JPH0538543Y2 - - Google Patents

Description

請求の範囲 上面から底面に延びる少なくとも１個の接触子
受容空洞、及び該空洞に連通する一側面の上端に
導線出口孔を有する略箱形の絶縁ハウジングと、
該絶縁ハウジングの前記空洞内に挿入保持される
接触子とを具える電気コネクタにおいて、 前記絶縁ハウジングの前記一側面には前記各導
線出口孔の両側から前記一側面に対して略直角方
向に突出し且つ内向き突起を有する錠止アームを
形成し、 前記絶縁ハウジングの前記一側面に対する反対
側面には前記錠止アームとの係合部を形成し、 前記錠止アームと前記係合部とによつて複数の
絶縁ハウジングを相互に取外し可能に結合すると
共に、前記接触子に導線を圧接接続するときに前
記導線の出口部分は略直角に曲げられて前記錠止
アーム間に抱持されることを特徴とする電気コネ
クタ。

明細書 この考案は、導線が絶縁ハウジング本体中の空
洞に該本体の一端に近接して装架した接触子の導
線受入れスロツトに沿つて、該導線の軸線方向に
関して側方に押込むことによつて成端され、さら
にカバー部材が前記ハウジング本体に向つて運動
して該本体と錠止係合するとともに前記導線と係
合することにより、該導線を前記スロツト中に保
持し得る形式の電気コネクタに関する。

この種のコネクタにおいては、前記カバー部材
は、前記ハウジング本体のカバー部材受入れ端に
近接して該本体に形成された小孔に係合して該カ
バー部材を該ハウジング本体に錠止するための錠
止突起を有する。

かかるコネクタは、特に家庭用自動機器工業に
益々広く使用されている。これはこのコネクタが
自動量産技術による組立てに好適であるうえに、
振動を受ける悪環境での使用においても導体との
接続に信用性が高くかつすぐれた電気絶縁性が得
られるためである。

いくつかの応用例においては、フランス特許第
8000301号に記載されるように、導線がハウジン
グ本体の第１側面から引き出すために、該導線を
直角に曲げた後にスロツトの軸線方向に延びるよ
うに保持することが必要である。かかる従来例に
おいては、カバー部材が、内向き突起を持つ導線
受入れチヤンネルを有して導線の出口部分を該チ
ヤンネル中に固定することによつて該導線を曲げ
状態に保持している。

しかしながら、カバー部材を使用して導線を曲
げ状態に保持するために、比較的小さなプラスチ
ツクから成るカバー部材に大きな力が作用してカ
バー部材がゆがんでハウジング本体から外れる怖
れが生じたり導線をスロツトに保持する力が小さ
くなる傾向があり、電気的信頼性が低下する欠点
を有する。

そのうえ、一連のコネクタを形成してこれを導
線成端装置に自動的に送り、かつ好ましくはリー
ルに巻付け貯蔵するために隣接コネクタ本体を互
いに着脱可能に錠止することが望まれる。

西独実用新案第8529292.3号は隣接コネクタ本
体を着脱可能に錠止して一連のコネクタを形成す
るための一つの提案を記載しており、該コネクタ
本体のカバー部材受承端から離れた位置において
各コネクタ本体の対向側壁上に互いに係合するフ
ツク状の錠止部材が形成されている。しかしなが
ら、かかる錠止部材は、前記一連のコネクタを接
触子のスロツトあるいはハウジングの空洞の軸線
に直角に延びる一つの軸線の周りにリール巻きす
るのに充分な遊びをとつて相互係合させうるよう
に特別に設計しなければならない。本考案によれ
ば、上面から底面に延びる少なくとも１個の接触
子受容空洞、及び該空洞に連通する一側面の上端
に導線出口孔を有する略箱形の絶縁ハウジング
と、該絶縁ハウジングの前記空洞内に挿入保持さ
れる接触子とを具える電気コネクタにおいて、前
記絶縁ハウジングの前記一側面には前記各導線出
口孔の両側から前記一側面に対して略直角方向に
突出し且つ内向き突起を有する錠止アームを形成
し、前記絶縁ハウジングの前記一側面に対する反
対側面には前記錠止アームとの係合部を形成し、
前記錠止アームと前記係合部とによつて複数の絶
縁ハウジングを相互に取外し可能に結合すると共
に、前記接触子に導線を圧接接続するときに前記
導線の出口部分は略直角に曲げられて前記錠止ア
ーム間に抱持されることを特徴とする電気コネク
タが与えられる。

