JPH0542402A - バー材加工旋盤 - Google Patents

バー材加工旋盤

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JPH0542402A
JPH0542402A JP22945791A JP22945791A JPH0542402A JP H0542402 A JPH0542402 A JP H0542402A JP 22945791 A JP22945791 A JP 22945791A JP 22945791 A JP22945791 A JP 22945791A JP H0542402 A JPH0542402 A JP H0542402A
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昭二 桃井
Masaki Asai
正樹 浅井
Tokimasa Okumura
時正 奥村
Junji Miwa
潤次 三輪
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Abstract

(57)【要約】 【目的】バー材を、主軸の内部を貫通させずに、主軸へ
供給する。 【構成】バー材40をV溝23に長尺のまま保持する。
第一主軸台5を回転させて、第一主軸6(チャック6
a)をV溝23側に向ける。バー材送りアーム25で押
動する形で、バー材40を第一主軸6へ供給する。バー
材40の先端部をチャック6aで掴持した後に、カッタ
30によってバー材40を切断して、ワーク40aを切
り出す。第一主軸台5を回転させて、第一主軸6及びワ
ーク40aを第二主軸16側に向け、ワーク40aの第
一工程の加工を行う。ワーク40aを第一主軸6から第
二主軸16へ受渡して、ワーク40aの第二工程の加工
(背面加工)を行う。 【効果】径の大きいバー材40も加工でき、黒皮材も加
工できる。主軸6、16を高速回転して加工できる。バ
ー材40の加工時間を短縮できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、長尺のバー材を所定の
長さに切断しつつ加工を行うバー材加工旋盤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、長尺のバー材を旋盤において加工
する際には、特開昭63−272405等に開示される
ように、主軸の後方に設置されたバーフィーダから、バ
ー材を主軸の内部に送り入れ、主軸の内部を貫通させ
て、バー材の先端部を所定量だけ主軸の前方の加工領域
に突出させる形で、バー材を供給している。そして、バ
ー材を長尺のまま主軸で保持して回転させて、バー材の
主軸の前方に突出した部分に対して所定の加工を行い、
その後、突切加工を行って、長尺のバー材から所定の加
工を終えた部分を切断するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のように主軸の内
部を貫通する形で長尺のバー材を供給する場合には、以
下のような種々の問題点がある。まず、貫通穴が穿設形
成された、主軸、チャック及びその駆動機構(シリンダ
等)を使用しなければならず、更に、当該貫通穴の内径
によって加工可能なバー材の外径が制限される。また、
バー材を長尺のまま回転させるので、バー材が振動し易
く、主軸を高速回転することが出来ず、更に、バー材の
振動を防止するために、ドローチューブ、特開昭64−
20201に開示されたフィラーチューブなどを、主軸
に装着する必要がある。また、フィラーチューブはバー
材と摺動する形で当該バー材を支持するものであるた
め、フィラーチューブを、バー材の外径に応じて適宜交
換する必要があり、バー材としては、ミガキ棒を使用す
る必要があり、黒皮材を使用することが出来ない。ま
た、加工終了後に、突切加工を行って、長尺のバー材か
ら所定の加工を終えた部分を切断するので、突切加工の
時間分だけ、加工時間が長くなってしまう。
【0004】本発明は、上記事情に鑑み、長尺のバー材
の加工を好適に行うことが出来るバー材加工旋盤を提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、第1の主軸
(6)が設けられた第1の主軸台(5)、および第2の
主軸(16)が設けられた第2の主軸台(15)を有
し、バー材保持手段(23)を、バー材(40)を長尺
