JPH0538987Y2 - - Google Patents

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JPH0538987Y2
JPH0538987Y2 JP11835788U JP11835788U JPH0538987Y2 JP H0538987 Y2 JPH0538987 Y2 JP H0538987Y2 JP 11835788 U JP11835788 U JP 11835788U JP 11835788 U JP11835788 U JP 11835788U JP H0538987 Y2 JPH0538987 Y2 JP H0538987Y2
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gear
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switch
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  • Control Of Transmission Device (AREA)
  • Arrangement And Mounting Of Devices That Control Transmission Of Motive Force (AREA)
  • Arrangement And Driving Of Transmission Devices (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、4輪駆動車において駆動状態を2輪
駆動状態または4輪駆動状態に切換える2−4切
換機構に関する。
(従来技術) 一般に、この種の4輪駆動車においては、エン
ジンから車輪に伝達される動力の伝達比を低速状
態または高速状態に切換えるH−L切換機構(副
変速機)、あるいはセンタデフをロツク状態また
はフリー状態に切換えるセンタデフ切換機構、さ
らには2輪駆動状態を採りうるいわゆるパートタ
イム式の4輪駆動車にあつては駆動状態を2輪駆
動状態または4輪駆動状態に切換える2−4切換
機構等、4つの車輪への動力伝達状態を種々に切
換えるための複数の切換機構を含むトランスフア
ー装置を備えている。そして切換操作を簡略化
し、かつ切換操作フイーリングを向上させるとと
もに、切換操作手段の配置の自由度を高めるため
に、例えば実開昭59−35121号公報に開示されて
いるように、上記2−4切換機構の切換操作を、
電動モータを駆動源とするアクチユエータを介し
て行なうものが知られている。
ところで、上記トランスフアー装置は、潤滑油
の満たされたケース内に収容されているが、冷間
時には潤滑油の粘性が増大することにより、上記
2−4切換機構のアクチユエータに対して比較的
大きい操作力を要求される。そこで従来は、冷間
時における切換操作を良好にするために、アクチ
ユエータの操作力を比較的大きい値に設定してい
るが、潤滑油の粘性が低下する常温時には、アク
チユエータの操作力が大き過ぎることに起因して
切換シヨツク音を発生する問題があつた。
(考案の目的) そこで本考案は、冷間時における2−4切換機
構の切換操作を良好にするとともに、常温時の切
換シヨツク音の発生を防止しうる4輪駆動車の2
−4切換機構を提供することを目的とする。
(考案の構成) 本考案は、アクチユエータにより切換操作され
る4輪駆動車の2−4切換機構において、上記ア
クチユエータの操作力を多段階に選択しうる操作
力選択手段と、上記2−4切換機構の潤滑油の油
温を検出する油温検出手段と、この油温検出手段
により検出された油温の高低に応じて、油温が低
いときには大きな操作力を、油温が高いときには
小さな操作力をそれぞれ選択するように上記操作
力選択手段を制御する制御手段とを備えているこ
とを特徴とする。
(考案の効果) 本考案によれば、油温が低いときにはアクチユ
エータが大きな操作力をもつて駆動され、また油
温が高いときにはアクチユエータか小さな操作力
をもつて駆動されるから、冷間時における2−4
切換機構の切換操作を良好にするとともに、常温
時における切換シヨツク音の発生を防止すること
ができる。
(実施例) 以下、本考案の実施例を図面を参照して説明す
る。
第1図は本考案の実施例に係るパートタイム式
4輪駆動車の全体構成を示し、1はその車体、2
は車体1の前部にいわゆる縦置状態で搭載された
エンジン、3はこのエンジン2にクラツチ装置
(図示せず)を介して駆動連結された手動式変速
機であつて、この変速機3の後方には、エンジン
