JPH0542823Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、家庭用の浴槽等において、噴流マツ
サージを行うための噴流アタツチメントに関する
ものである。

〔従来の技術〕

従来の噴流マツサージ装置は、浴槽内壁面にジ
エツト噴出孔を設け、ポンプから供給される湯水
を空気と混合し、この混合流を前記ジエツト噴出
孔から浴中に向けて噴出するものであつた。

しかしながら、この種の装置は、噴流の噴出位
置が固定的に定まつてしまうため、身体の好みの
部分を任意にマツサージすることができないとい
う不便がある。また、従来の噴流マツサージ装置
は、ジエツト噴流によるマツサージしか行うこと
ができず、他の種類の噴流によつて、刺激の異な
るマツサージを行うことができないという不便が
あつた。

このような不便を解消するために、本考案者は
ジエツト噴流とシヤワー噴流とを噴出するノズル
をポンプと分離したアタツチメント方式に構成
し、この噴流ノズルを手に持つて、あるいは、適
宜の手段を用いて浴槽内壁面の任意の位置に装着
し、浴中においてジエツト噴流マツサージができ
るシヤワー兼用の噴流アタツチメントを開発して
いる。

〔考案が解決しようとする課題〕

湯水に空気を混入させて噴出させるジエツト噴
流は圧力が強いので、顔面に向けて噴射させるこ
とは避けなければならない。従つて、このジエツ
ト噴流を浴中以外の場所でも噴出させることがで
きるノズル形式の装置の場合には、外で使用され
てもよい様な安全対策を講じる必要がある。

本考案は、上記課題を解決されるためのもので
あり、その目的は、ジエツト噴流ノズルを浴中に
定置させる形式の噴流ノズルを浴槽外に取り出し
たときにジエツト噴流が自動的にシヤワーに切り
変わるようにした安全な噴流アタツチメントを提
供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

本考案は上記目的を達成するために、ジエツト
噴出孔とシヤワー噴出孔とを備えたノズル本体内
に湯水の基幹流路と、ジエツト噴出孔に通じる第
１の流路と、シヤワー噴出孔に通じる第２の流路
とを形成し、また、ノズル本体内にはジエツト噴
流の噴出回動位置で基幹流路を第１の流路に連通
させ、シヤワー噴流の噴出回動位置で基幹流路を
第２の流路に連通させる流路切り換えバルブを回
動自在に収容するとともに、この流路切り換えバ
ルブの回動を操作するレバーをノズル本体の外側
に突出させて設け、また、ノズル本体の外側には
係止片を突設させ、一方、ホルダには前記係止片
が真直に進入する挿入溝と、この挿入溝の奥部位
置で前記レバーを係止する係止部と、当該レバー
の係止下で前記係止片をレバーに対して相対的に
円周方向に移動させ、前記係止片の起点位置でレ
バーをシヤワー噴流の噴出位置に規制し、終点位
置でレバーをジエツト噴流の噴出位置に規制する
レバーの位置規制用溝を設けて課題を解決する手
段とし、所期の目的を達成するものである。

〔作用〕

レバーがシヤワー噴出位置にあるときにノズル
本体をホルダに挿入すると、係止片はホルダの溝
に沿つて真直に下方へ向つて進んで行き、終点に
到達すると、レバーはホルダの係止部に係止し、
ノズル本体を定置させる。この状態で、ノズル本
体を水平に回転すると、前記係止片はホルダの溝
に沿つて摺動する。このとき、レバーは係止部に
係止されて固定状態にあるのでレバーはノズル本
体に対して相対的にノズル本体の回転方向と逆の
方向に回転し、係止片が溝の終点に達したとき
に、レバーはジエツト噴流噴出回動位置に規制さ
れ、ジエツト噴出孔から浴中にジエツト噴流が噴
出する態勢になる。このジエツト噴流の噴出状態
においては、係止片が溝内において、上下方向の
位置を規制されているので、ノズル本体を上方に
引いてもホルダから抜け出ることがない。

次に、ノズル本体を逆方向に水平回転すると、
レバーは相対的に逆方向に復帰回転し、再びシヤ
ワー噴出位置になる。同時に、係止片も前記溝終
点に復帰するようになるから、ノズル本体を上方
に引けば係止片は該溝に沿つて上方に移動し簡単
に抜きとることができ、ノズル本体はシヤワーと
なる。

