JPH0538454A - 触媒担体用金属箔 - Google Patents
触媒担体用金属箔Info
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- JPH0538454A JPH0538454A JP3219297A JP21929791A JPH0538454A JP H0538454 A JPH0538454 A JP H0538454A JP 3219297 A JP3219297 A JP 3219297A JP 21929791 A JP21929791 A JP 21929791A JP H0538454 A JPH0538454 A JP H0538454A
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Landscapes
- Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 自動車排ガスコンバーターなどに使用される
触媒装置における触媒を担持する金属箔において、触媒
との密着性の優れた金属箔に関する。 【構成】 金属箔の表面粗さのピッチSmが500μm
以下の値を有する。
触媒装置における触媒を担持する金属箔において、触媒
との密着性の優れた金属箔に関する。 【構成】 金属箔の表面粗さのピッチSmが500μm
以下の値を有する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酸化物で被覆された金
属箔の製造方法に関し、特に自動車排ガスコンバーター
に使用されるメタルハニカム用材料、或は、その他多く
の工業過程で行われる触媒反応に使用される触媒装置材
料に適した酸化物で被覆された触媒担体用金属箔に関す
る。
属箔の製造方法に関し、特に自動車排ガスコンバーター
に使用されるメタルハニカム用材料、或は、その他多く
の工業過程で行われる触媒反応に使用される触媒装置材
料に適した酸化物で被覆された触媒担体用金属箔に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車排ガス浄化用触媒コンバー
ターとしては、セラミック製ハニカム構造体にウオッシ
ュコ−トを触媒担体としてコーティングした後、Pt、
Rhなどの触媒を担持したものが使用されている。しか
し最近このセラミック製ハニカム構造体を、耐高温酸化
性に優れたステンレス鋼箔で製造されるようになってき
た、ステンレス鋼箔で製造した触媒担体は触媒の支持体
が金属であるため、熱伝導性、強靭性の面でセラミック
支持体にまさり、触媒性能、エンジン性能の向上を図る
ことができる。
ターとしては、セラミック製ハニカム構造体にウオッシ
ュコ−トを触媒担体としてコーティングした後、Pt、
Rhなどの触媒を担持したものが使用されている。しか
し最近このセラミック製ハニカム構造体を、耐高温酸化
性に優れたステンレス鋼箔で製造されるようになってき
た、ステンレス鋼箔で製造した触媒担体は触媒の支持体
が金属であるため、熱伝導性、強靭性の面でセラミック
支持体にまさり、触媒性能、エンジン性能の向上を図る
ことができる。
【0003】しかしながら、ステンレス鋼箔に直接ウオ
ッシュコ−トをつけた場合には、使用中の温度変化や機
械的震動により触媒担体が剥離する欠点があった。この
欠点を克服する方法として、ステンレス鋼箔の表面にア
ルミナウィスカーを設けて、そのウオッシュコ−トの耐
剥離性を向上させている。
ッシュコ−トをつけた場合には、使用中の温度変化や機
械的震動により触媒担体が剥離する欠点があった。この
欠点を克服する方法として、ステンレス鋼箔の表面にア
ルミナウィスカーを設けて、そのウオッシュコ−トの耐
剥離性を向上させている。
【0004】アルミナウィスカーの生成方法として、種
々の方法が提案されている。例えば、特開昭56−96
726号には15%≦Cr≦25%、3%≦Al≦6%
を含むフェライトステンレス鋼箔を金属剥離法(ピーリ
ング)により製造し、この箔を870℃〜970℃の間
で大気酸化させてアルミナウィスカーを箔表面に成長さ
せており、また、特開昭57−71898号では15%
≦Cr≦25%、3%≦Al≦6%を含むフェライトス
テンレス鋼箔を酸素分圧0.75トール以下の炭酸ガ
ス、窒素、水素または稀有ガスの何れかの雰囲気中で8
75℃〜925℃で約1分間加熱した後、空気中で87
0℃〜930℃の間の温度で長時間酸化させる2段階の
熱処理により表面にアルミナウィスカーを成長させてい
る。
々の方法が提案されている。例えば、特開昭56−96
726号には15%≦Cr≦25%、3%≦Al≦6%
を含むフェライトステンレス鋼箔を金属剥離法(ピーリ
