JPH0539872U - 回転防止型ターンバツクル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】構造が簡単で、ターンバックル本体に取付ける
場合も単に一箇所螺子止めするだけでターンバックルの
回転を防止すること。 【構成】中央部に窓孔が設けられ、長手方向両端部にボ
ルト孔が設けられたターンバックル本体と、前記両端ボ
ルト孔に挿入螺合され、先端部に少なくとも一つの螺子
孔が半径方向に穿設された二個のターンバックルボルト
と、前記ターンバックル本体の前記窓孔に係合され、前
記ターンバックルボルトを前記ボルト孔にねじ込んだ後
のターンバックルボルトの前記螺子孔に螺合する位置に
止螺子を着脱自在に取付けられる回転ストッパーとから
なり、前記ターンバックル本体の両端に前記ターンバッ
クルボルトを挿入螺子込み、このターンバックル本体の
中央部分に前記回転ストッパーを嵌合し、回転ストッパ
ーに止螺子を貫通せしめ、前記ターンバックルボルトの
前記螺子孔に螺合せしめて前記回転ストッパーを固定し
た構成である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は電柱の支線などを展張するためのターンバックルに関し、特に、展 張固定したターンバックルの回転により支線等が弛むのを防止する回転防止型タ ーンバックルに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、ターンバックルは電柱の支線等の張力を付与する際に支線端部と固定部 との間に取付けられ、固定部側および支線側のターンバックルボルトをネジ込み 回転することによりターンバックルボルトのネジ込みで張力を得ることができる 。このターンバックルはターンバックル本体とターンバックルボルトとをネジ込 んで両端の支線に張力が与えて固定されている。しかし、固定後の放置状態にお いて振動や人為的行為によりターンバックルが戻り回転して、支線の張力が弛む ことがある。 従来は、このネジ込んだターンバックルの回転を防止するためには、図６に示 すような回転防止治具が用いられていた。すなわち、図６において断面がコの字 形をした主枠１２と断面コの字形の補助枠１３とをくの字形に屈曲連結し、これ ら主枠１２および補助枠１３の側板に長溝を穿設し、その端部には環状部を形成 してある。この主枠・補助枠の端部の環状部をそれぞれターンバックルボルト３ のリング部３′とを重ねて、このリング部３′に支線等の固定爪で両者を係止さ せ、前記コの字形の主枠１２および補助枠１３の溝をターンバックル本体１に嵌 合し、前記長溝にボルトを挿入してナットを螺合してこれを固定することにより 、ターンバックル本体１とターンバックルボルト３との回転を防止することが行 われていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

このような従来のターンバックル回転防止金具は構造が複雑で部品点数が多い ばかりでなく、ターンバックルの大きさや形状に合わせて構造を選ばなければな らなかった。また、この回転防止金具がターンバックル本体部からはみ出してい るので、屋外に設置される場合は、人体に対して危険を伴う場合もある。 また、この回転防止金具のコの字の溝は一定しているので、ターンバックル本 体と、ターンバックルボルトとがねじれている場合は溝内に嵌合することが困難 で回転防止金具の取付けができないこともある。 この考案は構造が簡単で、ターンバックル本体に取付ける場合も単に一箇所螺 子止めをするだけで、ターンバックルの回転を確実に防止することができる手段 を有した回転防止型ターンバックルを提供することを目的とするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

この考案は前記課題を解決するために、中央部に窓孔が設けられ、長手方向両 端部にボルト孔が設けられたターンバックル本体と、前記両端ボルト孔に挿入螺 合され、先端部に少なくとも一つの螺子孔が半径方向に穿設された二個のターン バックルボルトと、前記ターンバックル本体の前記窓孔に係合され、前記ターン バックルボルトを前記ボルト孔にねじ込んだ後のターンバックルボルトの前記螺 子孔に螺合する位置に止螺子を着脱自在に取付けられる回転ストッパーとからな り、前記ターンバックル本体の両端に前記ターンバックルボルトを挿入螺子込み 、このターンバックル本体の中央部分に前記回転ストッパーを嵌合し、回転スト ッパーに止螺子を貫通せしめ、前記ターンバックルボルトの前記螺子孔に螺合せ しめて前記回転ストッパーを固定したことを特徴とする回転防止型ターンバック ルを構成したものである。

【０００５】 また、この考案の回転防止型ターンバックルは前記ターンバックル本体の窓孔 に嵌合する回転ストッパーの形状として、平板の片面に二列の突起が設けられた なべ蓋形状に形成し、この複数の突起をターンバックル本体の窓孔に係合して、 平板の両端を前記窓孔周面に当接せしめて、中央に穿設した螺子孔にねじ込んだ 螺子によってターンバックルボルトの前記螺子孔に螺子止めするように構成する ものである。このように回転ストッパーのターンバックルボルトに接触する面を ターンバックルボルトの外周面の形状と当接する形状面に形成することにより回 転ストッパーの固定を安定させることができる。

【０００６】

【作用】

この考案においては、ターンバックル本体の窓孔部に回転ストッパーを嵌合し 、ターンバックルボルトの先端近くにボルトの半径方向に設けられた螺子孔と回 転ストッパーの螺子孔とを一本のボルトによって螺子止めしたから、回転ストッ パーはターンバックル本体の窓孔部に係合して外部に突出せず、ターンバックル 本体とターンバックルボルトとの回転を確実に防止することができるものである 。

