JPH0542260Y2

JPH0542260Y2 -

Info

Publication number: JPH0542260Y2
Application number: JP1988010968U
Authority: JP
Priority date: 1988-01-28
Filing date: 1988-01-28
Publication date: 1993-10-25
Anticipated expiration: 2003-01-28
Also published as: JPH01115017U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案はボールジヨイント構造に係り、詳しく
は、車両の操向リンク機構およびサスペンシヨン
等に設けられるボールジヨイント構造の改善に関
する。

（従来の技術）一般に、ボールジヨイント構造は、結合部の負
荷能力が大きく、しかも動きの自由度が高いこと
から、例えば車両の操向リンク機構およびサスペ
ンシヨンに用いられている。

従来のこの種のボールジヨイント構造として
は、例えば第４図に示すようなものがある。第４
図において、ソケツト１には合成樹脂からなるベ
アリング２が嵌入されており、ベアリング２には
凹状の球面座２ａが形成され、球面座２ａに対応
するボールスタツド３のボール部３ａが回動自在
に嵌入されている。ボールスタツド３は互いに一
体的に連結されたボール部３ａおよびスタツド部
３ｂを有しており、ボール部３ａ側でベアリング
２を介してソケツト１に回動自在に連結されてい
る。なお、４はゴム等からなるガストカバーであ
る。

（考案が解決しようとする課題）このものにおいては、ボールスタツド３はボー
ルスタツド３の首部ｈがソケツト１の上部に当接
するまで自由に回動していた。このため、例えば
両端部にボールジヨイント構造を有するタイロツ
ド等に使用された場合、ボールスタツド３の首部
ｈとソケツト１の上部が互いに干渉して損傷し易
いばかりかボールスタツド３の回動角が大きくな
り過ぎるとだダストカバー４がしばしば破損する
という問題点があつた。

（考案の目的）そこで本考案は、ボールスタツドの首部および
ソケツトの上部の損傷を防止するとともにダスト
カバーの破損を皆無にすることを目的としてい
る。

（課題を解決するための手段）本考案は、上記の目的を達成するために、ソケ
ツトと、ソケツトに嵌入されたベアリングと、ベ
アリングに回動自在に嵌入されたボール部および
ボール部に一体的に連結されたスタツド部を有す
るボールスタツドと、を備えたボールジヨイント
構造において、前記ボール部がスタツド部の軸線
上でベアリングに向かつて突出する凸部を有し、
前記ベアリングが、ボールスタツドが中立位置に
あるときに前記凸部に滑動自在に当接する当接部
および該当接部からボールスタツドの回動方向に
沿つて所定長だけ延在するとともに、ボールスタ
ツドの回動方向に沿つて次第に曲率半径が小さく
なるように湾曲する湾曲部からなる凹部を有する
ことを特徴としている。

（作用）本考案では、ボール部がスタツド部の軸線上で
ベアリングに向かつて突出する凸部を有し、前記
ベアリングが、ボールスタツドが中立位置にある
ときに前記凸部に滑動自在に当接する当接部およ
び該当接部からボールスタツドの回動方向に沿つ
て所定長だけ延在するとともに、ボールスタツド
の回動方向に沿つて次第に曲率半径が小さくなる
ように湾曲する湾曲部からなる凹部を有するの
で、中立位置からボールスタツドの回動が増大す
るのに伴つて該スタツドの作動抵抗が増大され、
ボールスタツドの回動角が従来のものよりも小さ
くなる。このため、ボールスタツドの首部および
ソケツトの上部が干渉して損傷することがないば
かりか、ダストカバーが破損することがない。ま
た、凹部が、当接部からボールスタツドの回動方
向に沿つて次第に曲率半径が小さくなるように湾
曲する湾曲部を有するので、ボールスタツドが所
定の回動位置から中立位置に容易に復帰され、作
動性能が向上する。

