JPH0543642A - ポリウレタンポリウレア水性分散体の製造方法 - Google Patents
ポリウレタンポリウレア水性分散体の製造方法Info
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- JPH0543642A JPH0543642A JP3230964A JP23096491A JPH0543642A JP H0543642 A JPH0543642 A JP H0543642A JP 3230964 A JP3230964 A JP 3230964A JP 23096491 A JP23096491 A JP 23096491A JP H0543642 A JPH0543642 A JP H0543642A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】有機ポリイソシアネート、ポリヒドロキシ化合
物及びカルボキシル基を含有する化合物とから得られる
カルボキシル基含有末端NCO型ウレタンプレポリマ−
に水、ポリアミン及び中和剤を加え、鎖伸長と同時にエ
マルジョン化するポリウレタンポリウレア水性分散体の
製造方法において、該カルボキシル基含有末端NCOウ
レタンプレポリマ−に対し過剰のポリアミンを反応せし
め、末端アミノ基型ポリウレタンポリウレアを合成し、
しかる後、該末端アミノ基にジイソシアネ−トを反応さ
せることを特徴とするポリウレタンポリウレア水性分散
体の製造方法。 【目的】耐水性、耐溶剤性に優れた樹脂皮膜を形成し、
かつ長期間の貯蔵安定性を有するポリウレタンポリウレ
ア水性分散体を提供する。
物及びカルボキシル基を含有する化合物とから得られる
カルボキシル基含有末端NCO型ウレタンプレポリマ−
に水、ポリアミン及び中和剤を加え、鎖伸長と同時にエ
マルジョン化するポリウレタンポリウレア水性分散体の
製造方法において、該カルボキシル基含有末端NCOウ
レタンプレポリマ−に対し過剰のポリアミンを反応せし
め、末端アミノ基型ポリウレタンポリウレアを合成し、
しかる後、該末端アミノ基にジイソシアネ−トを反応さ
せることを特徴とするポリウレタンポリウレア水性分散
体の製造方法。 【目的】耐水性、耐溶剤性に優れた樹脂皮膜を形成し、
かつ長期間の貯蔵安定性を有するポリウレタンポリウレ
ア水性分散体を提供する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリウレタンポリウレア
水性分散体の製造方法に関し、特に、接着剤、塗料、印
刷インキ、各種のコーチング剤等の用途に使用され、有
害な有機溶剤を含まないポリウレタンポリウレア水性分
散体の製造方法に関する。
水性分散体の製造方法に関し、特に、接着剤、塗料、印
刷インキ、各種のコーチング剤等の用途に使用され、有
害な有機溶剤を含まないポリウレタンポリウレア水性分
散体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のポリウレタンポリウレア水性分散
体は、例えばポリウレタンプレポリマー骨格中に親水性
基を導入して自己乳化性を与え、中和しながら水中に分
散させた後、ポリアミンで鎖伸長してポリウレアとする
か、又は疎水性のポリウレタンポリウレアを多量の乳化
剤の存在下、強制的に水に分散させたものである。
体は、例えばポリウレタンプレポリマー骨格中に親水性
基を導入して自己乳化性を与え、中和しながら水中に分
散させた後、ポリアミンで鎖伸長してポリウレアとする
か、又は疎水性のポリウレタンポリウレアを多量の乳化
剤の存在下、強制的に水に分散させたものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前者のポリ
ウレタンポリウレア水性分散体では、生成したエマルジ
