JPH0542167A

JPH0542167A - 内視鏡用高周波処置具

Info

Publication number: JPH0542167A
Application number: JP3205849A
Authority: JP
Inventors: Tatsuya Saito; 達也斉藤; Yukio Sato; 由紀夫佐藤; Katsuji Watanabe; 勝司渡辺; Yutaka Yanuma; 豊矢沼; Takeaki Nakamura; 剛明中村; Koji Kanbara; 浩司神原; Yasuyuki Suzuki; 康之鈴木
Original assignee: Olympus Optical Co Ltd
Current assignee: Olympus Corp
Priority date: 1991-08-16
Filing date: 1991-08-16
Publication date: 1993-02-23

Abstract

(57)【要約】【目的】細い外径で広範囲の高周波焼灼処置を行うこと
ができ、患者への苦痛を低減できる内視鏡用高周波処置
具を提供すること。【構成】長尺な絶縁性の可撓性シ−ス１と、可撓性シ−
ス１内を摺動する操作ワイヤと、操作ワイヤの先端に接
続され、可撓性シ−ス１の先端開口２より突没自在に設
けられた１対の把持部３とを有する高周波処置具におい
て、把持部３は爪部４と爪部４の後方に連続する腕部５
とを有し、爪部４の巾を可撓性シ−ス１の外径以下に形
成するとともに、腕部５を可撓性シ−ス１内を摺動可能
な細径に形成したことを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は経内視鏡的に体腔内へ挿
入し、出血部における止血を行うための高周波処置具に
関するものである。

【０００２】

【従来の技術】止血を目的とする従来の高周波処置具
は、例えば実開昭５８−１５２９１４号公報に開示され
ている。この高周波処置具は、絶縁チュ−ブで被覆され
た可撓性コイルシ−スと、この可撓性コイルシ−スの先
端に設けられたリンク機構により開閉可能な挾持部を備
えている。そして、コイルシ−ス内に進退自在に挿通さ
れた操作ワイヤを、手元ハンドルによって操作すること
により、挾持部を開閉するようになっている。手元ハン
ドルは高周波電源装置と電気的に接続され、高周波電流
を挾持部に通電することにより、出血部を止血凝固させ
ることができる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記のような高周波処
置具を用いて出血部の止血凝固を行う際には、広面積す
なわち広い範囲での焼灼処置が必要となる。

【０００４】ところが、従来の高周波処置具において広
範囲の焼灼を可能にするには、挾持部のリンク機構を大
型化し、可撓性シ−ス及びシ−ス内を摺動する操作ワイ
ヤを太くする必要がある。そのため、高周波処置具全体
が大型化し、高周波処置具を導入する鉗子チャンネルの
直径が増し、その分太い挿入部の内視鏡を使用しなけれ
ばならず、患者に与える苦痛が大きくなるという問題が
ある。

【０００５】本発明は上記課題に着目してなされたもの
であり、その目的は、細い外径で広範囲の高周波焼灼処
置を行うことができ、患者への苦痛を低減できる内視鏡
用高周波処置具を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段及び作用】本発明の内視鏡
用高周波処置具は、長尺な絶縁性の可撓性シ−スと、こ
の可撓性シ−ス内を摺動する操作ワイヤと、この操作ワ
イヤの先端に接続され、可撓性シ−スの先端開口より突
没自在に設けられた１対の把持部とを有し、前記可撓性
シ−スの基端部において、高周波焼灼電源と接続可能な
ハンドルを前記操作ワイヤの基端に着脱自在に構成した
高周波処置具において、前記把持部は爪部と爪部の後方
に連続する腕部とを有し、前記爪部の巾を前記可撓性シ
−スの外径以下に形成するとともに、前記腕部を前記可
撓性シ−ス内を摺動可能な細径に形成したことを特徴と
している。

【０００７】従って、把持部の寸法が可撓性シ−スの直
径以下であるため、処置具の外径を細径化することが可
能となり、処置具挿通用チャンネルが比較的細い内視鏡
への適用も可能となる。

【０００８】

【実施例】以下図面を参照しながら本発明の実施例につ
いて説明する。図１ないし図５は本発明の第１実施を示
している。

【０００９】図１に示すように内視鏡用高周波処置具
は、絶縁性を有する長尺な可撓性シ−ス１を備え、この
可撓性シ−ス１の先端開口２より、把持部３が突没自在
に設けられている。把持部３は前方に拡開する腕部５
と、各腕部５の先端に形成された焼灼用の爪部４とから
なり、２本１組で設置されている。また、可撓性シ−ス
１の手元側には操作ハンドル６が着脱自在に接続され、
操作ハンドル６に設けられた端子７は、使用時に図示し
ない電源コ−ドを介して高周波焼灼電源装置に接続され
る。次に把持部３の構成について説明する。

