JPH0539166Y2 - - Google Patents

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JPH0539166Y2
JPH0539166Y2 JP5671487U JP5671487U JPH0539166Y2 JP H0539166 Y2 JPH0539166 Y2 JP H0539166Y2 JP 5671487 U JP5671487 U JP 5671487U JP 5671487 U JP5671487 U JP 5671487U JP H0539166 Y2 JPH0539166 Y2 JP H0539166Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この考案は、ドアの中桟に取付けられた握り玉
錠の室内側ノブにあるサムターンを窓ガラスを破
つて、操作して不法に解錠されるのを防止するた
めの装置に関する。
〈従来の技術〉 実開昭53−40889号公報ではノブに被せてノブ
をカバーするカバー体にロツクを一体に設けると
共に、ノブの首に係合する爪を設け、上記ロツク
の操作で爪をノブの首に係合してカバー体をノブ
に対して回転自在に保持し、これによつてロツク
の操作で爪をノブの首から外さない限りカバー体
をノブから外せないようにすることを提案してい
る。
又、実開昭58−75866号公報では握り玉錠の室
内側ノブに被せる解錠防止筒をドアに着脱自在に
螺着し、この解錠防止筒にはドアに対し差込んで
上記解錠防止筒が回されるのを防ぐ閂と、この閂
をドアに差込んだ状態から引抜くのを防ぐ施錠機
構を設け、施錠機構を解錠し、閂を引抜かない限
り螺着した解錠防止筒を反対方向に回してドアか
ら外すことができないようにし、サムターンが不
法に操作されるのを防止することを提案してい
る。
〈考案が解決しようとする問題点〉 前述の実開昭53−40889号公報のものは握り玉
錠の室内側ノブに被せて取付け、室外側ノブにあ
る鍵孔に合鍵を差込んで握り玉錠を不法に解錠す
ることを防止するためのものである。そのためロ
ツクの操作で爪をノブの首に係合すると、これに
連動して握り玉錠の鍵孔を覆う舌片をカバー体に
備えさせねばならない。
又、このカバー体を室外側ノブに被せて取付け
ても、泥棒などの不法侵入者がドアのガラス窓を
錠の近傍で割つて孔を作り、その孔から手を差し
込んで室内側のノブにあるサムターンを操作して
解錠することにより簡単にドアを明けて室内に入
ることができる。
勿論、このカバー体を室内側ノブに被せて取付
けることにより泥棒などが窓ガラスを割り、サム
ターンを操作して不法に解錠することを防止でき
るが、この装置はカバー体に一体に設けてあるロ
ツクを操作する鍵を、握り玉錠の鍵の他に必要と
し、ノブに被せて取付けたり、取付けを外す都
度、その鍵でロツクを施錠、解錠しなければなら
ず、不便である。そして、ドアを施錠、解錠する
家人の全員が握り玉錠の鍵と、カバー体のロツク
の鍵を管理しなければならない上に、火災、地震
などで緊急に屋外に脱出する場合、逃げ遅れる危
険もある。
又、実開昭58−75866号公報のものは室内側ノ
ブに被せるためのものであるが、解錠防止筒を螺
着して取付けると共に、閂の先端が突入する係合
孔を備えた取付台をドアに対して固着する必要が
あり、その固着ができない素人には設備し得な
い。
更に、閂の引抜きを防止するために施錠するの
で、前述の実開昭53−40889号公報と同様に握り
玉錠の鍵の他に、閂引抜き防止の施錠のための鍵
を使用する不便と、緊急に屋外に脱出する際に逃
げ遅れる危険がある。
〈問題点を解決するための手段〉 そこで本考案は、握り玉錠の室内側ノブに被さ
