JPH0543688U - カラー画像表示装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な構成で、表示画面外のコンバージェン
ス調整ができるようにし、もって表示画面周辺部のミス
コンバージェンスを防止することが出来るカラー画像表
示装置を提供する。 【構成】 コンバージェンス調整時には、クロスハッチ
発生回路１０の出力をビデオ出力回路９を介してＣＲＴ
３上に表示し、これを見ながら、調整者が、操作部１１
を操作して、各調整点における補正量を決定し、メモリ
１３に書き込んでゆく。表示画面外の点を調整するとき
は、端子１７に入力される振幅切換信号により、表示振
幅が切り換えられ、通常時よりも縮んだ振幅で表示され
る。従って、調整者は、通常時には表示されない表示画
面外の調整点についても、画面を見ながら調整すること
ができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ＣＲＴ直視型または投射型のカラー画像表示装置のコンバージェン スを補正する回路に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来のカラー画像表示装置においては画面外のオーバースキャン部の調整点は 調整者には見えないため、コンバージェンス調整は行われないか、もしくは試行 錯誤的な見込み調整程度のもので済まされてしまうことが多かった。

【０００３】 従って、この部分の調整点のミスコンバージェンスのために表示画面の周辺部 に色ずれが発生するという問題があった。

【０００４】 このような問題を解決する手段として、例えば特開昭５５−１６３９８８号公 報（Ｈ０４Ｎ ９／２８）に示されるものがある。この従来技術においては、画 面に映出される調整点に対応したメモリ容量より多い容量の１フレームメモリを 備え、画面に映出されているコンバージェンス調整点よりさらに外側でのコン バージェンス補正量を演算によって求め、その値をこの１フレームメモリに書き 込むようにしている。

【０００５】 しかしながら、画面外の調整点は、点数としてはかなり多くなるため、ハード ウェアで実現するには回路が大規模になり、またソフトウェア的に実現するには 、処理時間的にも、プログラムメモリの容量的にもＣＰＵにとって負担となる可 能性があった。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、以上の点に鑑みてなされたものであり、画面周辺部においてもコン バージェンス調整ミスが少ないカラー画像表示装置を僅かな回路追加だけで提供 しようとするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

このために本考案は、表示画面の内外に複数のコンバージェンス調整点を設定 し、各調整点のコンバージェンスずれを補正するための補正量を所定の調整操作 にて発生でき、この補正量を前記調整点に対応した記憶領域を有するメモリに記 憶して、水平並びに垂直走査に同期して読み出すようにしたデジタルコンバージ ェンス補正機能を有するカラー画像表示装置において、表示画面外の調整時に水 平もしくは垂直偏向の振幅を通常時より一定量だけ狭くなるように切り換える手 段を有する。

【０００８】

【作用】

本考案は以上のように構成されているので、オーバースキャン部も表示できる ように切り換えることができ、表示画面外の調整も可能となる。

【０００９】

【実施例】

図１に本考案の一実施例を示す。図において、１は偏向処理回路、２は偏向出 力回路、３はＣＲＴ、４は偏向ヨーク、５はＣＧヨーク、６は振幅切換スイッ チ、７はビデオプリアンプ、８は画面切換スイッチ、９はビデオ出力回路、１０ はクロスハッチ発生回路、１１は操作部、１２はメモリ制御部、１３はメモリ、 １４はＤＡ変換器、１５はＣＧ出力回路である。

【００１０】 また、１６は同期信号入力端子、１７は振幅切換信号入力端子、１８は映像信 号入力端子、１９は画面切換信号入力端子、２０は第１制御電圧入力端子、２１ は第２制御電圧入力端子である。

【００１１】 次に本考案の動作について説明する。

【００１２】 偏向処理回路１は入力された同期信号に従って偏向ドライブ信号を出力する。 偏向処理回路２はこれを受けて偏向電流を偏向ヨーク４に流す。また、偏向出力 回路２には振幅制御電圧が入力されており、これにしたがって偏向振幅が決めら れるが、この振幅制御電圧は、振幅切換スイッチ６によって表示画面外のコン バージェンス調整時にはオーバースキャン部も表示されるように偏向の振幅が縮 まるような第２の制御電圧入力端子２１側に、その他のときには通常の振幅とな るような第１制御電圧入力端子２０側に切り換えられる。

【００１３】 一方、映像信号は映像信号入力端子１８からビデオプリアンプ７を通してクラ ンプ等の処理を受けた後、画面切換スイッチ８に入力される。この画面切換スイ ッチ８には、クロスハッチ発生回路１０より出力されるクロスハッチ信号も入力 されており、画面切換信号入力端子１９に入力される画面切換信号により、コン バージェンス調整時には通常の映像表示からクロスハッチパターンに切り替わる ようになっている。ビデオ出力回路９は、このようにして選択された信号を受け て、ＣＲＴ３に出力し、画面表示が行われる。

【００１４】 他方、調整者の操作に従って操作部１１より調整信号がメモリ制御部１２に出 力され、メモリ制御部１２は調整信号に対応したメモリ制御信号を出力してメモ リ２７に補正に必要なデータを書き込む。また、メモリ２７からは画面の走査位 置に従って順次補正データが読み出され、これがＤＡ変換器１４によって補正信 号となり、コンバージェンス出力回路１５によって十分に増幅されて、補正電流 をＣＧヨーク５に流す。

【００１５】 以上の回路動作によって調整者は、コンバージェンス調整時には画面切換信号 によって表示画面を調整用のパターンであるクロスハッチに切り換えて、画面を 見ながら操作部１１を操作してコンバージェンスの補正量を決定していく。

【００１６】 表示画面外の調整を行う場合には、さらに振幅切換信号によって偏向振幅を縮 めておき、それまで見えなかったオーバースキャン部の調整点の補正量を同様に して決めていき、画面外の調整が終れば振幅切換信号を元に戻しておく。

【００１７】 なお、偏向振幅を縮めた状態での補正量は、通常振幅状態での補正量とは厳密 には合致しないが、この誤差は表示画面外の補正としては実用上差し支えのない 程度のものであり、表示画面周辺部のミスコンバージェンスを防ぐための効果と しては十分なものである。

【００１８】

【考案の効果】

以上のように本考案によれば、スイッチの切換ひとつで、オーバースキャン部 を表示し、表示画面外の調整点のコンバージェンス調整が可能となるので表示画 面周辺部におけるミスコンバージェンスを防ぐことができ、またそれを僅かな回 路の追加だけで実現することが出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示すブロック図である。

【符号の説明】

２…偏向出力回路 ５…ＣＧヨーク ６…振幅切換スイッチ １０…クロスハッチ発生回路 １１…操作部 １２…メモリ制御部 １３…メモリ １５…ＣＧ出力回路 １７…振幅切換信号入力端子

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 表示画面の内外に複数のコンバージェン
   ス調整点を設定し、各調整点のコンバージェンスずれを
   補正するための補正量を所定の調整操作にて発生でき、
   この補正量を前記調整点に対応した記憶領域を有するメ
   モリに記憶して、水平並びに垂直走査に同期して読み出
   すようにしたデジタルコンバージェンス補正機能を有す
   るカラー画像表示装置において、表示画面外の調整時に
   水平もしくは垂直偏向の振幅を通常時より一定量だけ狭
   くなるように切り換える手段を有することを特徴とする
   カラー画像表示装置。