JPH054371U

JPH054371U - デイスクカートリツジ

Info

Publication number: JPH054371U
Application number: JP5522891U
Authority: JP
Inventors: 優池辺; 晴男芝; 幸夫宮崎
Original assignee: TDK Corp
Current assignee: TDK Corp
Priority date: 1991-06-21
Filing date: 1991-06-21
Publication date: 1993-01-22

Abstract

(57)【要約】【目的】従来の成形性、金型上の問題点を解決し、品質
の良いシャッタを著しく安価に得る。【構成】内部にディスクを回転可能に収納し、記録再生
用ヘッド等を挿入するヘッド挿入孔を有するケースに、
前記ヘッド挿入孔を開閉する断面コ字状のシャッタを摺
動自在に備えたディスクカートリッジにおいて、前記シ
ャッタが上下板面部の一側に切欠部を形成してＬ字状板
面部とし、この切欠部の側縁が、シャッタの閉鎖位置に
おいてヘッド挿入孔の開口側縁を被閉する位置にあるよ
うに形成したことで、シャッタに成形不良が発生しにく
く、バリのない製品にでき、しかも寸法やソリなどの誤
差も少なく歩留りも著しく良好で、低コストな製品とで
きる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ハードディスク、特に磁気ディスクを回転自在にケース内に収納したディスクカートリッジに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

一般にフロッピーディスク、ビデオその他デジタルデータの記憶装置に用いられるコンパクトディスク或いはビデオディスクは、図５に示すように取扱上、ゴミや、ほこりがついたり傷がつかないようにケースａに設けたヘッド挿入孔ｂを不使用時には覆い、かつ使用時に開放露呈させるためのスライド用のシャッタｃが備えられている。このシャッタｃは、断面コ字状の板体で、その上下の板面部にシャッタ窓孔ｄが形成され、該板面部により、カセットを挾持した状態でスライドするようにケースａ上で案内がなされる構成となっている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、この従来シャッタではステンレスなどの金属シャッタとすると、全体としてコスト高とならざる得ないし、また必要な打抜加工や曲げ加工等の加工性が悪く加工具の損傷がひどく、この工具の損傷によってシャッタの切断面にバリを発生しやすく、このバリによりケースを削ってメディアに付着するとエラーの原因になる悪結果が多く、しかもシャッタが大きくなると重量が重くなるため、ケースの剛性を上げたり用いられるスプリングの線径を太くするなどシャッタスプリングのバネ定数を上げる必要が生じるとともに、重力の影響を受けやすくなるためカートリッジの向きによってシャッタの開閉力が変化するなど影響を大きいなどの問題がある。また、この金属製シャッタの欠点をなくすための軽量で安価な合成樹脂製シャッタも多用されているが、射出成形加工時に板内にシャッタ窓孔ｄを形成するため、該シャッタ窓孔ｄの周囲の一部に幅の細い枠状部分ｅができることとなって、該枠状部分ｅに樹脂を充填するには樹脂流れが悪いので、ショートショットしないために射出圧を上げる必要ができ、他の部分にバリが出たりソリが生じたりして寸法精度が不安定となって成形不良が発生しやすく、また歩留りが悪くなるし、成形サイクルも長くなって生産コストが割高となるほか、成形金型構造も複雑となる。即ち、シャッタ窓孔ｄを形成するために成形金型では、スライドコアを必要として金型構造が複雑となるほか、上下板面部の空間を形成するセンターコアの強度が弱く問題であると共に、シャッタスライドエリアｆもケース側に大きく形成する必要ができて、ケースａの薄肉部が増えてケース側の成形性も悪化するなど問題があった。本考案は、これら従来の諸欠点を排除しようとするもので、成形性が著しく良く、成形金型構造も簡単化でき、バリ発生や寸法不良もなく、しかも発生しやすかった削り現象がなく、軽量でシャッタの円滑なスライド動作を保証すると共に、シャッタの被閉をも確実に行うことができる品質の良い信頼性の高い、かつケースのシャッタスライドエリアの減少でケースの成形性をも良好なディスクカートリッジを提供することを目的とするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、内部にディスクを回転可能に収納し、記録再生用ヘッド等を挿入するヘッド挿入孔を有するケースに、前記ヘッド挿入孔を開閉する断面コ字状のシャッタを摺動自在に備えたディスクカートリッジにおいて、前記シャッタが上下板面部の一側に切欠部を形成してＬ字状板面部とし、この切欠部の側縁が、シャッタの閉鎖位置においてヘッド挿入孔の開口側縁を被閉する位置にあるように形成したことを特徴とするディスクカートリッジである。