ング)により製造し、この箔を870℃〜970℃の間
で大気酸化させてアルミナウィスカーを箔表面に成長さ
せており、また、特開昭57−71898号では15%
≦Cr≦25%、3%≦Al≦6%を含むフェライトス
テンレス鋼箔を酸素分圧0.75トール以下の炭酸ガ
ス、窒素、水素または稀有ガスの何れかの雰囲気中で8
75℃〜925℃で約1分間加熱した後、空気中で87
0℃〜930℃の間の温度で長時間酸化させる2段階の
熱処理により表面にアルミナウィスカーを成長させてい
る。
【0005】しかしながら、特開昭56−96726号
の如く、ピーリング法による金属箔の製造は、大量生産
が困難であること、また、特開昭57−71898号の
方法は、アルミニウムを3〜6%含有する高Al含有ス
テンレス鋼を使用しているが、このような高Al含有フ
ェライトステンレス鋼は、靭性に乏しく大量生産するこ
とは困難である。
の如く、ピーリング法による金属箔の製造は、大量生産
が困難であること、また、特開昭57−71898号の
方法は、アルミニウムを3〜6%含有する高Al含有ス
テンレス鋼を使用しているが、このような高Al含有フ
ェライトステンレス鋼は、靭性に乏しく大量生産するこ
とは困難である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記の
欠点を解決すべく種々検討した結果、金属箔の表面粗度
Smを特定の値に規定することによってアンカ−効果に
基づきウオッシュコ−トの耐剥離性を向上させ、その結
果、触媒との密着性の優れた金属箔となることを見出
し、本発明を完成するに至ったもので、本発明の目的
は、触媒に対して良好な密着性を有する酸化物で被覆さ
れた金属箔を提供するにある。
欠点を解決すべく種々検討した結果、金属箔の表面粗度
Smを特定の値に規定することによってアンカ−効果に
基づきウオッシュコ−トの耐剥離性を向上させ、その結
果、触媒との密着性の優れた金属箔となることを見出
し、本発明を完成するに至ったもので、本発明の目的
は、触媒に対して良好な密着性を有する酸化物で被覆さ
れた金属箔を提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、表面粗
さSmが500μm以下の金属箔によって構成されてい
る触媒担体用金属箔である。従来より金属面のような平
らな表面上に塗布層を形成するに当たり、その表面を粗
して塗布層の投錨効果によって塗布層との密着性を改善
することはよく知られている。しかし、従来の表面の粗
さを示す指標としてはJIS B0601「表面あら
さ」に規定されているように、最大高さRmax,十点
平均Ra及び中心線平均あらさRzで規定されている。
Rmaxは決められた基準長さ部分の平均線に平行な2
直線で基準長さ部をはさんだとき、この2直線の間隔の
あらさの断面曲線の縦倍率の方向に測定し、その値をミ
クロン単位で表わした値であり、Raはあらさの断面曲
線からその中心線方向に測定長さlの部分を抜取り、こ
の抜取り部分の中心線をX軸、縦倍率の方法をY軸と
し、あらさ曲線をy=f(x)で表わしたとき
さSmが500μm以下の金属箔によって構成されてい
る触媒担体用金属箔である。従来より金属面のような平
らな表面上に塗布層を形成するに当たり、その表面を粗
して塗布層の投錨効果によって塗布層との密着性を改善
することはよく知られている。しかし、従来の表面の粗
さを示す指標としてはJIS B0601「表面あら
さ」に規定されているように、最大高さRmax,十点
平均Ra及び中心線平均あらさRzで規定されている。
Rmaxは決められた基準長さ部分の平均線に平行な2
直線で基準長さ部をはさんだとき、この2直線の間隔の
あらさの断面曲線の縦倍率の方向に測定し、その値をミ
クロン単位で表わした値であり、Raはあらさの断面曲
線からその中心線方向に測定長さlの部分を抜取り、こ
の抜取り部分の中心線をX軸、縦倍率の方法をY軸と
し、あらさ曲線をy=f(x)で表わしたとき
【0008】
【数1】
【0009】で与えられる値をミクロン単位で表わした
ものである。そして、Rzはあらさ断面線から基準長さ
だけ切り取った部分の平行線に平行な直線のうち高い方
から3番目の山頂を通るものと、深い方から3番目の谷
底を通るものを選び、この2本の直線の間隔をあらさの
断面曲線の縦倍率の方向に測定してその値をミクロン単
位で表わした値である。
ものである。そして、Rzはあらさ断面線から基準長さ
だけ切り取った部分の平行線に平行な直線のうち高い方
から3番目の山頂を通るものと、深い方から3番目の谷
底を通るものを選び、この2本の直線の間隔をあらさの
断面曲線の縦倍率の方向に測定してその値をミクロン単
