JPH0542735Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (a) 産業上の利用分野 本考案は時計バンドの中留に関するものであ
り、特に切削加工や穴明加工等を必要とせず、ま
た量産可能な巻き加工のみで組み立てることがで
きるものに関する。

(b) 従来技術 従来の中留は、第８図に示すように、それぞれ
１対の時計バンドの各バンド片に取り付けられる
枠駒１，２と、枠駒１の桟部１ａに巻き付けられ
て取り付けられている裏板３と、この裏板３の端
部に回動自在に軸着された表蓋４とから構成され
ている。

枠駒１，２はそれぞれムクの異形材を切削加工
することにより形成した桟部１ａ，２ａと、穴明
加工により形成された穴１ｂ，２ｂに挿入された
ピン５，６とから構成されている。

また、表蓋４も異形材を切削加工することによ
つり形成されている。

(c) 考案が解決しようとする問題点 上記従来技術においては、切削加工、穴明加工
えお施していたので、量産性が悪く、高価格にな
るという問題があつた。

また、中留の形状が切削加工及び穴明加工し易
い形状に画一化されてしまうという問題もあつ
た。

(d) 問題点を解決するための手段 本考案は、切削加工及び穴明加工をなくし、大
量生産が可能で、低価格な中留を提供することを
目的とする。

このため、本考案の中留は、切削加工及び穴明
加工が必要とされていた枠駒を、平面形状が枠状
の芯板と、この芯板に巻き付けられて取り付けら
れる枠とにより構成し、さらに枠の端部が枠駒の
裏面側に位置するように巻き付けられていること
を特徴とする。

(e) 実施例 以下図面に基づいて本考案の実施例を説明す
る。

第１図は本考案の一実施例に係る中留の斜視
図、第２図は第１図に示す中留を係合孔させたと
きの中央断面図である。

１０，１１はそれぞれ１対の時計バンドの各片
に取り付けられる枠駒である。

この枠駒１０，１１は、第３図Ａ，Ｂ（平面図、
側面図）に示す芯板１２と、第４図Ａ，Ｂ，Ｃ
（側面図、裏面図、展開図）に示す枠１３とから
構成されている。

芯板１２は、第３図Ａに示すようにその平面形
状が枠状をなすものであり、そのバンド幅方向に
は外方に突出する端部１２ａ，１２ｂが形成され
ており、またこの端部間には幅の広い第１桟部１
２ｃと幅の狭い第２桟部１２ｄが設けられてい
る。また、枠１３は、第４図Ｃに示すように、そ
の端部に互いに適合する凹部１３ａと凸部１３ｂ
を有する１枚の金属板を第５図に示すように芯板
１２の端部１２ａ，１２ｂに巻き付けるようにし
て折り曲げて芯板１２に取り付けるものである。

このときに、その凹部１３ａと凸部１３ｂは、
第４図Ｂに示すように噛み合い、バンド幅方向に
枠１３が変形してずれることを防いでいる。

１４は枠駒１０の第１桟部１２ｃに巻き付けら
れて取り付けられる裏板である。

この裏板１４は、第６図Ａ，Ｂ（平面図、側面
図）に示すように、枠駒１０の第１桟部１２ｃに
巻き付けられる折曲線１４ａを一端に有し、また
軸を挿通させるための円筒折曲線１４ｂを他端に
有するものである。

１５は表蓋であり、裏板１４の円筒折曲部１４
ｂに回動自在に軸着されたスナツプ板１６と、そ
の表面に溶接された表板１７とから構成されてい
る。

このスナツプ板１６は、第７図Ａ，Ｂ（平面図、
側面図）に示すように、一端に裏板１４の円筒折
曲部１４ｂを挾むように形成され軸が挿通される
円筒折曲部１６ａを有し、他端付近にこのスナツ
プ板１６を裏板１４に重ねるように倒したときに
裏板１４の折曲部１４ａの外側面に係合する係合
突起１６ｂを有するものである。

また、このスナツプ板１６の裏板１４に対向す
る面には、第２図に示すように、枠駒１１を表蓋
１５に引掛けてその第１桟部１２ｃを裏板１４上
に位置付けたときに、この第１桟部１２ｃを押え
付けるための突出部１６ｃが設けられている。

上記構成からなる中留は次のようにして組み立
てられる。

はじめに芯板１２に枠１３を巻き付けて枠駒１
０，１１を形成する。

次に枠駒１０の第１桟部１２ｃに裏板１４を巻
く付けて取り付ける。

さらに、この裏板１４に、表板１７を溶接した
スナツプ板１６を軸着して、完成させる。

(f) 考案の効果 上記中留に使用されている芯板１２，枠１３，
裏板１４、スナツプ板１６、表板１７はすべて切
削加工及び穴明加工を必要とせず、量産性に優れ
ている。

また、組立作業も折曲加工のみで良いため、量
産化が可能であり、作業効率を向上させ、コスト
を低下させることができる。

さらに、枠１３あるいは表板１７の形状、模様
等を変更するだけでバンドの形状に合わせて中留
の外形を変えることができる。

また、枠１３の端部が枠駒１０，１１の裏面側
に位置するように巻き付けられているので、枠の
端部が机等に触れてめくり上がつて外れることが
なく、さらに外観も良くすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例に係る中留を示す斜
視図、第２図は第１図に示す中留を係合させたと
きの中央断面図、第３図Ａ，Ｂは第１図に示す芯
板の平面図と側面図、第４図Ａ，Ｂ，Ｃは第１図
に示す枠の側面図と、裏面図と、展開図、第５図
は第３図に示す芯板に第４図に示す枠を取り付け
る状態を示す斜視図、第６図Ａ，Ｂは第１図に示
す裏板の平面図と側面図、第７図Ａ，Ｂは第１図
に示すスナツプ板の平面図と側面図、第８図は従
来の中留を示す斜視図である。 １０，１１……枠駒、１２……芯板、１３……
枠、１４……裏板、１５……表蓋、１６……スナ
ツプ板、１７……表板。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 バンドの一片に取り付けられる枠駒と、該枠駒
   に取り付けられた裏板と、該裏板に回動自在に取
   り付けられた表蓋と、バンドの他端に取り付けら
   れ前記表蓋に引掛けて該表蓋を前記裏板に重ねる
   ように倒して係合させることにより連結される枠
   駒とからなる中留において、 平面形状が枠状の芯板と、該芯板に巻き付けら
   れて取り付けられる枠とにより前記枠駒を構成し
   前記枠の端部が枠駒の裏面側に位置するように巻
   き付けたことを特徴とする時計バンドの中留。