2の動力をフロントおよびリヤアクスル軸(いず
れも図示せず)上のデフアレンシヤル機構4a,
5aを介して前後輪4,5に伝達するためのトラ
ンスフアー装置6が配設されており、これによつ
て変速機3、トランスフアー装置6およびアクス
ル軸を介してエンジン2の動力を4つの車輪4,
4,5,5に伝達するようにした動力伝達経路が
構成されている。なお、上記フロントアクスル軸
上には、図示しないが、2輪駆動状態で遊動車輪
(非駆動車輪)となる前輪4,4の回転がトラン
スフアー装置6に伝達されるのを阻止するフリー
ホイール機構が設けられている。
上記トランスフアー装置6は、第2図に拡大断
面図で示すように、変速機3のケース3aに連接
されたトランスフアーケース7を有し、このトラ
ンスフアーケース7内には変速機3の出力軸3b
と同一軸線上に配置された入力軸8と、この入力
軸8の側方に入力軸8と平行に配置された前輪側
出力軸9と、入力軸8の後方(図で右方)に入力
軸8と同一軸線上に配置された後輪側出力軸10
とが回転自在に支持されている。上記入力軸8の
前端部、すなわち変速機3側の端部には、エンジ
ン2から車輪4,5に伝達される動力の伝達比を
低速状態または高速状態に切換えるためのH−L
切換機構11が配設されている。このH−L切換
機構11は第3図のスケルトン図からも明らかな
ように、入力軸8上に回転自在に支承されたサン
ギヤ13と、このサンギヤ13の後方の入力軸8
に回転一体にスプライン結合され、かつ上記サン
ギヤ13に噛合する複数のプラネタリギヤ14,
14…を担持するキヤリア15と、上記プラネタ
リギヤ14に噛合するリングギヤ16とを有する
遊星歯車機構からなる減速ギヤ機構12を備え、
上述リングギヤ16はその外周面に形成した歯部
16aがトランスフアーケース7の内面に形成し
た歯部7aに噛合されていて、回転不能にトラン
スフアーケース7に固定されている。一方、上記
サンギヤ13の前端部外周にはサンギヤ用スプラ
イン歯部13aが形成され、キヤリヤ15の前端
部内周にはキヤリア用スプライン歯部15aが形
成されている。また、入力軸8の前端部回りには
前端が変速機3の出力軸3bに回転一体にスプラ
イン結合された円筒部材17が配置され、この円
筒部材17の後端部外周面には上記サンギヤ用ス
プライン歯部13aと同径のスプライン歯部17
aが形成されている。スプライン歯部17aに
は、後端部でサンギヤ用スプライン歯部13aに
噛合可能な内周スプライン歯部18aを有するス
リーブ18が摺動自在にかつ回転一体にスプライ
ン結合され、このスリーブ18の後端部外周面に
は上記キヤリア用スプライン歯部15aに噛合可
能なスプライン歯部18bが形成されている。そ
して、このスリーブ18を円筒部材17上で摺動
させて、その外周スプライン歯部18bをキヤリ
ア用スプライン歯部15aに、または内周スプラ
イン歯部18aをサンギヤ用スプライン歯部13
aにそれぞれ選択的に噛合させることにより、動
力伝達比を低速状態または高速状態に切換えるよ
うに構成されている。すなわち、スリーブ18を
図で実線にて示すように前側の高速位置PHに位
置付けて、その外周スプライン歯部18bをキヤ
リア用スプライン歯部15aに噛合させたときに
は、変速機3の出力軸3bをキヤリア15を介し
てトランスフアー入力軸8に回転一体に直結し
て、出力軸3bの回転を減速せずにそのまま入力
軸8に伝達することにより、動力伝達比を高速状
態とする一方、スリーブ18を仮想線にて示すよ
うに後側の低速位置PLに位置付けて、その外周
スプライン歯部18bとキヤリア用スプライン歯
部15aとの噛合を解除するとともに、スリーブ
18の内周スプライン歯部18aをサンギヤ用ス
プライン歯部13aに噛合させたときには、変速
機出力軸3bをサンギヤ13、各プラネタリギヤ
14およびキヤリヤ15を介してトランスフアー
入力軸8に伝達して、その回転を減速することに
より、動力伝達比を低速状態とするように構成さ
れている。なお、このH−L切換機構11は、そ
の車両走行中における切換操作が極低速走行時を
除き実質的に不能となつている。
一方、上記トランスフアー入力軸8上の後端部
には遊星歯車式のセンタデフ19が配設されてい
る。このセンタデフ19のサンギヤ20は入力軸
8上に回転自在に支承され、各プラネタリギヤ2
1を担持するキヤリア22はサンギヤ20の後側
の入力軸8に回転一体にスプライン結合され、リ
ングギヤ23は上記後輪側出力軸10に回転一体
に結合されている。
また、上記センタデフ19の前側の入力軸8上
には駆動スプロケツト24が回転自在に支承さ
れ、このスプロケツト24と、上記前輪側出力軸
9上に回転一体に結合した従動スプロケツト25