位で表わした値である。
【0010】ところで、本願発明の場合表面粗さにもと
づく投錨効果によってウィスカ−と同等の密着効果を得
るためには、上述のRa,Rmax及びRzで規定して
も充分な期待が得られなかった。そこで本発明者は表面
あらさのピッチSmとウオッシュコ−トの密着性との関
係を調べるために次のような実験を行った。表面あらさ
のピッチSmは図1で示される値である。
づく投錨効果によってウィスカ−と同等の密着効果を得
るためには、上述のRa,Rmax及びRzで規定して
も充分な期待が得られなかった。そこで本発明者は表面
あらさのピッチSmとウオッシュコ−トの密着性との関
係を調べるために次のような実験を行った。表面あらさ
のピッチSmは図1で示される値である。
【0011】(実験方法)種々のSm値を有する18C
r−3Alステンレス鋼箔の表面にウオッシュコ−トを
塗布し水中で超音波洗浄を行って残存するウオッシュコ
−トの面積率を測定した。その結果は図2に示す通りで
ある。
r−3Alステンレス鋼箔の表面にウオッシュコ−トを
塗布し水中で超音波洗浄を行って残存するウオッシュコ
−トの面積率を測定した。その結果は図2に示す通りで
ある。
【0012】すなわち、表面粗さSmを500μm以下
のステンレス鋼箔の場合にはウオッシュコ−トは水中で
の超音波洗浄によっても殆ど脱落することなく密着性が
極めて良好であり、その結果触媒との密着性にすぐれた
金属箔を提供することがわかった。
のステンレス鋼箔の場合にはウオッシュコ−トは水中で
の超音波洗浄によっても殆ど脱落することなく密着性が
極めて良好であり、その結果触媒との密着性にすぐれた
金属箔を提供することがわかった。
【0013】この表面粗さピッチSmを上述のように特
定の範囲を有する金属箔の製造方法としては(1)ダル
ロ−ルによる圧延法と(2)メカニカルプレ−ティング
法とが考えられるが特にメカニカルプレ−ティング法が
好ましい。メカニカルプレ−ティング法はダルロ−ルに
よる圧延方法に比べSm値の制御が容易であるからであ
る。
定の範囲を有する金属箔の製造方法としては(1)ダル
ロ−ルによる圧延法と(2)メカニカルプレ−ティング
法とが考えられるが特にメカニカルプレ−ティング法が
好ましい。メカニカルプレ−ティング法はダルロ−ルに
よる圧延方法に比べSm値の制御が容易であるからであ
る。
【0014】メカニカルプレ−ティング法とは、回転す
るワイヤブラシをもってメッキ金属よりなるブロックに
接触、これにより微小部分を剥ぎ取り、これを被メッキ
金属表面にプレ−ティングする方法であって、ブラシの
線径及びブラシの密度を変えることによってSm値を調
整することができる。メッキ金属をプレ−ティングせず
に回転するワイヤ−ブラシのみをもって、金属表面のS
m値を調整することも可能である。
るワイヤブラシをもってメッキ金属よりなるブロックに
接触、これにより微小部分を剥ぎ取り、これを被メッキ
金属表面にプレ−ティングする方法であって、ブラシの
線径及びブラシの密度を変えることによってSm値を調
整することができる。メッキ金属をプレ−ティングせず
に回転するワイヤ−ブラシのみをもって、金属表面のS
m値を調整することも可能である。
【0015】また、メカニカルプレ−ティング後、焼
鈍、冷間圧延を施すことは可能である。 Sm値はメカ
ニカルプレ−ティングによっては余り変化しないが、冷
間圧延によってはSm値は大となるが、この場合でもS
m値を500μm以下とすることは可能である。
鈍、冷間圧延を施すことは可能である。 Sm値はメカ
ニカルプレ−ティングによっては余り変化しないが、冷
間圧延によってはSm値は大となるが、この場合でもS
m値を500μm以下とすることは可能である。
【0016】メカニカルプレ−ティングに当たっては、
ワイヤブラシの素材は接触させる素材と同等以上の硬さ
を有することが必要であって、例えば素材がステンレス
の場合、ワイヤブラシの素材は硬鋼線が好ましい。
ワイヤブラシの素材は接触させる素材と同等以上の硬さ
を有することが必要であって、例えば素材がステンレス
の場合、ワイヤブラシの素材は硬鋼線が好ましい。
【0017】また、本発明のSm値を与えるワイヤ−ブ
ラシとしては、ブラシの線径が0.15〜0.30μ
m、またブラシの密度は30〜50本/cm2が好まし
い。線径が細すぎるとブラシの強度が低く、ブラシが素
材に接触してもSm値を小さくすることができず、逆に
太すぎると、Sm値が大きくなる傾向があり、不適であ
る。ブラシ密度は低すぎると、Sm値が大きくなり、逆
に高すぎると、ブラシが拘束しあって適当な接触で素材
と接触することができず、Sm値が大きくなる。次に実