ョンの安定性を良くするために、 1.ポリエチレングリコール等の親水性ポリオールを多
量に使用する。 2.親水性の高い脂肪族系及び脂環族系有機ポリイソシ
アネートを使用する。 3.過剰のポリアミンを反応させて、末端アミノ型と
し、使用時に硬化剤を混合して反応させる2液型とす
る。 等の対策を講じてきた。このため従来のポリウレタンポ
リウレア水性分散体は高価であり、かつ性能的にも充分
でなかった。特に対アルコール性に弱く、用途に著しい
制限を受けていた。また、後者のポリウレタンポリウレ
ア水性分散体では、多量の乳化剤が残存するため、得ら
れる樹脂皮膜の耐水性、耐溶剤性が劣り、また分散体の
安定性も良くない等の欠点を有していた。本発明者ら
は、上述した従来技術の欠陥を解決する目的を持って鋭
意研究を重ねた結果、末端NCO型ウレタンプレポリマ
ーに対して過剰量のポリアミンを反応させて末端アミノ
基型ポリウレタンポリウレアを合成し、しかる後、更に
そのアミノ基にジイソシアネートを反応させることによ
り耐溶剤性、特に耐アルコール性に優れたポリウレタン
ポリウレア水性分散体が得られることを知見して本発明
に到達した。
ウレタンポリウレア水性分散体では、生成したエマルジ
ョンの安定性を良くするために、 1.ポリエチレングリコール等の親水性ポリオールを多
量に使用する。 2.親水性の高い脂肪族系及び脂環族系有機ポリイソシ
アネートを使用する。 3.過剰のポリアミンを反応させて、末端アミノ型と
し、使用時に硬化剤を混合して反応させる2液型とす
る。 等の対策を講じてきた。このため従来のポリウレタンポ
リウレア水性分散体は高価であり、かつ性能的にも充分
でなかった。特に対アルコール性に弱く、用途に著しい
制限を受けていた。また、後者のポリウレタンポリウレ
ア水性分散体では、多量の乳化剤が残存するため、得ら
れる樹脂皮膜の耐水性、耐溶剤性が劣り、また分散体の
安定性も良くない等の欠点を有していた。本発明者ら
は、上述した従来技術の欠陥を解決する目的を持って鋭
意研究を重ねた結果、末端NCO型ウレタンプレポリマ
ーに対して過剰量のポリアミンを反応させて末端アミノ
基型ポリウレタンポリウレアを合成し、しかる後、更に
そのアミノ基にジイソシアネートを反応させることによ
り耐溶剤性、特に耐アルコール性に優れたポリウレタン
ポリウレア水性分散体が得られることを知見して本発明
に到達した。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、有機
ポリイソシアネート、ポリヒドロキシ化合物及びカルボ
キシル基を含有する化合物とから得られる、カルボキシ
ル基を含有末端NCO型ウレタンプレポリマーに、水、
ポリアミン、中和剤としての塩基を加えてエマルジョン
化するポリウレタンポリウレア水性分散体の製造方法に
おいて、該末端NCO型ウレタンプレポリマーに対して
過剰量のポリアミンを反応せしめ、末端アミノ基型ポリ
ウレタンポリウレアを合成し、しかる後該末端アミノ基
型ポリウレタンポリウレアのアミノ基にジイソシアネー
トを反応させることを特徴とするポリウレタンポリウレ
ア水性分散体の製造方法である。
ポリイソシアネート、ポリヒドロキシ化合物及びカルボ
キシル基を含有する化合物とから得られる、カルボキシ
ル基を含有末端NCO型ウレタンプレポリマーに、水、
ポリアミン、中和剤としての塩基を加えてエマルジョン
化するポリウレタンポリウレア水性分散体の製造方法に
おいて、該末端NCO型ウレタンプレポリマーに対して
過剰量のポリアミンを反応せしめ、末端アミノ基型ポリ
ウレタンポリウレアを合成し、しかる後該末端アミノ基
型ポリウレタンポリウレアのアミノ基にジイソシアネー
トを反応させることを特徴とするポリウレタンポリウレ
ア水性分散体の製造方法である。
