JPH0541167Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、金庫機能を持つた金券収納用引き
出しに関し、金銭授受の多いカウンター或いはレ
ジスター台に装着するのに適したものである。

（従来の技術） 従来金銭授受の多いカウンターやレジスター台
には通常の引き出しが装着されており、単に引き
出しの摺動を阻止してその開放を防止する為の錠
が取付けられているに過ぎない。そして、引き出
しに収納された金券の盗難防止策としては、引き
出しに取付けられた前記錠によつて引き出しの開
放を阻止することのみに頼つていた。

（考案により解決しようとする問題点） ところで、通常の業務中には金銭の授受が頻繁
に生じるので、その度毎に引き出しの鍵を掛ける
ことは極めて煩わしく、特にスピードの要求され
る小売店のレジスター台では殆ど不可能であつ
た。したがつて、通常の業務中には金券の収納さ
れた引き出しの錠は掛けられておらず、引き出し
は何人も自由に開放することができ、防犯上極め
て大きな問題となつている。

（問題点を解決する為の手段） この考案は上記従来の問題点を解決する為に、
引き出しの前壁に金券挿入用のスリツトを設ける
と共に、前記引き出しの上側に開閉蓋を設け、該
開閉蓋に錠を取付けて金券収納用引き出しを構成
したものである。

前記引き出しはその摺動方向に沿つた仕切壁で
複数区画に分割してあり、その任意の１又は複数
の区画に開閉蓋及び金券挿入用のスリツトを取付
けてある。そして、前記開閉蓋の錠は側部に設け
てあり、仕切壁には前記錠に対応して鍵穴が設け
てある。

（考案の作用） この考案において、引き出しの前壁に金券挿入
用のスリツトを設けてあるので、収納すべき金券
（主に１万円札）は引き出しを引き出すことなく
該スリツトから引き出し内へ収納することができ
る。そして引き出しの上側には錠付の開閉蓋が設
けてあるので、引き出し内へ収納された金券は、
前記開閉蓋の錠を開けなければ取出すことができ
ない。

また、引き出しは複数区画に分割されているの
で、開閉蓋を装着した区画以外は自由に使用で
き、金券盗難のおそれもない。

（実施例） 以下この考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。

第１図において、レジスター台１の上部にこの
考案の金券収納用引き出し２が装着してある。該
引き出し２は、第２図に示すように、収納部の一
側に仕切り壁３が立設してあり、該仕切り壁３と
一方の側壁４との間に金券収納部５が形成してあ
る。また、前記引き出しの前壁６には金券収納部
５に対応して、金券挿入用のスリツト７が設けて
ある。

前記金券収納部５の上側には開閉蓋８が取付け
てある。該開閉蓋８にはこれをロツクする錠９が
取付けてあり、該錠９は仕切り壁３に設けた鍵穴
１０から操作するようにしてある。前記開閉蓋８
は、その一側を引き出し２の側壁４又は仕切り壁
３に蝶番を介して取付けてあるが、被せ蓋として
側壁４及び仕切り壁３の両者との間に錠を取付け
てもよい。

この実施例において、通常業務時には受け取つ
た金券をスリツト７から挿入してこれを引き出し
２の金券収納部３へ収納する。このとき、引き出
し２は引き出す必要がないので、引き出し２が錠
付であつても、錠を締めた状態で金券を引き出し
内へ収納することができる。そして、業務終了後
に金券を取出す時には、開閉蓋８の錠９を解除し
て開閉蓋８を開ければよい。

このように、引き出し２の金券収納部３に収納
された金券は錠９を解除して開閉蓋８を開かない
限り取出すことができない。したがつて、万一引
き出し２ごと盗難にあつた場合でも、開閉蓋８の
錠９が掛かつているので、収納された金券が取り
出されることはない。

また引き出し２にその摺動を防止する錠が取付
けてある場合には、通常業務における金券の収納
は前記錠を締めた状態で行われているので、引き
出し全体が盗難に合うこともなく、金券の安全性
は一層確実となる。

更に、前記錠９として、錠９のロツクが解除さ
れた状態では鍵が錠から抜けない構造のものを使
用すれば、錠を解除した際に鍵を紛失したり、錠
の掛け忘れを防止することができる。

尚、上記実施例においては、幅広の引き出しの
一側に金券収納部を設けて金券収納用引き出しを
構成したが、金券収納部のみで独立した引き出し
とすることもできる。

（考案の効果） この考案によれば、引き出しの前壁に金券挿入
用のスリツトを設けたので、引き出しを開けるこ
となく金券を引き出しに収納することができる。
また、引き出しの上側に開閉蓋を設け、該開閉蓋
に錠を取付けたので、錠を解除して開閉蓋を開か
ない限り収納された金券を取出すことができな
い。

しかも、引き出しは複数の区画に分割されてい
るので、金券収納区画以外は自由に使用すること
ができ、また前記錠は開閉蓋の側部に設けてある
ので、引き出しを閉じた状態では開錠することが
できず、防犯効果が高い。

したがつて、引き出しを閉じた状態であつて
も、すなわち錠付の引き出しであれば錠を締めた
まま、迅速に金券を引き出しに収納しつつ業務を
行うことができる。そのために、錠付の引き出し
であれば引き出しが盗難に合うおそれは殆どな
く、また万一引き出しが盗難にあつても引き出し
内に収納された金券が取り出される虞れは少な
い。

このように、この考案によれば従来無防備に近
かつたレジスター台等における金券保管の安全性
を著しく向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案実施例の引き出しを装着した
レジスター台の正面図、第２図は同じく開閉蓋を
外した状態における引き出しの斜視図、第３図は
同じく一部を省略した断面図である。 １……レジスター台、２……引き出し、３……
仕切り壁、４……側壁、５……金券収納部、６…
…前壁、７……スリツト、８……開閉蓋、９……
錠。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 引き出し内がその摺動方向に沿つた仕切壁で複
   数区画に分割され、 前記分割された任意の区画の上側に開閉蓋が取
   付けられ、 前記開閉蓋の側部に錠が取付けられ、 前記開閉蓋が取付けられた区画の仕切壁には錠
   に対応して鍵穴が設けられ、 開閉蓋が取付けられた区画に対応する前壁に金
   券挿入用のスリツトが設けられた、 金券収納用引き出し。