との間にはチエーン26が巻き掛けられており、
このチエーン26により入力軸8側の回転を前輪
側出力軸9に伝達するように構成されている。
さらに、上記センタデフ19のサンギヤ20お
よびリングギヤ23はそれぞれ前方に延長され、
そのサンギヤ20の延長部の前端部には外周面に
スプライン歯部27aを有するクラツチハブ27
が回転一体に結合されている。一方、リングギヤ
23の延長部は上記サンギヤ20の延長部外周に
相対回転自在に支持され、この延長部の外周には
上記クラツチハブ27外周のスプライン歯部27
aと同径のスプライン歯部23aが形成されてい
る。さらに、上記駆動スプロケツト24は後側に
延長され、この延長部の外周には上記クラツチハ
ブ27外周のスプライン歯部27aと同径のスプ
ライン歯部24aが形成されている。そして、上
記クラツチハブ27、センタデフ19におけるリ
ングギヤ23の延長部および駆動スプロケツト2
4の各スプライン歯部27a,23a,24aに
はスリーブ28がその内周スプライン歯部28a
にて摺動自在にスプライン結合されている。そし
て、このスリーブ28の摺動によつてセンタデフ
19のフリー状態、そのロツク状態、2輪駆動状
態または4輪駆動状態を切換える。すなわち、ス
リーブ28を図で仮想線にて示すように、前端の
4輪駆動/センタデフフリー位置P4Fに位置付け
たときには、クラツチハブ27と駆動スプロケツ
ト24とを回転一体に連結して4輪駆動状態とす
るとともに、センタデフ19のリングギヤ23と
サンギヤ20との非連結によつてこのセンタデフ
19をフリー状態とする。また、中間の4輪駆
動/センタデフロツク位置P4Lに位置付けたとき
には、上記と同様に、クラツチハブ27と駆動ス
プロケツト24とを回転一体に連結して4輪駆動
状態とするとともに、センタデフ19のリングギ
ヤ23とサンギヤ20とを連結してこのセンタデ
フ19をロツク状態とする。さらに、図で実線に
て示すように後端の2輪駆動位置P2に位置付け
たときには、センタデフ19のリングギヤ23と
サンギヤ20とを連結してこのセンタデフ19を
ロツク状態としながら、クラツチハブ27と駆動
スプロケツト24との連結を解除して2輪駆動状
態とするようにした駆動モード切換機構29が構
成されている。なお、説明は省略するが、スプラ
イン歯部27aと23aとの間、および27aと
24aとの間にはそれ自体公知のシンクロメツシ
ユ機構が介装され、駆動モード切換機構29の車
両走行中における作動を可能にしている。
上記トランスフアー入力軸8の側方には上記H
−L切換機構11を切換制御するためのシフトロ
ツド37が入力軸8と同方向に摺動自在に支持さ
れている。このシフトロツド37は、第4図に示
すように、その軸方向への摺動により図で左側か
ら順に、後述するトランスフアー切換操作装置7
1において切換えられる3つの切換モード、つま
り2輪駆動/高速モード(2H)、4輪駆動/高
速/センタデフロツクモード(4HL)および4
輪駆動/低速/センタデフロツクモード(4LL)
にそれぞれ対応する3位置を採り得るように設け
られている。なお、本実施例においては、切換操
作の簡略化および容易化を図るために、4輪駆
動/高速/センタデフフリーモード位置(4HF)
は上記2輪駆動/高速モード(2H)と同一位置
を共用しており、2輪駆動と4輪駆動との切換え
は、運転者によつて操作される後述のような2−
4切換スイツチ78で行つている。上記のシフト
ロツド37上には上記H−L切換機構11のスリ
ーブ18に結合してこのスリーブ18を摺動させ
るシフトフオーク38がそのボス部38aにて摺
動自在に支承され、このフオーク38のボス部3
8aにはそのトランスフアーケース7の内面に対
向する部分に摺接面38bが形成されている。ま
た、このフオーク38のボス部38aには上記摺
接面38bから半径方向内方に軸線と直角方向に
延びるピン挿通孔40が貫通形成され、このピン
挿通孔40内には係止ピン41が摺動自在に挿通
され、この係止ピン41の先端部は、シフトロツ
ド37の外周面にその摺動方向に延びるように形
成された係合長溝37aに係合可能に設けられて
いる。また、トランスフアーケース7の内面には
上記フオーク38のボス部38a外周の摺接面3
8bに摺接する摺接板44がボルト43,43に
より固定され、この摺接板44ないしその外側の
ケース7にはスプリング収容孔45が形成され、
このスプリング収容孔45内にはボール46と、
このボール46をフオーク38側に付勢するスプ
リング47とが嵌装されいる。そして、上記スプ
リング収容孔45は、後述の規制部材51により