【0005】以下、本発明を詳細に説明すると、本発明
で使用するカルボキシル基を含有する末端NCO型ウレ
タンプレポリマーは常法に従ってカルボキシル基を含有
するポリオールと有機ポリイソシアネート化合物とをN
CO/OH比1.1以上、望ましくは1.5〜2.0で反
応させ、又はポリオールと有機ポリイソシアネートとカ
ルボキシル基を含有する鎖伸長剤とをNCO/OH比
1.1以上、望ましくは1.5〜2.0で反応させて得る
ことができる。この際、イソシアネートと反応しない有
機溶剤を反応中、あるいは反応終了後に添加しても良
い。
で使用するカルボキシル基を含有する末端NCO型ウレ
タンプレポリマーは常法に従ってカルボキシル基を含有
するポリオールと有機ポリイソシアネート化合物とをN
CO/OH比1.1以上、望ましくは1.5〜2.0で反
応させ、又はポリオールと有機ポリイソシアネートとカ
ルボキシル基を含有する鎖伸長剤とをNCO/OH比
1.1以上、望ましくは1.5〜2.0で反応させて得る
ことができる。この際、イソシアネートと反応しない有
機溶剤を反応中、あるいは反応終了後に添加しても良
い。
【0006】本発明において使用するポリオールとは、
化合物中に少なくとも2個の水酸基を有する化合物であ
って、従来からポリウレタン系樹脂製造に使用すること
ができる従来公知のポリオールを単独で、あるいは2種
以上を混合して使用することができる。このような従来
公知のポリオールの好ましいものとしては、例えば分子
量が300〜4000のポリエチレンアジペート、ポリ
エチレンプロピレンアジペート、ポリエチレンブチレン
アジペート、ポリジエチレンアジペート、ポリブチレン
アジペート、ポリエチレンサクシネート、ポリブチレン
サクシネート、ポリエチレンセバケート、ポリブチレン
セバケート、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、
ポリε−カプロラクトンオール、ポリヘキサメチレンア
ジペート、ポリカーボネートオール、ポリエチレングリ
コール、ポリプロピレングリコール等がある。
化合物中に少なくとも2個の水酸基を有する化合物であ
って、従来からポリウレタン系樹脂製造に使用すること
ができる従来公知のポリオールを単独で、あるいは2種
以上を混合して使用することができる。このような従来
公知のポリオールの好ましいものとしては、例えば分子
量が300〜4000のポリエチレンアジペート、ポリ
エチレンプロピレンアジペート、ポリエチレンブチレン
アジペート、ポリジエチレンアジペート、ポリブチレン
アジペート、ポリエチレンサクシネート、ポリブチレン
サクシネート、ポリエチレンセバケート、ポリブチレン
セバケート、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、
ポリε−カプロラクトンオール、ポリヘキサメチレンア
ジペート、ポリカーボネートオール、ポリエチレングリ
コール、ポリプロピレングリコール等がある。
【0007】本発明において使用する有機ポリイソシア
ネートとは、脂肪族あるいは芳香族化合物中に少なくと
も2個のイソシアネート基を有する化合物であって、従
来からポリウレタン系樹脂の合成に広く使用されている
ものである。これらの公知の2官能性有機ポリイソシア
ネートはいずれも本発明において有用である。特に好ま
しい2官能性有機ポリイソシアネートを挙げれば以下の
通りである。
ネートとは、脂肪族あるいは芳香族化合物中に少なくと
も2個のイソシアネート基を有する化合物であって、従
来からポリウレタン系樹脂の合成に広く使用されている
ものである。これらの公知の2官能性有機ポリイソシア
ネートはいずれも本発明において有用である。特に好ま
しい2官能性有機ポリイソシアネートを挙げれば以下の
通りである。