のまま移動自在に保持する形で設け、前記第1の主軸台
(5)を、前記第1の主軸(6)を前記第2の主軸(1
6)または前記バー材保持手段(23)に選択的に対向
させる形で、回転駆動自在に設け、前記第2の主軸台
(15)を、前記第1の主軸台(5)に対して接近離反
する形で、移動駆動自在に設け、バー材切断手段(3
0)を、前記第1の主軸台(5)と前記バー材保持手段
(23)間において前記バー材(40)を切断し得る形
で設けて構成される。
【0006】なお、( )内の番号等は、図面における
対応する要素を示す、便宜的なものであり、従って、本
記述は図面上の記載に限定拘束されるものではない。以
下の「作用」の欄についても同様である。
【0007】
【作用】上記した構成により、バー材保持手段(23)
に対向した状態の第1の主軸(6)に向けて、バー材
(40)がバー材保持手段(23)から送り出され、第
2の主軸(16)に対向した状態の第1の主軸(6)か
ら第2の主軸(16)へ、バー材(40)から切り出さ
れたワーク(40a)が受け渡されるように作用する。
【0008】
【実施例】以下、図面に基づき、本発明の実施例を説明
する。図1は、本発明によるバー材加工旋盤の一実施例
の概略を示す平面図、図2は、図1に示すバー材加工旋
盤の本機の詳細を示す平面図、図3は、図2に示す本機
の正面図、図4は、図2に示す本機の側面図、図5は、
図3に示す本機の第一主軸台の正面方向から投影した断
面図、図6は、図5に示す第一主軸台の側面方向から投
影した断面図、図7は、図1に示すバー材加工旋盤のバ
ー供給装置の詳細を示す平面図、図8は、図7に示すバ
ー供給装置の正面図、図9は、図7に示すバー供給装置
の側面図、図10は、本発明によるバー材加工旋盤の別
の実施例の概略を示す平面図である。
【0009】本発明による対向主軸旋盤1は、図1に示
すように、本機2を有しており、本機2には、図2、図
3又は図4に示すように、ベッド3が設けられている。
ベッド3の図2右側部分には、第一主軸台5が、ベッド
3に対して、後述の第二主軸台15の移動方向(矢印
E、F方向)に対して垂直な軸心CRを中心にして矢印
A、B方向に180°回転駆動自在に設けられている。
【0010】即ち、図5に示すように、ベッド3には、
駆動シリンダ(油圧または空圧シリンダ等をいう。以下
同様)9が固設されており、駆動シリンダ9には、ピス
トンロッド9aが、後述の主軸台支持軸7の軸心CRの
方向に対して垂直な矢印A′、B′方向に移動駆動自在
に設けられいる。そして、ピストンロッド9aには、ラ
ック9bが固設されている。また、ベッド3には、駆動
シリンダ10が固設されており、駆動シリンダ10に
は、主軸台支持軸7が、軸心CRを中心にして矢印A、
B方向に回転自在に、かつ、軸心CRの方向に対して平
行な矢印C、D方向に昇降駆動自在に設けられている。
そして、主軸台支持軸7には、ピニオンギヤ7aが周設
されており、当該ピニオンギヤ7aには、前記ピストン
ロッド9aのラック9bが噛合している。
【0011】従って、主軸台支持軸7は、駆動シリンダ
9を介して矢印A、B方向に回転駆動自在に、かつ、駆
動シリンダ10を介して矢印C、D方向に昇降駆動自在
に設けられている。また、ベッド3には、センサ11
b、11cが、前記主軸台支持軸7の矢印A、B方向へ
の回転位置を検出し得る形で固設されており、図6に示
すように、センサ11aが、前記主軸台支持軸7の矢印
C、D方向への昇降位置を検出し得る形で固設されてい
る。
【0012】そして、主軸台支持軸7は、ベッド3から
図5上方に突出しており、主軸台支持軸7の図中上端に
は、第一主軸台5が固着されている。そして、ベッド3
の図中上面と第一主軸台5の図中下面には、それぞれ、
クランプ部材3a、5aが、主軸台支持軸7の周囲に配
置された形で、第一主軸台5(主軸台支持軸7)のベッ
ド3に対する矢印C、D方向への昇降によって係合離脱
するように互いに対向した形で固着されている。
【0013】第一主軸台5には、図2に示すように、第
一主軸6が、第一主軸台5の軸心CRの方向に対して垂
直な軸心C1を中心にして、回転駆動自在に設けられて
いる。そして、第一主軸6は、第一主軸台5の矢印A、
B方向への回転によって、その軸心C1を後述の第二主
軸16の軸心C2又は後述のバー供給装置20のV溝2
3上に積載されたバー材40の軸心CBと選択的に整合
