JPH0542467A - 窒化硅素系セラミツクスボールおよびその研摩方法 - Google Patents

窒化硅素系セラミツクスボールおよびその研摩方法

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JPH0542467A
JPH0542467A JP22836191A JP22836191A JPH0542467A JP H0542467 A JPH0542467 A JP H0542467A JP 22836191 A JP22836191 A JP 22836191A JP 22836191 A JP22836191 A JP 22836191A JP H0542467 A JPH0542467 A JP H0542467A
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JP
Japan
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polishing
silicon nitride
ball
particles
balls
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JP22836191A
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Hiroshi Shimoda
弘 下田
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Tungaloy Corp
Original Assignee
Toshiba Tungaloy Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 高精度に仕上げられたの窒化硅素系セラミッ
クスボールを得る。 【構成】 窒化硅素系セラミックスからなる素球1は、
1対の対向するポリッシングディスク2,3に形成され
た環状V溝4内に配置され、これらのポリッシングディ
スク2,3の加圧、回転によりポリッシュされる。この
ポリッシングディスク2,3は、組成的には、レジンボ
ンドまたはメタルボンドからなる結合相および平均粒径
0.01〜3μmの範囲内にある5〜60容量%のCr
23からなる砥材によって構成される。 Cr23の一部は、Ce23,Fe23などによって置
換してもよい。また、研摩の中間工程では、ポリッシュ
の速度を向上するため、Cr23の3〜20容量%をダ
イヤモンドおよび/または立方晶窒化硼素粒子で置換す
ることも可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、窒化硅素系セラミック
スボールおよびその研摩方法に関し、特に、高精度のベ
アリング用に適用できるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】従来、窒化硅素系セラミックスは、その
破壊靭性値の高さと優れた高温特性などから、高精密機
械や高速回転用軸受のボールとして利用することが期待
されている。
【0003】セラミックスボールの製造方法としては、
一般的には、100〜170メッシュのダイヤモンド砥
粒を含有したラッピングディスクで粗加工が行なわれ、
仕上げ加工としてSnやCu定盤の上でルーレットのよ
うに回転させながら細かいダイヤモンド砥粒で磨き上げ
ていく方法が利用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た製造方法は、ダイヤモンド砥粒の硬さを利用した機械
的な除去作用に基づくため、加工表面の欠陥導入が避け
られない問題点を有していた。要するに、セラミックス
ボールは高速回転用軸受ボールとして用いられたときに
は、高速摩擦には耐えられるが、前述した加工表面の欠
陥すなわち加工変質層やキズが利用に際して悪影響を及
ぼしていた。
【0005】このようなことから、本発明では、実用化
が伸びなやんでいる窒化硅素系セラミックスボールに対
し、低コストで、しかも高精度にポリツシュされ得る研
摩方法およびこの方法により得られた窒化硅素系セラミ
ックスボールを提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の点に鑑
みなされたもので、窒化硅素系セラミックスボールを研
摩する1対のポリッシングディスクは、熱硬化性樹脂か
らなる結合相に砥材としての平均粒径0.01〜3μm
からなるCr23粒子を5〜60容量%含有させた円板
から構成されるようにしたものである。また、ポリッシ
ングディスクの少なくとも一方の円形端面には、環状V
溝を形成して、この環状V溝内に窒化硅素系セラミック
スからなる素球を配置して、ポリッシングディスクを加
圧、回転させることにより研摩するようにしたものであ
る。
【0007】また、前述した結合相は、Sn,Cu,Z
nからなる1種の金属または2種以上の合金によって置
換し得るものであり、素球の配置についても、素球間に
軟質の小径ボールを介在させることにより共摺りを防止
できるものである。
【0008】
【作用】本発明の窒化硅素系セラミックスボールの研摩
方法は、窒化硅素よりも軟質のCr23粒子を砥材とし
て用い、Cr23の酸素欠損に起因する酸化反応による
メカノケミカルポリッシュが行なわれるものである。し
たがって、窒化硅素系セラミックスボールの表面にキズ
を残さず、残留応力の小さな歪なしの鏡面加工を可能に
するものである。
【0009】
【実施例】以下、本発明窒化硅素系セラミックスボール
およびその研摩方法における一実施例について、図を参
照しながら説明する。
【0010】図1において、1は、窒化硅素系セラミッ
クスからなる素球であり、この素球1は、1対の対向す
るポリッシングディスク2,3によってポリッシュされ
る。このポリッシングディスク2,3は、その円形端面
に環状V溝4が形成され、この環状V溝4内に前記素球
1が配置されるものである。なお、前記環状V溝4は、
ポリッシングディスク2,3のうち少なくとも一方に形
成すればよいものである。
【0011】前記素球1は、ポリッシングディスク2,
3の環状V溝4内に配置された後、ポリッシングディス
ク2,3による加圧および回転によって、ころがりなが
ら全表面が均一にポリッシュされる。この場合、素球1
は、環状V溝4内に直接配置してもよいが、図2で示さ
れるように、素球1よりも軟質材例えば樹脂などの小径
ボール5を介在させることも可能である。これは、素球
1の共摺りを防止する配慮である。
【0012】このようにして構成されたポリッシングデ
ィスク2,3は、組成的には、結合相および砥材からな
るものである。結合相としては、いわゆるレジンボンド
の場合およびメタルボンドの場合がある。レジンボンド
の場合としては、フェノール系ポリイミド系,アクリロ
ニトリル系樹脂の単体あるいは混合粉からなる熱硬化性
樹脂が適用される。また、メタルボンドの場合は、φ3
mm以下の素球1に好適し、Sn,Cu,Znからなる
1種の金属または2種以上の合金からなる。
【0013】これに対する砥材としては、5〜60容量
%のCr23粒子が適用される。5〜60容量%を設定
したのは、5%未満では、ポリッシュの速度が遅いため
実用的でないこと、また60%をこえるとポリッシュの
速度は速いが、Cr23粒子の固定が不充分で真球度の
維持ができないからである。なお、Cr23の平均粒径
は、0.01〜3μmが好適する。これは、0.01μ
m未満では、均一配合が困難なこと、Cr23粒子の脱
落が円滑でなくポリッシュの均一性を維持し難いことか
ら不適当なためである。また、3μmをこえると砥粒の
脱落が窒化硅素粒界に起因するキズの原因となり不適当
である。
【0014】さらに、Cr23粒子の一部について、C
23,Fe23,Co23,Ni23の酸素欠陥の多
い粒子で置換した場合も有効であった。これは、窒化硅
素系セラミックスの結合助材としてのY23,MgOの
添加に対し好適した。
【0015】また、素球1のポリッシュの速度を早める
ため、ポリッシュの中間工程では、Cr23粒子の3〜
20%を平均粒径0.01〜0.03μmからなるダイ
ヤモンドおよび/または立方晶窒化硼素粒子で置換した
場合も有効である。
【0016】
【試験例1】試験例1としては、φ200mmの外径、
7mm厚さのポリッシングディスク2,3を用意した。
この場合、ポリッシングディスク2,3は、結合相とし
てはフェノール樹脂50容量%、砥材として平均粒径1
μmのCr23を50容量%とし、250kg/cm2
の圧力,180℃の焼成温度でホットプレスした。得ら
れたポリッシングディスク2,3に対しては、φ7.5
mmの窒化硅素系セラミックスからなる素球1を50個
環状V溝4内に配置し、回転数150rpm,全体荷重
300gの条件下でφ7.44mmまで従来加工の1/
10に相当する50時間加工した。
【0017】この結果、得られた窒化硅素系セラミック
スボールは、表面粗さがすべてRa=0.01μm以内
で、形状的にも全てG−5級に仕上がっていた。また、
ESCA分析によるボール表面の酸素量については、従
来のダイヤモンドポリッシングに比べ1/2以下であっ
た。
【0018】
【試験例2】ポリッシングディスク2,3は、結合相と
しては、重量%で40%Sn−60%Cuの合金粉60
容量%を用い、また、砥材としてのCr23は、40容
量%で、平均粒径1μmとして実施例1と同様ホットプ
レスにより成形した。また、素球1の加工は、実施例1
と同条件で行なったが、加工時間は100時間を要し、
ダイヤモンド粉利用の従来法に比べ1/5の加工時間で
あった。得られたセラミックスボールは、表面粗さRa
=0.005μm,Rmax0.015μmで、すべて
G−5級以内にあり、そのうち40%はG−3級にラン
クされた。
【0019】
【試験例3】ポリッシングディスク2,3は、表1に示
すような条件で成形したものでであり、素球1の外径,
実験条件等については、実施例1と同一とした。この結
果、得られたセラミックスボールは、加工時間,真球
度,表面粗さでいずれも優れた数値を示した。
【0020】
【表1】
【0021】
【発明の効果】本発明は、以上説明したようにまた、窒
化硅素よりも軟質のCr23粒子を砥材とした特定の結
合相からなるポリッシングディスク2,3を用い、窒化
硅素系セラミックスの素球1をポリッシングディスク
2,3に形成された環状V溝4内に配置して加工したも
のであるから、Ce23の酸素欠陥に起因する酸素反応
によりメカノケミカルポリッシュが行なわれるものであ
る。したがって、従来のダイヤモンド砥粒利用によるも
のに比べ、表面粗さ、真球度ともに優れ、加工時間も短
縮できる利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明窒化硅素系セラミックスボールおよびそ
の研摩方法に適用されるポリッシングディスクの一実施
例を示す概念的な断面図、
【図2】共摺りを防止するため小径ボールを交互配置し
た場合の断面的な説明図。
【符号の説明】
1 素球 2,3ポリッシングディスク 4 環状V溝 5 小径ボール