フオーク38の前進移動が規制されたときそのボ
ス部38aのピン挿通孔40に合致する位置に形
成されており、フオーク38の移動に伴つてその
ボス部38aのピン挿通孔40がスプリング収容
孔45に合致した際に、スプリング47により、
このピン挿通孔40内の係止ピン41を、その先
端部がシフトロツド37の係合長溝37aに係合
するように、ボール46を介して押圧付勢するよ
うに構成されている。
さらに、上記シフトロツド37の外周には上記
フオーク38のボス部38aよりも前側(第4図
では左側)の所定部位にこのボス部38aを軸方
向に押圧可能なリング状の連結部材48がピン4
9により移動一体に結合されている。また、フオ
ーク38の前進端位置は摺接板44から突出する
規制部材51により規制されており、シフトロツ
ド37が先側の2つの高速モード位置、すなわち
2輪駆動/高速モードと4輪駆動/高速/センタ
デフフリーモードとを共用する位置(2H−4HF)
および4輪駆動/高速/センタデフロツクモード
位置(4HL)から後端の4輪駆動/低速/セン
タデフロツクモード位置(4LL)にシフトロツド
37を摺動させたときには、シフトロツド37と
一体の連結部材48により、フオーク38をシフ
トロツド37と一体的に移動させて、H−L切換
機構11を低速位置(PL)に切換作動させる。
その場合、係止ピン41はボール46の位置から
第4図の右方へシフトフオークボス部38aとと
もに移動する。一方、逆に、4輪駆動/低速/セ
ンタデフロツクモード位置(4LL)から前側の2
モード位置(2H−4HF)および(4HL)にシフ
トロツド37を摺動させたときは、係止ピン41
を係合長溝37aの後端(図で右端)に係合さ
せ、その係合によりフオーク38をシフトロツド
37と一体的に前進移動させて、H−L切換機構
11を高速位置(PH)に切換作動させる。さら
に、シフトロツド37が前側の2つの高速モード
位置(2H−4HF)および(4HL)の間で移動す
るときには、係止ピン41をスプリング47の付
勢力に抗してシフトロツド37の係合長溝37a
から押し出してピン挿通孔40内に没入させ、シ
フトロツド37が摺動してもフオーク38は移動
停止させて、H−L切換機構11の切換作動を禁
止させるようにした空振り機構50が構成されて
いる。
なお、上記係合長溝37aの前端部(図で左端
部)は連結部材48に対応する位置まで延びてお
り、シフトロツド37がフオーク38に対し相対
移動する際に、その前端部をフオーク38のボス
部38aと連結部材48との間の空間に開放させ
て、シフトロツド37の相対移動をスムーズに行
わせるようにしている。また、第4図において、
52は、スプリング53により付勢されたボール
54をフオーク38のボス部38a外周の係合凹
部38c,38dに係合させてこのフオーク38
の停止位置を位置決めする位置決め機構である。
さらに、上記シフトロツド37に一体的に結合
された連結部材48には、第5図に示すように、
係合孔部48bを有する連結部48aが一体的に
形成されている。この連結部48aの係合孔部4
8bには連結アーム55の先端ボール状の係止部
55aが嵌挿されて係合され、この連結アーム5
5は、上記シフトロツド37側方のトランスフア
ーケース7に平行に支持されたコントロールロツ
ド56に移動一体に固定されている。このコント
ロールロツド56の後端部(図で右端部)外周部
の一側には3つの係合凹部56a〜56cが軸方
向に等間隔に形成されている一方、このコントロ
ールロツド56の各係合凹部56a〜56cに対
向するトランスフアーケース7にはスプリング収
容孔57が形成され、このスプリング収容孔57
には上記各係合凹部56a〜56cに係合するボ
ール58と、このボール58を係合方向に付勢す
るスプリング59とが嵌装されており、このボー
ル58の各係合凹部56a〜56cへの係合によ
り、コントロールロツド56を上記3つのモード
に対応する2輪駆動/高速モードと4輪駆動/高
速/センタデフフリーモードとを共用する位置
(2H−4HF)、4輪駆動/高速/センタデフロツ
クモード位置(4HL)および4輪駆動/低速/
センタデフロツクモード位置(4LL)の3位置に
位置決めするように構成されている。
また、上記トランスフアーケース7の上記コン
トロールロツド56の支持部分には、センタデフ
ロツクスイツチ64が設けられている。このセン
タデフロツクスイツチ64は、スイツチ本体64
aと、上記コントロールロツド56と直交する平
面に沿つて摺動可能にかつスイツチ本体64aか
ら突出方向に付勢されてスイツチ本体64aに支
持された作動子64bとを有し、その作動子64