し得るように、配置されている。そして、第一主軸6の
前面にはチャック6aが装着されている。
【0014】また、第一主軸台5の近傍のベッド3上に
は、図1に示すように、ストッパ17が、後述のバー供
給装置20のV溝23の図中左端(本機2側)の開口部
分と前記第一主軸16間を適宜遮蔽する形で、駆動シリ
ンダ17aを介して矢印V、W方向に突出後退駆動自在
に設けられている。
【0015】ベッド3の図2左側部分には、第二主軸台
15が、第一主軸台5に対して接近離反する形で、後述
の第二主軸16の軸心C2の方向に対して平行な矢印
E、F方向(Z軸方向)に、ベッド3に対して移動駆動
自在に設けられている。そして、第二主軸台15には、
第二主軸16が、軸心C2を中心にして、回転駆動自在
に設けられており、第二主軸16は、その軸心C2を前
述の第一主軸6の軸心C1と整合し得るように配置され
ている。そして、第二主軸16の前面(図中右端)には
チャック16aが装着されている。尚、第二主軸台15
は、後述のように第一主軸6と第二主軸16間でワーク
40aを受け渡すために、第一主軸台5に対して接近離
反する形で矢印E、F方向へ移動駆動自在に構成されて
いるのであり、第一主軸台5と第二主軸台15とを接近
離反する形で相対的にZ軸方向に移動駆動自在に設けれ
ば、第一主軸台5又は第二主軸台15をどのように構成
してもよい。即ち、第一主軸台5及び第二主軸台15の
両方をZ軸方向へ移動駆動自在に構成してもよく、ま
た、第一主軸台5のみをZ軸方向に移動駆動自在に構成
してもよい。
【0016】そして、第二主軸台15の近傍には、図1
に示すように、搬出コンベア33が、加工済のワーク4
0a(後述のようにバー材40から所定の長さに切り出
された部分)を対向主軸旋盤1外へ搬出し得る形で設け
られており、また、第二主軸台15及び搬出コンベア3
3の近傍には、特開昭59−107837に開示された
ハンドリングロボット等のアンローダ32が、第二主軸
16(チャック16a)から加工済のワーク40aを受
取って前記搬出コンベア33上に載置し得る形で設けら
れている。尚、アンローダ32は、ワーク40aを第二
主軸16から搬出コンベア33へ移送し得るものであれ
ば、どのように構成してもよく、特開昭59−1078
37に開示されたハンドリングロボットに限定拘束され
るものではない。また、加工済ワーク40aの搬出手段
としては、アンローダ32、搬出コンベア33の代わり
に、パーツキャッチャ等を採用してもよいことは勿論で
ある。
【0017】第二主軸台15と第一主軸台5間のベッド
3上には、図2に示すように、タレット刃物台13が、
第二主軸16の軸心C2の方向に対して平行な矢印G、
H方向(Z軸方向)、および、第二主軸16の軸心C2
の方向に対して垂直な矢印I、J方向(X軸方向)に移
動駆動自在に設けられている。即ち、タレット刃物台1
3は、往復台13cを有しており、往復台13cは、駆
動モータ13c′を介して、ベッド3に対して矢印G、
H方向に移動駆動自在に設けられている。そして、往復
台13c上には、横送台13bが、図4に示す駆動モー
タ13b′を介して、図2矢印I、J方向に設けられて
いる。そして、横送台13b上には、タレット13aが
回転割出自在に設けられている。
【0018】本機2の図1右方(第一主軸台5側)に
は、バー供給装置20が設けられている。バー供給装置
20は、図7に示すように、本体20aを有しており、
本体20aには、多数のバー材40が長尺のまま積載収
納される素材棚21が固設されている。素材棚21に
は、バー材40を担持する複数の傾斜フレーム21a
が、図中左右方向に所定の間隔で、図9左下方に傾斜し
た形で本体20aに固設されており、傾斜フレーム21
aの図中左下端には、仕切板21bが、傾斜フレーム2
1a上に積載されたバー材40の傾動を係止する形で突
設されている。
【0019】そして、バー供給装置20には、傾斜フレ
ーム21aの図9下方に、キッカ22が、傾斜フレーム
21a、21aの間隙を貫通して、仕切板21bの図中
上端よりも高い位置まで突出し得る形で、駆動シリンダ
22eを介して矢印R、S方向に昇降駆動自在に設けら
れている。尚、キッカ22は、図8に示すように、長尺
の連結部材22a上に複数個固着されており、連結部材
22aには、本体20aに固着された2つの駆動シリン