【0008】トリレンジイソシアネート、4−メトキシ
−1,3−フェニレンジイソシアネート、4−イソプロ
ピル−1,3−フェニレンジイソシアネート、4−クロ
ル−1,3−フェニレンジイソシアネート、4−ブトキ
シ−1,3−フェニレンジイソシアネート、2,4−ジイ
ソシアネート−ジフェニルエーテル、メチレンジイソシ
アネート、4,4'−メチレンビス(フェニルジイソシア
ネート)、ジュリレンジイソシアネート、1,5−ナフ
タレンジイソシアネート、ベンジジンジイソシアネー
ト、o−ニトロベンジジンジイソシアネート、4,4'−
ジイソシアネートジベンジル、1,4−テトラメチレン
ジイソシアネート、1,6−テトラメチレンジイソシア
ネート、1,10−デカメチレンジイソシアネート、1,
4−シクロヘキシレンジイソシアネート、キシレンジイ
ソシアネート、4,4'−メチレンビス(シクロヘキシル
ジイソシアネート)、1,5−テトラヒドロナフタレン
ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等。
−1,3−フェニレンジイソシアネート、4−イソプロ
ピル−1,3−フェニレンジイソシアネート、4−クロ
ル−1,3−フェニレンジイソシアネート、4−ブトキ
シ−1,3−フェニレンジイソシアネート、2,4−ジイ
ソシアネート−ジフェニルエーテル、メチレンジイソシ
アネート、4,4'−メチレンビス(フェニルジイソシア
ネート)、ジュリレンジイソシアネート、1,5−ナフ
タレンジイソシアネート、ベンジジンジイソシアネー
ト、o−ニトロベンジジンジイソシアネート、4,4'−
ジイソシアネートジベンジル、1,4−テトラメチレン
ジイソシアネート、1,6−テトラメチレンジイソシア
ネート、1,10−デカメチレンジイソシアネート、1,
4−シクロヘキシレンジイソシアネート、キシレンジイ
ソシアネート、4,4'−メチレンビス(シクロヘキシル
ジイソシアネート)、1,5−テトラヒドロナフタレン
ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等。
【0009】また、カルボキシル基を含有させる方法と
しては、トリオール(例えばポリカプロラクトントリオ
ール)と酸無水物(例えば無水フタル酸)とから合成さ
れる半エステルを利用する半エステル共重合法を用いて
も良いし、2個の水酸基と1個以上のカルボキシル基を
持つ化合物(例えばジメチロールプロピオン酸)を共重
合させても良い。本発明において使用するポリアミンと
は、1級又は2級のアミノ基を2個以上含有する化合物
であって、例えばヒドラジン、エチレンジアミン、ジエ
チレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ヘキサメ
チレンジアミン、キシリレンジアミン、メタフェニレン
ジアミン、ピペラジン、マレイン酸ヒドラジド等が挙げ
られる。
しては、トリオール(例えばポリカプロラクトントリオ
ール)と酸無水物(例えば無水フタル酸)とから合成さ
れる半エステルを利用する半エステル共重合法を用いて
も良いし、2個の水酸基と1個以上のカルボキシル基を
持つ化合物(例えばジメチロールプロピオン酸)を共重
合させても良い。本発明において使用するポリアミンと
は、1級又は2級のアミノ基を2個以上含有する化合物
であって、例えばヒドラジン、エチレンジアミン、ジエ
チレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ヘキサメ
チレンジアミン、キシリレンジアミン、メタフェニレン
ジアミン、ピペラジン、マレイン酸ヒドラジド等が挙げ
られる。
【0010】ポリアミンの使用量はウレタンプレポリマ
ーの末端イソシアネート基の100〜200%(好まし
くは100〜150%)で任意に選ぶことができる。ま
