JPH0539733Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、パチンコ機等で使用される配線の先
端に接続される接続端子を固定する固定装置に関
するものである。

「従来の技術」 近年、パチンコ機において、マイクロコンピユ
ータ等の電子的な制御手段で遊技盤に設けられる
電動役物の動作を制御するものが多く市場に提供
されている。このようなパチンコ機にあつては、
制御手段に検出信号を送るために入賞玉を検出す
る入賞玉検出スイツチを設けたり、あるいは電動
役物の遊技状態を遊技客に知らせるためにランプ
等の表示装置を点灯したり、あるいは点滅させた
りしていた。しかして、そのような入賞玉検出ス
イツチや表示装置等の電気的機器がすべて遊技盤
に設けられている場合には、遊技盤を製造する過
程（最近のパチンコ機は、遊技盤のみを交換でき
る分離式パチンコ機がほとんどであるため、遊技
盤だけを単独で製造する場合が多い）で遊技盤に
設けられた中継基板と電気的機器とを直接接続し
て完成させれば良いが、電気的機器が遊技盤以外
の部材や装置、例えば、前面枠や機構板や管理装
置等に設けられている場合は、中継基板と電気的
機器とを接続する配線を２つに分割して一方の配
線を中継基板に接続し、他方の配線を電気的機器
に接続し、更に、それぞれの配線の先端に接続端
子を接続する構造にして、相互の接続端子を接続
することによつて中継基板と電気的機器とを電気
的に接続していた。

「考案が解決しようとする問題点」 ところで、上記した従来の接続構造では、中継
基板側に接続した配線が固定されていなかつたた
め、遊技盤をパチンコ機本体に取り付けた後に相
互の接続端子を接続する際に、両方の手で相互の
接続端子を持つて接続しなければならず、手間が
かかり、かつ取付作業が面倒であつた。さらに、
配線が複数ある場合には、誤配線のおそれがあつ
た。

本考案は、上記した不都合を解消するためにな
されたもので、その目的とするところは、配線の
接続が簡単容易で、かつ誤配線のおそれがないパ
チンコ機を提供することにある。

「問題点を解決するための手段」 本考案は、上記目的を達成するために、 遊技盤に取着され、かつ配線の先端に接続され
る接続端子を固定する固定装置であつて、 該固定装置は、 オス型接続端子を収納する収納部とメス型接続
端子を嵌合する嵌合穴とを有する取付部材と、 前記収納部に収納されたオス型接続端子を支持
するための支持部材と、からなることを特徴とす
るパチンコ機における接続端子の固定装置。

という構成を採用したものである。

「作用」 本考案は、オス型接続端子とメス型接続端子と
が順序よく固定装置に固定され、かつ該固定装置
が遊技盤に取着されるので、それらの接続端子に
対応する外部からの接続端子を片方の手で簡単に
接続することができる。

「実施例」 以下、図面を参照して、本考案の実施例につい
て説明する。まず、第５図および第６図に基づい
て実施例に係る接続端子の固定装置が適用される
パチンコ機について説明する。第５図は、パチン
コ機１の正面図であり、第６図は、パチンコ機１
の外枠１ａに対して前面枠２を開放した状態での
パチンコ機１の背面から見た背面図である。図に
おいて、パチンコ機１の前面枠２には、金枠３、
ガラス扉枠４、前面板５等が取り付けられ、また
前面枠２の裏面には遊技盤６が着脱自在に取り付
けられている。

遊技盤６には、打球を誘導するとともに遊技領
域７を区画形成する誘導レール８がほぼ円状に植
立されている。遊技領域７のほぼ中央には、複数
のデジタル表示器９ａ〜９ｃを有する組み合せ表
示装置１０が設けられている。この組み合せ表示
装置１０は、遊技盤６に設けられた始動入賞口１
１ａ〜１１ｃに打球が入賞することによつてデジ
タル表示器９ａ〜９ｃが可変表示開始し、後述す
る下皿１８の上部に設けられたストツプスイツチ
１２を遊技客が押圧することによつて、あるいは
一定時間後に自動的にその可変状態を停止するよ
うになつている。

また、遊技領域７の下方には、変動入賞装置１
９が取着されている。この変動入賞装置１９に
は、電気的駆動源であるソレノイドによつて開閉
駆動される開閉板２０が設けられており、この開
閉板２０が前記組み合せ表示装置１０の組み合せ
態様により所定の条件で開閉駆動されるようにな
つている。具体的には、前記デジタル表示器９ａ
〜９ｃの表示がすべて「７」を表示した場合に
は、大当りとなつて、開閉板２０を30秒経過する
まで、あるいは10個の入賞玉が発生するまで開放
し、しかもその開放中に開閉板２０に入賞した入
賞玉が変動入賞装置１９内に設けられたＶ入賞口
に入賞したときには、再度開閉板２０が30秒また
は10個の入賞玉が発生するまで開放し、このよう
な動作をＶ入賞口に入賞玉が入賞するかぎり最高
10回まで繰り返すことができるようになつてい
る。更に、遊技領域７には、風車ランプ付入賞口
１３ａ，１３ｂ、大当りランプ１４ａ，１４ｂ、
およびアウト口１５等がそれぞれ設けられてい
る。