ダ22e、22eが、当該連結部材22aを矢印R、S
方向に昇降駆動する形で、当該連結部材22aの図中右
側部分と左側部分にそれぞれ接続されている。そして、
連結部材22aの各駆動シリンダ22eとの接続部分に
は、ラック22bが、連結部材22aの移動方向(矢印
R、S方向)に対して平行に伸延した形で固着されてい
る。また、本体20aには、連結部材22aの近傍に、
長尺の連結棒22dが回転自在に設けられており、当該
連結棒22dの図中両端には、ピニオンギヤ22c、2
2cが固着されている。そして、連結棒22dの各ピニ
オンギヤ22c、22cは、前記連結部材22aの各ラ
ック22b、22bと噛合している。従って、駆動シリ
ンダ22e、22eは、ラック22b、ピニオンギヤ2
2c、連結棒22dを介して連動するので、キッカ22
を矢印R、S方向に昇降駆動する際に、連結部材22a
が図8左右に傾斜することを防止することが出来、複数
のキッカ22を一様な高さに保った状態で昇降駆動する
ことが出来る。
【0020】バー材供給装置20には、素材棚21の図
9左方に、V溝23が、仕切板21bによって素材棚2
1から仕切られた形で設けられている。V溝23は、図
1に示すように、当該V溝23上に積載された際のバー
材40の軸心CBが、本機2の第一主軸台5が矢印B方
向に180°反転した際の第一主軸6の軸心C1と整合
する形で、第二主軸16の軸心C2の方向に対して平行
に伸延した形で配置されている。そして、V溝23の図
1左端部(本機2側端部)は、バー材40が通過し得る
ように、開口した形に形成されている。また、V溝23
には、図8に示す高さ調整ハンドル23aが、バー材4
0の外径に応じて、当該V溝23の本体20aに対する
図9上下方向の高さを手動で調整し得る形で接続されて
いる。即ち、バー材40の外径に応じて、高さ調整ハン
ドル23aを介してV溝23の図9上下方向の高さを調
整することによって、V溝23上に積載された際のバー
材40の軸心CBの高さを、本機2の第一主軸台5が図
1矢印B方向に180°反転した際の第一主軸6の軸心
C1の高さと整合させることが出来る。
【0021】そして、バー供給装置20には、バー材送
りアーム25が、V溝23上に積載された際のバー材4
0を広範囲に亙って押動し得る形で、V溝23の伸延方
向に対して平行な図8矢印K、L方向に移動駆動自在に
設けられている。即ち、図7に示すように、本体20a
の図中左端部には、スプロケット26aが回転自在に設
けられており、本体20aの図中右端部には、スプロケ
ット26bが駆動モータ26cを介して回転駆動自在に
設けられている。そして、スプロケット26a、26b
には、図8に示すように、無端状に形成されたチェーン
26が、V溝23の伸延方向に対して平行に、旋回移動
自在に張設されている。また、図7に示すように、本体
20aには、レール25bがV溝23の伸延方向に対し
て平行に固設されている。そして、レール25b上に
は、バー材送りアーム25が、V溝23の伸延方向に対
して平行な矢印K、L方向に摺動自在に設けられてお
り、当該バー材送りアーム25は、前記チェーン26に
接続されている。そして、バー材送りアーム25は、図
9に示すように、先端25aがV溝23上に積載された
バー材40の後端面と当接し得るように、チェーン26
からV溝23上まで伸延する形でL字型に形成されてい
る。
【0022】バー供給装置20のV溝23の図1左端部
には、クランプシリンダ27が、V溝23上に積載され
たバー材40をクランプし得る形で設けられている。ま
た、V溝23の図7左端の開口部分の図中左方(本機2
側)には、往復台29bが、駆動モータ29cを介し
て、V溝23の伸延方向に対して平行な矢印M、N方向
に移動駆動自在に設けられており、往復台29b上に
は、カッタ横送台29が、駆動モータ29aを介して、
V溝23の伸延方向に対して垂直な矢印P、Q方向に移
動駆動自在に設けられている。そして、カッタ横送台2
9には、円板形のカッタ30(鋸)が、カッタ駆動モー
タ30aを介して回転駆動自在に設けられている。
【0023】対向主軸旋盤1は、以上のような構成を有
するので、当該対向主軸旋盤1において、長尺のバー材
40を加工する際には、多数のバー材40が長尺のまま
収納されているバー供給装置20の素材棚21から、1
本のバー材40を取り出して、V溝23上に積載する。
即ち、まず、駆動モータ26c、チェーン26を介し
