JPH054038A - 炭酸ガスの処理装置 - Google Patents

炭酸ガスの処理装置

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JPH054038A
JPH054038A JP3156453A JP15645391A JPH054038A JP H054038 A JPH054038 A JP H054038A JP 3156453 A JP3156453 A JP 3156453A JP 15645391 A JP15645391 A JP 15645391A JP H054038 A JPH054038 A JP H054038A
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弘 吉田
Toshio Inoue
俊夫 井上
Matsunari Sakai
松成 堺
Akira Saji
明 佐治
Tadaaki Tanii
忠明 谷井
Masaaki Negoro
正明 根来
Yutaka Kawada
裕 川田
Hikari Kitamura
光 北村
Toshio Haneda
壽夫 羽田
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Chubu Electric Power Co Inc
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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    • B09DISPOSAL OF SOLID WASTE; RECLAMATION OF CONTAMINATED SOIL
    • B09BDISPOSAL OF SOLID WASTE NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B09B1/00Dumping solid waste
    • B09B1/002Sea dumping

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  • Environmental & Geological Engineering (AREA)
  • Treating Waste Gases (AREA)
  • Physical Or Chemical Processes And Apparatus (AREA)
  • Carbon And Carbon Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 炭酸ガスの処理装置に関し、特に大気に排出
する炭酸ガスを低減する装置に関する。 【構成】 海水と炭酸ガスの混合物を圧送する陸上ポン
プ、該ポンプから海中のクラスレート生成域深さまで前
記混合物を輸送し、かつ管壁に沿って前記混合物の輸送
先端まで冷媒を循環往復する冷却管が設けられた輸送管
及び該冷却管内の冷媒を循環往復させる冷却装置を具備
した炭酸ガスの処理装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は炭酸ガスの処理装置に関
し、特に燃焼排ガスの炭酸ガスを処理して大気へ排出す
る炭酸ガスを低減する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】発電用ボイラ、産業用ボイラなど化石燃
料の燃焼により発生する排ガス中の炭酸ガスは従来その
まゝ無処理で大気中に放出されており、燃焼排ガスから
炭酸ガスを分離してから排出するような炭酸ガス量(濃
度)を低減する目的の工業的手段は殆んど講じられてい
ないのが現状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】大気中の炭酸ガス濃度
は1960年:315ppm、1970年:325pp
m、1980年:335ppmと徐々に増加し、現在は
約350ppmであると言われている。炭酸ガス濃度の
増加する原因は木材伐採、森林の砂漠化、サンゴ礁の破
壊あるいは人工増加を含めた種々の要因の総合結果と考
えられるが、石炭・石油など化石燃料の使用量の経年増
加と炭酸ガス濃度の経年増加傾向が類似することから、
化石燃料燃焼による炭酸ガス排出が大気中濃度上昇の大
きな要因であると推論されている。
【0004】大気中の炭酸ガスの増加は大気の温度が上
昇し、気候の温暖化あるいは地球の温室効果を招き、そ
の結果南極氷山溶解、海水温上昇、海水位上昇、森林砂
漠化、食糧不足などを順次誘発し、将来の人類生命が危