た、中和剤としての塩基性化合物としては、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム等の無機塩基
類、アンモニア水、トリメチルアミン、トリエチルアミ
ン、トリエチレンジアミン、ジメチルアミノエタノー
ル、N−メチルモルホリン等の第3級アミン類が挙げら
れる。中和剤の使用量はカルボキシル基を含有する末端
NCO型ウレタンプレポリマーのカルボキシル基の当量
の50〜100%が好ましい。使用量が多くなるに従っ
て透明性が増し、粘度が上昇するので、用途・用法によ
って適量を選定することができる。
ーの末端イソシアネート基の100〜200%(好まし
くは100〜150%)で任意に選ぶことができる。ま
た、中和剤としての塩基性化合物としては、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム等の無機塩基
類、アンモニア水、トリメチルアミン、トリエチルアミ
ン、トリエチレンジアミン、ジメチルアミノエタノー
ル、N−メチルモルホリン等の第3級アミン類が挙げら
れる。中和剤の使用量はカルボキシル基を含有する末端
NCO型ウレタンプレポリマーのカルボキシル基の当量
の50〜100%が好ましい。使用量が多くなるに従っ
て透明性が増し、粘度が上昇するので、用途・用法によ
って適量を選定することができる。
【0011】本発明の方法を実施するには、末端NCO
型ウレタンプレポリマーを撹拌しながら中和剤、水を加
えてエマルジョン化してからポリアミンを加えて鎖伸長
する通常の方法をとっても良いし、水、ポリアミン、中
和剤の混合物の中に、撹拌しながらカルボキシル基を含
有する末端NCO型ウレタンプレポリマーを添加しても
良い。あるいは、末端NCO型ウレタンプレポリマーを
撹拌しながら、水、ポリアミン、中和剤の混合物を添加
する方法を取っても良い。いづれかの方法で、いったん
末端アミノ基型ポリウレタンポリウレアを合成し、しか
る後、過剰のアミノ基に対応するジイソシアネートを加
えて反応させ、最終的に安定なポリウレタンポリウレア
水性分散体を得る。容易に不揮発分10〜60%の水性
分散体を得ることができるが、有機溶剤を使用し、分散
体製造後に除去する方法を採用すれば、80%前後まで
不揮発分を高めることも可能である。
型ウレタンプレポリマーを撹拌しながら中和剤、水を加
えてエマルジョン化してからポリアミンを加えて鎖伸長
する通常の方法をとっても良いし、水、ポリアミン、中
和剤の混合物の中に、撹拌しながらカルボキシル基を含
有する末端NCO型ウレタンプレポリマーを添加しても
良い。あるいは、末端NCO型ウレタンプレポリマーを
撹拌しながら、水、ポリアミン、中和剤の混合物を添加
する方法を取っても良い。いづれかの方法で、いったん
末端アミノ基型ポリウレタンポリウレアを合成し、しか
る後、過剰のアミノ基に対応するジイソシアネートを加
えて反応させ、最終的に安定なポリウレタンポリウレア
水性分散体を得る。容易に不揮発分10〜60%の水性
分散体を得ることができるが、有機溶剤を使用し、分散
体製造後に除去する方法を採用すれば、80%前後まで
不揮発分を高めることも可能である。
【0012】
【作用】本発明は、過剰のポリアミンを使用することに
よって、水/イソシアネート間の副反応を抑制しつつポ
リウレタンポリウレアを合成し、それによって水中に安
定に分散させることを可能にした。その後、耐油性、特
に耐アルコール性の障害になる末端アミノ基をジイソシ
アネートと反応させることにより、安価で耐熱性、耐油
性等の性能に優れた安定なポリウレタンポリウレア水性
分散体を供給できるようになった。以下、実施例により
更に具体的に説明する。
よって、水/イソシアネート間の副反応を抑制しつつポ