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1対のポリッシングディスクを用いて窒
    化硅素系セラミックスからなる素球を研摩仕上げする研
    摩方法において、 前記ポリッシングディスクは、熱硬化性樹脂からなる結
    合相に砥材としての平均粒径0.01〜3μmからなる
    Cr23粒子を5〜60容量%含有させた1対の対向す
    る円板からなっているとともに、その少なくとも一方の
    円形端面に形成された環状V溝内に前記素球を配置した
    後、加圧および回転して研摩するようにしたことを特徴
    とする窒化硅素系セラミックスボールの研摩方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の結合相部分がSn,C
    u,Znからなる1種の金属または2種以上の合金によ
    って置換されている窒化硅素系セラミックスボールの研
    摩方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載された研
    摩方法において、前記素球間には、軟質の小径ボールを
    配置した窒化硅素系セラミックスボールの研摩方法。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3に記載されたC
    23粒子の一部をCe23,Fe23,Co23,N
    23からなる粒子で置換した窒化硅素系セラミックス
    ボールの研摩方法。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項3に記載された研
    摩方法の中間工程において、Cr23粒子の3〜20%
    を平均粒径0.01〜0.03μmからなるダイヤモン
    ドおよび/または立方晶窒化硼素粒子で置換した窒化硅
    素系セラミックスボールの研摩方法。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし請求項5に記載された研
    摩方法により得られた窒化硅素系セラミックスボール。
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Effective date: 19981112