ぶまれることとなる。化石燃料を現状のまゝ燃やし続け
排ガス中の炭酸ガスをそのまゝ放出すれば今後確実に大
気中の炭酸ガス濃度が増加するものと予測できる。
【0005】大気中の炭酸ガス増加現象を低減させるた
め、化石燃料の燃焼排ガスからそれに含まれる炭酸ガス
の全量または一部を分離回収して炭酸ガスを深海へ圧送
し、深海で海水と炭酸ガスの結晶化合物(クラスレート
水和物と称する)を析出生成させる方法が提案されてい
る。このクラスレート水和物は深海環境条件下では分離
せずに安定であり、しかも比重が海水よりも大きいため
浮上することはない。
【0006】しかしながら、この析出生成反応には反応
熱(約100kcal/kg)が発生することが確認されてお
り、大量の炭酸ガス処理においては反応に伴う海水温度
上昇による生態環境破壊、さらには周囲温度上昇による
クラスレート水和物の分解の可能性がある。
【0007】本発明は上記技術水準に鑑み、炭酸ガスの
深海投入に際し、上述したような不具合のない炭酸ガス
処理装置を提供しようとするするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は海水と炭酸ガス
の混合物を圧送する陸上のポンプ、該ポンプから海中の
クラスレート生成域深さまで前記混合物を輸送し、かつ
管壁に沿って前記混合物の輸送先端まで冷媒を循環往復
する冷却管が設けられた輸送管及び該冷却管内の冷媒を
循環往復させる冷却装置を具備することを特徴とする炭
酸ガスの処理装置である。
【0009】すなわち、本発明は陸上から深海までの輸
送管内で海水と炭酸ガスとを反応させてクラスレート水
和物を析出生成させるとともに、深海までの輸送中に反
応熱の除去を行った後、深海クラスレート水和物を安定
分散させるようにした炭酸ガス処理装置である。
【0010】本発明は炭酸ガス(特に高濃度炭酸ガス、
液化炭酸ガス)を処理する装置であり、このクラスレー
ト水和物は深海環境条件下では分解せずに安定であり、
しかも比重が深海より大きいため浮上することはない。
また、本発明によれば反応熱の局所的発生がないため反
応熱に伴う海水温度上昇による生態環境破壊および深海
中での周囲温度上昇によるクラスレート水和物の分解の
可能性がなくなる。
【0011】
【作用】炭酸ガスと海水を混合しクラスレート水和物を
生成する原理を図4によって説明する。図4(縦軸は圧
力の対数目盛、横軸は温度)にCO2 とH2 Oの相平衡
状態を示すが、これは温度と圧力の条件によってC
2 、H2 Oが存在する状態(気体、液体、固体)を表
わすものであり、温度0〜10℃の範囲における斜線部
分(0℃では12.4atm以上、10℃では44at
m以上)ではCO2 とH2 Oが次の反応によりクラスレ
ート水和物が生成する条件にある。 CO2 + 5・3/4 H2 O = CO2 ・ 5・3/4 H2 O(平衡反応)
【0012】この水和物は水の結晶体(12面体あるい
は14面体の3次元構造の骨格)の中にCO2 分子が入
り込んだ結晶構造をもつもので水に溶け難い固化体であ
る。この水和物は比重が1.11であり、深海水(1.
05〜1.07)の比重より大きいが、上記に示した温
度圧力の範囲をはずれると(例えば温度が10℃以上の
水中)分解してCO2 ガスが再分離する。
【0013】図5に代表的な海洋の水深と海水温度の関
係を示すが、水深が約600mより深くなると10℃以
下の水温となるので、この水深をもつ深海ではクラスレ
ート水和物が生成する条件が満足できる。一方圧力は水
深10mごとに1atmの圧力が加わるので水深500
mの深海では50atmの圧力がありクラスレート生成
条件を満足することとなる。
【0014】本発明によれば、輸送管で海水と炭酸ガス
を深海まで圧送し、管内でクラスレート水和物を析出生
成させるとともに、生成反応に伴う温度上昇による生態
環境破壊および深海中での周囲温度上昇によるクラスレ
ート水和物の分解の可能性をなくすために、深海までの
輸送中に反応生成熱の除去を行うので深海でクラスレー
ト水和物を安定に分散させることを可能にする。
【0015】
【実施例】図1に本発明による燃焼炉排ガス中の炭酸ガ
スの処理装置の全体構成の一実施例を示す。燃焼炉1か
ら排出する炭酸ガスを含む排ガスを炭酸ガス分離装置2
により分離・濃縮する。ついで、濃縮した炭酸ガスと取
水した海水3を圧送ポンプ4により輸送管5内で加圧し
混合させクラスレート水和物生成反応を進行させるとと
もに、クラスレート水和物生成反応進行に伴い発生する
反応熱を輸送管5内で冷却装置6から冷却管5′内を流
れる冷水により熱交換し除去させ、生成した炭酸ガスク
ラスレート水和物7を炭酸ガスクラスレート水和物生成
