JPH0539674Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案はプリント基板の挿入穴に電子部品を挿
入するための電子部品挿入指示機の改良に関する
ものである。

［従来の技術］ 第３図は、実開昭54−183664号公報に示された
従来の電子部品挿入指示機１であり、この指示機
内には、第４に示す部品箱が多数移動可能に設け
られている。

そして、この挿入指示機においては、フツトス
イツチを踏むことによつて、挿入する電子部品の
挿入位置表示、または挿入する電子部品の部品送
り等をおこなう切換スイツチを１ステツプのみ歩
進させ得るようになつている。

そこで、作業者はフツトスイツチ５を足で踏
み、チエンで連結（図示しない）された部品箱６
とランプ指示位置を１ステツプ移動させた後に、
部品取出口から取り出した部品をランプ表示され
たプリント基板上の穴に挿入すればよいようにな
つている。 また、第５図に示す従来の他の電子
部品挿入指示機１においては、前述のフツトスイ
ツチ５を手元スイツチ７に変更することにより、
電子部品３を部品取出口２から取出し、プリント
基板の所定位置へ部品を挿入したら、その空いた
手で必ず手元スイツチ７を手で押して部品箱６を
移動させ、次の電子部品３を取出すようにし、作
業者の挿入ミスを防いでいた。

また、前述のような電子部品の挿入指示機を改
良品としては、実開昭57−18785号公報（図示せ
ず。）に開示されるように、部品挿入後に、挿入
すべきすべての位置を一斉にランプ表示させるこ
とにより、未挿入穴の発見を容易に行えるように
したものが提案されている。

［考案が解決しようとする課題］ しかし、従来のフツトスイツチ５や手元スイツ
チ７を用いた電子部品挿入指示機１においては、
作業者の慣れにより、部品挿入速度が破約なつて
くると、部品取出し→挿入→スイツチ押しという
所定の手順をいつのまにか間違えてしまつたり、
また、何らかの都合で電子部品挿入指示機１から
はなれたりして、電子部品３を取出さずにスイツ
チを押してしまうことが起き、この場合には部品
未挿入、つまり装置は部品欠のまま次に移つてし
まい、検査不良や市場クレームの原因となつて品
質上大きな問題となつていた。

また、部品挿入後に、挿入すべきすべての位置
を一斉にランプ表示させる方式は、確かに理屈で
は未挿入穴の発見をすることができる。

しかし、プリント基板に組付けた約100点ほど
の電子部品からは、いずれもそのスキマから漏れ
るランプ光があつて、部品が未挿入のものと挿入
後のものとの判別がむつかしいので、結局検査ミ
スにより部品欠のまま次の工程に移つてしまうと
いう問題があつた。

本考案は、これらの問題点を解決するもので、
従来の人為的なスイツチ操作を光センサーに置き
換え、電子部品を取り出さない限り絶対に部品箱
６を移動しないようにすることにより、確実に部
品の取出し忘れを防止できる電子部品挿入指示機
を提供するものである。

［問題を解決するための手段］ 本考案の電子部品挿入指示機の部品取出し忘れ
防止装置は、電子部品挿入指示機１内に、チエン
により連結された部品箱を１ステツプづつ移動可
能に設けると共に、該部品箱内の電子部品３をラ
ンプ表示にて指示されたプリント基板４上の指示
位置に挿入するための電子部品挿入指示機１にお
いて、前記電子部品挿入指示機１の部品取出口２
に電子部品３を取り出すときに感知する光センサ
８を設けると共に、前記光センサ８には、リレー
１１と、光センサ８の作動後に所定時間遅らせて
作動するようにした遅延タイマＡ９と、このタイ
マＡ９を介し、部品移動モータ１２の電磁接触器
１３を瞬間的にONさせるタイマＢ１０とを直列
的に接続してなる制御回路を設け、電子部品３取
り出し後に部品箱６を所定量だけ移動させるよう
にしたことを特徴とするものである。