て、バー材送りアーム25を、図7右側に2点鎖線で示
す退避位置まで、矢印L方向に移動させる。次に、駆動
シリンダ22eを介してキッカ22を図9矢印R方向に
上昇させると、素材棚21に収納されている複数のバー
材40の内、キッカ22の図中上方に積載された1本の
バー材40が図中上方に押動され、仕切板21bを越え
て、V溝23上に積載される。この際、バー材40がV
溝23に積載されたことは、V溝23に装着された光電
スイッチ等によって検知することが出来る。尚、素材棚
21からバー材40を取り出した後、キッカ22を駆動
シリンダ22eを介して矢印S方向に下降させると、素
材棚21の傾斜フレーム21a上に積載されているバー
材40が、仕切板21bによって係止されるまで図中左
下方に傾動して、1本のバー材40がキッカ22の図中
上方に積載される。
【0024】そして、駆動シリンダ17aを介してスト
ッパ17を図1矢印V方向に突出させて、第一主軸台5
とV溝23の図中左端(本機2側)の開口部分間を遮蔽
する。次に、駆動モータ26c、チェーン26を介し
て、バー材送りアーム25を図7矢印K方向に移動駆動
する。すると、V溝23に積載されている1本の長尺の
バー材40は、バー材送りアーム25に後端部を押動さ
れて、本機2側へV溝23上を摺動し、当該バー材40
の先端部がV溝23の図1左端の開口部分から突出して
本機2側のストッパ17と当接したところで、停止す
る。従って、バー供給装置20から本機2側へバー材4
0を送り出す際に、バー材40が第一主軸6等に衝突し
て第一主軸6等が損傷することを、ストッパ17によっ
て未然に防止することが出来る。
【0025】また、本機2の第一主軸台5を、図1に2
点鎖線で示す加工位置から実線で示すワーク受取位置
へ、矢印B方向に180°反転させて、第一主軸6(チ
ャック6a)をバー供給装置20側に向け、第一主軸6
の軸心C1をV溝23上に積載されたバー材40の軸心
CBに整合させる。第一主軸台5を回転させる際には、
まず、図6に示す駆動シリンダ10を介して、主軸台支
持軸7及び第一主軸台5をベッド3に対して矢印C方向
に上昇させて、クランプ部材5a、3aをアンクランプ
状態にし、主軸台支持軸7及び第一主軸台5がベッド3
に対して回転可能な状態にする。尚、クランプ部材5
a、3aがクランプ状態か、アンクランプ状態かは、セ
ンサ11aによって検出することが出来る。次に、図5
に示す駆動シリンダ9を介して、ピストンロッド9aを
矢印B′方向に後退させ、ラック9b、ピニオンギヤ9
aを介して、主軸台支持軸7及び第一主軸台5を、ベッ
ド3に対して矢印B方向に180°回転させる。尚、第
一主軸台5及び主軸台支持軸7の回転位置(第一主軸6
のチャック6aが第二主軸16側に向いた加工位置か、
第一主軸6のチャック6aがバー材供給装置20側に向
いたワーク受取位置か)は、センサ11b、11cによ
って検出することが出来る。そして、第一主軸台5が矢
印B方向に反転すると、駆動シリンダ10を介して、主
軸台支持軸7及び第一主軸台5を矢印D方向に下降させ
て、クランプ部材5a、3aをクランプ状態にして、第
一主軸台5をベッド3に対して固定する。
【0026】次に、駆動シリンダ17aを介してストッ
パ17を図1矢印W方向に後退させて、第一主軸6(チ
ャック6a)をV溝23上に積載されたバー材40と対
向させ、バー材供給装置20から第一主軸6へバー材4
0を供給可能な状態にする。そして、駆動モータ26
c、チェーン26を介して、バー材送りアーム25を矢
印K方向に所定距離だけ移動駆動して、バー材40をV
溝23から第一主軸6側に所定量だけ送り出し、バー材
40の先端部(図1左端部)を第一主軸6のチャック6
a内に挿入する。そして、V溝23から突出したバー材
40の先端部を第一主軸6のチャック6aでクランプす
ると共に、クランプシリンダ27を介してバー材40を
V溝23上に固定して、バー材40を第一主軸6のチャ
ック6aとクランプシリンダ27(V溝23)によって
保持した状態にする。
【0027】そして、駆動モータ29c介して往復台2
9bを図7矢印M、N方向に適宜移動駆動して、カッタ
30を、バー材40を切断すべき所定の位置に位置決め
する。次に、カッタ駆動モータ30aを介してカッタ3
0を回転駆動すると共に、駆動モータ29aを介してカ
ッタ横送台29を矢印P方向へ移動させて、第一主軸6