条件範囲の深海に放出・分散させる。なお、冷却装置6
の温度調節および圧送ポンプ4の圧調節は各部に取り付
けた冷却管内温度計8、輸送管内温度計9および輸送管
内圧力計10のデータを演算機11で処理し温度調節計
12および圧力調節器13より設定する。
【0016】かようにして、反応の進行および反応熱の
除去を輸送管5内で行う本発明処理装置は、深海中へ直
接に炭酸ガスを圧送し、炭酸ガスクラスレート水和物を
生成、分散放出させた場合に伴う炭酸ガスクラスレート
水和物放出海域の発生反応熱による温度上昇が及ぼす生
態環境破壊ならびに炭酸ガスクラスレート水和物を分散
放出した海域の周囲温度上昇による炭酸ガスクラスレー
ト水和物の分解をなくし、安定した炭酸ガスクラスレー
ト水和物分散を可能とし、炭酸ガスを深海に半永久的に
固定することができる。
【0017】図1には炭酸ガス分離装置2により排ガス
より炭酸ガスを分離・濃縮し、液化炭酸ガスとする場合
についても図示した。
【0018】なお、輸送管5とそれに付属する冷却管
5′の変形図を図2、図3に示す。図2は輸送管5の管
壁に沿う冷却管5′をリング状の管寄から多数輸送管5
の管壁に沿って設けたものであり、図3は2重管の冷却
管5′を輸送管5の管壁を囲撓するように設けたもので
ある。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、反応の進行および反応
熱の除去を輸送管内で行うことにより深海中へ直接炭酸
ガス(液化炭酸ガスを含む)を圧送し、炭酸ガスクラス
レート水和物を生成、分散放出させた場合に伴う炭酸ガ
スクラスレート水和物放出海域の発生反応熱による温度
上昇が及ぼす生態環境破壊ならびに炭酸ガスクラスレー
ト水和物を分散放出した海域の周囲温度上昇による炭酸
ガスクラスレート水和物の分解をなくし、安定した炭酸
ガスクラスレート水和物分散を可能とし、炭酸ガスを深
海に半永久的に固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様の説明図
【図2】本発明の輸送管と冷却管の組合せの一実施例の
説明図
【図3】本発明の輸送管と冷却管の組合せの他の実施例
の説明図
【図4】炭酸ガスと海水を混合しクラスレート水和物を
生成する原理の説明図
【図5】代表的な海洋の水深と海水温度の相関図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 俊夫 名古屋市緑区大高町字北関山20番地の1 中部電力株式会社技術開発本部電力技術研 究所内 (72)発明者 堺 松成 名古屋市緑区大高町字北関山20番地の1 中部電力株式会社技術開発本部電力技術研 究所内 (72)発明者 佐治 明 名古屋市緑区大高町字北関山20番地の1 中部電力株式会社技術開発本部電力技術研 究所内 (72)発明者 谷井 忠明 兵庫県高砂市荒井町新浜二丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂研究所内 (72)発明者 根来 正明 兵庫県高砂市荒井町新浜二丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂研究所内 (72)発明者 川田 裕 兵庫県高砂市荒井町新浜二丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂研究所内 (72)発明者 北村 光 兵庫県神戸市兵庫区和田崎一丁目1番1号 三菱重工業株式会社神戸造船所内 (72)発明者 羽田 壽夫 兵庫県神戸市兵庫区和田崎一丁目1番1号 三菱重工業株式会社神戸造船所内

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 海水と炭酸ガスの混合物を圧送する陸上
    のポンプ、該ポンプから海中のクラスレート生成域深さ
    まで前記混合物を輸送し、かつ管壁に沿って前記混合物
    の輸送先端まで冷媒を循環往復する冷却管が設けられた
    輸送管及び該冷却管内の冷媒を循環往復させる冷却装置
    を具備することを特徴とする炭酸ガスの処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN114777033A (zh) * 2022-04-28 2022-07-22 大连理工大学 应用可回收抑制剂的二氧化碳管道运输保障系统及方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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