【００１０】図２は把持部３の開状態、図３は閉状態を
示している。把持部３の腕部５は弾性材料で形成され、
爪部４から後端に向けて内側（焼灼把持面８側）に弓状
の凸部を形成しながら湾曲し、その後端は直線部９を形
成している。また、把持部３は２本の腕部５から構成さ
れるため、腕部５の直線部９は爪部４の焼灼把持面８が
互いに向き合うように抱き合わされ、金属製の連結管１
１により操作ワイヤ１０と連結されている。従って、把
持部３は操作ワイヤ１０によって可撓性シ−ス１の先端
開口２より突没操作される。また、腕部５と操作ワイヤ
１０と連結管１１は、ハンダ付け等の固定手段で固着さ
れている。

【００１１】可撓性シ−ス１の先端近傍の内側には、リ
ング状部材１２が装着され、このリング状部材１２によ
り把持部３の開き巾を規制している。また、操作ワイヤ
１０の後端はハンドル６に接続され、図１に示すハンド
ル６のスライダ１３と連動して進退するように構成され
ている。

【００１２】図４は、高周波処置具の先端側を図３に対
して直角方向から見た図である。この図に示すように、
把持部３の爪部４の巾Ｄ１は可撓性シ−ス１の最大外径
Ｄ２と同等もしくはＤ１＜Ｄ２に形成されている。

【００１３】図５は、図３における高周波処置具をＶ矢
示方向から見た図である。この図に示すように爪部４の
巾は、把持部３を閉じた時に可撓性シ−ス１の外周寸法
以下となるように形成されている。また、爪部４の一方
には凸部１５、他方には凹部１６が設けられている。次
に、第１実施例に係わる高周波処置具の作用について説
明する。

【００１４】この高周波処置具を使用して、体腔内の出
血部の止血凝固を行う場合には、内視鏡を体腔内に挿入
し、この内視鏡の鉗子チャンネル内に高周波処置具を挿
入する。その際、図３及び図５に示すように、操作ハン
ドル６のスライダ１３を押して把持部３を閉じる。この
ように把持部３を閉じると、爪部４の外周面が可撓性シ
−ス１の外周面を延長した円内に収まるので、鉗子チャ
ンネル内にスム−ズに挿入することができる。

【００１５】次に、把持部３が目的部位へ到達した後
に、操作ハンドル６のスライダ１３を引くと、操作ワイ
ヤ１０が後方へ移動し、把持部３の腕部５が可撓性シ−
ス１の先端開口２より引き込まれ、爪部４の焼灼把持面
８が互いに係合する。この焼灼把持面８に出血部を把持
し、この状態で高周波焼灼電源（図示せず）から高周波
電流を通電すると出血部が凝固される。その際、爪部４
の凸部１５と凹部１６が噛合し、血管等を確実に把持し
止血効果が向上する。図６は、本発明の第２実施例を示
している。

【００１６】この第２実施例では、第１実施例のように
操作ワイヤ１０と把持部３の直線部９とを連結管１１に
よって連結する代わりに、熱収縮チュ−ブ１４で連結し
ている。つまり、図６に示すように、把持部２３の腕部
２５後端における直線部２９と操作ワイヤ３０の先端部
を互いに当接し、この状態で熱収縮チュ−ブ１４によっ
て当接部を締付け固定している。その他の構成は第１実
施例と同様である。

【００１７】この第２実施例では、高周波処置具の先端
部における硬質部分が短くなるため、内視鏡の鉗子チャ
ンネル内へ挿通が更に容易となる。つまり、図７に示す
ように第１実施例では、把持部３の腕部５と操作ワイヤ
１０の当接状態で、金属製の連結管１１を介してハンダ
３１により接合している。接合時に液状のハンダ３１は
連結管１１の両端から流出して凝固する。そのため、図
７に示すＬ１，Ｌ２の長さの流出部が全て硬質部とな
る。