リウレタンポリウレアを合成し、それによって水中に安
定に分散させることを可能にした。その後、耐油性、特
に耐アルコール性の障害になる末端アミノ基をジイソシ
アネートと反応させることにより、安価で耐熱性、耐油
性等の性能に優れた安定なポリウレタンポリウレア水性
分散体を供給できるようになった。以下、実施例により
更に具体的に説明する。
【0013】
実施例1 ヘキサンカーボネートジオール1000[商品名:カル
ボジオールD−1000:東亜合成化学工業社製品]5
00重量部、ジメチロールプロピオン酸40重量部、I
PDI355重量部を、100℃で5時間反応させ、ア
セトン224重量部で希釈して、NCO含有率5.4
%、カルボキシル基含有率0.26ミリ当量のウレタン
プレポリマーを得た。このウレタンプレポリマー111
9重量部を、水1166重量部、トリエチルアミン2
3.5重量部の混合溶液中に撹拌しながら滴下し、水分
散体とした後、183重量部のイソフォロンジアミンを
加えて60℃で1時間反応させて鎖伸長反応を完結さ
せ、末端アミノ基型ポリウレタンポリウレア水性分散体
[1]を合成した。その後、TDI88重量部を加えて
更に60℃で1時間反応させ、同温度で100mmHgに減
圧処理して不揮発分50%のポリウレタンポリウレア水
性分散体を得た。
ボジオールD−1000:東亜合成化学工業社製品]5
00重量部、ジメチロールプロピオン酸40重量部、I
PDI355重量部を、100℃で5時間反応させ、ア
セトン224重量部で希釈して、NCO含有率5.4
%、カルボキシル基含有率0.26ミリ当量のウレタン
プレポリマーを得た。このウレタンプレポリマー111
9重量部を、水1166重量部、トリエチルアミン2
3.5重量部の混合溶液中に撹拌しながら滴下し、水分
散体とした後、183重量部のイソフォロンジアミンを
加えて60℃で1時間反応させて鎖伸長反応を完結さ
せ、末端アミノ基型ポリウレタンポリウレア水性分散体
[1]を合成した。その後、TDI88重量部を加えて
更に60℃で1時間反応させ、同温度で100mmHgに減
圧処理して不揮発分50%のポリウレタンポリウレア水
性分散体を得た。
【0014】実施例2 ポリカプロラクトンジオール2000[プラクセル22
0:ダイセル化学工業]500重量部、ポリカプロラク
トントリオール500[プラクセル305:ダイセル化
学工業]100重量部と無水フタル酸27重量部とを1
20℃で3時間反応させて得られた半エステル129重
量部、TDI117重量部を、アセトン187重量部の
存在下、70℃で8時間反応させてNCO含有率2.0
6%、カルボキシル基含有率0.24ミリ当量のウレタ
ンプレポリマー[2]を得た。このウレタンプレポリマ
ー[2]933重量部を50℃まで冷却し、撹拌しなが
ら、水937重量部、ジメチルアミノエタノール15.
4重量部、60%水加ヒドラジン28.3重量部の混合
液を滴下する。滴下終了後、60℃で1時間反応させて
末端アミノ基型ポリウレタンポリウレア[2]を合成し
た。その後、IPDI35.5重量部を加え、同温度で
1時間反応させ、更に同温度で1時間100mmHgに減圧
処理してアセトンを除去し、不揮発分45%のポリウレ
タンポリウレア水性分散体を得た。
0:ダイセル化学工業]500重量部、ポリカプロラク
トントリオール500[プラクセル305:ダイセル化
学工業]100重量部と無水フタル酸27重量部とを1
20℃で3時間反応させて得られた半エステル129重
量部、TDI117重量部を、アセトン187重量部の
存在下、70℃で8時間反応させてNCO含有率2.0
6%、カルボキシル基含有率0.24ミリ当量のウレタ
ンプレポリマー[2]を得た。このウレタンプレポリマ
ー[2]933重量部を50℃まで冷却し、撹拌しなが
ら、水937重量部、ジメチルアミノエタノール15.
