喜多
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Daicel Huels Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L65/00Compositions of macromolecular compounds obtained by reactions forming a carbon-to-carbon link in the main chain; Compositions of derivatives of such polymers

Abstract

(57)【要約】 【目的】硬化後の収縮が少なく、形状保持特性に優れた
彫塑材を開発すること。 【構成】ポリオクテナマ−樹脂に変性ポリオレフィン樹
脂を配合してなる樹脂組成物およびポリオクテナマ−樹
脂に変性ポリオレフィン樹脂を配合してなる樹脂組成物
からなる彫塑材。 【効果】本発明によって提供される彫塑材は硬化後の収
縮が少なく、形状保持特性に優れたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリオクテナマ−樹脂組
成物および彫塑材に関する。
【0002】さらに詳しくは、本発明はポリオクテナマ
−樹脂組成物およびポリオクテナマ−樹脂組成物を主成
分とし、加熱・軟化させることにより注型加工が可能で
あるだけでなく、ノミや彫刻刀などによる彫刻加工また
は切削加工が可能で、さらに鑢やサンドペ−パ−または
グラインダ−などによる研磨仕上げも可能な彫塑材に関
する。
【0003】本発明の彫塑材として使用するポリオクテ
ナマ−樹脂組成物はいわゆる熱可塑性のプラスチックス
の範疇に入るものでありながら、従来の一般的なプラス
チックと比較した場合、特徴的なことは60℃程度の温
度で軟化することである。
【0004】したがって、温湯程度を準備すれば従来の
粘土細工と同じ要領で手および/またはヘラなどを用い
てモデリング作業を誰でも簡単に行なうことができると
いう利点を有している。因みに、一般的な熱可塑性プラ
スチックスの軟化温度は低いものでも200℃程度であ
る。したがって、成形作業をする場合にも射出成形機な
どの大掛かりな装置が必要である。
【0005】
【従来の技術】従来、彫塑材としては、セッコウ、粘土
(クレイ、カオリン等)、ワックス等各種の材料からな
るものが専門の彫刻家、美術家、その他子供や学生など
を含む素人の愛好家の間で使用されていた。
【0006】たとえば、同じように粘土と称されている
ものでも紙粘土(例えば、特開昭50-1117 号公報、特開
昭53-38427号公報など)、小麦粘土(例えば、USP 4172
054など)、油含有小麦粘土(例えば、特開昭51-111128
号公報、特開昭52-533号公報など)、油粘土(例え
ば、USP 3558340 、特開昭52-53436号公報、特開昭54-3
6324号公報など)、炭化水素油とゴム強化スチレン樹脂
からなるプラスチック粘土(例えば、USP 4624976 な
ど)およびポリビニルアルコ−ル粉末と多価アルコ−ル
との混合物からなるプラスチック粘土(例えば、特開昭
51-125446 号公報など)など各種のタイプのものが使用
されている。
【0007】さらには、上記クレイ、カオリンのような
粘土と塩化ビニルの粉末およびアルキルポリグリコ−ル
エ−テルなどをブレンドしたものが例えば、USP 3,883,
456に開示されている。
【0008】しかし、上記各種材料の中で例えば、粘土
類は一般にその取扱いがめんどうで、しかも作業環境が
汚れるだけでなく作業者の衣服や手が汚れるという欠点
があった。これらは注型加工、切削加工の両方ともに可
能ではあるが、作品の修正や修理、やり直しなどを行う
のは比較的困難であった。
【0009】ワックス類は作品の修正や修理、やり直し
などを行うのは可能であるが、作業可能時間(いわゆる
ポットライフ)が短く、作業性が悪かった。
【0010】また、これら従来から使用されている彫塑
用材料からなる作品は着色したりコ−テイングするのが
難しいという共通の欠点を有している。
【0011】たとえば、USP 3,558,340 には油またはワ
ックス粘土からなる成形物をコ−テイングする技術が開
示されてはいるが、色彩的には十分なものではない。
【0012】さらに、完成した作品の特に細かい部分の
強度にも問題があり、完全なものではなかった。近年こ