〔実施例〕

以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明
する。

この噴流アタツチメントはノズル本体１とホル
ダ２とからなり、第１図にはノズル本体１の断面
構成が示されている。同図において、ノズル枠体
３の背面側には湯水供給胴部４が形成されてい
る。この湯水供給胴部４内には、基幹通路５が形
成されており、この基幹通路５の先端側には流路
切り換えバルブ６が回動自在に収容されている。
前記基幹通路５の基端側には図示されていないホ
ース接続具が嵌合されており、このホース接続具
に嵌め込んだホースを介してポンプその他の湯水
供給源から供給される湯水が前記基幹通路５に導
かれるようになつている。

また、前記ホース接続具と流路切り換えバルブ
６との間には圧縮状態のばね７が設けられてお
り、この圧縮ばね７の付勢力を受けて流路切り換
えバルブ６は湯水供給胴部４の係止段部８に係止
されている。この流路切り換えバルブ６の内部に
は切り換え通路１０が形成されている。この切り
換え通路１０は前記流路切り換えバルブ６の軸方
向に進中心流路１０ａと、この中心流路１０ａの
基端側から斜め向きにあけられたジエツト流路１
０ｂと、中心流路１０ａの先端側から前記ジエツ
ト流路１０ｂに対してほぼ45度の傾きをもつてあ
けられたシヤワー流路１０ｃとからなる。また、
流路切り換えバルブ６の先端部は前記湯水供給胴
部４の先端壁１１にあけられた挿通孔１２を貫通
してノズル本体１の外部に突出している。この突
出先端部には流路切り換えバルブ６を操作するバ
ルブ切り換え用のレバー１３が固定されている。
なお、前記挿通孔１２の内壁面と流路切り換えバ
ルブ６の先端軸部１４との間にはシールパツキン
１５が設けられ、基幹通路５および切り換え通路
１０の気密が確保されている。

一方、ノズル枠体３内には湯水流入室１７と、
羽根車収容室１８と、気液混合室２０とが形成さ
れている。そして、前記湯水流入室１７と羽根車
収容室１８とは通路２１によつて連通されてい
る。そして、気液混合室２０は湯水流入路２２を
介して流路切り換えバルブ６側に通じている。ノ
ズル枠体３の湯水噴出面２３の中心部にはジエツ
ト噴出孔２４を前記湯水流入路２２と対向させて
設け、また、前記羽根車収容室１８の湯水噴出面
２３側の壁部には複数のシヤワー噴出孔２５が形
成されている。この羽根車収容室１８内には複数
の羽根２６を有する羽根車２７が回転自在に収容
されている。この羽根車２７の複数の羽根２６の
うち、少なくとも１個の羽根２６の端部には対向
するシヤワー噴出孔２５を閉鎖する遮蔽板２８が
固定されている。この羽根車２７は前記通路２１
から羽根車収容室１８に湯水が噴出する際、この
湯水の噴流を羽根２６に当てて回転を行い、連動
回転する遮蔽板２８によつて順次シヤワー噴出孔
２５を開閉しながら前記シヤワー噴出孔２５から
間欠的なシヤワー（以下、間欠シヤワー噴流とい
う）を噴出する。本実施例では、湯水流入室１７
と、通路２１と、羽根車収容室１８とは、基幹通
路５からの湯水をシヤワー噴出孔２５に導く第２
の流路を構成しており、また、湯水流入路２２
と、気液混合室２０とは基幹通路５からの湯水を
ジエツト噴出孔２４に導く第１の流路を構成して
いる。

前記ノズル枠体３内には前記気液混合室２０に
通じる空気導入孔３０が形成されており、この空
気導入孔３０は図示しない空気導入ホースを介し
て浴室に開放されている。したがつて、湯水流入
路２２を経て気液混合室２０に湯水が導入される
と、エゼクタ効果によつて空気導入孔３０から導
入された空気がこの湯水混合室２０内で湯水と空
気と混合し、この混合流がジエツト噴流となつて
ジエツト噴出孔２４から噴出する。湯水流入路２
２の入口は前記ジエツト流路１０ｂの回動領域内
に開口しており、また、湯水流入室１７は前記シ
ヤワー流路１０ｃの出口の回動領域内に形成させ
て、流路切り換えバルブ６を前記湯水流入室１７
とシヤワー流路１０ｃとが通じている状態から45
度回転した位置で前記ジエツト流路１０ｂと湯水
流入路２２とが通じるようになつている。また、
切り換え通路１０と、湯水流入路２２又は湯水流
入室１７の一方（例えば、湯水流入路２２）が通
じているときには他方（例えば湯水流入室１７）
は必ず流路切り換えバルブ６の外周面によつて閉
鎖されるようになつている。さらに、湯水供給胴
部４の先端側には該胴部４と直角方向に突出する
係止片３１が設けられている。