るカバー体と、上記カバー体に可動に設けられ、
上記ノブの首に係合してカバー体をノブから外れ
ない様に係止する係止具と、前記カバー体から下
向きに所定距離延ばして設けられた間隔保持具
と、上記係止具と連結し、前記カバー体から所定
距離離れた位置で上記間隔保持具から外に突出
し、ノブの首に係合している係止具を該首から解
離するための操作具とを備えていることを特徴と
する。
〈作用〉 本考案によればカバー体を室内側ノブに被せ、
係止具をノブの首に係合することによりカバー体
はノブから外れない様にノブに回動自在に保持さ
れる。そして、係止具を操作するための操作具は
カバー体から下に所定距離離れた所で間隔保持具
から突出するので、ドアの窓ガラスを割つてあけ
た孔からでは操作具に手を届かすことができな
い。従つて屋外の者は係止具をノブの首との係合
から解離してカバー体をノブから外し、サムター
ンを操作することはできない。これに対し、家人
は屋内で鍵などを使用することなく係止具をノブ
の首から解離するために操作具を操作し、係止具
をノブの首との係合から解離し、カバー体をノブ
から外してサムターンを操作することができる。
〈実施例〉 次に本考案の実施例を説明するが、各実施例で
同じ機能の構成要素には図面に同じ符合を付して
説明を省略することもある。
図示の各実施例において、1は握り玉錠の室内
側ノブ、1aは上記ノブの端面に設けられて握り
玉錠を室内側から施錠、解錠するためのサムター
ン、2はカバー体、3は室内側ノブの首1′に係
合する係止具、4はカバー体から下に所定距離延
ばして設けられた間隔保持具、5はカバー体から
下に所定距離離れた位置で間隔保持具から外に突
出する操作具を示し、間隔保持具4はカバー体2
から下に延びる筒体であり、この筒体中には上端
が係止具3と連結するロツド6が通る。これらの
カバー体2、係止具3、間隔保持具4、操作具
5、ロツド6はプラスチツク、金属その他適当な
材料から製造する。
第1〜3図の実施例ではカバー体2はノブ1の
回りを包む周囲壁と、サムターンを有する端面を
塞ぐ端壁を備え、且つ上記端壁と対向する前面が
開放した収容部7と、上記収容部の前面下に収容
部内と連通して設けられた上面のみが開放する扁
平な枠部8からなり、間隔保持具4は上記枠部の
下面に上端を連結して下向きに設けられ、上記筒
内に摺動可能に通つたロツド6は前記枠部8の内
部に突入して上端にノブの首1′に下から係合す
る股片を係止具3として取付けてある。そして、
間隔保持具5の筒内には、係止具を押上げてノブ
の首1′に係合させるバネ9が設けてある。そし
て、操作具5は、この実施例では間隔保持具の筒
の下端から外に突出したロツド6の下端部であ
る。
カバー体2の収容部7と、枠部8の幅は同じ
で、係止具3の幅よりも少し広く、その相対向し
た両側内部には係止具3の各側部を上下方向に摺
動可能に案内するガイド10が設けてある。又、
収容部7の端壁にはサムターン1aが施錠状態で
あるか、解錠状態であるかを透視するための透視
窓11を設けて置くことが好ましい。
使用するには間隔保持具4の下端から突出する
操作具5を持ち、バネ9に抗しロツド6を下向き
に引いて係止具3の股片を枠部8中に引込め(第
2図破線)、その状態でカバー体2の収容部7を
ノブ1に被せ、操作具5から手を離す。これによ
り係止具3はバネ9の復元力で押し上げらてノブ
の首に下から係合するのでカバー体2はノブ1か
ら外れなくなる。
従つて、握り玉錠の近傍で窓ガラスを割つて孔
をあけ、そこから手を差込んでサムターン1aを
操作して解錠しようにも、ノブ1にはカバー体2
が被さつているので操作不能である。カバー体2
をノブ1から外すにはバネ9に抗して操作具5で
係止具3を引下げ、カバー体をノブから抜く訳で