れらにかわる材料として各種プラスチックが使われるよ
うになってきた。たとえば、エポキシ樹脂、ポリウレタ
ン樹脂、アクリル樹脂、高分子量を有するポリカプロラ
クトンなどである。
【0013】これらの材料の中でエポキシ樹脂、ポリウ
レタン樹脂は低温で作業することができる上、完成品の
強度も十分ではあるが、硬化性の樹脂であるため特殊な
用途にしか使用することができない。また、部分的な修
正が困難であるだけでなく、モデリングのやり直しも不
可能である。
【0014】また、アクリル樹脂は切削加工のみ可能
で、応用範囲が限定されるという欠点を有していた。
【0015】たとえば、ポリカプロラクトンに代表され
るラクトン樹脂は熱可塑性の樹脂であり、60℃〜80
℃程度の温度にすれば軟化するので、モデリング用のプ
ラスチック材料として使用されている。例えば、特開昭
62−42679号公報(発明の名称:プラスチック粘
土)にそれらが開示されている。
【0016】また、ラクトン樹脂の作業可能時間(ポッ
トライフ)を長くするために塩素化パラフィンや塩素化
ポリエチレンをブレンドするなどの改良がなされ、特開
平1−113457号公報(発明の名称:樹脂組成物お
よびプラスチック粘土)、特開平1−213353号公
報(発明の名称:プラスチック粘土)などに開示されて
いる。
【0017】このラクトン樹脂は60℃〜80℃程度の
温水などで加温すれば軟化するので手やヘラなどを用い
てモデリング作業を行うことができる上、部分的な修正
ややり直しおよび各種染料や顔料による着色も可能であ
る。
【0018】しかしながら、素材が堅いため簡単には切
削加工をすることが出来ない。
【0019】さらに、これらの樹脂は全て加工後の研磨
仕上げをすることができないという欠点を持っていた。
【0020】この加工後の研磨仕上げをすることができ
ないという彫塑材における重大な欠点を改良するために
たとえば、本発明者は特願平1−343080号(平成
1年12月28日出願)および特願平2−322139号
(平成2年11月26日日本出願=米国出願番号07/635,271
=EPO 出願番号90403810.6)明細書に記載されているポ
リオクテナマ−樹脂樹脂組成物からなる彫塑材を開発し
た。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特願平
1−343080号(平成1年12月28日出願)および特
願平2−322139号(平成2年11月26日出願)明細
書に記載されているポリオクテナマ−樹脂樹脂組成物か
らなる彫塑材は加熱して樹脂組成物を軟化して彫塑加工
前の原型を作成する段階で原型が収縮するという欠点を
有していることが判明した。
【0022】そこで本発明者は、彫塑材の上記諸欠点を
改良すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。
【0023】
【課題を解決しようとする手段】すなわち、本発明は
「ポリオクテナマ−樹脂に変性ポリオレフィン樹脂を配
合してなる樹脂組成物」および「ポリオクテナマ−樹脂
に変性ポリオレフィン樹脂を配合してなる樹脂組成物か
らなることを特徴とする彫塑材」である。
【0024】なお、本発明で彫塑材として使用されるポ
リオクテナマ−樹脂は公知のプラスチック材料であり、
変性されていない樹脂を単独で産業用の資材として用い
るには機械的強度が弱い。
【0025】具体的には、産業用の資材として用いるに
はこの樹脂は脆さを有している。
【0026】したがって、加硫して強度を改良したもの
がゴムとブレンドされてタイヤのカ−カス部分、フィラ
−と混ぜてラジアルタイヤのボトム部分、自動車シ−リ
ング、自動車ボデイのアセンブリ−用プロファイル、ホ
−ス類等、主に他の樹脂にブレンドされて使用されてい
る。
【0027】本発明のように彫塑材として使用される場
合は加硫はする必要がない。
【0028】加硫されていないポリオクテナマ−樹脂は
上記のように機械的な強度が弱い、より具体的には、脆
さを有している。
【0029】しかしながら、逆にこの適度な脆さが本発
明のように彫塑材として使用される場合には利点とな
る。すなわち、この適度な脆さが他の樹脂にはない削り
易さおよび研磨し易さに寄与しているものと考えられ
る。
【0030】本発明で使用されるポリオクテナマ−は、
シクロオクテンを重合してなり、炭素原子8個当たり1
個の二重結合を持ち、かつ分子量が1万以上であること