【００１８】一方、図８に示すように第２実施例では、
軟質材料によって形成された熱収縮チュ−ブ１４によっ
て腕部５と操作ワイヤ１０が結合されているので、第１
実施例に比べて硬質部の長さを短くすることができる。
図９は、本発明の第３実施例を示している。

【００１９】この第３実施例では、把持部３３の第１の
腕部３４を直線部３５の後端で切断し、第２の腕部３６
を可撓性シ−ス３７の基端に接続されている操作部（図
示せず）まで延長し、操作ワイヤを兼ねた構成とし、第
１の腕部３４の直線部３５の後端を第２の腕部３６の直
線部にハンダ付けまたはロ−付けしている。その他の構
成は第１実施例と同様である。

【００２０】この第３実施例では、把持部の腕部におけ
る直線部の後端に、連結管等の太径化させる要素がない
ため、高周波処置具全体をより細径化することが可能と
なる。図１０は、本発明の第４実施例を示している。

【００２１】この第４実施例は双極型の高周波処置具に
関するものであり、第１の爪部４０に連続して第１の腕
部４１が設けられ、第１の腕部４１は絶縁チュ−ブ４２
で被覆されている。

【００２２】また、第２の爪部４３の後側に連続して第
２の腕部４４が設けられ、第１の腕部４１及び第２の腕
部４４における直線部４５を互いに平行にして可撓性シ
−ス４６の基端まで延長し、可撓性シ−ス４６内の先端
近傍で熱収縮チュ−ブ４７によって両者を束ねている。
そして、操作ハンドル（図示せず）によって第１の腕部
４１と第２の腕部４４が各々独立した電極（図示せず）
に接続されている。その他の構成は第１の実施例と同一
である。この第４実施例では、第１および第２の爪部に
双極電流を供給する点を除いて、第１実施例と同様に操
作することができる。

【００２３】

【発明の効果】以上説明したように本発明の高周波処置
具では、比較的細い鉗子挿通チャンネルを有する内視鏡
を使用して、患部に対する広範囲の焼灼処置が可能とな
る。また、内視鏡の鉗子チャンネル内への挿通もスム−
ズに行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例に係わる内視鏡用高周波処
置具の斜視図である。

【図２】第１実施例に係わる内視鏡用高周波処置具の把
持部の拡開状態を示す一部断面した側面図である。

【図３】第１実施例に係わる内視鏡用高周波処置具の把
持部の閉成状態を示す一部断面した側面図である。

【図４】図３に示す内視鏡用高周波処置具の一部断面し
た平面図である。

【図５】図３のＶ矢示方向の正面図である。

【図６】本発明の第２実施例に係わる内視鏡用高周波処
置具の先端側の一部断面した側面図である。

【図７】第１実施例の内視鏡用高周波処置具における把
持部と操作ワイヤの連結部を示す部分断面図である。

【図８】第２実施例の内視鏡用高周波処置具における把
持部と操作ワイヤの連結部を示す部分断面図である。

【図９】本発明の第３実施例に係わる内視鏡用高周波処
置具の先端側の一部断面した側面図である。

【図１０】本発明の第４実施例に係わる内視鏡用高周波
処置具の先端側の一部断面した側面図である。

【符号の説明】

１…可撓性シ−ス、３…把持部、４…爪部、５…腕部、
６…ハンドル、１０…操作ワイヤ。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者矢沼豊東京都渋谷区幡ケ谷２丁目43番２号オリンパス光学工業株式会社内 (72)発明者中村剛明東京都渋谷区幡ケ谷２丁目43番２号オリンパス光学工業株式会社内 (72)発明者神原浩司東京都渋谷区幡ケ谷２丁目43番２号オリンパス光学工業株式会社内 (72)発明者鈴木康之東京都渋谷区幡ケ谷２丁目43番２号オリンパス光学工業株式会社内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】長尺な絶縁性の可撓性シ−スと、この可
撓性シ−ス内を摺動する操作ワイヤと、この操作ワイヤ
の先端に接続され、可撓性シ−スの先端開口より突没自
在に設けられた１対の把持部とを有し、前記可撓性シ−
スの基端部において、高周波焼灼電源と接続可能なハン
ドルを前記操作ワイヤの基端に着脱自在に構成した高周
波処置具において、前記把持部は爪部と爪部の後方に連
続する腕部とを有し、前記爪部の巾を前記可撓性シ−ス
の外径以下に形成するとともに、前記腕部を前記可撓性
シ−ス内を摺動可能な細径に形成したことを特徴とする
内視鏡用高周波処置具。