［実施例］ 以下本考案の一実施例を第１図、第２図により
説明する。

第１図は、本考案にかかる電子部品挿入指示機
の部分斜視図を示すものであり、 光センサ８は、部品取出口２をまたぐようにテ
ーブルの上に取付けられている。

第２図は、部品取出口２から電子部品３を取出
したことを感知して、テーブル下の部品箱６を所
定量移動させる制御回路を示すものであり、 前記光センサ８には、リレー１１と遅延タイマ
Ａ９と部品箱移動モータ１２の電磁接触器１３を
瞬間的のONさせるタイマＢ１０が直列的に設け
られている。

そして、前記遅延タイマＡ９の遅延時間は、作
業者の挿入スピードに応じて約0.5〜1.0秒に設定
するようにしている。

また、前記タイマＢ１０は、従来のフツトスイ
ツチと同じ機能を持たせるようにしたもので、遅
延タイマＡ９の作動後に0.1〜0.2秒働かせ、部品
箱を移動できるようにしている。

尚、部品箱移動モータの電磁接触器１３を
OFFさせるのは、従来の挿入指示機と同様に部
品箱に取付けたリミツトスイツチ（図示せず。）
によつて行われる。

次に、本考案の作動について説明する。

作業者が、部品取出口２に手を入れて電子部品
３を取出すと、光センサ８がその手を感知し、部
品を取出すと同時にタイマＡ９がはたらき、0.5
〜１秒の間はプリント基板の挿入位置をランプに
て指示する。

次に、タイマＢ１０がはたらき、テーブル下部
の部品箱６が１個分移動するようになつている。

従つて、作業者は部品箱の移動が完了するまで
に部品を挿入すればよい。

尚、作業者が部品取出口２より電子部品を掴み
損ねた時は、再度部品取出口２に手を入れること
になるが、この場合にはタイマＡ９を初めから作
動させ直すことによつて、直ちに部品箱６が移動
しないようにしてあるので言うまでもない。

［考案の効果］ 本考案、光センサ８を部品取出口２に設け、こ
の光センサ８には、リレー１１と遅延タイマＡ
９、前記遅延タイマＡ９を介して作動させるタイ
マＢ１０とで構成する簡単な制御回路で、必ず作
業者が電子部品を取出さない限り部品箱６が移動
しないようになつているから、従来のように誤つ
てフツトスイツチを押してしまうということは絶
対に起き得ない。従つて部品取出し忘れによる製
品の部品欠を完全に防止でき、また、フツトスイ
ツチを押さなくてよいから作業性が向上するとい
う実用上の価値大なるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案に係る電子部品挿入指示機の
部分斜視図。第２図は、本考案に係る部品取出し
忘れ防止装置の回路図。第３図は、従来の電子部
品挿入指示機の外観斜視図。第４は、従来の電子
部品挿入指示機の部品箱収納部を示す斜視図。第
５図は、改良された従来の電子部品挿入指示機の
外観斜視図。 １は電子部品挿入指示機、２は部品取出口、３
は電子部品、４はプリント基板、５はフツトスイ
ツチ、６は部品箱、７は手元スイツチ、８は光セ
ンサ、９は遅延タイマＡ、１０はタイマＢ、１１
はリレー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 電子部品挿入指示機１内に、チエンにより連結
   された部品箱を１ステツプづつ移動可能に設ける
   と共に、該部品箱内の電子部品３をランプ表示に
   て指示されたプリント基板４上の指示位置に挿入
   するための電子部品挿入指示機１において、前記
   電子部品挿入指示機１の部品取出口２に電子部品
   ３を取り出すときに感知する光センサ８を設ける
   と共に、前記光センサ８には、リレー１１と、光
   センサ８の作動後に所定時間遅らせて作動するよ
   うにした遅延タイマＡ９と、このタイマＡ９を介
   し、部品箱移動モータ１２の電磁接触器１３を瞬
   間的にONさせるタイマＢ１０とを直列的に接続
   してなる制御回路を設け、電子部品３取り出し後
   に部品箱６を所定量だけ移動させるようにしたこ
   とを特徴とする電子部品挿入指示機の部品取出し
   忘れ防止装置。