JPH0541744U - プラスチツク射出成形用金型の取付保持具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目 的】 プラスチック射出成形用の金型取付用台板
に、正確、安全、短時間に装着、圧着する。 【構 成】 金型取付用台板（Ｂ）の所定の位置に、一
対からなる挟着ガイド（Ｄ）、（Ｅ）とストッパー
（Ｆ）により、金型（Ａ）の装着をする。次に装着され
た金型（Ａ）を金型取付用台板（Ｂ）に圧着させるため
のレバー式ノック（Ｇ）によって構成され、金型（Ａ）
を、確実、安全、短時間に着脱する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、プラスチック射出成形機に成形用金型を取付る時の、取付保持具に 係るものであり、詳しくは、取付保持具とクランプ治具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種の取付方式としては、図１に示すごとく射出成形機の金型取付用 の台板（Ｂ）にあらかじめ準備されているネジ山付穴（１）に、ボルト（２）に 装着されているクランプ用Ｌ型のツメ（３）を金型（Ａ）の取付エッジ（４）に よって、所定に固着させるように調整をしながらボルトじめをすることによって 圧着させるものである。 この時、金型重量があることからホイスト等でつり下げて、不安定な状態で作 業をすることになる。かつ１本のボルトでの圧着が困難なことから数本のボルト での取付保持をしなければならない。このため、作業時間を要することに加え、 作業の安全性の面からも問題があり、かつ取付けには熟練者でなければ困難な現 状におかれている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来の技術で述べたもののうち、金型の大小によってネジ山付穴（１）の位置 を選ぶことによって取付が自由に行える利点もあるが、金型を所定の位置に位置 ギメを正確に短時間にできないという問題点を有していた。

【０００４】 また、金型の位置ギメができた後に、その位置を動かさないで、クランプ用Ｌ 型ツメ（３）を金型（Ａ）の取付エッジ（４）に、ボルト（２）によって、しめ つけることによって、台板（Ｂ）に金型（Ａ）を圧着させるには、数本のボルト のしめつけバランスを考慮して作業をしなければ、圧着できないという問題を有 していた。

【０００５】 かつ、ホイストで重量物である金型（Ａ）をつり下げた状態での作業であるこ から安全性と取付時間がかかるという問題を有していた。

【０００６】 本考案は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであり その目的でするところは、金型（Ａ）を簡単な作業によって台板（Ｂ）の所定の 位置に正確に装着させると同時にボルトのしめつけ作業をしないで、台板（Ｂ） に金型（Ａ）を圧着する取付保持具を提供しようとするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案における取付保持具は、図２に示すごとく プラスチック射出成形の金型取付用台板（Ｂ）に金型（Ａ）の取付エッジ（４） の巾と厚さを統一し、共通寸法にしたものを、上部よりスライド式に金型取付用 台板（Ｂ）に上から下に矢印しの方向に挿入する。この時、金型（Ａ）の取付エ ッジ（４）を挾み込み機能とガイドレール機能を有する対向する一対の挟着ガイ ド（Ｄ）、（Ｅ）と金型（Ａ）の低辺部を、所定の位置に固定するストッパー部 （Ｆ）からなる保持具から構成されるものである。

【０００８】 （Ｄ）、（Ｅ）の挟着ガイドは、金型取付用台板（Ｂ）のネジ山付穴（１）の 所定の位置に複数のボルト（２）によって圧着されている。

【０００９】 また、挟着ガイド（Ｄ）、（Ｅ）と取付エッジ（４）によって金型（Ａ）は、 金型用台板（Ｂ）に圧着されてはいるものの、挟着ガイド（Ｄ）、（Ｅ）と取付 エッジ（４）との間にギャップの発生することはさけられない。この現象をさけ るためのレバー式ノック（Ｇ）を装着して金型（Ａ）を金型取付用台板に圧着す る。

【００１０】 挟着ガイド（Ｄ）の側面にレバー式ノック（Ｇ）を図３のごとき位置に装着さ せる。図３から明らかなごとく、レバー（５）と一体となって作動するスピンド ル（６）の金型（Ａ）の取付エッジ（４）と接触する面の一部を切欠（７）する ことによって、レバー（５）の位置が図４の（Ｈ）位置にある場合、切欠部（７ ）は金型（Ａ）と挟着ガイド（Ｄ）が挿入方向にあるので、金型（Ａ）は所定の 位置まで（Ｃ）方向に挿入され、ストッパー（Ｆ）で装着が終る。

【００１１】 次に、レバー（５）を図４の（Ｉ）位置に操作することによって切欠部（７） は図４の（Ｊ）の状態にスピンドルが回転する。 これにより切欠部（７）の間隙がないスピンドルの部分に回転することから、 自然に金型（Ａ）は金型取付用台板（Ｂ）に圧着され固定化される。

【００１２】 これらの作業によって金型取付作業が終了すると、成形作業が行われる。その 後金型（Ａ）の取替え作業が必要になれば、レバー（５）を（Ｉ）より（Ｈ）の 位置に操作すれば、切欠部（７）は点線の位置に移動することから、金型（Ａ） は、挟着ガイド（Ｄ）、（Ｅ）を通して着脱ができる。

【００１３】

【作用】

金型（Ａ）は、一対となった挟着ガイド（Ｄ）、（Ｅ）に挿入されていること によってストッパー（Ｆ）の位置にスムーズに装着されている。

【００１４】 装着状態をより圧着させるため、レバー式ノック（Ｇ）のレバー（５）を（Ｉ ）の位置に動かすことにより金型（Ａ）は、金型取付用台板（Ｂ）に圧着され成 形作業を円滑に行うことができる。また金型（Ａ）の取替えの必要が起ればレバ ー（５）を（Ｈ）の位置に動かすことにより、金型（Ａ）と挟着ガイド（Ｄ）、 （Ｅ）とは自然間隙ができていることから、金型（Ａ）の取替えは円滑にできる 。

