JPH0538671U - 書籍用スリツプの舌片形成装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 書籍用スリップの舌片形成の作業性が良好
で、且つ、優美な成形ができるようにする。 【構成】 印刷機の版胴及びブランケット胴等にて印刷
された書籍用スリップが、各送り胴を介して円筒状刃型
を軸方向に並設した剛性ドラムと各円筒状刃型の略半円
部位に圧接されるスチール板を軸方向に取付けた弾性ド
ラム間に挟挿されて送られる課程で、前記円筒状刃型が
前記弾性ドラムに設けたスチール板上に圧接して該スリ
ップの中央線上の中心部に半円形の切込みを入れること
ができるように形成したことを特徴とする書籍用スリッ
プの舌片形成装置。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、書籍用スリップの舌片形成装置に関するものであり、特に、オフ セット印刷機を用いて書籍用スリップの舌片を形成するための装置に関する。

【０００２】

【従来の技術及び考案が解決しようとする課題】

従来の書籍用スリップの舌片を形成する方法として知られているものは、印刷 機によって印刷された書籍用スリップを印刷機より取り出し、之を例えば外注等 で舌片を形成するのであるが、この外注先に於ては該印刷された多数枚を重ね、 そして、その中央線上の中心部位を型抜き加工にて半円状の切込みを設けて舌片 を形成していた。

【０００３】 而して、上記従来技術は該舌片を形成するために印刷されたスリップをわざわ ざ外注に出すので、完成まで長い時間を要し、従ってコスト高となると共に、型 抜部位にバリが生じて均一の仕上がりにならない等の欠陥を有するのである。 そこで、スリップの舌片形成の作業性が良好で、且つ、優美な成形ができるよ うにするために解決せらるべき技術的課題が生じてくるのであり、本考案は、該 課題を解決することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記目的を達成するために提案せられたものであり、印刷機の版胴及 びブランケット胴等にて印刷された書籍用スリップが、各送り胴を介して円筒状 刃型を軸方向に並設した剛性ドラムと各円筒状刃型の略半円部位に圧接されるス チール板を軸方向に取付けた弾性ドラム間に挟挿されて送られる過程で、前記円 筒状刃型が前記弾性ドラムに設けたスチール板上に圧接して該スリップの中央線 上の中心部に半円形の切込みを入れることができるように形成したことを特徴と する書籍用スリップの舌片形成装置を提供せんとするものである。

【０００５】

【作用】

オフセット印刷機にて印刷された書籍用スリップは、送り胴にて送られて円筒 状の刃型を軸方向に並設した剛性ドラムと、該円筒状刃型の略半円部位に圧接せ られるスチール板を軸方向に取付けた弾性ドラム間に挟挿され乍ら送られる。こ のとき、前記剛性ドラムと弾性ドラムとは同調回転を為し、該剛性ドラムに並設 した円筒状刃型の約半円が前記スチール板に圧接する。更に、前記剛性ドラム及 弾性ドラムの回転に同調して、双方のドラム間に挟挿されて送られる印刷済みの 書籍用スリップの各片毎の中央線の中心部が前記刃型とスチール板間に圧挿され ることになる。そこで、該刃型の半円が前記スチール板を強圧し乍ら該スリップ の前記中心部に半円形の切込みを入れることになる。従って、該舌片の切込みは オフセット印刷機にて書籍用スリップが印刷され、そして、該舌片の形成も該印 刷機のドラムに取付けた円筒状の刃型とスチール板の同調回転によって為される ので、外注する必要がなくなり、作業性が良好で製作時間が大幅に節減できる。

【０００６】

【実施例】

以下、この考案の一実施例を図１乃至図７に従って詳述する。図１はオフセッ ト印刷機１による印刷並びに舌片形成過程を示す回路図である。同図に於て、２ は書籍用スリップの用紙であって、該用紙２はオフセット印刷機１の前方（図１ に於ては右方）より挿入され、該印刷機１の版胴３からブランケット胴４に転写 されたインクにて該ブランケット胴４と圧胴５間に送られる前記用紙２に書籍用 スリップ印刷を為す。而して、該用紙２は各書籍用スリップ６，６…を多数枚を 同時、且つ同列に印刷し、後述の舌片７，７…を成形した後、各書籍用スリップ ６，６…毎にカット線６ａ，６ａ…上をカットされる。