あるが、操作具5は間隔保持具4の下端から突出
しているため、屋内の家人は簡単に操作してカバ
ー体をノブから外し、サムターンで握り玉錠を解
錠できるが、屋外の者は、窓ガラスを割つて作つ
た孔からでは操作できない。
第4図は本考案の第2実施例を示す。
この第2実施例が上述の第1実施例と相違する
のは、間隔保持具4の筒内に通つているロツド6
に、傘の摺動ろくろ筒を、傘を開いた状態に保持
するバネ性の押し込み可能な逆止爪と同様な逆止
爪12を設け、係止具3がバネ9によつて押し上
げられ、ノブの首1′に係合する状態のときに上
記逆止爪12が間隔保持具4に設けた孔12′か
ら外に張り出し、間隔保持具の下端から突出する
ロツド6の下端部6′を引いて係止具3を下げよ
うとしても逆止爪12の下向きの自由端が孔1
2′の下端に引掛つて下げることができないよう
になつている点である。
従つて、この実施例の場合、係止具3をノブの
首1′から解離するために先ず操作しなければな
らないのは前記逆止爪12であつて、この逆止爪
12を押し込んで孔12′と引掛らない様にして
からロツドの下端部6′を引くため、操作具5は
上記バネ性の押し込み可能な逆止爪である。
第5図の第3実施例も係止具3をバネ9で押し
上げ、押し上げた係止具3の下降を上記逆止爪1
2で阻止し、この逆止爪12を操作具5とした点
で上述の第2実施例と同じである。
この実施例ではロツド6の下端部が間隔保持具
4の筒の下端から突出しない。このため、上記逆
止爪である操作具5を押し込んだあと係止具3を
バネ9に抗して下げるためにロツド6にはレバー
13を設け、このレバーを間隔保持具の筒の周側
に開設した上下方向の長孔13′から外に突出さ
せてある。
従つて、操作具5の逆止爪を押し込み、それか
らレバー13を長孔13′中で下に引くことによ
つてノブの首1′に係合した係止具3を首から解
離することができる。
操作具5を押し込んでから係止具3を下に移動
させるためのレバー13は第6図の第4実施例の
様にロツドに取付けてカバー体2に設けた上下方
向の長孔13′から突出させてもよいし、第7図
の第5実施例の様に係止具3にレバー13を取付
け、カバー体の長孔13′から突出させてもよい。
係止具3は股状にする以外に、第8図、第9図
の様にノブ1より直径の大きな大径孔14aと、
これに連通してノブの首1′と係合する上下方向
の溝孔14bからなるダルマ形の開口14を有す
る板にし、この係止具をカバー体から上に突出さ
せてこれをバネ9に抗し押し下げる様にしてもよ
い。
第8図の第6実施例は上記係止具3を、大径孔
14aを上にしてカバー体2中に上下方向に移動
自在に収容し、係止具3を上端に取付けたロツド
6がバネ9で押し上げられることにより係止具3
の上半部はカバー体の上面に設けた孔から上に突
出し、溝孔14bがカバー体の収容部7内に位置
し、同時に逆止爪12は間隔保持具4の孔12′
から外に張出して係止具3の下動を阻止する。
従つて、この実施例の場合はバネ9に抗し係止
具3を上から押して大径孔14aをカバー体内に
位置させ、ノブに大径孔14aを嵌め、それから
係止具の押し込みを釈放し、バネ力で溝孔14b
をノブの首に係合させ、カバー体をノブに被せて
取付ける。カバー体をノブから外すには、逆止爪
12を押し込み、それから係止具3を上から押し
込めばよい。
第9図の第7実施例では第8図と同じ係止具の
向きを上下逆にしてロツド6の上端に取付けてあ
る。
この実施例ではバネ9の押し上げによりカバー
体2の収容部7には大径孔14aが位置するの
で、大径孔をノブに嵌めてカバー体をノブに被せ
ることができる。
そして、ノブの首1′を溝孔14bで係合する
には係止具3を押し込み、溝孔14bを収容部内
に位置させる。こうして溝孔14bがノブの首