が必要で、さらには結晶化度が5%以上であることが好
ましい。
【0031】このようなポリオクテナマ−樹脂をそのま
ま使用すると結晶化度の大小に依存して前記の如く硬化
時収縮する。
【0032】本発明のポイントはある種の樹脂を混合す
ればこの硬化時収縮を防止することができることを見出
だしたところにある。
【0033】このようなポリオクテナマ−は、ガラス転
移点が−80℃〜−30℃の範囲に、融点が5〜80℃
の範囲にあるため彫塑材としては最適である。
【0034】このポリオクテナマ−を構成するモノマ−
基材であるシクロオクテンの合成法としては種々の方法
が採用できるが、例えばブタジエンを二量化したのち、
残った二重結合2個のうち1個を水素添加することによ
り得られる。
【0035】このシクロオクテンを重合してポリオクテ
ナマ−を得る方法としては種々の方法が採用できるが、
例えばメタセシス重合法により重合すると結晶化度のコ
ントロ−ルが容易で好都合である。
【0036】例えば、USP 3,798,185 、USP 3,849,509
、USP 4,095,033 、USP 3,804,804、USP 3,836,593 な
どに各種重合法が示されている。このポリオクテナマ−
樹脂は二重結合のトランス体とシス体との混合物からな
っており、適当な重合条件を選ぶことによりトランス体
/シス体比率をコントロ−ルすることが可能である。
【0037】また、結晶化度のコントロ−ルも可能であ
る。
【0038】一般的には、結晶化度を高くすれば融点が
高くなり、トランス体含有量が増加する。結晶化度が高
くなると硬化時の収縮度合いが大になる。
【0039】たとえば、市販のポリオクテナマ−樹脂の
一つであるベステナマ−8012(ドイツ:ヒュルス社
製)は分子量100,000を有し、トランス体含有量
が約80%であるまた、このベステナマ−8012の融
点は約54℃である。
【0040】別のグレ−ドであるベステナマ−6213
(ドイツ:ヒュルス社製)は分子量120,000を有
し、トランス体含有量が約60%である。また、このベ
ステナマ−6213の融点は約30℃である。
【0041】本発明で彫塑材として使用されるポリオク
テナマ−樹脂のグレ−ドとしては分子量10,000か
ら200,000、好ましくは、100,000から1
20,000を有するものである。
【0042】分子量が10,000未満では強度的に十
分でなく、逆に200,000を超えるものは固くて切
削や研磨加工が著しく困難となる。
【0043】また、結晶化度の異なる2種以上のポリオ
クテナマ−樹脂をブレンドするのも有効である。
【0044】本発明で使用されるポリオクテナマ−樹脂
は、ポットライフも長く、通常の彫塑材としては充分使
用可能であるが、効果時の収縮を防ぐためには各種の変
性ポリオレフィンを添加するのが必須である。
【0045】本発明で必須成分として使用される変性ポ
リオレフィンとしては種々のものがあげられるが、例え
ば、エチレン、プロピレンなどのオレフィン性モノマ−
に、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル、
メタクリル酸エステル、カルボン酸、カルボン酸エステ
ル、無水カルボン酸等を共重合、グラフト化、ブロック
化することにより得られるものがある。
【0046】特に好ましく用いられるものとしては、エ
チレン−エチルアクリレ−ト共重合体、エチレン酢ビ共
重合体、エチレン−グリシジルメタクリレ−ト共重合体
などである。
【0047】図1は、ポリオクテナマ−樹脂にエチレン
−エチルアクリレ−ト共重合体を60/40の比率でブ
レンドした組成物(1−1)、ブレンドされていないポ
リオクテナマ−樹脂単独のもの(1−2)およびエチレ
ン−エチルアクリレ−ト共重合体(1−3)それぞれを
DSC測定(窒素気流中、10℃/min)して得られ
た融解曲線である。
【0048】図1から明らかなように、ポリオクテナマ
−樹脂にエチレン−エチルアクリレ−ト共重合体をブレ
ンドしたものは、ブレンドされていないポリオクテナマ
−樹脂と同様に室温付近から融解が始まり、しかも融点
がポリオクテナマ−樹脂より高くなっている。
【0049】このことは、彫塑剤としての作業性はポリ
オクテナマ−樹脂と同様室温付近で良好で、しかもポリ
オクテナマ−樹脂が融解してしまうような高温において
も形状安定性の良いことを示している。
【0050】ポリオクテナマ−樹脂と変性ポリオレフィ