bの摺動位置によつて2つの状態を検出するもの
である。そして作動子64bは、トランスフアー
ケース7に形成されたピン挿通孔66の外半部に
摺動可能に挿通され、ピン挿通孔66の内半部に
はピン68がその外端を作動子64bの先端に、
内端をコントロールロツド56の外周面に接触さ
せて摺動可能に嵌挿されている。一方、コントロ
ールロツド56の外周面には、このコントロール
ロツド56が2輪駆動/高速モード(2H)と4
輪駆動/高速/センタデフフリーモード(4HF)
とを共用する位置(2H−4HF)にあるとき、上
記ピン挿通孔66と合致する位置に凹孔60が形
成され、これによりセンタデフロツクスイツチ6
4は、コントロールロツド56が上記モード共用
位置(2H−4HF)にあるときはOFF状態とな
り、コントロールロツド56がセンタデフロツク
モード位置(4HL)または(4LL)にあるときは
ON状態となる。
一方、上記コントロールロツド56の前端部に
はプツシユプル式コントロールケーブル70の一
端部が連繋され、このケーブル70の他端部は、
第1図に示すように上記H−L切換機構11およ
び駆動モード切換機構29を切換制御するために
車両の運転者によつて操作される切換操作手段と
してトランスフアー切換操作機構71に連繋され
ている。このトランスフアー切換操作機構71
は、第6図に示すように、ステアリングホイール
73を支持するステアリングシヤフト74近傍に
回動自在にかつ若干量だけ摺動可能に支持され、
かつステアリングシヤフト74と平行に延びる支
持軸(図示せず)と、基端部がこの支持軸に回動
一体に結合固定されるとともに、先端が右方に延
び、運転者によつて操作されるモード切換操作レ
バー72とを備え、この操作レバー72は、その
支持軸回りの回動操作により上側から順に2輪駆
動/高速モードおよび4輪駆動/高速/センタデ
フフリーモード共用位置(2H−4HF)、4輪駆
動/高速/センタデフロツクモード位置(4HL)
および4輪駆動/低速/センタデフロツクモード
位置(4LL)の3つのモード位置に切換えられる
ように設定されている。
上記操作レバー72には、運転者によつて直接
操作される2−4切換スイツチ78が取付けられ
ている。この2−4切換スイツチ78は、第7図
に示すように、常時右側の定常位置に付勢保持さ
れるモメンタリ式のスライドスイツチからなり、
その定常位置から左側の切換位置に最初にスライ
ド操作したときに2輪駆動状態から4輪駆動状態
に切換える指令信号を、その後の2回目のスライ
ド操作により上記切換えを解除する指令信号(4
輪駆動状態から2輪駆動状態に戻す信号)をそれ
ぞれコントローラ75に出力するようになされて
いる。
また、第1図に示すように、トランスフアー装
置6には、トランスフアーケース7内に満たされ
ている潤滑油の温度を検出してコントローラ75
に出力する油温センサ81が取付けられている。
さらに、上記トランスフアーケース7には、第
2図に示すように、上記シフトロツド37の斜め
後方に上記駆動モード切換機構29を切換制御す
るためのシフトロツド31が摺動自在にかつ回転
不能に支持され、このシフトロツド31上には、
駆動モード切換機構29のスリーブ28に係合し
てこのスリーブ28を摺動させるシフトフオーク
32と、先端に球状の係止部33aを有する係止
部材33とが一体的に固定されている。また、上
記シフトロツド31側方のケース7にはシフトロ
ツド31と平行に延びるコントロールロツド34
が回転可能に支持されている。このコントロール
ロツド34の外周には上記係止部材33の係止部
33aに係合する係合溝34aが螺旋状に形成さ
れている。そして、上記コントロールロツド34
はケース7外に取付けた電動モータ35に減速歯
車機構36を介して駆動連結されており、このモ
ータ35の作動によりコントロールロツド34を
回転させて、その螺旋状係合溝34a内で係止部
材33先端の係止部33aを摺動させ、係止部材
33と一体にシフトロツド31を前後方向に摺動
させることにより、駆動モード切換機構29を切
換作動させるように構成されている。
次に駆動モード切換機構29に対するアクチユ
エータの操作力変更手段について説明する。駆動
モード切換機構29のスリーブ28に移動させる
のに要する力は、その切換経路によつて異なり、
後端の2輪駆動位置P2から中間の4輪駆動/セ
ンタデフロツク位置P4Lに向つて移動させる場合
がもつとも大きい力を要し、中間の4輪駆動/セ
ンタデフロツク位置P4Lから前端の4輪駆動/セ
ンタデフフリー位置P4Fに向つてスリーブ28を
移動させるときは僅かな力でよい。また前述した
ように、冷間時にはトランスフアー装置6のケー
