JPH0515174U

JPH0515174U - デイスクカートリツジ

Info

Publication number: JPH0515174U
Application number: JP5979791U
Authority: JP
Inventors: 嘉勝川上
Original assignee: ミネソタマイニングアンドマニユフアクチヤリングカンパニー
Priority date: 1991-07-30
Filing date: 1991-07-30
Publication date: 1993-02-26

Abstract

(57)【要約】【目的】ディスクカートリッジにおいて、カートリッ
ジ本体上の付着物が使用時にヘッド挿入用窓から進入す
ることを阻止するようにした。【構成】ディスクカートリッジが、磁気メディアを内
蔵したカートリッジ本体に、信号の記録再生をするヘッ
ドの挿入用窓を設け、このヘッド挿入用窓を開閉するシ
ャッターがスライド可能に設けられることからなる。こ
のヘッド挿入用窓に隣接して、シャッターが開放を開始
する側の縁に沿って、カートリッジ本体面上の付着物が
磁気メディア上に進入しないように、防塵壁が設けられ
ている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ヘッド挿入用窓に防塵壁を設けたディスクカートリッジに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、フロッピーディスクにおいては、例えば、８インチ、５．２５インチのものでは、ヘッド挿入用窓が開放したままである（実開昭６０−５６９７３号公報等参照）。一方、３．５インチのフロッピーディスクになると、この点が改良されて図４（ａ）および（ｂ）に示すように、ヘッド挿入用窓３には、ゴミ、埃７が進入しないように、あるいは手で直接触れないように、シャッター２がスライド可能に、使用時に開放されるように設けられ覆われていて、図５（ａ）および（ｂ）に示すように使用時のみ開くようになっているものが知られている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、前述のシャッター機構を備えゴミ、埃がヘッド挿入用窓からカートリッジの内部に進入しないように改良された３．５インチのフロッピーディスクにおいても、図４（ｂ）および図５（ｂ）に示すように、カートリッジ６の上に付着したゴミ、埃は、ヘッド挿入用窓３付近で、シャッター２の開放動作時にシャッター２によって押し寄せられて、カートリッジ６の内部に進入して磁気メディア４に付着してしまうことがあった。

【０００４】このように、磁気メディア上に付着したゴミ、埃は、磁気ヘッドが磁気メディア上にまたはその上から信号を記録再生するときに、磁気ヘッドと磁気メディア間に介在し、磁気ヘッドを浮き上がらせることになり、正常な記録再生を妨げ、いわゆるエラーを発生させるという問題点があった。また、ゴミ、埃が硬い物質の場合には、磁気メディアを傷つけるという問題点があった。

【０００５】本考案は、従来の上記のような問題点に鑑みてなされたものであり、ヘッド挿入窓を覆ったシャッターの開放動作時にカートリッジ上に付着したゴミ、埃がカートリッジ内部への進入を防ぐようにしてなるディスクカートリッジを提供することを目的とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案のディスクカートリッジは、磁気メディアを内蔵したカートリッジ本体、カートリッジ本体に形成され記録再生用ヘッドを挿入するためのヘッド挿入用窓、および該ヘッド挿入用窓を開閉するシャッターを備えたディスクカートリッジにおいて、ヘッド挿入用窓が、シャッターの開放作動時に、カートリッジ本体面上の付着物の進入を阻止する防塵壁即ち、隆起部を有することを特徴とするものである。

【０００７】この防塵壁は、ヘッド用窓におけるシャッターの開放側に設けられているものである。また、この防塵壁は、シャッターの閉鎖時にシャッターと衝接するようにヘッド用窓の縁部に沿って形成されている。

【０００８】

【作用】

上記のようなディスクカートリッジにおいては、不使用時にはヘッド挿入用窓がシャッターによって覆われていて、使用時にヘッド挿入用窓が開放されるとき、シャッターのスライドによってカートリッジ上に付着していたゴミ、埃が押し寄せられて防塵壁にせき止められるので、ヘッド挿入用窓からカートリッジ内に進入しない。このディスクカートリッジは、シャッターのヘッド挿入用窓の開放時に生じるゴミ、埃の進入阻止を防塵壁を設けることにより行い、この防塵壁がカートリッジの製造に使用する型の変更のみで得ることができるものである。

【０００９】

【実施例】

実施例について図面を参照して以下のごとく説明する。本考案の一実施例であるディスクカートリッジ１を、図１、図２（ａ）および（ｂ）、図３（ａ）および（ｂ）に示すものについて説明する。図１には、カートリッジ本体６からシャッター２を取り外した状態を示している。ＡＢＳ樹脂製のカートリッジ本体６は、円板状磁気メディア４が収納されるように中空体に形成され、磁気メディア４への信号の記録再生を行うように磁気ヘッドのアクセスのために、それに適した部分に長方形のヘッド挿入用窓３が開かれている。このヘッド挿入用窓３を覆うようにシャッター２が設けられ、カートリッジ本体６のヘッド挿入用窓３の近傍に凹部６１が形成され、そこにシャッター２がスライドさせることができるように取り付けられている。シャッター２には、ヘッド挿入用窓３とほぼ同寸法の窓２１が形成され、使用しない時にはヘッド挿入用窓３を閉じ、使用時には駆動装置に装着すると自動的に窓２１とヘッド挿入用窓３とが整合して開くようにスライドする。