【００１５】

【実施例】

実施例について図面を参照して説明する。図２に示すごとく、射出成形機の金 型取付用台板（Ｂ）にもうけられたネジ山付穴（１）に挟着ガイド（Ｄ）、（Ｅ ）をボルトじめする。この場合、挟着ガイドの巾と厚さに適合した金型（Ａ）の 標準化をしておくことが必要である。

【００１６】 これにより、標準化した金型（Ａ）を図２の（Ｃ）方向に挿入することによっ て、ストッパー（Ｆ）の位置に装着される。

【００１７】 この状態では、金型（Ａ）は、金型取付用台板（Ｂ）に対して固着されている わけでない。したがってレバー式ノック（Ｇ）のレバー（５）を（Ｈ）から（Ｉ ）へ動かすことによって、レバー（５）と一体になって作動するスピンドル（６ ）の切欠部（７）の円周部が金型（Ａ）の取付エッジ（４）を押し下げることに よって金型取付用台板（Ｂ）に圧着される。これにより射出成形作業ができる状 態になる。

【００１８】 射出成形作業終了後、次の金型に取り替える必要が発生すれば、レバー（５） を（Ｉ）から（Ｈ）に動かすことにより、スピンドル（６）の切欠部（７）は金 型（Ａ）の引き出し方向になっているため金型（Ａ）の取り出しを簡単に行うこ とができる。

【００１９】

【考案の効果】

本考案は、上述のとおり構成されているので、次に記載する効果を奏する。

【００２０】 請求項１の、取付保持具装置によって、図１に示す金型（Ａ）を直接、金型取 付用台板（Ｂ）にクランプ用Ｌ型ツメ（３）をボルト（２）を介して、金型取付 用台板（Ｂ）のネジ山付穴（１）にボルトじめすることで圧着させる方式に比較 して、既設されている一対の挟着ガイド（Ｄ）、（Ｅ）とストッパー（Ｆ）によ り安全、確実に、かつ短時間で、金型（Ａ）を所定の位置に装着させることがで きる。

【００２１】 請求項２のレバー式ノック装置（Ｇ）において、挟着ガイド（Ｄ）、（Ｅ）と ストッパー（Ｆ）によって金型取付用台板（Ｂ）に装着されている金型（Ａ）を レバー（５）の動作により簡単、正確に圧着することができる。また金型（Ａ） の取り替えの時もレバー（５）の簡単な操作で、圧着されている金型（Ａ）を金 型取付用台板（Ｂ）よりフリーな状態にすることができ、金型（Ａ）の取り替え を短時間に安全に着脱することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】射出成形機の金型取付用台板（Ｂ）に従来の方
式による金型（Ａ）の取付状態を示した、要部斜視図で
ある。

【図２】新方式による金型（Ａ）の装着方式を示した要
部斜視図である。

【図３】図２で示したレバー式ノック（Ｇ）の要部断面
図である。

【図４】レバー式ノック（Ｇ）の作動状態を示す要部断
面図である。

【符号の説明】

Ａ 金型 Ｂ 金型取付用台板 Ｃ 金型の挿入方向 Ｄ、Ｅ 挟着ガイド Ｆ ストッパー Ｇ レバー式ノック Ｈ スピンドルの切欠部が緩めるレバーの位置 Ｉ スピンドルの切欠部が締めるレバーの位置 Ｊ スピンドルの圧着状態 １ ネジ山付穴 ２ ボルト ３ クランプ用Ｌ型ツメ ４ 取付エッジ ５ レバー ６ スピンドル ７ 切欠部

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 射出成形の金型取付用台板（Ｂ）に既設
   されているネジ山付穴（１）を利用して、図２に示す一
   対となった挟着ガイド（Ｄ）、（Ｅ）と、ストッパー
   （Ｆ）をボルトじめすることによって、金型（Ａ）の取
   付エッジ（４）をガイドを通して、所定の位置に装着す
   ることによって金型（Ａ）を係止してなる取付保持具装
   置。
2. 【請求項２】挟着ガイド（Ｄ）、（Ｅ）とストッパー
   （Ｆ）によって金型（Ａ）は、射出成形の金型取付用台
   板（Ｂ）に装着されているが、これを圧着させるため、
   挟着ガイド（Ｄ）の側面にレバー式ノック（Ｇ）を図３
   のごとく固定する。レバー式ノック（Ｇ）のレバー
   （５）と一体となって作動するスピンドル（６）の金型
   （Ａ）の取付エッジ（４）と接触する部分を図３の切欠
   部（７）のごとく一部を削除しておく。これにより、金
   型（Ａ）の挟着ガイド（Ｄ）、（Ｅ）を通して挿入する
   場合は図４の（Ｈ）の位置にレバー（５）を位置させる
   ことによってスピンドル（６）の切欠部（７）は、金型
   挿入方向にありストッパー（Ｆ）の位置まで円滑に挿入
   され装着される。次にレバー（５）を（Ｉ）の位置に動
   かすことにより、スピンドルの円周部（Ｊ）が金型
   （Ａ）を、金型取付用台板（Ｂ）に圧着させる。また金
   型（Ａ）を取り替える時はレバー（５）を（Ｉ）より
   （Ｈ）に動かすことにより金型（Ａ）は金型取付用台板
   （Ｂ）より圧着されなくなり、金型（Ａ）の取り替えを
   円滑にするレバー式ノック装置。