JPH0542007Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、ビン・缶の如き立方体を包装する自
動包装機において、該自動包装機の垂直シーラ間
を通過する被包装物の送り装置に関する。

「従来の技術」 従来ピロータイプの自動包装機械において、品
物がフオーマにて被包されるとともにセンターシ
ールにより下側がシールされた状態で前進する
と、被包装物のフイルム前後をシールカツトする
ために回転シーラが前記被包装物の進行方向垂直
に設けられており、該回転シーラによりシールカ
ツトされた後の後続被包装物が回転シーラ間を通
過するさいのトラブル発生を防ぐべく、回転シー
ラを挟んで略円筒状のケージまたは受け渡しロー
ラチエーンを下側に取付け、該ケージまたは受け
渡しローラチエーンの外周面によつて、被包装物
の前方のコンベアに渡しているものがよく知られ
ている。

（例えば、実公昭41−19429号公報参照 実公昭53−43410号公報参照 実公昭58−26881号公報参照） あるいは、回転シーラを挟んでその後方に物品
を送り込むローラコンベアを配し、該コンベアに
続いて第２コンベアが設けられ、該第２コンベア
にはシーラの円軌道に相当する部分には空隙が形
成されているものがよく知られている。

（例えば、実公昭50−32671号公報参照 実公昭51−47571号公報参照 実公昭44−15589号公報参照 実公昭49− 3808号公報参照 実公昭58−33042号公報参照） また、品物がビン、缶の如き径にくらべて高さ
が数倍あるものを被包し、これをセンターシール
した後、前後端をシールカツトする場合、包装形
態が著しく異なるため、水平型シーラに代えて垂
直シーラが採用されている。

「考案が解決しようとする問題点」 ところが、垂直シーラは円軌道を画きながら回
転するため、該軌道内に従来の送り（渡り）ガイ
ドを設けると被包装物と衝き当たり、構造上きわ
めて難しい。

また、ビン、缶の如き立方体のものは立つた状
態で前進すると、先行物品と後来物品間のフイル
ムは上下端が拡つた状態でシールされるため、シ
ーラの下側にガイドレールを設けることはシール
不良をおこし易い。

そこで、垂直シーラ軸間を通過する被包装物に
トラブルが発生しないように送り装置を設けるこ
とが本考案の技術的課題である。

「問題点を解決するための手段」 本考案は上記技術的課題を解決するために以下
の手段をとるものである。

ビン・缶の如き立方体を包装する自動包装機に
おいて、左右の垂直シーラの下面とスラストペア
リングの上面間に隙間Ｈを有する左右の垂直シー
ラ軸と、該左右の垂直シーラ軸間を通過するアタ
ツチメント付きチエーンが前記垂直シーラ軸内方
長手方向に配され、該アタツチメントには、垂直
シーラの回転に対応する空間Ｓを進行方向に所定
間隔をもつて複数介在させて肉厚プレートが取付
けられ、該肉厚プレートの進行方向に平行して複
数のスリツトが形成され、そして該肉厚プレート
の方向転換付近においてガイドプレートの一端が
前記スリツトにそれぞれ嵌合されていることを特
徴とする垂直シーラ間を通過する被包装品の送り
装置を提供することにある。

「作用」 垂直シーラ間を通過するエンドレスチエーンに
は所要間隔の空間を形成して肉厚プレートが取付
けられているので、該プレート上の被包装物のフ
イルムが垂直シーラによりカツトシールされるさ
い、該シールカツトされる部分がラツパ状に拡開
しても、肉厚プレート（コマとも云う。）により
シール不良は生じない。

またシールカツトされると同時に垂直シーラの
回転スピードに同期してプレートと共に被包装物
は前進するため背の高い被包装物の転倒の如きト
ラブルが生じない。

また、肉厚プレートには複数のスリツト（溝）
が形成されているので、該肉厚プレートが方向転
換するさいに、該肉厚プレートの溝に嵌挿された
ガイドプレートにより、被包装物は水平状態が維
持され、次第のシユリンクトンネル側のコンベア
にスムーズに移行される。

「実施例」 以下図に基づいて本考案の一実施例を説明す
る。

包装機本体１０側のフレーム１０１の上下にブ
ラケツト１０２，１０３がそれぞれ固着され、該
ブラケツト１０２，１０３にスラストベアリング
１０４，１０５を介して垂直シーラ軸１０６が取
付けられている。