前記前面板５の表面には、払い出された景品玉
を貯溜し、かつ発射位置に打球を供給する上皿１
６が固着され、該上皿１６の下方の前面枠２の前
面には、打球の弾発力を調節する操作ハンドル１
７や上皿１６に貯溜しきれなかつた景品玉を貯溜
する下皿１８が取り付けられている。また、前面
枠２の上部には、大当り枠ランプ２１が設けら
れ、前記した大当り状態になると点滅して、遊技
客や遊技場の店員にその旨を表示する。

次に、第６図を参照してパチンコ機の背面構造
について説明する。パチンコ機１の裏面には、前
記前面枠２に着脱自在に取り付けられる遊技盤６
の大部分を覆うように機構板２２が開閉自在に設
けられている。機構板２２の前面側には、図示し
ないが遊技盤６の裏側に誘導された入賞玉を集合
する集合空間が形成され、該集合空間内に後述す
る入賞球集合保護板２９が配置される。また、集
合空間の下方には、集合樋（図示しない）が突設
されて入賞球を一ケ所に誘導し、その誘導出口に
入賞球処理機構２６が設けられる。この入賞球処
理機構２６は、後述する景品球排出装置２５を作
動させて、所定個数（例えば、13個）の景品球を
排出させるものである。

一方、機構板２２の後面側には、上記した所定
個数の景品球を排出するための公知の機構、例え
ば、玉タンク２３、整流樋２４、景品球排出装置
２５等が設けられている。

また、前記前面枠２の裏面下方には、打球を発
射するための打球発射装置２７が取り付けられて
いる。更に、前面枠２の開放側上部に配線通し穴
２８が穿設されている。この配線通し穴２８は、
前記大当り枠ランプ２１と実施例に係る固定装置
４０に固定された接続端子６０〜６２とを接続す
る配線が通るものである。

次に、遊技盤６の構成について第４図を参照し
て説明する。図において、遊技盤６の裏面には、
遊技盤６の主要部を覆う入賞球集合保護板２９が
着脱自在に取り付けられている。この入賞球集合
保護板２９は、前記組み合せ表示装置１０や変動
入賞装置１９の後部を覆うとともに、その内部空
間に前記した各種の入賞口から導出される入賞球
を誘導するための入賞球通路も配置されている。
更に、その内部空間には、組み合せ表示装置１０
や変動入賞装置１９に関連して設けられた検出ス
イツチや表示装置の配線の一部も収納されて、入
賞球集合保護板２９の上方の遊技盤６に固定され
る中継基板３０に接続されている。中継基板３０
には、前記組み合せ表示装置１０、変動入賞装
置、遊技盤６に設けられるランプ等の表示装置、
機構板２２または入賞球集合保護板２９の裏面に
固定される制御回路基板（図示しない）、および
遊技盤６以外の部材、例えば前面枠２あるいは機
構板２２等に設けられる電気的機器と接続される
接続端子が多数設けられている。

上記した多数の接続端子のうち、遊技盤６以外
の部材に設けられる電気的機器と接続される接続
端子には、実施例に係る固定装置４０によつて固
定される接続端子６０〜６２を一方の端に接続し
た配線が接続される。その配線は、遊技盤６に刻
設された配線収納溝３１ａに収納されている。な
お、配線収納溝３１ａに収納される配線は、配線
止め具３３（第３図参照）によつて外側へ出ない
ように収束されている。また、中継基板３０から
他側へ延びる配線収納溝３１ｂには、遊技盤６に
穿設されたランプ設置穴３４に配置されるランプ
（図示しない）に接続される配線が収納される。

前記固定装置４０は、第１図ないし第３図に示
されるように、取付部材４１と支持部材５０とか
ら成つている。取付部材４１は、ほぼ箱形形状の
オス型端子収納部４２をその上部に有し、該オス
型端子収納部４２に連続して嵌合穴４６およびネ
ジ穴４７ａ，４７ｂを有する板状部４２ａがその
下部に形成されている。オス型端子収納部４２
は、前面および一側面が開放されているとともに
後面にオス型接続端子６０，６１に接続される配
線が引出される配線接続穴４３，４４が穿設さ
れ、更に、他側面に嵌入穴４５が穿設されてい
る。また、後面には、止着穴４８も穿設されてい
る。しかして、図示の実施例においては、オス型
端子収納部４２に２個のオス型接続端子６０，６
１が収納されるようになつている。