4重量部、60%水加ヒドラジン28.3重量部の混合
液を滴下する。滴下終了後、60℃で1時間反応させて
末端アミノ基型ポリウレタンポリウレア[2]を合成し
た。その後、IPDI35.5重量部を加え、同温度で
1時間反応させ、更に同温度で1時間100mmHgに減圧
処理してアセトンを除去し、不揮発分45%のポリウレ
タンポリウレア水性分散体を得た。
【0015】実施例3 ポリバレロラクトンジオール2000[クラポールL−
2010:クラレ]500重量部、ジメチロールプロピ
オン酸33.4重量部、XDI169重量部を、アセト
ン78重量部の存在下、90℃で5時間反応させてNC
O含有率3.66%、カルボキシル基含有率0.32mm当
量のウレタンプレポリマーを得た。このウレタンプレポ
リマー780重量部を50℃まで冷却し、撹拌しなが
ら、水756重量部、25%アンモニア水34.8重量
部、エチレンジアミン30.6重量部の混合液を滴下す
る。滴下終了後、60℃で1時間反応させ、末端アミノ
基型ポリウレタンポリウレア[3]を合成した。その
後、TMXDI58重量部を加えて同温度で1時間反応
させる、更に同温度で1時間100mmHgで減圧処理して
アセトンを除去し、不揮発分50%のポリウレタンポリ
ウレア水性分散体を得た。
2010:クラレ]500重量部、ジメチロールプロピ
オン酸33.4重量部、XDI169重量部を、アセト
ン78重量部の存在下、90℃で5時間反応させてNC
O含有率3.66%、カルボキシル基含有率0.32mm当
量のウレタンプレポリマーを得た。このウレタンプレポ
リマー780重量部を50℃まで冷却し、撹拌しなが
ら、水756重量部、25%アンモニア水34.8重量
部、エチレンジアミン30.6重量部の混合液を滴下す
る。滴下終了後、60℃で1時間反応させ、末端アミノ
基型ポリウレタンポリウレア[3]を合成した。その
後、TMXDI58重量部を加えて同温度で1時間反応
させる、更に同温度で1時間100mmHgで減圧処理して
アセトンを除去し、不揮発分50%のポリウレタンポリ
ウレア水性分散体を得た。
【0016】比較例1 実施例1で得られた末端アミノ基型ポリウレタンポリウ
レア[1]をそのまま60℃で1時間100mmHgで減圧
処理してアセトンを除去して得た水性分散体を比較例1
とする。
レア[1]をそのまま60℃で1時間100mmHgで減圧
処理してアセトンを除去して得た水性分散体を比較例1
とする。
【0017】比較例2 実施例2で得られた末端アミノ基型ポリウレタンポリウ
レア[2]をそのまま60℃で1時間100mmHgで減圧
処理してアセトンを除去して得た水性分散体を比較例2
とする。
レア[2]をそのまま60℃で1時間100mmHgで減圧
処理してアセトンを除去して得た水性分散体を比較例2
とする。
【0018】比較例3 実施例2で得られた末端アミノ基型ポリウレタンポリウ
レア[2]933重量部を50℃まで冷却し、撹拌しな
がら、水895重量部、ジメチルアミノエタノール1
5.4重量部、60%水加ヒドラジン15.1重量部の混
合液を滴下する。滴下終了後、60℃で1時間反応させ
て、更に同温度で1時間100mmHgで減圧処理してアセ
トンを除去して得た水性分散体を比較例3とする。
レア[2]933重量部を50℃まで冷却し、撹拌しな
がら、水895重量部、ジメチルアミノエタノール1
5.4重量部、60%水加ヒドラジン15.1重量部の混
合液を滴下する。滴下終了後、60℃で1時間反応させ
て、更に同温度で1時間100mmHgで減圧処理してアセ
トンを除去して得た水性分散体を比較例3とする。
【0019】比較例4 実施例3で得られた末端アミノ基型ポリウレタンポリウ
レア[3]をそのまま60℃で1時間100mmHgで減圧
処理してアセトンを除去して得た水性分散体を比較例4
とする。 上記の実施例及び比較例で得られたポリウレタンポリウ
レア水性分散体を離形紙上に流延、乾燥して厚さ50μ
のフイルムを作成する。試料を50mm×50mmの大きさ
に切り取り、40℃のエチルアルコール中に1時間浸漬
し、取り出して面積膨潤率を測定した。その結果を第1
表に示す。
レア[3]をそのまま60℃で1時間100mmHgで減圧
処理してアセトンを除去して得た水性分散体を比較例4
とする。 上記の実施例及び比較例で得られたポリウレタンポリウ
レア水性分散体を離形紙上に流延、乾燥して厚さ50μ
のフイルムを作成する。試料を50mm×50mmの大きさ
に切り取り、40℃のエチルアルコール中に1時間浸漬
し、取り出して面積膨潤率を測定した。その結果を第1
表に示す。
【0020】 第1表 ポリウレタンポリウレア水性分散体の耐アルコール性 試料 面積膨潤率(%) 実施例1 20 実施例2 20 実施例3 40 比較例1 溶解・消失 比較例2 溶解・消失 比較例3 半溶解・取出不能 比較例4 溶解・消失
【0021】
【発明の効果】本発明により得られたポリウレタンポリ