【０００７】

【実施例】

次にこの考案の実施例を図面と共に説明する。図１はこの考案のターンバック ルの斜視図、図２は回転ストッパーの第１実施例の斜視図、図３は第１実施例の 回転ストッパーの使用態様の断面図、図４は第２実施例の回転ストッパーの斜視 図、図５は第２実施例の使用態様の断面図、図６は従来のターンバックル本体の 使用態様の斜視図である。 １は、ターンバックル本体であり、中央部に側面に貫通する窓孔２を有し、長 手方向の両端にターンバックルボルト３，４がそれぞれ螺合されるボルト孔５が 設けられている。前記ターンバックルボルト３，４の先端部近くの半径方向には 複数個の螺子孔６が穿設され、それぞれの後端には支線１４等に係合する止め具 １５および環状部１６が形成されている。７はターンバックル本体１の窓孔２に 嵌合する回転ストッパーで、この回転ストッパー７は前記窓孔２に係合できる大 きさを有し、回転ストッパー７の中央部に螺子孔８が設けられている。９は前記 回転ストッパー７の螺子孔８に挿入され、ターンバックルボルト３の螺子孔６に 螺合するボルトで、ターンバックル本体１にネジ込まれたターンバックルボルト ３のストッパー取付用の螺子孔６に対して、回転ストッパー７中央部の螺子孔８ を通して、ボルト９により取付け固定される。こうして、回転ストッパー７はタ ーンバックル本体１の窓孔２に嵌合する。

【０００８】 図２に示す第１の実施例は角型ブロックの下面がターンバックルボルト３の先 端外周面に合うような形状のアーチ型をしており、中央部にボルト９を螺合する 螺子孔８が設けられている。このアーチ型の回転ストッパー７をターンバックル 本体１に取付ける場合の断面図を図３に示す。すなわち、ターンバックルボルト ３，４を、それぞれターンバックル本体１の両端よりねじ込み、それぞれの後端 の止め具１５および環状部１６に支線１４の環状部を固定して、ターンバックル 本体１を回転して支線１４に張力を付与して、次に、ターンバックル本体１の窓 孔２にアーチ型の回転ストッパー７を嵌合して、ターンバックルボルト３に適合 させ、ボルト９によりストッパー取付用の螺子孔６に取付け固定する。

【０００９】 第２の実施例を図４、図５に示す。この回転ストッパー７は、平板１０の片面 に突起１１が設けられ、なべ蓋形状に形成されている。中央にボルト９を螺合す るための螺子孔８が設けられている。 この回転ストッパー７をターンバックル本体１に取付ける場合は、図５に断面 図で示すように、ターンバックル本体１を回転して支線１４を張設した後、ター ンバックル本体１の窓孔２に前記突起１１を嵌合すると共に平板１０の内面を窓 孔２の周縁に当接するようにして、ボルト９によりターンバックルボルト３のス トッパー取付用の螺子孔６に螺合して取付けられる。 これらの実施例１、２において、ターンバックル本体１にねじ込むターンバッ クルボルト３，４の先端部分にストッパー取付用の螺子孔６を設けたもので説明 したが、一方のターンバックルボルトのみに螺子孔６が穿設されていても、一定 の回転防止効果が得られるのは言うまでもない。

【００１０】

【考案の効果】

この考案は従来のターンバックルのターンバックルボルトの先端近くに回転ス トッパー取付用の螺子孔を設けると共に、ターンバックル本体の窓孔に回転スト ッパーを嵌合し、回転ストッパーの螺子孔とターンバックルボルトの前記螺子孔 に螺合するという極めて簡単な構造で回転防止に有効なターンバックルを得るこ とができたものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案にかかる回転防止型ターンバックルの
斜視図である。

【図２】この考案に使用する第１実施例の回転ストッパ
ーの斜視図である。

【図３】第１実施例回転ストッパーの使用態様の断面図
である。

【図４】この考案における第２実施例の回転ストッパー
の斜視図である。

【図５】第２実施例回転ストッパーの使用態様の断面図
である。

【図６】従来の回転防止治具をターンバックルに取付け
た状態の斜視図である。

【符号の説明】

１ …ターンバックル本体 ２ …窓孔 ３，４ …ターンバックルボルト ５，９ …ボルト孔 ６，８ …螺子孔 ７，１０…回転ストッパー １１ …突起

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】中央部に窓孔が設けられ、長手方向両端部
   にボルト孔が設けられたターンバックル本体と、 前記両端ボルト孔に挿入螺合され、先端部に少なくとも
   一つの螺子孔が半径方向に穿設された二個のターンバッ
   クルボルトと、 前記ターンバックル本体の前記窓孔に係合され、前記タ
   ーンバックルボルトを前記ボルト孔にねじ込んだ後のタ
   ーンバックルボルトの前記螺子孔に螺合する位置に止螺
   子を着脱自在に取付けられる回転ストッパーとからな
   り、 前記ターンバックル本体の両端に前記ターンバックルボ
   ルトを挿入螺子込み、 このターンバックル本体の中央部分に前記回転ストッパ
   ーを嵌合し、回転ストッパーに止螺子を貫通せしめ、前
   記ターンバックルボルトの前記螺子孔に螺合せしめて前
   記回転ストッパーを固定したことを特徴とする回転防止
   型ターンバックル。
2. 【請求項２】前記回転ストッパーの内面がターンバック
   ルボルトの外周形状に適合する形状となっていることを
   特徴とする請求項１の回転防止型ターンバックル。
3. 【請求項３】前記回転ストッパーの形状をなべ蓋形状と
   し、内面の突起を前記ターンバックル本体の前記窓孔の
   内側面に接するようにしたことを特徴とする請求項１、
   ２の回転防止型ターンバックル。