施例をもって、更に本発明を具体的に示す。
ラシとしては、ブラシの線径が0.15〜0.30μ
m、またブラシの密度は30〜50本/cm2が好まし
い。線径が細すぎるとブラシの強度が低く、ブラシが素
材に接触してもSm値を小さくすることができず、逆に
太すぎると、Sm値が大きくなる傾向があり、不適であ
る。ブラシ密度は低すぎると、Sm値が大きくなり、逆
に高すぎると、ブラシが拘束しあって適当な接触で素材
と接触することができず、Sm値が大きくなる。次に実
施例をもって、更に本発明を具体的に示す。
【0018】
【実施例】厚さ0.1mmの18%Cr−3%Alフェ
ライトステンレス鋼箔をタルロ−ル或はメカニカルプレ
−ティングによってその表面が所定のSm値になるよう
に粗面とし、これを表1に示すような処理を行った後こ
れにウオッシュコ−トを塗布し、水中で超音波洗浄を行
った。水中超音波洗浄後のウオッシュコ−トの残存面積
率を測定し、その結果を表1に示した。
ライトステンレス鋼箔をタルロ−ル或はメカニカルプレ
−ティングによってその表面が所定のSm値になるよう
に粗面とし、これを表1に示すような処理を行った後こ
れにウオッシュコ−トを塗布し、水中で超音波洗浄を行
った。水中超音波洗浄後のウオッシュコ−トの残存面積
率を測定し、その結果を表1に示した。
【0019】
【表1】
【0020】なお、表中におけるBAはNH4分解ガス
雰囲気(非酸化雰囲気)下での光輝焼鈍を行ったことを
意味する。
雰囲気(非酸化雰囲気)下での光輝焼鈍を行ったことを
意味する。
【0021】
【発明の効果】以上述べたように、本発明は表面粗さS
mが500μm以下の金属箔であって、その表面の粗さ
が500μm以下のSm値を有するので投錨効果にもと
づくウオッシュコ−トとの密着性が改善され、その結果
触媒との密着性のすぐれた金属箔と提供できる。
mが500μm以下の金属箔であって、その表面の粗さ
が500μm以下のSm値を有するので投錨効果にもと
づくウオッシュコ−トとの密着性が改善され、その結果
触媒との密着性のすぐれた金属箔と提供できる。
【図面の簡単な説明】 図1 Sm値の説明図 図2 Smとウオッシュコ−トとの密着性を示した図
Claims (1)
- 【請求項1】 表面粗さSmが500μm以下の金属箔
によって構成されている触媒担体用金属箔
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3219297A JPH0538454A (ja) | 1991-08-06 | 1991-08-06 | 触媒担体用金属箔 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3219297A JPH0538454A (ja) | 1991-08-06 | 1991-08-06 | 触媒担体用金属箔 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0538454A true JPH0538454A (ja) | 1993-02-19 |
Family
ID=16733292
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3219297A Pending JPH0538454A (ja) | 1991-08-06 | 1991-08-06 | 触媒担体用金属箔 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0538454A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009297691A (ja) * | 2008-06-17 | 2009-12-24 | Nippon Steel Materials Co Ltd | メタルハニカム基材、その製造方法、及びメタルハニカム触媒コンバータ |
-
1991
- 1991-08-06 JP JP3219297A patent/JPH0538454A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009297691A (ja) * | 2008-06-17 | 2009-12-24 | Nippon Steel Materials Co Ltd | メタルハニカム基材、その製造方法、及びメタルハニカム触媒コンバータ |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040217 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20040414 |