【０００７】 又、上記の如くして印刷された上記用紙２は送り胴８，９，１０を経て弾性ド ラム１１と剛性ドラム１２間に挟挿されて送られるのであるが、その前過程で該 用紙２の各書籍用スリップ６，６…の中央線に折線６ｂ，６ｂ…を入れることも できる。 而して、上記剛性ドラム１２は軸１２ａ上に多数並設されており、そして、各 剛性ドラム１２，１２…には軸方向直線上に円筒状の刃型１３，１３…が夫々固 設されている。又、該刃型１３，１３…は夫々ブロック１４の上面開放した凹部 に嵌合されており、且つ、該ブロック１４の側面より挿入された調整ボルト１５ ，１５にて該刃型１３の突出量を調整できるように構成されている。更に、該ブ ロック１４の底部には凹型の蟻溝１６が設けられており、そして、該凹型蟻溝１ ６を嵌合するための凸型蟻溝１７を前記剛性ドラム１２の円周中心線上に設け、 之等凹凸の蟻溝１６，１７を嵌合させて該刃型１３を固設したブロック１４を該 剛性ドラム１２上に取付け、そして、該凹凸の蟻溝１６，１７の側面より位置調 整ボルト１８を螺入してブロック１４の取付位置の微調整を為すように構成され ている。

【０００８】 又、之等の各刃型１３，１３…の軸方向の取付位置は前記印刷されて送られて くる用紙２の各書籍用スリップ６，６…の中央線の略中心部に位置するように取 付けられることは当然である。 次に、前記剛性ドラム１２と圧接し乍ら回転する弾性ドラム１１の軸方向には スチール板１９が取付けられている。而して、該スチール板１９は長方形状に形 成され、そして、前記各刃型１３，１３…が回転して該弾性ドラム１１に圧接す る位置であって、且つ、該刃型１３，１３…の略半円部位に圧接できる位置に取 付けられる。又、該スチール板１９の下面には紙Ｐ等を挿入して高さ調整が行わ れるようにするを可とする。

【０００９】 斯くして、同調回転にて刃型１３，１３…と前記スチール板１９とが圧接し、 且つ、その間に各書籍用スリップ６，６…の中央線（折線６ｂ）上の中心部がき たとき、該円筒状の刃型１３，１３…にて各書籍用スリップの折線６ｂ，６ｂ… 上に半円状の切込み２１，２１…を夫々入れることになる。而も、この切込み２ １，２１…は各書籍用スリップ６，６…の一枚毎に行われるので切り口が整然と してバリ等が生せず、極めて優美に仕上がるのである。

【００１０】 尚、図中符号２２は水ローラ群であり、２３はインクローラ群を示す。 又、この考案は、この考案の精神を逸脱しない限り種々の改変を為すことがで き、そして、この考案が該改変せられたものに及ぶことは当然である。

【００１１】

【考案の効果】

この考案は上記一実施例にて詳述せる如くであるから、印刷機の送り過程の剛 性ドラムと弾性ドラムとを用い、該剛性ドラムに円筒状の刃型を軸方向直線上に 並設し、そして、該刃型の半円部位に圧接するスチール板を前記弾性ドラムに軸 方向に設け、之等刃型とスチール板とを同調せしめて相互に圧接できるようにす ると共に、この圧接間に印刷された各書籍用スリップの中央線上の中心部が同調 して送られてくるので、前記刃型は各書籍用スリップに半円状の切込みを設ける ことになり、且つ、各書籍用スリップは一枚毎に該切込みが設けられるので、従 来のようにバリが生じることがなく、極めて優美な切り口を有し、且つ、均一な 舌片を有する書籍用スリップを作業性よく短時間に製作することができ、且つ、 コストダウンにも寄与する等、正に、諸種の実用的価値ある考案である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示し、オフセット印刷機に
て書籍用スリップを製作する工程を示す回路図。

【図２】要部の一部切欠正面図。

【図３】図２の縦断側面図。

【図４】刃型の取付け状態を示す側面図。

【図５】図４の正面図。

【図６】用紙の一部切欠平面図。

【図７】書籍用スリップの斜面図。

【符号の説明】

１ オフセット印刷機 ２ 書籍用スリップの用紙 ３ 版胴 ４ ブラケット胴 ６ 書籍用スリップ ６ａ カット線 ６ｂ 折線 ７ 舌片 ８，９，１０ 送り胴 １１ 弾性ドラム １２ 剛性ドラム １３ 刃型 ２１ 切込み

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 印刷機の版胴及びブランケット胴等に
   て印刷された書籍用スリップが、各送り胴を介して円筒
   状刃型を軸方向に並設した剛性ドラムと各円筒状刃型の
   略半円部位に圧接されるスチール板を軸方向に取付けた
   弾性ドラム間に挟挿されて送られる過程で、前記円筒状
   刃型が前記弾性ドラムに設けたスチール板上に圧接して
   該スリップの中央線上の中心部に半円形の切込みを入れ
   ることができるように形成したことを特徴とする書籍用
   スリップの舌片形成装置。