【００１０】このようなディスクカートリッジ１において、カートリッジ本体６の凹部６１における長方形のヘッド挿入用窓３の周縁部において、シャッター２の窓２１の移動側の長い辺に沿って、隆起部である防塵壁５が形成されている。図２（ｂ）および図３（ｂ）の断面図に示されるように、防塵壁５は、その長さがヘッド挿入用窓３の長い辺の長さにほぼ等しい長さを有し、約１．５mmの幅を有する隆起体であり、成形時に一体に設けられ、カートリッジの形成型の変更によって得られるものである。そして、シャッター２がその窓２１側に防塵壁５を位置させるようにカートリッジ本体６に取り付けられ、図２（ｂ）に示すヘッド挿入用窓３の閉鎖状態から図３（ｂ）に示す開放状態へと移動したとき、図示のようなそれらの位置関係になっている。即ち、防塵壁５の両面に対して、シャッター２の窓２１が開放時に一方側を、そして閉鎖時に他方側を衝接することになる。なお、開放時には小さなゴミ、埃を保持するためシャッター２の窓２１は、防塵壁５と衝接しないように、隙間を確保するようにしても良い。

【００１１】以上のような構成によって、ディスクカートリッジ１が使用される時、即ち、駆動装置に装着し磁気メディア４に対して信号の記録再生が行われるとき、シャッター２は、図２（ａ）で示す状態から図３（ａ）の矢印で示す方向に移動されて、ヘッド挿入用窓３とシャッター２の窓２１が整合して、ヘッド挿入用窓３が開放される。そして、使用されないときには、シャッター２が逆方向に移動されて、図２（ａ）に示す状態に戻されヘッド挿入用窓３を閉鎖する。シャッター２の開放動作時、図２（ａ）に示すようにシャッター２の開放した窓２１の部分のカートリッジ本体６の表面に、ゴミ、埃７が付着していると、シャッター２の窓２１の一方側によって押し寄せられたゴミ、埃７が防塵壁５まで移動されてそこにせき止められ、防塵壁５との間に挟まった状態になり、ヘッド挿入用窓３からゴミ、埃７がカートリッジの内部に進入していくことはない。

【００１２】なお、上記ディスクカートリッジ１において、ヘッド挿入用窓３およびシャッター２の窓２１を長方形の場合について説明したが、他の形状、例えば、正方形、長円形、楕円形等にして、防塵壁５をシャッター２の窓２１側の縁に沿って設けてもよいことは、勿論である。

【００１３】

【考案の効果】

本考案は、上述のとおり構成されているので、以下のような効果を奏する。上記構成のディスクカートリッジは、磁気メディアを内蔵したカートリッジ本体、この本体に形成され記録再生用ヘッドを挿入するためのヘッド挿入用窓、およびヘッド挿入用窓を開閉するシャッターを備え、ヘッド挿入用窓が、シャッターの開放作動時に、カートリッジ本体面上の付着物の進入を阻止する防塵壁を有するので、ヘッドの磁気メディアへの信号の記録再生時に、シャッターが移動しても、カートリッジ本体面上の付着物がシャッターによってヘッド挿入用窓へと押し寄せられても防塵壁によってせき止められ、ヘッド挿入用窓から磁気メディア上に進入することがなく、従来のディスクカートリッジにみられたような、磁気メディア上に進入した付着物が、磁気メディア上に信号を記録再生するときに磁気ヘッドと磁気メディアとの間に挟まり、磁気ヘッドが浮き上がることにより正常に記録再生できなくなり、エラーを生じたり、磁気メディアの磁性層および磁気ヘッドを傷つけることもないという優れた効果がある。また、防塵壁は、カートリッジ本体の製造時、成形型の一部を変更するのみで、コストをかけず得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例であるディスクカートリッジ
の分解正面図。

【図２】（ａ）は、図１のシャッターが組み立てられ、
閉じたときのディスクカートリッジの正面図、そして
（ｂ）は（ａ）のIIＢ−IIＢ線に沿った断面図。

【図３】（ａ）は、シャッターを開いたときのディスク
カートリッジの正面図、そして（ｂ）は（ａ）のIII Ｂ
−III Ｂ線に沿った断面図。

【図４】（ａ）は、シャッターを閉じた状態の従来のデ
ィスクカートリッジの正面図、（ｂ）は（ａ）のIVＢ−
IVＢ線に沿った断面図。

【図５】（ａ）は、シャッターを開いた状態の従来のデ
ィスクカートリッジの正面図、（ｂ）は（ａ）のＶＢ−
ＶＢ線に沿った断面図。

【符号の説明】

１ディスクカートリッジ２シャッター３ヘッド挿入用窓４磁気メディア５防塵壁６カートリッジ本体７ゴミ、埃等２１シャッターの窓６１凹部

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】磁気メディアを内蔵したカートリッジ本
体、該カートリッジ本体に形成され記録再生用ヘッドを
挿入するためのヘッド挿入用窓、および該ヘッド挿入用
窓を開閉するシャッターを備えたディスクカートリッジ
において、前記ヘッド挿入用窓が、前記シャッターの開
放動作時に、前記カートリッジ本体面上の付着物の進入
を阻止する防塵壁を有することを特徴とするディスクカ
ートリッジ。
【請求項２】請求項１に記載のディスクカートリッジ
において、前記防塵壁が前記ヘッド挿入用窓における前
記シャッターの開放側に設けられていることを特徴とす
るディスクカートリッジ。
【請求項３】請求項１に記載のディスクカートリッジ
において、前記防塵壁が前記シャッターの閉鎖時にシャ
ッターと衝接するように前記ヘッド挿入用窓の縁部に沿
って形成されていることを特徴とするディスクカートリ
ッジ。