前記支持部材５０は、段差状に形成された側壁
５１と、該側壁５１のほぼ中央から横方向に穿設
された間挿壁５２と、該間挿壁５２の先端部に突
設された嵌入突起５３と、前記側壁５１の一端面
から穿設され、かつ前記オス型端子収納部４２の
後面と当接する当接壁５４とから成つている。前
記側壁５１は、収納されるオス型接続端子６０，
６１の幅に対応して、その段差が形成されてい
る。また前記間挿壁５２は、２つのオス型接続端
子６０，６１の支持部６０ａ，６１ａの間に間挿
されるもので、オス型端子収納部４２内でのオス
型接続端子６０，６１を安定的に固定させるため
のものである。前記嵌入突起５３は、前記嵌入穴
４５に圧入されて取付部材４１と支持部材５０と
が確実に嵌合固定されるためのものである。ま
た、前記当接壁５４には、止着穴５５が穿設さ
れ、この止着穴５５と前記止着穴４８とを合致さ
せてネジ５６で螺着することにより、より取付部
材４１と支持部材５０とが堅固に固定されるよう
になつている。なお、この実施例の場合には、取
付部材４１と支持部材５０とをネジ５６で固定し
なくても嵌入突起５３と嵌入穴４５との嵌合によ
つて、確実にオス型接続端子６０，６１を支持固
定するものである。また、ネジ５６で螺着する際
に、該ネジ５６の長さを長く形成して、取付部材
４１、支持部材５０、および遊技盤６を一体的に
螺着するようにしても良い。

また、上記のようにして取付部材４１と支持部
材５０とで支持固定されたオス型接続端子６０，
６１は、その先端部である接続部６０ｂ，６１ｂ
が固定装置４０から突出した状態で支持されてい
る。

一方、板状部４２ａに開設された嵌合穴４６に
は、後方からメス型接続端子６２が嵌入される。
すなわち、メス型接続端子６２には、その上下に
係止部が形成されたバネ係止片６２ａ，６２ａが
一体的に形成され、該バネ係止片６２ａ，６２ｂ
が嵌合穴４６の上下縁に係合して固定されるよう
になつている。また、板状部４２ａに穿設された
ネジ穴４７ａ，４７ｂには、ネジ４９ａ，４９ｂ
が螺着されて取付部材４１を遊技盤６に固定する
ようになつている。

以上のように構成された固定装置４０は、第３
図に示すように、遊技盤６の上部一側縁であつ
て、前記配線収納溝３１ａに連続する箇所に切り
欠けられた切欠部３２にネジ４９ａ，４９ｂで螺
着固定される。したがつて、パチンコ機１本体に
遊技盤６を固定した状態においては、遊技盤６以
外の部材に設けられた電気的機器（図示の実施例
では、大当り枠ランプ２１）、あるいは電気的装
置から配線される外部接続端子７０〜７２を固定
装置４０で固定された接続端子６０〜６２に差し
込むだけで簡単に接続することができる。また、
接続する際に片方の手だけで外部接続端子７０〜
７２を持つて作業できるので、取付作業がきわめ
て容易となる。更に、固定装置４０によつて接続
端子が順序正しく固定されているので、誤配線を
減少させることができる。

なお、上述した実施例では、取付部材４１のオ
ス型端子収納部４２に２個のオス型接続端子を収
納した場合を示したが、収納する数に応じてその
収納部４２の大きさを変えれば良く、また、実施
例のように２個のオス型接続端子６０，６１が収
納できるにもかかわらず、１個のオス型接続端子
だけが必要な場合には、１個のオス型接続端子だ
けを収納させても良い。また、この場合には、収
納部４２に対応して設けられる支持部材５０の形
状を変えたものを複数用意し、収納される接続端
子の数に応じて適宜選択して使用しても良い。同
様のことがメス型接続端子においても言える。

「考案の効果」 以上説明したところから明らかなように、本考
案は、オス型接続端子とメス型接続端子とが順序
よく固定装置に固定され、かつ該固定装置が遊技
盤に取着されるので、それらの接続端子に対応す
る外部からの接続端子を片方の手で簡単に接続す
ることができ、また、誤配線を減少させることが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、固定装置の斜視図、第２図は、固定
装置の分解斜視図、第３図は、固定装置を遊技盤
に取り付けた状態を示す斜視図、第４図は、遊技
盤の後面から見た斜視図、第５図は、パチンコ機
の正面図、第６図は、外枠に対して前面枠を開放
した状態のパチンコ機の背面図である。 １……パチンコ機、６……遊技盤、４０……固
定装置、４１……取付部材、４２……オス型端子
収納部、４５……嵌入穴、４６……嵌合穴、５０
……支持部材、５３……嵌入突起、６０，６１…
…オス型接続端子、６２……メス型接続端子。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 遊技盤に取着され、かつ配線の先端に接続さ
   れる接続端子を固定する固定装置であつて、 該固定装置は、 オス型接続端子を収納する収納部とメス型接
   続端子を嵌合する嵌合穴とを有する取付部材
   と、 前記収納部に収納されたオス型接続端子を支
   持するための支持部材と、からなることを特徴
   とするパチンコ機における接続端子の固定装
   置。 (2) 前記取付部材の収納部には、嵌入穴を穿設
   し、 前記支持部材には、前記嵌入穴に嵌合する嵌
   入突起を形成したことを特徴とする実用新案登
   録請求の範囲第１項記載のパチンコ機における
   接続端子の固定装置。