のチャック6aとクランプシリンダ27によって保持さ
れたバー材40を切断する。この際、バー材40の種類
(材質、外径等)に応じて、切断パターンを適宜変更す
ることも出来る。例えば、カッタ30の有効切込量に比
してバー材40の外径が大きい場合には、図1に示すク
ランプシリンダ27のクランプ圧力を低圧に切り換え
て、バー材40が軸心CBを中心にしてV溝23に対し
て回転可能な状態にする。そして、第一主軸6を回転さ
せて(2点オリエント、3点オリエント等)、カッタ3
0に対するバー材40の向きを適宜変えて、複数回に分
割した形で、バー材40をカッタ40によって切断す
る。また、第一主軸6をC軸制御(若しくは定速の回転
数制御)して、バー材40を低速で回転させつつ、バー
材40をカッタ30によって切断するようにしてもよ
い。尚、バー材40の外径が小さい場合でも、切断時間
を短縮するために、第一主軸6及びバー材40を回転さ
せつつ、バー材40をカッタ30によって切断するよう
にしてもよい。
【0028】すると、第一主軸6(チャック6a)には
長尺のバー材40から所定の長さに切り出されたワーク
40aが保持された状態となるので、クランプシリンダ
27をアンクランプにした後に、駆動シリンダ9、10
等を介して、第一主軸台5を、ベッド3に対して矢印A
方向へ180°回転させ、第一主軸6を第二主軸16に
対向させる。すると、第一主軸6の軸心C1が第二主軸
16の軸心C2と整合すると共に、第一主軸6に保持さ
れたワーク40a(長尺のバー材40から所定の長さに
切り出された部分)が、タレット刃物台13に装着され
た工具と対向し得る状態、即ち加工可能な状態になる。
従って、本発明においては、第一主軸6の前面(チャッ
ク6a側)に向けてバー材40が供給され、従来ように
主軸の内部を貫通する形でバー材40が供給されるので
はないので、第一主軸6等に貫通穴が穿設形成されてい
る必要はなく、更に、径の大きなバー材40でも加工す
ることが出来る。
【0029】そして、第一主軸6を回転駆動すると共
に、タレット刃物台13のタレット13aを、駆動モー
タ13c′、13b′を介して矢印G、H方向、矢印
I、J方向に適宜移動駆動して、第一主軸6に保持され
たワーク40aについて第一工程の加工を行う。尚、加
工に際して、当該ワーク40aは、上述のように長尺の
バー材40から所定の長さに短く切断されており、従来
のようにバー材40を長尺のまま回転させるのではない
ので、振動は発生せず、従って、第一主軸6を高速回転
することが出来る。更に、ドローチューブ、フィラーチ
ューブなどを、第一主軸6に装着する必要も無く、従っ
て、バー材40としては、ミガキ棒に限らず、黒皮材を
使用することも出来る。
【0030】ワーク40a(長尺のバー材40から切り
出された部分)について第一主軸6側における第一工程
の加工が終了したところで、第二主軸台15を矢印F方
向へ移動駆動して、第二主軸台15を第一主軸台5と接
近させて、当該ワーク40aを第一主軸6のチャック6
aから第二主軸16のチャック16aへ受け渡す。そし
て、第二主軸台15を矢印E方向へ移動駆動して、第二
主軸台15を第一主軸台5から離反させた後に、第二主
軸16を回転駆動すると共に、タレット刃物台13のタ
レット13aを、駆動モータ13c′、13b′を介し
て矢印G、H方向、矢印I、J方向に適宜移動駆動し
て、第二主軸16に受渡された当該ワーク40aについ
て第二工程の加工(背面加工)を行う。即ち、ワーク4
0aの第一工程の加工と第二工程の加工を連続して行う
ことが出来る。
【0031】第二主軸16側においてワーク40aの第
二工程の加工が行われている間に、第一主軸台5をベッ
ド3に対して矢印B方向に180°反転させて、第一主
軸6(チャック6a)をバー供給装置20側に向ける。
そして、前述と同様にして、バー材送りアーム25によ
ってバー材40を後方から押動する形で、V溝23上の
バー材40を第一主軸6へ供給する。尚、バー材40か
らワーク40aを次々に切り出していくと、V溝23上
に積載されたバー材40は次第に短くなるが、バー材送
りアーム25はチェーン26を介して矢印K、L方向へ
広範囲に移動駆動することが出来るので、短くなったバ
ー材40をV溝23から第一主軸6へ好適に供給するこ
とが出来る。次に、前述と同様にして、バー材40の先
端部を第一主軸6のチャック6aで掴持した後に、当該