1′を係合したときノツド6に設けた逆止爪12
は間隔保持具の孔12′に引掛かる。この実施例
の場合は係止具3が上に移動してノブの首1′の
係合を解離するのを防止するため第2〜第6実施
例とは逆に逆止片12の自由端を上に向け、孔1
2′の上端に引掛ける様にして置く。
家人がサムターン1aを操作するためにノブか
らカバー体2を外すには逆止爪12である操作具
を押し込み、孔12′との引掛りを外すだけでよ
い。第4〜第7実施例ではレバー13や、係止具
3の上端部がカバー体2から外に突出し、握り玉
錠の近傍で窓ガラスを割つてあけた孔から泥棒な
どが手を入れ、これらに触れることはできるが、
カバー体から下に所定距離はなれた位置で、間隔
保持部材4から外に張出す操作具5には手が届か
ないため、係止具3をノブの首との係合から解離
することはできず、従つてサムターン1aを操作
して解錠することもできない。
第10図〜第13図の各実施例はこれまでのも
のと相違してバネ9により股状の係止具3を下
げ、ノブの首1′に係合しない状態に付勢してあ
る。このためロツド6には自由端を下に向けた前
述の逆止爪12を取付け、間隔保持具4には、係
止具3を上げてノブの首1′を係合したときに上
記逆止爪12が張出して引掛る孔12′を設けて
ある。
そして、第10図の第8実施例では係止具3を
上げるためにロツド6の下端部6′を第4図の第
2実施例と同様に突出させてある。
従つて、この実施例ではカバー体2をノブ1に
被せたのちロツドの下端部6′を持つてロツド6
をコイルバネ9の弾力に抗して押し上げ、係止具
3がノブの首1′に下から係合したとき、逆止爪
12は孔12′中に張出して引掛り、バネ9の復
元力で係止具3が下がらない様にする。
これにより第1実施例と同様にカバー体2をノ
ブ1に被せて取付け、泥棒などがサムターンを操
作して解錠することを防止できる。
家人がカバー体2をノブ1から外すには逆止爪
12を押し込むだけでよい。あとはコイルバネ9
の復元力と、係止具の自重で係止具は下向きに移
動し、係止具3は首部1′から外れるので、カバ
ー体をノブから抜いて外し、サムターンを操作す
ることができる。
尚、この実施例では係止具3、ロツド6が或る
程度の重量を有する場合は、その自重で係止具は
下向きに移動するので、コイルバネ9の使用は省
略することができる。
第11図の第9実施例では係止具3を上げるた
めに第6図の第4実施例と同様にレバー13をロ
ツド6の上部に取付けてカバー体2にある長孔1
3′から外に突出させてある。
又、第12図の第10実施例では同じ目的で第7
図の第5実施例と同様にレバー13を係止具3の
一側に取付けてカバー体にある長孔13′から外
に突出させてある。
第13図の第11実施例では同じ目的で第8図の
第6実施例と同様に係止具3の上部をカバー体2
の上面に設けたスリツトから上に少し突出させ、
こゝを持つて係止具自体をバネ9に抗して引き上
げる様になつている。
これらの各実施例はノブの首1′に係止具3を
係合させるため、係止具を上げるのにどこを持つ
かが相違するだけで、その作用は第10図の第5
実施例と全く同じである。
第14図の第12実施例は係止具3の向きを第1
3図の実施例とは上下逆にしてロツド6の上端に
取付けた場合のもので、第9図の第7実施例に対
応する。
この実施例の場合はロツド6がバネ9で押し下
げられていることにより溝孔14bがカバー体2
の収容部7内に位置する。
従つて、カバー体2をノブ1に被せて取付ける
には、逆止爪12を先ず押し込み、それからカバ
ー体の上面から突出する係止具3の上端を持つて
引き上げ、係止具の大径孔14aを収容部7内に
位置させてノブ1に大径孔14aを嵌め、嵌め終
えたら係止具3を離す。これによつて係止具3は