すなわち本考案によれば、前記ハウジング本体
が、両端に内向き突起を有する１対の錠止アーム
を備え、該錠止アームが、ハウジング本体のカバ
ー部材受承端において、該本体の第１側壁から前
記空洞の軸線に関して横方向に互いに対向離隔関
係に突出し、導体のハウジング本体への成端前
に、隣接ハウジング本体の小孔に受入れられ、も
つて隣接ハウジング本体同士を相互に着脱可能に
錠止し、さらに前記錠止アームがこれらの間に導
線受入れチヤンネルを画成し、前記カバー部材を
前記ハウジング本体と錠止係合させることによつ
て導線を前記接触子スロツト内に成端させた後に
直角に曲げ、もつて前記スロツトの軸線方向に延
びる前記チヤンネル内の導線の出口部分が前記突
起によつて固定される。

導線が曲げられた状態でハウジング本体の錠止
アームによつて固定されるので、曲り部で曲率半
径が大きくなる。従つてカバー部材に応力が作用
しないか作用しても小さくて済み、カバー部材が
ゆがんだり外れたり電気コネクタが損傷を受ける
怖れがなくなる。そのうえ、別個にコネクタ錠止
部材や導線固定部材を設けることが不要となり成
形の複雑化が回避できる。前記錠止アームはコネ
クタ本体のカバー部材受承端に位置するから、前
記小孔と係合する錠止アームの僅かに撓む遊びの
ために隣接するハウジング本体同士は互いに上下
動し、その結果として、ハウジングの他端の相互
分離が減少する。これにより、前述した西独実用
新案に記載されるように、結合されたハウジング
から組立てられた一連のコネクタをリールに巻付
けて貯蔵できるように容易に弧状に撓ませること
ができる。

次に、本考案による電気コネクタの１例を図面
に関して説明する。

第１Ａ図はコネクタの第１側面から見た斜視図
であり、接触子はコネクタから分離されており、
カバー部材はコネクタ本体と結合される。

第１Ｂ図はカバー部材の裏側の欠截斜視図であ
る。

第２Ａ図はコネクタハウジングの欠截平面図で
ある。

第２Ｂ図は互いに結合して一連のコネクタを形
成する隣接コネクタハウジング本体の欠截平面図
である。

第３図は一連のコネクタを形成するコネクタの
結合態様を示す側面図である。

第４図は互いに結合して一連のコネクタを形成
する１対のコネクタの斜視図である。

第５図は一連の導体を成端するコネクタの斜視
図である。

第６図は第５図のコネクタの断面図である。

本考案のコネクタはハウジング本体１（絶縁ハ
ウジング）と、プラスチツク材料で一体成形され
たカバー部材２とを含む。ハウジング本体１は該
ハウジング本体の対向するカバー部材受承端４
（上面）と組合い端５（底面）とに開口する１列
の細長い空洞３（接触子受容空洞）を備え、各空
洞は一般に公知の形状の接触子６を受入れる。

各接触子６は板金片から一体的に抜打ち成形さ
れるとともに導線接続端７とタブすなわち印刷回
路板の受承端１５とを含み、該導線接続端７は、
１対の横方向ストラツプ１１によつて結合された
１対の平行板９により構成されて各平行板中の１
対の整列した導線受入れスロツト１２，１３に向
つて収斂する導体受入れ口１０を画成し、前記タ
ブすなわち印刷回路板の受承端１５は、中間くび
れ部分１７から対向関係に延びる１対の接触脚１
６によつて構成され、該くびれ部分１７において
前記板金片の一部分から延びる耳部１８が別の対
向板金片部分の周りに締付けられて前記平行板９
と前記接触脚１６とを結合する。接触子６を空洞
３に挿入する時、英国特許第1584909号に記載さ
れるように、前記ストラツプ１１は空洞の対向端
壁２３に形成された肩部２１に係合して接触子が
さらに空洞内に入るのを阻止するとともに導線を
挿入する間に接触子を支持する。

ハウジング本体１の組合い端５は各接触子６の
印刷回路板受承端１５と整合する印刷回路板受入
れスロツト２２を備え、印刷回路板中の孔と係合
する突起２５が前記スロツトの一端縁上に形成さ
れてコネクタを該回路板上に保持する。ハウジン
グ本体の第１側壁２７（一側面）はカバー受承端
から後退して空洞３と連通する導線出口孔２８を
供し、該側壁の上縁２９は導線を支承するように
凹みおよび導線掴持歯３０を有する。第１側壁２
７と反対側の第２側壁３８（反対側面）は前記上
縁２９と整合する１対の互いに離隔した導線支持
肩部３２を備える。端部に内向き突起３５を有す
る１列の対をなす錠止アーム３４がハウジング本
体１のカバー部材受承端４において前記第１側壁
の各導線出口孔２８の両側から各ハウジング空洞
の軸線に関して横方向に互いに対向離隔関係に突
出する。１対のカバー部材錠止肩部３７が錠止ア
ーム３４の直下に形成された後退部によつて形成
される。カバー部材受承ポケツト３６がハウジン
グ本体１のカバー部材受承端４において第２側壁
３８から前記アームと反対方向へ突出するととも
に対向端壁３９中に、並列関係にある他のハウジ
ング本体１の突起３５を受承するように整列した
１対の対向する錠止用小孔（係合部）４０を備え
る（第３図及び第４図参照）。