前記ノズル本体１を保持するホルダ２は第２図
に示したように、底壁３２と、この底壁３２から
垂直に立設する保持壁３３とを有しており、この
保持壁３３の背面３９には適当数の吸盤３４をね
じ等を用いて固定し、この吸盤３４を利用して、
ホルダ２は浴槽内壁面の任意の位置に吸着するこ
とができるようになつている。

前記底壁３２には前記背面３９に対して直角方
向に伸びる係止部としてのレバー収容溝３５が設
けられている。また、保持壁３３の保持面３６
は、ノズル本体１の湯水供給胴部４を嵌める凹面
３７となつており、保持面３６の一端側の面３６
ａは前記吸盤３４が取り付けられる背面２９に対
して平行な面となつている。また、保持面３６の
他端側の面３６ｂは前記面３６ａに対してほぼ45
度に傾いた傾斜面となつている。保持面３６には
ノズル噴出面２３をホルダ２の正面に対して45度
傾けた位置でノズル本体１の係止片３１が上下方
向に摺動する挿入溝３８が底壁３２に対して垂直
に設けられている。また、凹面３７の下端位置に
は前記挿入溝３８を起点として反時計方向に係止
片３１が移動可能な位置規制溝４０が形成されて
いる。この位置規制溝４０の起点位置４０ａは、
前記レバー収容溝３５に切り換えレバー１３を係
止させた状態で、切り換えレバー１３をシヤワー
噴流の噴出回動位置に規制する。これに対し、位
置規制溝４０の終点位置４０ｂは、レバー収容溝
３５に切り換えレバー１３を係止した状態で、ノ
ズル本体１の係止片３１が当該レバー収容溝３５
の終端位置に係止したときの切り換えレバー１３
のノズル枠体３に対する相対的な回動位置、すな
わち、切り換えレバー１３のジエツト噴流の噴出
位置となり、この位置規制溝４０の終点位置４０
ｂが切り換えレバー１３に対して、ジエツト噴流
の噴出位置を規制している。

以下、上記本実施例の作用を説明する。

第３図に示すように、まず、ホルダ２を湯水に
浸漬させて、浴槽４１の内壁面に吸盤３４を利用
して固定する。このホルダ２の固定状態で、第３
図の鎖線で示すように、ノズル噴出面２３をホル
ダ２の正面に対して45度傾けた状態でノズル本体
１の係止片３１を挿入溝３８に上方から挿入す
る。挿入溝３８の下端位置までノズル本体１の係
止片３１を挿入したときに、切り換えレバー１３
はレバー収容溝３５と嵌合し、同溝３５に回り止
め状態で係止される。このとき、切り換えレバー
１３はレバー収容溝３５に係止される。また、係
止片３１が挿入溝３８、つまり、位置規制溝４０
の起点位置にある時には、前述したごとく、切り
換えレバー１３はシヤワー噴流の噴出位置にあ
り、したがつて、基幹通路５は切り換え通路１０
を介してシヤワー噴出孔２５に通じ、このシヤワ
ー噴出孔２５から間欠シヤワー噴流を噴出させる
態勢となる。

次に、ノズル本体１を反時計方向に回転する
と、係止片３１は位置規制溝４０に沿つて移動
し、該係止片３１は位置規制溝４０の終点４０ｂ
において係止される。係止片３１のこの終点位置
では、ノズル噴出面２３はホルダ２に対して正面
を向いた状態となり、この状態で、切り換えレバ
ー１３はジエツト噴流の噴出位置となり、前記基
幹通路５は切り換え通路１０を介してジエツト噴
出孔２４に通じて、ジエツト噴出孔２４からジエ
ツト噴流を噴出させる状態になる。ジエツト噴流
のこの噴出位置において、係止片３１は位置規制
溝４０と係合しているから、ノズル本体１をホル
ダ２から上方に引いてもそのノズル本体１をホル
ダ２から抜き出すことはできない。