バネ9や自重で下動し、溝孔14bがノブの首
1′に係合する。この実施例の場合は泥棒などが
係止具3を上げてノブの首1′との係合を解離す
るのを防止するため逆止爪12の自由端を上に向
けて置き、溝孔14bがノブの首に係合したとき
逆止爪の上向きの自由端は間隔保持具4の孔1
2′の上端に張出して引掛るようにする。
こうして泥棒などが窓ガラスを割つて作つた孔
から手を入れ、レバー13や、係止具3の上端部
に触つたとしても、カバー体から下に所定距離は
なれた位置で間隔保持具4から外に突出している
操作具5(逆止爪12)には手が届かないのでカ
バー体2をノブから外してサムターンを操作する
ことはできない。
これに対し家人は第11〜13図の実施例では
操作具5を押し込むだけで、又、第14図の実施
例では操作具5を押し込み、それからバネ15に
抗して係止具3を上げることにより夫々カバー体
2をノブから外し、サムターン1aで解錠するこ
とができる。尚、これらの実施例でもバネ9を省
略し、係止具3とロツド6の自重で係止具を下向
きに付勢してもよい。
第15〜17図の第13実施例のカバー体2は上
述した第1〜第12実施例のものとは異なり、ノブ
1の首1′の横半周近くに上から嵌合する前面壁
15と、上記前面壁の縁沿いに取付けられて握り
玉の外周を包む周囲壁16に側方に開放した切欠
き部を備えている。そして、係止具3は上記切欠
き部を補う弧状壁17と、上記前面壁15を補う
補助前面壁18とを有し、弧状壁17はカバー体
2の切欠き部の上縁にヒンジ19で開閉可能に蝶
着してある。従つて、弧状壁17と補助前面壁1
8からなる係止具3を開き、切欠き部を通じノブ
1に側方からカバー体2を被せ(これによりカバ
ー体の前面壁15はノブの首1′のほゞ半周に上
から嵌合する。)、それから係止具3を閉じると弧
状壁17が切欠き部を覆うと共に、補助前面壁1
8がノブの首1′の残りのほゞ半周に嵌合し、カ
バー体2はノブ1から外れなくなる。係止具3を
上記の様に閉じた状態に留めるため、弧状壁17
の自由端からは孔付きの係止片20が突出し、係
止具3を閉じたとき係止片20はカバー体2の枠
部8上に位置し、この枠部8からカバー体内へ浅
く突入した上向きの爪21に孔が引掛かる様にな
つている。こうして係止具3が閉じると、カバー
体2と係止具3は分厚な中空の杓文字形になる。
前記爪21は間隔保持具4である筒に通つたロ
ツド6の上端に上下動可能に連結されてバネ22
で上向きに弾圧されている。従つて、上述の様に
して係止具3を閉じるとき、爪21は係止片20
で押されてバネ22に抗し一旦枠部8中に引き込
み、その真上に係合片20の孔が位置したときバ
ネの復元力で上昇して上端を係止片の孔に突入
し、係止具3を閉じた状態に留める。
これにより不法侵入者がサムターンを操作する
ことが防止できる。
ロツド6はこの実施例では第1実施例(第1〜
3図)と同様にコイルバネ9で押上げてあり、ロ
ツドの下端部は操作具5として間隔保持具4の下
端から突出させてある。従つて、ロツドの下端部
持つてこれを下に引き、爪21がバネ22に抗し
て下げることにより係止片20から抜き、係止具
3を開けばよい。この操作は、家人は容易に行え
ても、操作具5は間隔保持具4によつてカバー体
3から下に離れている。
このため、不法侵入者が錠の近傍で窓ガラスを
割つて作つた孔から手を差込んでも届かないので
不法侵入者は操作できない。尚、この実施例でも
カバー体の端壁には透視窓11を設けて置くのが
好ましい。
勿論、この実施例でもロツドの途中に、間隔保
持具の孔から外に張出して引掛る逆止爪12を設
け、これを操作具5にしてもよいし、ロツド6は
バネで、或いは自重で下向きに付勢してもよい。
第18,19図の第14実施例は上述の第13実施例