【０００５】

【実施例】

本考案をマイクロフロッピーディスクのディスクカートリッジに適用した一実施例について図１乃至図３で説明すると、円形状の磁気ディスク１と、該ディスク１を回転可能に収納する上ケースと下ケースとからなるケース２と、このケース２に形成した記録・再生用ヘッドなどを挿入するヘッド挿入孔３を開閉するためケース上下面を挾持状態でガイド溝（図示せず）に沿ってスライドする断面コ字状のシャッタ４とを備え、該シャッタ４を閉方向に附勢し、前記ヘッド挿入孔３に対してケース片側で摺動する記録再生装置のシャッタ開閉機構で開閉操作されるディスクカートリッジにおいて、前記シャッタ４が、上下板面部の一側に切欠部４₁を形成してＬ字状板面部とし、この切欠部４₁の側縁４₂がシャッタ４の閉鎖位置においてヘッド挿入孔３の開口側縁３₁を被閉する位置にあるように形成し、ケース表面に凹面としたスライドエリア５に摺動自在に組込まれている。

【０００６】前記シャッタ４としては、合成樹脂で上下板面部を側面連結部で連設した断面コ字状のシャッタに金型成形したもので、記録再生装置のシャッタ開閉機構に当接する部分４₃を上下板面部に残して、即ちヘッド挿入孔３の孔幅の約２倍以上の長さを残して切欠部４₁を形成して略Ｌ字形シャッタとしてあるが、図４に示すように該シャッタ４の上下板面部の他側の端縁を傾斜縁６に形成し、シャッタスライドエリア５もそれに対応して減少させ、薄肉部を少なくさせることもでき、また、前記ヘッド挿入孔３を被閉し覆う部分のみを残して両側に切欠部４₁を形成した略Ｔ字形のシャッタとすることもでき、ケース側の薄肉部を減少させると共に、デザイン上の自由度が拡大でき商品価値を高めることも配慮される。さらに前記シャッタ４の上下板面部の表面には凹凸線状の模様７を必要に附設し、外観上の体裁に変化を与えることが好ましい。なおシャッタ４はスプリング（図示せず）によって閉方向に附勢されるが、該スプリング並びにスライド用のガイド溝に係合、停止される突起或いは凹部を備え、シャッタ４をケース２に摺動自在に装備してある。

【０００７】

【考案の効果】

本考案は、内部にディスクを回転可能に収納し、記録再生用ヘッド等を挿入するヘッド挿入孔を有するケースに、前記ヘッド挿入孔を開閉する断面コ字状のシャッタを摺動自在に備えたディスクカートリッジにおいて、前記シャッタが上下板面部の一側に切欠部を形成してＬ字状板面部とし、この切欠部の側縁が、シャッタの閉鎖位置においてヘッド挿入孔の開口側縁を被閉する位置にあるように形成したことにより、シャッタに成形不良が発生しにくくバリのない製品にでき寸法やソリなどの誤差も少なく歩留りも著しく良好で、低コストな製品とでき、しかも成形金型も簡単化して大量生産に適し、軽量でシャッタの円滑なスライド動作を保証すると共に、シャッタの被閉をも確実に行うことができる品質の良い信頼性の高い、かつケースのシャッタスライドエリアの減少でケースの成形性をも良好なディスクカートリッジにでき、効率の良い生産が可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例の平面図でシャッタを閉じた状
態を示す。

【図２】実施例の平面図でシャッタを開けた状態を示
す。

【図３】シャッタの斜視図である。

【図４】本考案の他の実施例の平面図である。

【図５】従来のディスクカートリッジの平面図である。

【符号の説明】

１ディスク２ケース３ヘッド挿入孔３₁開口側縁４シャッタ４₁切欠部４₂側縁５スライドエリア６傾斜縁７模様

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】内部にディスクを回転可能に収納し、記
録再生用ヘッド等を挿入するヘッド挿入孔を有するケー
スに、前記ヘッド挿入孔を開閉する断面コ字状のシャッ
タを摺動自在に備えたディスクカートリッジにおいて、
前記シャッタが上下板面部の一側に切欠部を形成してＬ
字状板面部とし、この切欠部の側縁が、シャッタの閉鎖
位置においてヘッド挿入孔の開口側縁を被閉する位置に
あるように形成したことを特徴とするディスクカートリ
ッジ。
【請求項２】前記シャッタが、合成樹脂で金型成形さ
れたものであって、記録再生装置のシャッタ開閉機構に
当接する部分を上下板面部に残して切欠部を形成したも
のである請求項１記載のディスクカートリッジ。
【請求項３】前記シャッタが、上下板面部の他側の端
縁を傾斜縁とした請求項１または２記載のディスクカー
トリッジ。