次に、ノズル本体１をホルダ２から抜きとる場
合には、ノズル本体１の係止片３１が位置規制溝
４０の起点位置４０ａに復帰するまで、反対方向
に回転し、つづいて該係止片３１を挿入溝３８に
沿わせながらノズル本体１を上方に引き、ホルダ
２から抜きとる。このとき、係止片３１は位置規
制溝４０の起点位置まで復帰回動し、切り換えレ
バー１３はシヤワー噴流の噴出回動位置となつ
て、シヤワー噴出孔２５から間欠シヤワー噴流に
自動的に切換わる。

このように、ノズル本体１をホルダ２から抜く
と、噴流はジエツト噴流から間欠シヤワー噴流に
自動的に切り換わる。従つてノズル本体１を手に
持つているときにはあやまつてノズル噴出面を耳
や目に向けても、強烈なジエツト噴流は噴出せず
安全である。

本考案は上記実施例に限定されるものではな
く、様々な実施の態様を採り得るものである。例
えば、切り換えレバー１３の水平回転角度は90°，
120°など自由に設定できるものである。

また、シヤワー噴流を間欠シヤワー噴流として
構成しているが、羽根車収容室１８から羽根車２
７を取り去れば、連続的なシヤワーとすることも
できる。

さらに、ノズル噴出面２３をホルダ２の正面を
向けたときに切り換えレバー１３がジエツト噴流
の噴出位置になるように構成したが、このノズル
噴出面２３の向きは任意に設定できるものであ
り、例えばホルダ２の正面に対してノズル噴出面
２３を斜めに背を向けたときにジエツト噴流が噴
出するようにしてもよい。

〔考案の効果〕

本考案は、ノズル本体をホルダに挿入し、噴流
の切り換えを行うレバーをホルダの係止部に係止
した状態で、係止片を位置規制用溝に沿つて終点
位置まで回動させたときに、レバーがジエツト噴
流の噴出位置となるように構成し、かつ、ノズル
本体を水平方向に回動して係止片を挿入溝の位置
まで復帰させたときに、シヤワーに切換わるよう
に構成したものであるから、ノズル本体がホルダ
に確実に装着された状態でジエツト噴流を浴中に
噴出させることができて、きわめて、安全であ
り、しかも便利である。

また、ノズル本体をホルダから取り外したとき
にはシヤワー噴流に自動的に切り換わるので、万
が一、ノズル噴出面を顔面に向けるようなことが
あつても、非常に安全である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る噴流アタツチメントの一実
施例を示したもので、第１図ａはジエツト噴流の
噴出時の状態を示すノズル本体の要部の縦断側面
図、第１図ｂは間欠シヤワー噴流の動作状態を示
すノズル本体の要部の縦断側面図、第２図ａはホ
ルダの平面図、第２図ｂは同じく縦断側面図、第
３図はノズル本体をホルダに装着したときの状態
を示す一部切断使用説明図である。 １……ノズル本体、２……ホルダ、３……ノズ
ル枠体、５……基幹通路、６……流路切り換えバ
ルブ、１３……切り換えレバー、２４……ジエツ
ト噴出孔、２５……シヤワー噴出孔、３１……係
止片、３８……挿入溝、４０……位置規制溝。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ジエツト噴出孔とシヤワー噴出孔とを備えたノ
   ズル本体と、このノズル本体を浴槽内に定置する
   ホルダとが対の噴流アタツチメントであつて、前
   記ノズル本体内には湯水の基幹流路と、ジエツト
   噴出孔に通じる第１の流路と、シヤワー噴出孔に
   通じる第２の流路とを形成し、また、ノズル本体
   内にはジエツト噴流の噴出回動位置で基幹流路を
   第１の流路に連通させ、シヤワー噴流の噴出回動
   位置で基幹流路を第２の流路に連通させる流路切
   り換えバルブを回動自在に収容するとともに、こ
   の流路切り換えバルブの回動を操作するレバーを
   ノズル本体の外側に突出させて設け、また、ノズ
   ル本体の外側には係止片を突設させ、一方、前記
   ホルダには前記係止片が真直に進入する挿入溝
   と、この挿入溝の奥部位置で前記レバーを係止す
   る係止部と、当該レバーの係止下で前記係止片を
   レバーに対して相対的に円周方向に移動させ、前
   記係止片の起点位置でレバーをシヤワー噴流の噴
   出位置に規制し、終点位置でレバーをジエツト噴
   流の噴出位置に規制するレバーの位置規制用溝を
   設けた噴流アタツチメント。