ンのブレンド比率としては、98/2〜10/90の間
が適切である。変性ポリオレフィンのブレンド比率を2
%以下にすると、高温側における形状安定性が改良され
ず、90%以上にすると低温側における作業性が損なわ
れてしまい、ブレンドする意味が失われてしまう。
【0051】さらに、本発明で使用されるポリオクテナ
マ−樹脂は無機の充填材をブレンドすることにより切削
や研磨がし易くなる。無機の充填材をブレンドすること
により切削性や研磨性が改良されるだけでなく以下の点
も改良される。
【0052】すなわち、その一つは本発明で使用される
ポリオクテナマ−樹脂の比重が0.9前後で樹脂が軽い
ため無機の充填材がブレンドされていないものを用いて
出来上がった彫刻の置物などに重量感がなく、安っぽく
感じられるのが改善されることである。
【0053】また、成形物の表面の平滑性も改善され
る。使用し得る無機の充填材としては特に制限はない。
具体的には、塩化亜鉛、炭酸カルシウム、シリカ、ガラ
ス粉、金属粉などを使用し得る。特に、塩化亜鉛が表面
平滑性などの点から好ましい。無機の充填材の添加量は
全重量に対して20〜90重量%、好ましくは、50〜
75重量%である。添加量が20重量%未満の場合、添
加する意味が薄れ、逆に90重量%を越える添加量では
脆くなり、切削加工や研磨加工が困難になる。さらに、
本発明で使用されるポリオクテナマ−は、特有の臭いを
有しているため、用途によっては、これが障害になるこ
とがある。
【0054】この臭いを取り除く方法としては、低分子
量成分の抽出が最も有効であるが、簡便な方法としては
各種消臭剤の添加も非常に有効である。
【0055】消臭剤の例としては、有機化合物としては
ベンズアルデヒド、グリオキザ−ル、ホルマリンなどが
特に顕著な効果を示すが、これらに限定されるものでは
ない。 また市販品としては、菱東ケミカル社製アクリ
エ−ス、徳ソ−社製RAN−10、MU−357などが
特に効果がある。
【0056】無機化合物としては、過酸化水素、過酢
酸、ジ亜塩素酸などが例示できるが、これらに限定され
るものではない。
【0057】また、市販品としては、住友アルミナ社製
BK−113,山甚産業社製NA−1303などが特に
顕著な効果を示す。
【0058】また、これら消臭剤は単独で用いても良い
が、複合して添加するとより効果的である。
【0059】本発明の彫塑材は、通常ペレットの形で提
供される。
【0060】このものの成形方法としては、通常のプラ
スチックス用射出成形機、あるいはプレス成形機で成形
するのが好ましい。
【0061】また、より複雑な形にする場合は、例えば
ペレットをお湯に浸して融解させた後、手で自由に造形
しても良い。
【0062】さらには、成形機で小さなブロックをあら
かじめ造っておき、これを組合せて粗い形にしながら、
お湯あるいはドライヤ−などでこれらブロックを部分的
に融解させながら造形しても良い。こうして造形された
ものは、そのままでも良いが細部をより精密に仕上げる
ために、各種切削加工を施すのが好ましい。
【0063】また、最終的には表面平滑性を出すため、
各種研磨仕上げを施すことも可能である。さらに、ここ
で使用する彫塑材は、あらかじめ着色しておいてから造
形することも可能であるが、造形が終わってから、各種
塗料で着色することも可能である。また、本発明で使用
されるポリオクテナマ−には通常使用される各種安定
剤、紫外線吸収剤、可塑剤、着色剤等を添加することも
できる。
【0064】これら各種添加剤は、通常のプラスチック
ス用押出機、ゴム用インタ−ナルミキサ−、ロ−ル等で
簡単にポリオクテナマ−に添加できる。
【0065】
【発明の効果】本発明によって提供される彫塑材は、鋳
型を使用する注型加工、人体に対して比較的安全な温度
において手やヘラなどを使用したモデリング作業、ノミ
や彫刻刀などによる彫刻加工または切削加工の両方が可
能で、さらに鑢やサンドペ−パ−またはグラインダ−な
どによる研磨仕上げも可能なため、非常に広い分野での
応用が可能なものである。
【0066】本発明を詳細に説明するため、以下に実施
例を示す。
【0067】《実施例1》彫塑剤としてポリオクテナマ
−樹脂(ドイツHuels 社製 Vestenamer 8012) を80重
量部とエチレン−エチルアクリレ−ト樹脂(日本石油化
学製レクスロンA3250)を20重量部を混合した樹
脂組成物から射出成形機で複数個の組合わせが可能なブ
ロックを成形した。このブロック複数個を組合わせてマ