バー材40をカッタ30で切断して、新たなワーク40
aをバー材40から切り出す。
【0032】そして、第二主軸16側における前回のワ
ーク40a(前回バー材40から切り出されたワーク4
0a)の第二工程の加工が終了すると直ちに、第一主軸
6側における新たなワーク40a(今回バー材40から
切り出されたワーク40a)の第一工程の加工を開始す
る。即ち、第二主軸16側において前回のワーク40a
の第二工程の加工が行われている間に、第一主軸6側に
おいてバー材40から新たなワーク40aを切り出すこ
とが出来るので、従来のバー材40の突切加工に要して
いた時間分だけ、加工時間を短縮することが出来る。
尚、第二主軸16側において第二工程が終了した加工済
ワーク40aは、アンローダ32によって第二主軸16
から搬出コンベア33上に移送され、搬出コンベア33
によって機外(対向主軸旋盤1外)に搬送される。
【0033】尚、上述の実施例では、第一主軸台5を矢
印A、B方向へ180°回転させる場合について述べた
が、第一主軸台5に設けられた第一主軸6を第二主軸1
6(及びタレット刃物台13上の工具)又はバー供給装
置20に選択的に対向させることが出来ればよいので、
第一主軸台5の回転角度は180°に限らない。即ち、
第一主軸台5の回転角度は、本機2とバー供給装置20
との配置関係によって異なる。例えば、図10に示す対
向主軸旋盤1′においては、バー供給装置20から本機
2側へバー材40を供給する方向(即ちV溝23の伸延
方向等)が第二主軸16の軸心C2に対して90°の角
度を成すように、バー供給装置20が本機2に対して配
置されているので、第一主軸台5を矢印A、B方向に9
0°回転させることによって、第一主軸6を第二主軸1
6(及びタレット刃物台13上の工具)又はバー供給装
置20に選択的に対向させることが出来る。尚、当該対
向主軸旋盤1′の構成要素は、図1に示す対向主軸旋盤
1の構成要素と略同様であるので、各構成要素について
は、同一の符号を付して、説明を省略する。
【0034】尚、上述の実施例においては、バー材送出
手段として、バー材送りアーム25を、チェーン26を
介して広範囲に亙って移動駆動自在に設け、当該バー材
送りアーム25によって、V溝23上に積載されたバー
材40を後方から押動する形で第一主軸第5側(第一主
軸6側)へ送り出す場合について述べたが、バー材送出
手段としては、加工につれて(ワーク40aの切出しに
つれて)バー材40が短くなっても、当該バー材40を
V溝23から第一主軸第5側へ送り出すことが出来れ
ば、どのように構成してもよい。例えば、V溝23の本
機2側(第一主軸台5側)の端部に、バー材送りローラ
を回転駆動自在に設け、当該バー材送りローラによっ
て、バー材40をV溝23から第一主軸第5側へ送り出
すようにしてもよい。
【0035】また、上述の実施例においては、カッタ3
0をタレット刃物台13とは別個に(即ち、カッタ横送
台29に)設けた場合について述べたが、カッタ30を
タレット刃物台13に装着するようにしてもよく、ま
た、タレット刃物台13(第1の刃物台)とは別に第2
の刃物台を本機2に設けて、カッタ30を当該第2の刃
物台に装着するようにしてもよい。即ち、前記タレット
刃物台13又は第2の刃物台を使用してワーク40aの
旋削等の加工を行うと共に、前記タレット刃物台13又
は第2の刃物台を第一主軸台5とバー供給装置20間に
移動させて、当該タレット刃物台13又は第2の刃物台
を使用して、バー材40からのワーク40aの切出しを
行うようにしてもよい。
【0036】また、上述の実施例においては、対向主軸
旋盤1、1′において加工されるバー材40として、丸
棒を使用する場合について述べたが、バー材40として
は、角棒(6角棒、8角棒等)を使用することも出来
る。また、上述の実施例においては、種々のバー材40
に軸心CBを第一主軸6の軸心C1に整合させるため
に、バー材40の外径に応じて、バー供給装置20のV
溝23の高さを手動で調整し得るように構成した場合に
ついて述べたが、V溝23の高さを、自動的に(油圧ま
たは空圧シリンダ等を介して)、調整し得るように構成
してもよい。また、バー材40の種類(外径、丸棒、6
角棒等)に応じて、主軸6、16のチャック6a、16
aの爪を、自動的に(例えば、特公昭62−18282
に開示されたチャック爪自動交換装置を介して)、交換