ウレア水性分散体は、分散安定性が極めてよく、耐水
性、耐溶剤性に優れた樹脂皮膜を形成することができ
る。
ウレア水性分散体は、分散安定性が極めてよく、耐水
性、耐溶剤性に優れた樹脂皮膜を形成することができ
る。
Claims (1)
- 【請求項1】有機ポリイソシアネート、ポリヒドロキシ
化合物及びカルボキシル基を含有する化合物とから得ら
れる、カルボキシル基を含有末端NCO型ウレタンプレ
ポリマーに、水、ポリアミン、中和剤としての塩基を加
えてエマルジョン化するポリウレタンポリウレア水性分
散体の製造方法において、該末端NCO型ウレタンプレ
ポリマーに対して過剰量のポリアミンを反応せしめ、末
端アミノ基型ポリウレタンポリウレアを合成し、しかる
後該末端アミノ基型ポリウレタンポリウレアのアミノ基
にジイソシアネートを反応させることを特徴とするポリ
ウレタンポリウレア水性分散体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23096491A JP3183684B2 (ja) | 1991-08-19 | 1991-08-19 | ポリウレタンポリウレア水性分散体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23096491A JP3183684B2 (ja) | 1991-08-19 | 1991-08-19 | ポリウレタンポリウレア水性分散体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0543642A true JPH0543642A (ja) | 1993-02-23 |
JP3183684B2 JP3183684B2 (ja) | 2001-07-09 |
Family
ID=16916084
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23096491A Expired - Fee Related JP3183684B2 (ja) | 1991-08-19 | 1991-08-19 | ポリウレタンポリウレア水性分散体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3183684B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7193011B2 (en) | 2003-07-10 | 2007-03-20 | Yonsei University | Method of preparing water-dispersible poly (urethane-urea) having aromatic-aliphatic isocyanate |
JP2013155334A (ja) * | 2012-01-31 | 2013-08-15 | Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd | 水性ポリウレタン樹脂組成物及びその硬化物 |
CN114605905A (zh) * | 2022-04-07 | 2022-06-10 | 武汉旭成新材料有限公司 | 一种非极性聚合物表面极性处理剂及其制备方法 |
-
1991
- 1991-08-19 JP JP23096491A patent/JP3183684B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7193011B2 (en) | 2003-07-10 | 2007-03-20 | Yonsei University | Method of preparing water-dispersible poly (urethane-urea) having aromatic-aliphatic isocyanate |
JP2013155334A (ja) * | 2012-01-31 | 2013-08-15 | Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd | 水性ポリウレタン樹脂組成物及びその硬化物 |
CN114605905A (zh) * | 2022-04-07 | 2022-06-10 | 武汉旭成新材料有限公司 | 一种非极性聚合物表面极性处理剂及其制备方法 |
CN114605905B (zh) * | 2022-04-07 | 2022-11-18 | 武汉旭成新材料有限公司 | 一种非极性聚合物表面极性处理剂及其制备方法 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP3183684B2 (ja) | 2001-07-09 |
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