ス7内に満たされている潤滑油の粘度が増大する
ため、同一の切換経路であつても、冷間時には常
温時よりも大きい力を要することになる。
そこで本実施例では、第8図に示すように、モ
ータ35の出力軸35aに固着されたギヤ82と
減速歯車機構36との間に操作力変更手段83を
設けている。この操作力変更手段83は、上記ギ
ヤ82に噛合している電気絶縁材料よりなるギヤ
84と、減速歯車機構36の歯車に噛合し、上記
ギヤ84に対し相対回転可能に同軸的に近接対向
して設けられた電気絶縁材料よりなるギヤ85
と、これら一対のギヤ84、85の相対回転によ
つて撓められるコイルスプリング86と、ギヤ8
4,85の相対回転角度によつて限界負荷を3通
りに検出する限界負荷検出スイツチ87とよりな
る。
操作力変更手段83の入力側のギヤ84は、出
力側のギヤ85に同軸的に固着された軸88に回
動自在に嵌着された様態で出力側のギヤ85に対
向しており、第9図に示すように、入力側のギヤ
84のギヤ85に対向する面84a上には、上記
軸88の周囲を取巻くように巻回された中心のコ
イル部と両端の直線状脚部86a,86bとを有
しかつ脚部86a,86bの先端が係止ピン89
a,89bでそれぞれ係止されて脚部86a,8
6bが開く方向に付勢されたコイルスプリング8
6と、面84aが画く円の1つの半径上に整列配
置された3個のスイツチ接片91,92,93と
が設けられている。
一方、操作力変更手段83の出力側のギヤ85
のギヤ84に対向する面85a上には、ギヤ8
4,85の相対回転が生じたときにコイルスプリ
ング86を撓ませる作用をする2本の作動ピン9
4a,94bがギヤ84側に向つて突設され、作
動ピン94a,94bの先端部はコイルスプリン
グ86の2本の脚部86a,86bを挟むように
脚部86a,86bに当接している。これら2本
の作動ピン94a,94bのうち、一方の作動ピ
ン94aは、出力側のギヤ85が不動状態で入力
側のギヤ84が第9図のA方向に回動されたと
き、ギヤ84とともに回動しようとするコイルス
プリング86の一方の脚部86aを回動しないよ
うに係止することにより、コイルスプリング86
のギヤ84の回動角度に応じた力で撓ませる作用
をするピンであり、他方の作動ピン94bは、ギ
ヤ84が第9図のB方向に回動されたとき、コイ
ルスプリング86の他方の脚部86bを回動しな
いように係止することにより、コイルスプリング
86を撓ませる作用をするピンである。さらに、
この出力側のギヤ85の面85a上には、入力軸
のギヤ84に設けられた接片91〜93を両ギヤ
84,85の相対回転に伴つて接離させて接片9
1〜93とともに限界負荷検出スイツチ87を構
成する接点板97が設けられている。
この接点板95は、第10図に示すように、扇
形に形成され、かつ、ギヤ84,85の相対回転
が生じたとき、3個のスイツチ接片91〜93の
接触軌跡が描く3つの同心円弧に沿つて左右対称
に形成された3つの切欠96,97,98を導電
部の中央に備えている。これら3つの切欠96〜
98は、円弧方向の幅が互いに異なるように形成
され、外側の切欠96の幅がもつとも狭く、内側
の切欠98の幅がもつとも広くなつている。そし
てギヤ84,85間に相対回転が生じていない中
立状態においては、スイツチ接片91,92,9
3がそれぞれ切欠96,97,98の中心線90
上にあつて、スイツチ接片91〜93が接点板9
5に対して非接触状態にある。そして出力側のギ
ヤ85が不動状態にあつて、入力側のギヤ84が
モータ35によりコイルスプリング86を撓ませ
ながら第9図のA方向またはB方向に回動される
と、まず外側のスイツチ接片91が切欠96から
脱して接点板95の導電部に接触するから、接片
91と接点板95とにより構成される第1のスイ
ツチ部がONとなる。さらにギヤ84が回動され
ると、中間のスイツチ接片92が切欠97から脱
して接点板95の導電部に接触するから、接片9
2と接点板95とにより構成される第2のスイツ
チ部がONとなる。さらにギヤ84の回転が進む
と、内側のスイツチ接片93が切欠98から脱し
て接点板95の導電部に接触するから、接片93
と接点板95とにより構成される第3のスイツチ
部がONとなる。このように、出力側のギヤ85
が不動状態にあるときに入力側のギヤ84がモー
タ35により回動されてコイルスプリング86を
撓ませる場合、このコイルスプリング86を撓ま
せるのに要する力はギヤ84,85の相対回転角
度に比例し、この力がコイルスプリング86の反
作用によつて出力側のギヤ85に対する回転トル
クとして作用するから、上記第1〜第3のスイツ
チ部がそれぞれONになるときの回転トルクが例