カバー部材２はウエブ４３によつて相互接続さ
れた１列のセグメント４２を含む。各セグメント
はカバー部材受承端４において空洞３に支承され
るとともに前記ウエブ４３が隣接空洞間の端壁２
３に載るような形状を有する。カバー部材２の各
セグメント４２は、カバー部材２をハウジング本
体１に嵌合させる時に、接触子６の対をなす平行
板９及びストラツプ１１間に受承される形状の中
央突出部４５を含み、この突出部４５は、後述す
るように、導線４６を接触子６に接続させるため
の押え部材として作用する。

中央突出部４５の両側に、別の突出部４８，４
９があり、これらはハウジング本体１に受承され
る形状を有し、隣接する突出部４５と４８、及び
４５と４９とが、第６図に示すように、それぞれ
接触子６の２枚の平行板９の端部分を抱持する。

外向きのカバー部材錠止傾斜突起５３，５４を
有するそれぞれ第１対及び第２対のカバー部材錠
止脚５１，５２がそれぞれ突出部４８，４９から
相互に離隔平行関係に突出する。脚５１は垂直方
向延長部５５によつて前記ポケツト３６の後壁に
結合される。

第３図及び第４図に示すように、隣接するハウ
ジング本体１は、矢印方向に運動して１対の錠止
アーム３４がこれらの間に、ハウジング本体１の
第２側壁上に形成された案内リブ５６を受承する
とともに突起３５がポケツト中の錠止用小孔４０
にスナツプ係合することによつて着脱可能に結合
して一連のハウジングを形成する。突起３５及び
ポケツト３６の底壁に近い隅部はそれぞれ面取り
部５７及び傾斜案内面５８を備えて両者の結合を
容易にさせる。

導線を成端するために、公知のようにハウジン
グ本体を結合時と反対方向に一連のハウジングか
ら分離させるとともにカバー部分２をハウジング
本体１から分離する。

次に、絶縁導線の端部をハウジング本体１のカ
バー部材受承端４にかつ接触子６のストラツプ１
１間の開口１０に挿入し、錠止傾斜突起５３，５
４が肩部３７及び錠止用小孔４０にスナツプ係合
してカバー部材２をハウジング本体１に確実に錠
止するまで、カバー部材２をカバー部材受承端４
において空洞３に押入れると、前記突出部が導線
をスロツト１２，１３に沿つて押込ませもつてス
ロツトの端縁を導線の心線に接触させる。かかる
挿入運動の間に、延長部５５は側壁２７の凹み上
縁２９に係合するとともに導体の周りに圧接す
る。

上述した成端後に、導線４６の出口部分を直角
に曲げて錠止アーム３４に抱持させスロツト及び
空洞の軸線方向に延ばし突起３５と係合させるこ
とによつて固定させる。

本考案の電気コネクタの一側面には、導線出口
孔の両側から略直角方向に突出し、内向き突起を
有する錠止アームを形成し、反対側面には錠止ア
ームの係合部を形成し、錠止アームと係合部とに
よつて絶縁ハウジングを取外し可能に結合し、接
触子に導線を圧接接続するときに導線の出口部分
は略直角に曲げられて錠止アーム間に抱持される
ので以下の効果を奏する。

即ち、導線が曲げられた状態でハウジング本体
の錠止アームによつて固定されるので、導線に力
が加わつても接触子の圧接部分に応力が作用しな
いか或いは作用しても小さいので圧接部分が緩ん
で外れたり、電気的接続が不良になることはな
い。従つて信頼性の高い電気的接続が得られる。

更に、電気コネクタ同士を連鎖状に連結するこ
とができるので、電気コネクタの供給時に互いに
所定の間隔を保つて整列させて供給することがで
きる。

１……絶縁ハウジング、３……接触子受容空
洞、４……上面、５……底面、６……接触子、２
７……一側面、２８……導線出口孔、３４……錠
止アーム、３５……内向き突起、３８……反対側
面、４０……係合部、４６……導線。