（実施例）以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明
する。

第１図において、１１はソケツトであり、１２
はソケツト１１に嵌入されたベアリング、１３は
ボールスタツドである。このボールスタツド１３
はベアリング１２に回動自在に嵌入されたボール
部１３ａおよびこのボール部１３ａに一体的に連
結されたスタツド部１３ｂを有する。ボールスタ
ツド１３のボール部１３ａはスタツド部１３ｂの
軸線上でベアリング１２に向かつて突出する凸部
Ｐを有し、また、ベアリング１２はボールスタツ
ド１３の凸部Ｐに係合する凹部Ｃを有している。
凸部Ｐは第２図に示すように球の一部によつて形
成されており、また、凹部Ｃは、第３図に示すよ
うに、ボールスタツド１３が中立位置にあるとき
に凸部Ｐに滑動自在に当接する当接部C₁および
該当接部C₁からボールスタツド１３の回動方向
に沿つて所定長だけ延在するとともに、ボールス
タツド１３の回動方向に沿つて次第に曲率半径が
小さくなるように湾曲する湾曲部C₂からなる凹
部Ｃを有している。

また、１４はゴム等からなるダストカバーであ
り、ダストカバー１４はボールスタツド１３に係
合した一端部１４ａおよびソケツト１１に係合し
た他端部１４ｂを有している。

このように本実施例では、ボールスタツド１３
のボール部１３ａがスタツド部１３ｂの軸線上で
ベアリング１２に向かつて突出する凸部Ｐを有
し、また、ベアリング１２が、ボールスタツド１
３が中立位置にあるときに凸部Ｐに滑動自在に当
接する当接部C₁および該当接部C₁からボールス
タツド１３の回動方向に沿つて所定長だけ延在す
るとともに、ボールスタツド１３の回動方向に沿
つて次第に曲率半径が小さくなるように湾曲する
湾曲部C₂からなる凹部Ｃを有しているため、中
立位置からボールスタツド１３の回動が増大する
のに伴つて該スタツド１３の作動抵抗を増大させ
ることができ、ボールスタツド１３の回動角を従
来のものよりも小さくすることができる。このた
め、ボールスタツド１３の首部およびソケツト１
１の上部が干渉して損傷するのを防止することが
できるばかりでなく、ダストカバー１４が破損す
るのを防止することができる。また、凹部Ｃが、
当接部C₁からボールスタツド１３の回動方向に
沿つて次第に曲率半径が小さくなるように湾曲す
る湾曲部C₂を有するので、ボールスタツド１３
を所定の回動位置から中立位置に容易に復帰させ
ることができ、作動性能を向上させることができ
る。

（効果）本考案によれば、中立位置からボールスタツド
の回動が増大するのに伴つて該スタツドの作動抵
抗を増大させることができ、ボールスタツドの回
動角を従来のものよりも小さくすることができ
る。このため、ボールスタツドの首部およびソケ
ツトの上部が干渉して損傷するのを防止すること
ができるばかりでなく、ダストカバーが破損する
のを防止することができる。また、凹部が、当接
部からボールスタツドの回動方向に沿つて次第に
曲率半径が小さくなるように湾曲する湾曲部を有
するので、ボールスタツドを所定の回動位置から
中立位置に容易に復帰させることができ、作動性
能を向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るボールジヨイント構造の
一実施例を示すその断面図、第２図は第１図に示
されたボール部に形成した凸部のａ−ａ線矢視
図、第３図ａは第１図に示されたベアリングに形
成した凹部のｂ−ｂ線矢視図、第３図ｂはベアリ
ングの断面図、第４図は従来のボールジヨイント
構造を示すその断面図である。１１……ソケツト、１２……ベアリング、１３
……ボールスタツド、１３ａ……ボール部、１３
ｂ……スタツド部、Ｐ……凸部、Ｃ……凹部、
C₁……当接部、C₂……湾曲部。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

ソケツトと、ソケツトに嵌入されたベアリング
と、ベアリングに回動自在に嵌入されたボール部
およびボール部に一体的に連結されたスタツド部
を有するボールスタツドと、を備えたボールジヨ
イント構造において、前記ボール部がスタツド部
の軸線上でベアリングに向かつて突出する凸部を
有し、前記ベアリングが、ボールスタツドが中立
位置にあるときに前記凸部に滑動自在に当接する
当接部および該当接部からボールスタツドの回動
方向に沿つて所定長だけ延在するとともに、ボー
ルスタツドの回動方向に沿つて次第に曲率半径が
小さくなるように湾曲する湾曲部からなる凹部を
有することを特徴とするボールジヨイント構造。