とほぼ同じであるが、室内側ノブに被さるカバー
体2の端壁の一部もこの実施例では前面壁15と
同じく切欠いてあり、係止具3は弧状壁17と、
補助前面壁18以外に補助端壁23を有する転位
で相違する。
これにより、この第14実施例も第13実施例と同
様に、係止具3を開き、切欠部を通じて室内側ノ
ブ1に側方からカバー体2を被せたのち係止具3
を閉じ、係止具を閉じた状態に係止片20と爪2
1で留めて不法侵入者がサムターンを操作するの
を防止することができる。又、室内側ノブからカ
バー体2を外すのは上記第13実施例と同様であ
る。
上述の第13、第14実施例で、前面壁15が図示
の如くノブの首1′のほゞ上半周に上から接触す
るようにすると、家人が操作具を操作して係止具
を開いたときにカバー体2は前面壁15でノブの
首に上から引掛かつてノブから垂れ下がつたまゝ
になつているので、装置全体が落下して破損した
り、或いは怪我をしたりすることがないので好ま
しい。
又、既述の各実施例では係止具3によつてカバ
ー体2を室内側ノブ1から外れない様に取付けて
も、それだけではノブの首部を中心にカバー体
2、間隔保持具4を一体に回すことができ、それ
によつて不法侵入者はノブの近傍で窓ガラスを割
つた孔から手を差込み、カバーがあることに気付
くと、更に窓ガラスを腕や肩まで入る大きさに拡
大して割り、操作具5に手を届かせて操作し、係
止具3を首1′との係合から解離して、カバー体
をノブから外し、サムターンを操作することも考
えられる。これを防止するために、第20〜22
図の実施例は間隔保持具4が垂直状態でなくなる
と自動的に操作具を操作できない様にしたのであ
る。この実施例は第1実施例と同様なカバー体2
を有し、係止具3はロツド6の上端に取付けた股
片であり、このロツド6はこゝではバネ9で上向
きに押上げてあり、ロツドの下端部は操作具5と
して間隔保持具4から下に突出させてある。
係止具3をノブ1の首1′に係合させたときに
カバー体2の枠部8中に位置するロツドの上端部
には両側に開放した刳抜き孔27を設け、孔内に
は揺動片28を差込み、揺動片の上部をピン29
で枢着して左右に揺動可能にしてある。
この揺動片28の上端と下端には夫々V形の切
欠き30と31が形成してあり、刳抜き孔27の
上端には揺動片の上端の切欠き30内に浅く突入
する三角形の突起32が設けてある。突起32の
頂角は切欠30の三角形の頂角よりも小さい。カ
バー体2をノブ1に被せて取付ける操作は第1或
いは第2実施例で述べた様に行い、間隔保持具4
をノブ1から垂下させる。これにより揺動片28
は刳抜き孔27中でロツド6の長手方向に向き、
刳抜き孔の両側から外に突出しないが、不法侵入
者がガラスを割つて作つた孔から手を差入れ、カ
バー体2ごと間隔保持具4を回すと、揺動片28
は上端の切欠き30と、刳抜き孔27の上端の突
起32によつて規制された範囲内で振子状に揺動
し、その下端部は刳抜き孔の一側から外に突出す
る(第22図)。
従つて、係止具3をノブの首1′との係合から
解離するために操作具5を操作しようとしても、
刳抜き孔27の一側から突出した揺動片28の下
端の切欠き31が枠部8の下端に当接するのでそ
れが行えず、こうしてカバー体2をノブから外す
ことが防止でき、サムターンを操作しての不法解
錠を不可能にする。
カバー体2を家人がノブ1から外すには、間隔
保持具4を垂直にして置いて操作具5を下げれば
よい。この揺動片28は間隔保持具4で囲まれた
ロツドの内部に同様に枢着し、間隔保持具4には
揺動片28の両側に位置させて上下方向の長孔を
開設し、間隔保持具4が垂直に対して傾くと揺動
片28が長孔の下縁に引掛つて係止具が下向きに
動かない様にしてもよい。
又、この実施例でもロツドの途中に逆止爪12