えば20Kg・f/cm、40Kg・f/cm、および80Kg・
f/cmになるように、コイルスプリング86のば
ね定数および接点板95の切欠96〜98の幅を
設定しておけば、20Kg・f/cm、40Kg・f/cm、
および80Kg・f/cmの3通りの最大回転トルクを
選択しうる限界負荷検出スイツチ87を構成する
ことができる。
すなわち、上記第1のスイツチ部がONになつ
たときモータ35を停止させ、OFFのときモー
タ35を駆動するようにコントローラ75により
モータ35を制御すれば、上記第1のスイツチ部
は20Kg・f/cmの限界負荷検出スイツチとして動
作し、この第1のスイツチ部が選択されたとき、
出力側のギヤ85は最大20Kg・f/cmのトルクを
もつて回動されることになる。同様に上記第2の
スイツチ部は40Kg・f/cmの限界負荷検出スイツ
チとして動作し、この第2のスイツチ部が選択さ
れたとき、ギヤ85が最大40Kg・f/cmのトルク
をもつて回動されることになる。また上記第3の
スイツチ部は80Kg・f/cmの限界負荷検出スイツ
チとして動作し、この第3のスイツチ部が選択さ
れたとき、ギヤ85が最大80Kg・f/cmのトルク
をもつて回動されることになる。
したがつて、モータ35を駆動源とするアクチ
ユエータによつて操作される駆動モード切換機構
29の切換経路および潤滑油の油温に応じて、上
記限界負荷検出スイツチ87の第1〜第3のスイ
ツチ部の何れかを選択すれば、上記アクチユエー
タの駆動モード切換機構29に対する操作力を3
段階に切換えることができ、これにより、冷間時
における駆動モード切換機構29の切換操作を良
好にするとともに、常温時における切換シヨツク
音の発生を防止することができるのである。な
お、第8図において、99は、コントロールロツ
ド34の回動角度を検出するポジシヨンセンサ
で、コントローラ75はこのポジシヨンセンサ9
9の出力にもとづいて駆動モード切換機構29の
スリーブ28の位置を検知し、スリーブ28を所
定の3位置P4F,P4L,P2に位置付けるようにモー
タ35を制御している。
次に第11図はコントローラ75が実行する限
界負荷検出スイツチ87のスイツチ部の選択ルー
チンのフローチヤートを示す。
まずステツプS1において、2−4切換スイツ
チ78、センタデフロツクスイツチ64および油
温センサ81の出力をそれぞれ読み込む。次にス
テツプS2で現在2輪駆動/高速モード(2H)か
否かを判定し、この判定が「YES」であればス
テツプS3へ進んで2−4切換スイツチ78がON
になつたか否か、すなわち4輪駆動が選択された
否かを判定する。ステツプS3の判定が「YES」
であればステツプS4で潤滑油の油温Tが例えば
10℃以下であるか否かを判定し、この判定が
「NO」のときは常温時であるとしてステツプS5
へ進み、一律に中間の40Kg・f/cmの限界負荷検
出スイツチ(第2のスイツチ部)を選択する。ま
た上記ステツプS4における判定が「YES」のと
きは、冷間時であるとしてステツプS6へ進み、
センタデフロツクスイツチ64がONか否かを判
定し、ONであれば、2輪駆動/高速モード
(2H)から4輪駆動/高速/センタデフロツクモ
ード(4HL)への切換であり、その場合の駆動
モード切換機構29のスリーブ28の動作は、も
つとも操作力を要するP2位置からP4L位置への移
動であるから、ステツプS7へ進んで最大の80
Kg・f/cmの限界負荷検出スイツチ(第3のスイ
ツチ部)を選択する。また上記ステツプS6の判
定が「NO」のときは、2輪駆動/高速モード
(2H)から4輪駆動/高速/センタデフフリーモ
ード(4HF)への切換であるから、まずステツ
プS8でスリーブ28が途中のP4L位置を通過した
か否かを判定し、通過していなければ、ステツプ
S9においてステツプS7と同様に80Kg・f/cmの
限界負荷検出スイツチを選択し、P4L位置を通過
していれば、スリーブ28の動作はもつとも操作
力を要しないP4L位置からP4F位置への移動である
から、ステツプS10へ進んで、最小の20Kg・f/
cmの限界負荷検出スイツチ(第1のスイツチ部)
を選択する。
一方、ステツプS2における判定が「NO」のと
きは現在4輪駆動状態であるから、ステツプS11
で2−4切換スイツチ78がONになつたか否
か、すなわち2輪駆動が選択されたか否かを判定
する。そしてこのステツプS11の判定が「YES」
のときステツプS12へ進み、油温に関係なく40
Kg・f/cmの限界負荷検出スイツチを選択するよ
うになつている。
以上の説明で明らかなように、本実施例では、
上記操作レバー72の回動操作および2−4切換