するように構成してもよい。
【0037】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれ
ば、第一主軸6等の第1の主軸が設けられた第一主軸台
5等の第1の主軸台、および第二主軸16等の第2の主
軸が設けられた第二主軸台15等の第2の主軸台を有
し、V溝23等のバー材保持手段を、バー材40を長尺
のまま移動自在に保持する形で設け、前記第1の主軸台
を、前記第1の主軸を前記第2の主軸または前記バー材
保持手段に選択的に対向させる形で、回転駆動自在に設
け、前記第2の主軸台を、前記第1の主軸台に対して接
近離反する形で、移動駆動自在に設け、カッタ30等の
バー材切断手段を、前記第1の主軸台と前記バー材保持
手段間において前記バー材40を切断し得る形で設けて
構成したので、バー材保持手段に対向した状態の第1の
主軸の前面(チャック6a側)に向けて、バー材40を
バー材保持手段から送り出すことが出来ると共に、バー
材40の先端部が第1の主軸に保持された後に、長尺の
バー材40をバー材切断手段を介して所定の長さに短く
切断することが出来る。従って、バー材40を、第1の
主軸の内部を貫通せずに、バー材保持手段から第1の主
軸に供給することが出来るので、貫通穴が形成されてい
ない第1の主軸を使用することが出来、径の大きいバー
材40も加工することが出来る。また、加工前にバー材
40を短く切断することが出来るので、加工に際して第
1の主軸を高速回転することが出来、ドローチューブ、
フィラーチューブ等も必要なく、バー材40として、ミ
ガキ棒以外にも、黒皮材を加工することが出来る。更
に、第2の主軸に対向した状態の第1の主軸から第2の
主軸へ、バー材40から切り出されたワーク40aを受
け渡すことが出来る。従って、第1の主軸側におけるワ
ーク40a(バー材40から所定の長さに切り出された
部分)の第一工程の加工が終了すると、当該ワーク40
aを第1の主軸から第2の主軸へ受渡して、第2の主軸
側において当該ワーク40aの第二工程の加工(背面加
工)を行うようにして、第一工程と第二工程を連続して
行うことが出来る。そして、第2の主軸側における当該
ワーク40aの加工中に、バー材保持手段から第1の主
軸にバー材40を供給すると共に、バー材40から新た
なワーク40aを切り出すことが出来るので、バー材4
0の加工時間を短縮することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるバー材加工旋盤の一実施例の概略
を示す平面図である。
【図2】図1に示すバー材加工旋盤の本機の詳細を示す
平面図である。
【図3】図2に示す本機の正面図である。
【図4】図2に示す本機の側面図である。
【図5】図3に示す本機の第一主軸台の正面方向から投
影した断面図である。
【図6】図5に示す第一主軸台の側面方向から投影した
断面図である。
【図7】図1に示すバー材加工旋盤のバー供給装置の詳
細を示す平面図である。
【図8】図7に示すバー供給装置の正面図である。
【図9】図7に示すバー供給装置の側面図である。
【図10】本発明によるバー材加工旋盤の別の実施例の
概略を示す平面図である。
【符号の説明】
1、1′……バー材加工旋盤(対向主軸旋盤) 5……第1の主軸台(第一主軸台) 6……第1の主軸(第一主軸) 15……第2の主軸台(第二主軸台) 16……第2の主軸(第二主軸) 23……バー材保持手段(V溝) 30……バー材切断手段(カッタ) 40……バー材

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の主軸が設けられた第1の主軸台、お
    よび第2の主軸が設けられた第2の主軸台を有し、 バー材保持手段を、バー材を長尺のまま移動自在に保持
    する形で設け、 前記第1の主軸台を、前記第1の主軸を前記第2の主軸
    または前記バー材保持手段に選択的に対向させる形で、
    回転駆動自在に設け、 前記第2の主軸台を、前記第1の主軸台に対して接近離
    反する形で、移動駆動自在に設け、 バー材切断手段を、前記第1の主軸台と前記バー材保持
    手段間において前記バー材を切断し得る形で設けて構成
    したバー材加工旋盤。
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