該垂直シーラ軸１０６に取付けられるシーラ１
０７の下面と、前記スラストベアリング１０５の
上面との間には高さＨが形成されている。

該垂直シーラ軸１０６の上方にはヒータ用スリ
ツプリング１０８が取付けられている。

２０１，２０１は垂直シーラ１０６の内方に配
されたエンドレスチエーンで、該エンドレスチエ
ーン２０１には、それぞれアタツチメント２０２
が取付けられ、さらに、該アタツチメント２０
２，２０２には垂直シーラ１０７の回転に対応す
る空間Ｓが進行方向に所定間隔をもつて複数介在
され、かつこれら空間Ｓを挟んで肉厚プレート２
０３が取付けられると共に、該肉厚プレート２０
３は被包装物の大小あるいは被包装物の形状に応
じて種々変更されるのが好ましい。

該肉厚プレート２０３の表面にはスリツト２０
４が複数形成されている。

２０５は垂直シーラ軸を挟んで前後に配したス
プロケツトで、後方のスプロケツト２０５はフオ
ーマ３０８の近く、前方のスプロケツト２０５は
次第のシユリンクトンネル側に位置し、前記チエ
ーン２０１に駆動力を付与する。

２０６は前記肉厚プレート２０３に形成された
スリツト２０４に嵌合するガイドプレートで、該
ガイドフレーム２０６はシヤフト２０７にスペー
サを介するか、或いは単独で保持され、該ガイド
プレート２０６は第２図に示すように水平状態に
ある。

図中符号３０１は圧着調整ハンドル、３０２は
スプリング、３０３，３０４は垂直シーラ軸１０
６に固着した駆動ギヤーと被駆動ギヤー、３０５
はスプロケツト軸、３０６は被包装品、３０７は
フイルムである。

「考案の効果」 左右垂直シーラ軸の内方に配されるエンドレス
チエーン２０１は、シーラ１０７の下面との間に
隙間が形成されているので、シーラの回転並びに
フイルムをシールカツトするさいに妨げにならな
い。

そして、該エンドレスチエーンにはアタツチメ
ントを介して肉厚プレート２０３が取付けられて
いるが、先行肉厚プレートと従来肉厚プレート間
には所定間隙すなわち回転するシーラの円軌道に
相当する空間が形成され、その間には左右のチエ
ーンのみで、プレートは取付けられていない。

従つて、肉厚プレート上の被包装物は左右垂直
シーラのシールカツト後の回転に同期して前進す
る肉厚プレートにより通過することができる。

また、先行する被包装物と従来被包装物間の筒
状フイルムをシールカツトするさいに、背高包装
品の前後端耳部のフイルムはラツパ状に拡開し、
下方に突出する形になるが、肉厚プレート間の空
間によつて十分シールカツトされ、包装不良のト
ラブルを皆無ならしむることのできる本考案特有
の作用効果を奏するものである。

また、肉厚プレートには複数のスリツトが形成
され、該スリツトにはガイドプレートの一端がそ
れぞれ嵌合されているので、該肉厚プレートが水
平状態から円を画きながら回転する際に、該肉厚
プレート上の被包装物はガイドプレートにスムー
ズに移行され、続いて次段のシユリンクトンネル
へ案内するコンベアにスムーズに移行される。

なお、肉厚プレートの材質については限定され
ていないが、被包装物を支承するに十分の強度を
有すればよく、メタルは勿論のこと可塑材料も使
用することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案装置を有する自動包装機の全体
概略図、第２図は本考案装置の正面図、第３図は
第２図Ａ−Ａ線側面図、第４図は第２図Ｂ−Ｂ線
平面図、第５図は複列のピンがプレート上にある
状態を示す拡大図である。 符号の説明、１０６……垂直シーラ軸、２０１
……チエーン、２０２……アタツチメント、２０
３……肉厚プレート、２０４……スリツト、Ｓ…
…空間。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ビン・缶の如き立方体を包装する自動包装機に
   おいて、左右の垂直シーラ１０７，１０７の下面
   とスラストベアリング１０５，１０５の上面間に
   隙間Ｈを有する左右の垂直シーラ軸１０６，１０
   ６と、該左右の垂直シーラ軸１０６，１０６間を
   通過するアタツチメント２０２付きチエーン２０
   １，２０１が前記垂直シーラ軸１０６，１０６内
   方長手方向に配され、該アタツチメント２０２に
   は、垂直シーラ１０７，１０７の回転に対応する
   空間Ｓを進行方向に所定間隔をもつて複数介在さ
   せて肉厚プレート２０３が取付けられ、該肉厚プ
   レート２０３の進行方向に平行して複数のスリツ
   ト２０４が形成され、そして該肉厚プレート２０
   ３の方向転換付近においてガイドプレート２０６
   の一端が前記スリツト２０４にそれぞれ嵌合され
   ていることを特徴とする垂直シーラ間を通過する
   被包装品の送り装置。