スイツチ78のスライド操作により、駆動モード
を2輪駆動/高速モード(2H)、4輪駆動/高
速/センタデフフリーモード(4HF)、4輪駆
動/高速/センタデフロツクモード(4HL)お
よび4輪駆動/低速/センタデフロツクモード
(4LL)の4駆動モードに切換えるようになつて
いる。そして操作レバー72を中央の4輪駆動/
高速/センタデフロツクモード(4HL)に位置
付けたときには、駆動モードを4輪駆動/高速/
センタデフロツクモードに、下側の4輪駆動/低
速/センタデフロツクモード位置(4LL)に位置
付けたときには、4輪駆動/低速/センタデフロ
ツクモードにそれぞれ切換え、一方、操作レバー
72を上側の2輪駆動/高速モード兼4輪駆動/
高速/センタデフフリーモード位置(2H−4HF)
に位置付けたときには、2−4切換スイツチ78
の切換操作に応じて2輪駆動モードまたは4輪駆
動/高速/センタデフフリーモードに切換えるよ
うに構成されている。
そして駆動モード切換機構29の切換経路およ
び潤滑油の油温に応じて限界負荷検出スイツチ8
7の3つのスイツチ部のうち何れかを選択するこ
とにより、モータ35を駆動源とするアクチユエ
ータの駆動モード切換機構29に対する操作力を
3段階に切換えることができ、これにより、冷間
時における駆動モード切換機構29の切換操作を
良好にするとともに、常温時における切換シヨツ
ク音を防止することができる。
また、本実施例によればエンジン2から車輪へ
の動力伝達経路中に動力伝達状態を切換える複数
の切換機構を備えた4輪駆動車において、複数の
切換機構をその切換力が略等しいもの同士で揃え
てグループ化し、その一部のグループの切換機構
については運転者の手動操作力によつて切換える
一方、他のグループの切換機構についてはアクチ
ユエータによつて電気的に切換えるようにしたこ
とにより、動力伝達状態の切換操作を簡略化し、
切換操作フイーリングを向上させることができる
とともに、切換機構の切換作動を低コストをもつ
て確実に行なうことができる。
特に本実施例においては、2−4切換スイツチ
78を設けたことにより、2輪駆動状態または4
輪駆動状態の切換と他の切換操作とが別個の態様
で行われるので、簡便に切換操作を使い分けるこ
とができ、切換操作がきわめて容易である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の実施例による操作装置を備え
た4輪駆動車の模式的側面図、第2図はそのトラ
ンスフアー装置の断面図、第3図はトランスフア
ー装置のスケルトン図、第4図はその空振り機構
を示す断面図、第5図はコントロールロツドの位
置決め機構を示す断面図、第6図はトランスフア
ー装置の切換操作装置の正面図、第7図は2−4
切換スイツチ取付部を示す正面図、第8図は2−
4切換機構のアクチユエータを示す分解斜視図、
第9図はその要部の分解斜視図、第10図は限界
負荷検出スイツチの接点板の正面図、第11図は
コントローラが実行する限界負荷検出スイツチの
選択ルーチンのフローチヤートである。 2……エンジン、4……前輪、5……後輪、6
……トランスフアー装置、11……H−L切換機
構、12……減速機構、19……センタデフ、2
9……駆動モード切換機構、35……電動モー
タ、36……減速歯車機構、50……空振り機
構、64……センタデフロツクスイツチ、71…
…トランスフアー切換操作機構、72……モード
切換操作レバー、75……コントローラ、78…
…2−4切換スイツチ、81……油温センサ、8
3……操作力変更手段、86……コイルスプリン
グ、87……限界負荷検出スイツチ、91,9
2,93……スイツチ接片、94a,94b……
作動ピン、95……接点板、96,97,98…
…切欠。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 アクチユエータにより駆動状態を2輪駆動状態
    または4輪駆動状態に切換える4輪駆動車の2−
    4切換機構において、 上記アクチユエータの操作力を多段階に選択し
    うる操作力選択手段と、上記2−4切換機構の潤
    滑油の油温を検出する油温検出手段と、この油温
    検出手段により検出された油温の高低に応じて、
    油温が低いときには大きな操作力を、油温が高い
    ときには小さな操作力をそれぞれ選択するように
    上記操作力選択手段を制御する制御手段とを備え
    ていることを特徴とする4輪駆動車の2−4切換
    機構。
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