を設け、係止具3をノブの首1′に係合させたと
き、逆止爪12が間隔保持具の孔12′に張出し
て引掛る様にしてもよい。又、係止具3はバネや
自重で下向きに付勢してもよい。
図示の各実施例で、間隔保持具4はカバー体2
の枠部8から垂下してロツド6のほゞ全長を回り
から包囲するが、必ずしもその必要はなく、例え
ばロツドの下端部だけを包囲し、それから上は操
作具を半周だけ包む様になつているだけでもよ
い。
又、操作具5を係止具3と連結するのに図示の
実施例ではロツドを用いたが、ロツドに代えてワ
イヤーロープ、紐などの索条を使用してもよい。
更に、係止具3をバネなどでノブの首1′と係
合する様に付勢すると共に、電磁石の励磁で上記
係止具の首との係合を解く様にし、電磁石の電源
電池を間隔保持具中に交換可能に収容し、電磁石
と電池を結ぶ回路を間隔保持具に通し、回路の途
中に接続したスイツチを間隔保持具の下端付近に
取付け、これを操作具としてもよい。
尚、図示の実施例のいくつかに示したバネ性の
逆止爪12の代りにバネによつて押し戻される押
釦を用いることもできるし、更には間隔保持具の
筒にT字形或いはL字形の横枝溝を有する上下方
向の長孔も開設し、筒に通るロツドの一部を回動
可能にし、その回動可能部分に設けた突起を上記
孔に係合させてもよい。
〈考案の効果〉 本考案によりドアに特別な加工をしたり、鍵を
用いたりすることなく室内側のノブにカバー体を
被せて外せない様に取付け、泥棒などが窓ガラス
を割りノブのサムターンを操作して不法侵入する
ことを防止できる。
【図面の簡単な説明】
図面は本考案の実施例を示すもので、第1図は
第1実施例の縦断側面図、第2図は第1図のカバ
ー体の一半を左から、他半を右から見た正面図、
第3図はドアに取付けた状態の説明図、第4図は
第2実施例の縦断側面図、第5図は第3実施例の
縦断側面図、第6図は第4実施例の縦断側面図、
第7図は第5実施例の正面図、第8図は第6実施
例の正面図、第9図は第7実施例の正面図、第1
0図は第8実施例の縦断側面図、第11図は第9
実施例の縦断側面図、第12図は第10実施例の正
面図、第13図は第11実施例の正面図、第14図
は第12実施例の正面図、第15図は第13実施例の
カバー体を開いた正面図、第16図は上記第13実
施例の縦断側面図、第17図は第16図を右から
見た一部の正面図、第18図は第14実施例のカバ
ー体を開いた正面図、第19図は第18図のカバ
ー体を閉じた正面図、第20図は他の一実施例の
縦断側面図、第21図は第20図の要部を一部破
断して左から見た正面図、第22図は動作状態で
の第21図と同様な正面図で、図中、1は室内側
ノブ、1′はその首、1aはサムターン、2はカ
バー体、3は係止具、4は間隔保持具、5は操作
具を示す。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 握り玉錠の室内側ノブに被さるカバー体と、上
    記カバー体に可動に設けられ、上記ノブの首に係
    合してカバー体をノブから外れない様に係止する
    係止具と、前記カバー体から下向きに所定距離延
    ばして設けられた間隔保持具と、上記係止具と連
    結し、前記カバー体から所定距離離れた位置で上
    記間隔保持具から外に突出し、ノブの首に係合し
    ている係止具を該首から解離するための操作具と
    を備えていることを特徴とする握り玉錠における
    室内側ノブの不法解錠防止装置。
JP5671487U 1987-04-16 1987-04-16 Expired - Lifetime JPH0539166Y2 (ja)

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