ネキン人形の粗型を作り、通常のヘヤ−ドライヤ−で表
面を部分的に溶融し、彫塑用原型とした。この原型をカ
ッタ−で切削加工して微細部分の形を整え、次いで、サ
ンドペ−パ−で表面仕上げをしたところ、非常に良好な
外観のマネキン人形になった。このものにアクリル系塗
料で仕上げ塗装を施すと、さらに外観が良好になった 。《実施例2》酸化亜鉛をさらに100重量部加えるこ
と以外は実施例1と全く同様にしてマネキン人形を作っ
たところ、さらに重量感のあるものになった。
【0068】《実施例3》マネキン人形のかわりに乗用
車モデルを作製すること以外は実施例2と全く同様にし
てモデルを作ったところ、同様に重量感のある良好な外
観に仕上がった。このものを夏期期間中、自家用車の後
部の直射日光の当る所に置いておいたが、形の変形は全
く認められなかった。
【0069】《比較例1》エチレン−エチルアクリレ−
ト共重合体を入れないこと以外は実施例3と全く同様に
して乗用車モデルを作り、自家用車中に置いたところ、
半日で形が変形を始め、3日後には、完全に原型を留め
ないほどになってしまった。
【0070】《実施例4》エチレン−エチルアクリレ−
ト共重合体のかわりに無水マレイン酸変性ポリプロピレ
ン(三菱油化製MODIC P−310K)を使うこと
以外は実施例1と全く同様にしてマネキン人形を作った
ところ、同様に外観、塗装性の良好なものが出来た。
【0071】《比較例2》ポリオクテナマ−樹脂のかわ
りに相対粘度2.34を有するポリカプロラクトン樹脂
(ダイセル化学社製プラクセルH−5)を使うこと以外
は実施例1と全く同様にしてマネキン人形を作り、カッ
タ−で形を整えようとしたが、素材が硬く、非常に作業
性が悪かった。さらにサンドペ−パ−で表面仕上げを試
みたが、かえって表面を粗してしまい、外観を損ねた。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は実施例1において使用されたポリオクテ
ナマ−樹脂、エチレン−エチルアクリレ−ト樹脂および
それらを60/40の比率でブレンドされた樹脂組成物
に関してそれぞれDSC測定して得られた融解曲線であ
る。
【符号の説明】
1−1:ポリオクテナマ−樹脂とエチレン−エチルアク
リレ−ト樹脂を60/40の比率でブレンドした樹脂組
成物に関する融解曲線 1−2:ブレンドされていないポリオクテナマ−樹脂に
関する融解曲線 1−3:エチレン−エチルアクリレ−ト樹脂に関する融
解曲線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 45/00 7242−4J

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオクテナマ−樹脂に変性ポリオレフ
    ィン樹脂を配合してなる樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 ポリオクテナマ−樹脂に変性ポリオレフ
    ィン樹脂を配合してなる樹脂組成物からなることを特徴
    とする彫塑材。
  3. 【請求項3】 変性ポリオレフィン樹脂がエチレン−エ
    チルアクリレ−ト共重合体、エチレン酢ビ共重合体、エ
    チレン−グリシジルメタクリレ−ト共重合体から選ばれ
    る少なくとも1種類である請求項2記載の彫塑材。
  4. 【請求項4】 無機充填材を含有する請求項1記載の樹
    脂組成物。
  5. 【請求項5】 無機充填材が酸化亜鉛である請求項1ま
    たは3項記載の樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 2種類の異なったグレ−ドのポリオクテ
    ナマ−樹脂の混合物からなる請求項1記載の樹脂組成
    物。
  7. 【請求項7】 樹脂組成物が脱臭剤を含有する請求項2
    記載の彫塑材。
  8. 【請求項8】 樹脂組成物が着色剤を含有する請求項2
    記載の彫塑材。
  9. 【請求項9】 無機充填材の含有量が全重量に対して5
    0〜75%である請求項2項または3項記載の彫塑材。
JP3200326A 1991-08-09 1991-08-09 ポリオクテナマ−樹脂組成物および彫塑材 Pending JPH0543780A (ja)

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